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40.愛を得た者
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何の変哲もない朝、いつもの通学路――
「よおナミタカ、今度の土曜に緑地公園行かねえ?
まだ暑いかもしれねえけど予報はいい天気だから楽しいぞ?
たまには自然の中で森林浴なんてのもいいだろ?」
「っざけんなよ! 俺は知ってるぜ?
その日は緑地公園のテニスコートで県大会があるじゃねえか。
自分が応援に行きたいだけの癖に俺まで巻き込むんじゃねえよ!」
「いいじゃねえか、一人だと周りの目が痛いんだってば。
先週ヒデエ目にあったんだぜ? 前に合コンでお持ち帰りした子がいてさ。
ああいうのが修羅場って言うんだろうなぁ」
「それって俺がいた方がひどくならね?
それでもいいなら付き合ってやってもいいけどなぁ。
いっそのことメガッチに頼んでみろよ。
あいつらもたまには健全なデートをすべきだと思うぜ?」
「それは一理あるな、おーいメガッチ、谷前、昨日は何発ヤったんだー?
バイトしたってホテル代に全部消えるとか健全がすぎんだろ、ウケケケ」
『パンッ! パンッ!』
「もう! また朝から下品な話ばっかしてるんだから。
二年生も折り返し過ぎたのよ?
もっとしっかりしないと来年は受験生、ってアンタたちには無縁の話だったわね」
「なんだよ毎日毎日ひでえなぁ。 この暴力女め!
そう言うことはナミタカだけにやってくれよな!」
「なんでオレだよ! 今のは明らかに金ちゃんが悪いだろ。
なあ久美? オレは悪くなかったよな? メガッチかわいそうだっただけだろ?」
「まあそうだけどさ、タカシがいるからそういう話になるんでしょ?
でもテニスの応援なんて焼けるー、桃子ちゃんとはうまく行ってんの?」
「まあまあかな、まだ付き合ってるって感じでもねえけどさぁ。
あいつが三年で部活引退するまではこのままクサいわ。
貞子こそどうなんだよ、今のコイツとならちゃんと付き合えばいいじゃん」
「いや、それは、ちょっとねぇ……
コレが本当に心を入れ替えたのか観察中ってトコ。
でもたまには部屋へ行ってご飯作ったりしてるんだから進展はある、のかも」
「自分で言って照れてりゃ世話ねえぜ。
まだ裸も見せたことねえし、キスすらさせねえくせになにが進展だっての。
今時中坊でも会ったその日にキスくらいするだろうに」
「ほら、全然変わってない!
隙見せるとすぐこれだからね、こないだだってアタシの目の前でナンパするしさ」
「そりゃナミタカなりの愛情表現だな。
そんなことしてヤキモチ焼いて欲しいんだぜ?
俺と二人の時はメンドリーとかいって声かけることすらしねえもん。
女連れじゃない方が成功率高いはずなのにおかしいだろ?」
「へえええええ、そーなんだああー、いいこと聞いちゃったー」
「金ちゃん、なんでそう余計なこと言うんだよ!
ナンパしようって言ったのは金ちゃんだって桃子に言いつけるぞ?」
「いやいや嘘はいかんよ?
