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「レディ、良かったら私とダンスを踊って頂けますか?」
金髪に翡翠の瞳、少し軽い感じの貴族男性にダンスを誘われた。
「ええ、もちろん……」
私は彼の手を取り、ダンス会場へ。
この日の為に、イヴェッタにダンスの練習をお願いしていた。
練習の成果もあり、今のところそつなくこなせている。
そして、偶然にもディートハルトと似た容姿の男性に近づくことができ……。
いや、偶然ではない……。イヴェッタが彼に似た容姿の男性を探し出してくれたのだ。
なにやら、魔法省の力を行使したとか……。バーデン様にご迷惑をかけてないといいんだけど……。
独身でディートハルトに似た容姿の男性をリストアップしてくれてた。しかも、夜会に参加するかどうかも書いてあった。
ありがたすぎるが、プライバシーはどうなっているのか心配になった。
今日は直近で一番早く会えそうな、グレン様という子爵家の嫡男だ。身分もそんなに高くなくて、私も少し気が楽だった。
少し遊び人感はあるが、かえってその方がわりきった関係を築けるかもしれない。
今回は前回の反省を生かして、イヴェッタに習った通り少し悪女っぽく振舞うことにした。
そして、彼は私をダンスに誘ってくれたのだ、さすがイヴェッタ! あの子は知らないことなどないのかもしれない……。
そんなことを思っていると、曲が終わり礼をした。
「あぁ、レディ。その美しい青い髪をもっと見ていたい」
ダンスが終わっても、彼は私のそばを離れなかった。
そして、この髪色を気に入ったようだ。
今回は自前の魔道具を使って、髪と瞳の色を青色に変えたのだ。
私の地毛は鮮やかな赤なので、男漁りをしている悪女な妻と噂されて、義母の耳に入ってしまっては即離婚させられてしまう。
なので、今回は容姿をかえてみた。ドレスも、いつも着ないような派手なもので、露出もあり恥ずかしかったがこれも仕方がない。
「あなたみたいな、すてきな女性……、今まで見たことがない……。なんて美しいんだ……」
今はバルコニーで手を握られている。そして、さっきから胸元ばかり見られているような気がする。
ちょっと派手すぎたかな……。
「今日で終わりなんて、考えたくない……」
「まあ、そうですの?グレン様はどうしたいのかしら?」そういって私は妖艶に笑って見せた。
「今度は二人きりで、会いたいです……」
よし!食いついてきた!この前の事もあるから、休憩室に連れ込まれるのは少し怖かった。
愛人の契約書も作ったので、それにサインしてもらってから、子作りを依頼しようと思っていた。
「ふふふ……。いいですわよ……。では、明後日この場所でお待ちしていますわ」
私はあらかじめイヴェッタと書いたカードを彼に渡した。
カードには、明後日の午後一時、カフェテラス『ボンモーメント』でと書いてある。
「か、必ず行きます!」
「えぇ、待っているわ」
私は彼の手をほどき、慣れないウインクをしてその場を立ち去った。
まるで自分が悪女を演じた女優になったようで、気分が高揚していた。手には汗をかいており、持っていたセンスを落とさないように気をつけた。
その時、私を監視する人がいたことに全く気付かなった。
――そして、約束の日が来た。
カフェテラス『ボンモーメント』は王都では老舗のカフェで、個室も完備している。外の目立つテーブル席で彼を待ち、彼が来たら個室に移り契約を交わす予定だ。
少し早めに来て、おいしい紅茶を飲む。視線を下げると、青色の髪の毛と深い谷間が見える。今日も変装はバッチリだ。服装も普段は着ない派手なワンピースを着て、露出も多めだ。これはイヴェッタの案で、せっかくいいものを持っているのだから、出した方がいいと言われた。
良くわからないが、イヴェッタのいう事は当たっていることが多いので言う事を聞いた。
そろそろ、予定の時間だ……。
「お待たせ……」
よかった……。ちゃんと来てくれた。
「いえ、大丈夫ですわ……」
そう言って、彼は向かいに座った。なぜか騎士服に身を包んでいる。
声に違和感があった……。そして顔を見たら……。
嫌な汗が背中を流れるのを感じた。
大丈夫、今日は変装しているし、気づいてないはず……。
彼は両肘をテーブルについて、顔を手に乗せた。そして、私の顔を覗きこみ微笑んでいる。
日に照らされた金色の髪は輝いていて美しく、その瞳も湖のような美しさだ。
グレン様も似たような容姿だが、やはり雲泥の差だった。本物は別格だ……。
「アーシュ。そんな変装までして、何してるの?」
ひっ!やっぱりバレている。
「えっ?なんの事かしら?」
わずかな望みをかけて、はぐらかしてみる。
ディートハルトは私の青い髪を一束手に取り、じっと見つめた。
「これどうやったの?近くで見ても地毛の色、全然わかんないよ?これもアーシュのの魔道具?」
私の返信など全く気にせず、あくまで私だと決めつけている。
そして、魔道具をほめられ少し心が躍ってしまった。
しかし、今日は別人になっているのだから、はしゃぐわけにはいかない。
