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笑顔
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クリスは私の腕を外し向き直ると、赤い薔薇の花束を手渡してきた。
受け取ってはみたものの、なんなのこれ?
とても素敵な花束なんだけど、何でこんなものを私に渡すのかと首を傾げる。
意味が分からない。
「今日は話があって来たんだ。だから帰れと言われても帰らない」
···そうですか。
うう、困った。追い返す作戦は失敗だ。
私は花束を抱えてクリスの手を引きソファーまで連れて来ると隣り合わせに腰をおろす。
自分で思うより先に体が勝手に動くのが恐ろしい。
「シルフィ、単刀直入に聞くけど、お前は俺の事をどう思ってる?」
へっ?
いやあ、どうって別に、ねえ···
「私は小さな頃から貴方の事が好きだったの」
うあーーー!!ついに言ってしまったじゃないか。
クリスの行動に腹を立ててはいたけど、そう嫌いって訳でもないよ。けどこんな状態で言いたくないよ。
もうやだ。恥ずかしくて死ぬ。
頬を真っ赤に染めて涙目になりながらちらりとクリスの方を見る。
するとクリスは私の顔をまじまじと見つめ、花咲くように美しく笑った。
えっ!?笑顔!!
驚いた。
こんな顔のクリス、見たことがない。今までずっと一緒にいたのに思い出す事ができるのは、クリスの世話を焼いて怒ってる顔とかイライラした顔とか、余所余所しい顔とか。
幼馴染みのとても綺麗な笑顔を初めて間近で見て、心を持っていかれたように感じた。
ドキドキと高鳴る私の心臓。
慌てて顔を背け胸を押さえる手が震える。頭の中でけたたましく鐘がなっている。うーん、これは何かを知らせているのだろうか?私の頭のなかはクリスの笑顔でいっぱいになってしまった。
これってきっと〖媚薬〗の効果なんだよね、強力な。
そうよ、そうに違いない。
受け取ってはみたものの、なんなのこれ?
とても素敵な花束なんだけど、何でこんなものを私に渡すのかと首を傾げる。
意味が分からない。
「今日は話があって来たんだ。だから帰れと言われても帰らない」
···そうですか。
うう、困った。追い返す作戦は失敗だ。
私は花束を抱えてクリスの手を引きソファーまで連れて来ると隣り合わせに腰をおろす。
自分で思うより先に体が勝手に動くのが恐ろしい。
「シルフィ、単刀直入に聞くけど、お前は俺の事をどう思ってる?」
へっ?
いやあ、どうって別に、ねえ···
「私は小さな頃から貴方の事が好きだったの」
うあーーー!!ついに言ってしまったじゃないか。
クリスの行動に腹を立ててはいたけど、そう嫌いって訳でもないよ。けどこんな状態で言いたくないよ。
もうやだ。恥ずかしくて死ぬ。
頬を真っ赤に染めて涙目になりながらちらりとクリスの方を見る。
するとクリスは私の顔をまじまじと見つめ、花咲くように美しく笑った。
えっ!?笑顔!!
驚いた。
こんな顔のクリス、見たことがない。今までずっと一緒にいたのに思い出す事ができるのは、クリスの世話を焼いて怒ってる顔とかイライラした顔とか、余所余所しい顔とか。
幼馴染みのとても綺麗な笑顔を初めて間近で見て、心を持っていかれたように感じた。
ドキドキと高鳴る私の心臓。
慌てて顔を背け胸を押さえる手が震える。頭の中でけたたましく鐘がなっている。うーん、これは何かを知らせているのだろうか?私の頭のなかはクリスの笑顔でいっぱいになってしまった。
これってきっと〖媚薬〗の効果なんだよね、強力な。
そうよ、そうに違いない。
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