前なら確実に声かけてたイイ女だなって話してただけじゃん。
今の俺はよその女の体に興味ねえから、マジで」
久美はそんなバカ話を聞きながら学校への道のりを歩くのが好きだった。以前から好きではあったのだが、今はよりいっそうと言うことだ。
あの事故以来、気の抜けたコーラみたいになってしまった高波はしばらくふさぎ込んだままだったが、夏休みの間に新生活を始めてバイトもするようになったこともあり表面上は元気を取り戻していた。それでも月に数回は、桃花さんの勤務先へ通院している。
それに久美だけが知っている事実、今でもたまに真っ暗な部屋の隅で震えていることがある。一緒にいる時にはぎゅっと抱きしめて落ち着くまで待つこともできるが、いつもそうとは限らない。
そんなことがあった後に部屋へ行くと、必ずフォークが全てゴミ箱へ放り込んである。聞いた話なので詳しくは知らないけれど、美知子が高波へフォークを突き立てたことがトラウマにでもなっているのかもしれない。
それにしても美知子とは一体なんだったのだろう。突然現れたと思ったら相思相愛だと言い出し、かといって独占しようとするわけでもなく、久美のことまで高波の周辺女性の一員として巻き込もうとしていた。
はっきり言って久美は苦手な人種だったが、その一生の大半はきっと幸せではなかっただろう。それでも最後には愛し愛されたままで散っていったわけだ。当人にとってはこれも幸せの形だったと思いたい。良く知らない相手を憐れむのは失礼なことだと思いつつ、それでも彼女の幸せは確かにあったと信じたかった。
その後の高波は突然なにもかも失ったかのようになってしまい、まさに抜け殻、髪をそられて力を失ったサムソンのようにも感じられた。一番の驚きは、あれほど愛し合っていると公言していた美知子の死を釈放後に説明された際、良くあるニュースの一つであるように振舞ったことだ。
もしかしたら精神的な防衛本能なのかもしれないが、冷酷とかそういうものじゃない別のなにかを感じる。まるで記憶喪失になったかのようだったからだ。肉体関係に限ればドライすぎるところはあったと思うが、それともまた違う、なんだか理解を超えた不思議な……
だが愛する相手がいたことを忘れてしまったのが幸いしたのか、変におかしくはならず立ち直りも早かった。それはまるで美知子が高波を解放したかのようにあっさりしたものだ。
留置所を出てリリ子が用意しておいたマンションで新生活を始めた高波の面倒は、今までの女性たちではなく主に久美の役目である。だからと言うわけではないが、お互いを少しだけ意識する程度には関係が深まり、結果として初めてのデートをした。
それは今までの高波では考えられない、街を歩いてお茶をして、ボウリングをしてお終い、本当にただそれだけのデートだった。少し変わっている事と言えば、同じマンションから二人で出掛けて行き、また同じ部屋へと戻ってくるため、一見すると初々しさがまったく感じられないところか。
とは言え、それから何度もデートをしたが、夏休みが終わっても二人はまだキスすらしていないのだ。久美が進展を望んでいないのか、高波が別に久美を好いていないのかどちらとも言えない。高波が一般的な高校生男子になろうとしているのを久美が手伝っている、そんな関係にも見える。
それでも以前のようにやたらと女性が近寄ってきて、今すぐにでも服を脱ぎだしそうにネコなで声で話しかけるなんてことは無くなってホッとしているのは確かだ。久美にしてみれば今の高波は、カッコよくて優しくて無理なく気遣いをしてくれるが、自分にだけはちょっと弱いところを見せてくれる相手、そんな感じである。
今まではあの過剰な女性関係がネックだっただけなので、久美の気持ちは以前よりも素直に好意寄りへと傾いていた。その高波はと言うと、他人を愛せないのは変わっていないように感じるが、久美のことは少しだけ他と違うように思ってくれている、そう感じていた。
いつの日か、高波が久美を好きだと言ってくれたら全部捧げてしまうだろう。その日が来るのかどうかまではわからないが、出来ればやってきてほしかった。それほど久美は高波のことが好きで、愛していると感じたかったのだ。
でも、これが初恋である程度には恋愛経験に乏しいので、この先いったいどうすればいいのかがわからない。だからそれがわかるかどうかまで含めて、高波と一緒に過ごして学んで行きたいと考えている。あの時の高波と美知子が本当に愛し合っていたのかもその時が来たらわかるんじゃないだろうか、そんなことも考えながら久美はいつもの一日をスタートさせた。
それはごく普通、当たり前の高校生として平凡な一日だ。しかし二度と来ることはない何千分の一だか何万分の一の特別な一日なのだから、今日を大切にしようと考えながら高波の腕を取った。
◇◇◇
余談ではあるが、女神の言いつけをきちんと遂行せず地上で事件を起こした天使は処罰されることになった。天界での極刑は堕天であるから天使は心の中で歓喜した。
そして望みどおりに堕天したのだが、その行き先はサタンの元ではなく地上である。地上へ堕とされた天使は意識も記憶も何もない無垢な魂となり、いつの日か世に出るまでどこかの母体の中でただ待つだけの存在となった。
「よおナミタカ、今度の土曜に緑地公園行かねえ?
まだ暑いかもしれねえけど予報はいい天気だから楽しいぞ?
たまには自然の中で森林浴なんてのもいいだろ?」
「っざけんなよ! 俺は知ってるぜ?
その日は緑地公園のテニスコートで県大会があるじゃねえか。
自分が応援に行きたいだけの癖に俺まで巻き込むんじゃねえよ!」
「いいじゃねえか、一人だと周りの目が痛いんだってば。
先週ヒデエ目にあったんだぜ? 前に合コンでお持ち帰りした子がいてさ。
ああいうのが修羅場って言うんだろうなぁ」
「それって俺がいた方がひどくならね?
それでもいいなら付き合ってやってもいいけどなぁ。
いっそのことメガッチに頼んでみろよ。
あいつらもたまには健全なデートをすべきだと思うぜ?」
「それは一理あるな、おーいメガッチ、谷前、昨日は何発ヤったんだー?
バイトしたってホテル代に全部消えるとか健全がすぎんだろ、ウケケケ」
『パンッ! パンッ!』
「もう! また朝から下品な話ばっかしてるんだから。
二年生も折り返し過ぎたのよ?
もっとしっかりしないと来年は受験生、ってアンタたちには無縁の話だったわね」
「なんだよ毎日毎日ひでえなぁ。 この暴力女め!
そう言うことはナミタカだけにやってくれよな!」
「なんでオレだよ! 今のは明らかに金ちゃんが悪いだろ。
なあ久美? オレは悪くなかったよな? メガッチかわいそうだっただけだろ?」
「まあそうだけどさ、タカシがいるからそういう話になるんでしょ?
でもテニスの応援なんて焼けるー、桃子ちゃんとはうまく行ってんの?」
「まあまあかな、まだ付き合ってるって感じでもねえけどさぁ。
あいつが三年で部活引退するまではこのままクサいわ。
貞子こそどうなんだよ、今のコイツとならちゃんと付き合えばいいじゃん」
「いや、それは、ちょっとねぇ……
コレが本当に心を入れ替えたのか観察中ってトコ。
でもたまには部屋へ行ってご飯作ったりしてるんだから進展はある、のかも」
「自分で言って照れてりゃ世話ねえぜ。
まだ裸も見せたことねえし、キスすらさせねえくせになにが進展だっての。
今時中坊でも会ったその日にキスくらいするだろうに」
「ほら、全然変わってない!
隙見せるとすぐこれだからね、こないだだってアタシの目の前でナンパするしさ」
「そりゃナミタカなりの愛情表現だな。
そんなことしてヤキモチ焼いて欲しいんだぜ?
俺と二人の時はメンドリーとかいって声かけることすらしねえもん。
女連れじゃない方が成功率高いはずなのにおかしいだろ?」
「へえええええ、そーなんだああー、いいこと聞いちゃったー」
「金ちゃん、なんでそう余計なこと言うんだよ!
ナンパしようって言ったのは金ちゃんだって桃子に言いつけるぞ?」
「いやいや嘘はいかんよ?
前なら確実に声かけてたイイ女だなって話してただけじゃん。
今の俺はよその女の体に興味ねえから、マジで」
久美はそんなバカ話を聞きながら学校への道のりを歩くのが好きだった。以前から好きではあったのだが、今はよりいっそうと言うことだ。
あの事故以来、気の抜けたコーラみたいになってしまった高波はしばらくふさぎ込んだままだったが、夏休みの間に新生活を始めてバイトもするようになったこともあり表面上は元気を取り戻していた。それでも月に数回は、桃花さんの勤務先へ通院している。
それに久美だけが知っている事実、今でもたまに真っ暗な部屋の隅で震えていることがある。一緒にいる時にはぎゅっと抱きしめて落ち着くまで待つこともできるが、いつもそうとは限らない。
そんなことがあった後に部屋へ行くと、必ずフォークが全てゴミ箱へ放り込んである。聞いた話なので詳しくは知らないけれど、美知子が高波へフォークを突き立てたことがトラウマにでもなっているのかもしれない。
それにしても美知子とは一体なんだったのだろう。突然現れたと思ったら相思相愛だと言い出し、かといって独占しようとするわけでもなく、久美のことまで高波の周辺女性の一員として巻き込もうとしていた。
はっきり言って久美は苦手な人種だったが、その一生の大半はきっと幸せではなかっただろう。それでも最後には愛し愛されたままで散っていったわけだ。当人にとってはこれも幸せの形だったと思いたい。良く知らない相手を憐れむのは失礼なことだと思いつつ、それでも彼女の幸せは確かにあったと信じたかった。
その後の高波は突然なにもかも失ったかのようになってしまい、まさに抜け殻、髪をそられて力を失ったサムソンのようにも感じられた。一番の驚きは、あれほど愛し合っていると公言していた美知子の死を釈放後に説明された際、良くあるニュースの一つであるように振舞ったことだ。
もしかしたら精神的な防衛本能なのかもしれないが、冷酷とかそういうものじゃない別のなにかを感じる。まるで記憶喪失になったかのようだったからだ。肉体関係に限ればドライすぎるところはあったと思うが、それともまた違う、なんだか理解を超えた不思議な……
だが愛する相手がいたことを忘れてしまったのが幸いしたのか、変におかしくはならず立ち直りも早かった。それはまるで美知子が高波を解放したかのようにあっさりしたものだ。
留置所を出てリリ子が用意しておいたマンションで新生活を始めた高波の面倒は、今までの女性たちではなく主に久美の役目である。だからと言うわけではないが、お互いを少しだけ意識する程度には関係が深まり、結果として初めてのデートをした。
それは今までの高波では考えられない、街を歩いてお茶をして、ボウリングをしてお終い、本当にただそれだけのデートだった。少し変わっている事と言えば、同じマンションから二人で出掛けて行き、また同じ部屋へと戻ってくるため、一見すると初々しさがまったく感じられないところか。
とは言え、それから何度もデートをしたが、夏休みが終わっても二人はまだキスすらしていないのだ。久美が進展を望んでいないのか、高波が別に久美を好いていないのかどちらとも言えない。高波が一般的な高校生男子になろうとしているのを久美が手伝っている、そんな関係にも見える。
それでも以前のようにやたらと女性が近寄ってきて、今すぐにでも服を脱ぎだしそうにネコなで声で話しかけるなんてことは無くなってホッとしているのは確かだ。久美にしてみれば今の高波は、カッコよくて優しくて無理なく気遣いをしてくれるが、自分にだけはちょっと弱いところを見せてくれる相手、そんな感じである。
今まではあの過剰な女性関係がネックだっただけなので、久美の気持ちは以前よりも素直に好意寄りへと傾いていた。その高波はと言うと、他人を愛せないのは変わっていないように感じるが、久美のことは少しだけ他と違うように思ってくれている、そう感じていた。
いつの日か、高波が久美を好きだと言ってくれたら全部捧げてしまうだろう。その日が来るのかどうかまではわからないが、出来ればやってきてほしかった。それほど久美は高波のことが好きで、愛していると感じたかったのだ。
でも、これが初恋である程度には恋愛経験に乏しいので、この先いったいどうすればいいのかがわからない。だからそれがわかるかどうかまで含めて、高波と一緒に過ごして学んで行きたいと考えている。あの時の高波と美知子が本当に愛し合っていたのかもその時が来たらわかるんじゃないだろうか、そんなことも考えながら久美はいつもの一日をスタートさせた。
それはごく普通、当たり前の高校生として平凡な一日だ。しかし二度と来ることはない何千分の一だか何万分の一の特別な一日なのだから、今日を大切にしようと考えながら高波の腕を取った。
◇◇◇
余談ではあるが、女神の言いつけをきちんと遂行せず地上で事件を起こした天使は処罰されることになった。天界での極刑は堕天であるから天使は心の中で歓喜した。
そして望みどおりに堕天したのだが、その行き先はサタンの元ではなく地上である。地上へ堕とされた天使は意識も記憶も何もない無垢な魂となり、いつの日か世に出るまでどこかの母体の中でただ待つだけの存在となった。
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