「お待たせ!」
そんな時、遅れたグレン様がやってきた。
手にはバラの花束を持っている。
「遅れちゃって、ごめんね。君に似合う花を選んでたら遅くなっちゃったんだ」
あ……。これは、まずい展開かもしれない……。
ディートハルトが椅子から立ち上がり、威圧感を漂わせてグレンの前に立ちはだかった。
「悪いが、私の方が先約なんだ」ディートハルトはそう言って、グレン様を椅子に座らせて定員を呼び寄せた。
「彼に紅茶とケーキを」
「かしこまりました」
「私のおごりだ」そういって、ディートハルトはテーブルに金貨を置いた。明らかに大きい額だ。
ディートハルトは私の手首をグイっと引っ張り、無理やり立たせそのまま店外に連れ出した。
一瞬の出来事で、私もグレン様も声も出せず別れる事となった。
「ディー……」
私は観念して、そう呼んだ。
「なんで、こんなことするの?」
ディートハルトが中央広場の噴水の所まで来て、ようやく止まった。
そして騎士服の上着を脱いで、私の肩にかけて前ボタンを閉めた。
「今日は王都の街の巡回の日だったから。市民を守るのが俺たちの仕事でしょ?」
噴水の淵に私を座らせ、ディートハルトは私に跪いた。
「とくに悪い男からね……」
うっ……。ディートハルトの目は笑っていなかった。
「アーシュこそ、何していたの?」
「私は友人と待ち合わせをしていたのよ」
「イヴェッタ?」
「ち、違うわよ!男友達よ」
「嘘だね。アーシュはイヴェッタと俺しか友人はいない」
わっ!言い切った!でも、当たっているので何も言い返せない。
「ねぇ、その髪と瞳の色戻せないの?アーシュの赤い髪と黒い瞳好きなんだけどな」
好きとか気安く言わないでほしい。私はディートハルトが言った気軽な言葉ですら、心臓が反応して苦しくなるというのに……。
「騎士様、私はもう大丈夫ですから、お仕事に戻ってくださいな」
今戻れば、グレン様にまだいるかもしれない。
私の考えを読み取るかのように、ディートハルトがじっと私を見つめてきた。
なんだか、居心地が悪くなって下を向いた。
どうして、関心が無いくせにそんなふうに見つめてくるんだろう。私がせっかく勇気をだして行動してるのに……。
ディートハルトのためでもあるのに……。
どうして……。
「仕事に戻るには、そのジャケットが必要なんだよね」
確かにそうだ。騎士のジャケットを脱ぐと普通のシャツを着ている。ジャケットがなければ何かと困るだろう。
私はハッとして、私はディートハルトのジャケットを脱ごうとした。
しかし、何故か両腕を掴まれてそれを阻止された。
「そのワンピース姿になるのは禁止。全然アーシュに似合ってない。なんか下品だし」
「げ、下品!?」
私は少なからずショックを受けた。何が悲しくて、好きな人に下品呼ばわりされなきゃいけないのだろうか……。
ジャケットを脱がないと、ディートハルトは仕事に行けないし、でもこのワンピース姿になるのは下品だからやめておけと……。
詰んでしまった……。
今度は脇の下に手を入れられて、噴水の縁から降ろされた。
そして、手を取られて、改めて握られた。
しかも、恋人同士がするような手の握り方をされたのだ。
「なっ、何!?」
「じゃあ、着替えに行こう!」
ディートハルトは爽やかな笑みを浮かべて、足早に歩き出した。
金髪に翡翠の瞳、少し軽い感じの貴族男性にダンスを誘われた。
「ええ、もちろん……」
私は彼の手を取り、ダンス会場へ。
この日の為に、イヴェッタにダンスの練習をお願いしていた。
練習の成果もあり、今のところそつなくこなせている。
そして、偶然にもディートハルトと似た容姿の男性に近づくことができ……。
いや、偶然ではない……。イヴェッタが彼に似た容姿の男性を探し出してくれたのだ。
なにやら、魔法省の力を行使したとか……。バーデン様にご迷惑をかけてないといいんだけど……。
独身でディートハルトに似た容姿の男性をリストアップしてくれてた。しかも、夜会に参加するかどうかも書いてあった。
ありがたすぎるが、プライバシーはどうなっているのか心配になった。
今日は直近で一番早く会えそうな、グレン様という子爵家の嫡男だ。身分もそんなに高くなくて、私も少し気が楽だった。
少し遊び人感はあるが、かえってその方がわりきった関係を築けるかもしれない。
今回は前回の反省を生かして、イヴェッタに習った通り少し悪女っぽく振舞うことにした。
そして、彼は私をダンスに誘ってくれたのだ、さすがイヴェッタ! あの子は知らないことなどないのかもしれない……。
そんなことを思っていると、曲が終わり礼をした。
「あぁ、レディ。その美しい青い髪をもっと見ていたい」
ダンスが終わっても、彼は私のそばを離れなかった。
そして、この髪色を気に入ったようだ。
今回は自前の魔道具を使って、髪と瞳の色を青色に変えたのだ。
私の地毛は鮮やかな赤なので、男漁りをしている悪女な妻と噂されて、義母の耳に入ってしまっては即離婚させられてしまう。
なので、今回は容姿をかえてみた。ドレスも、いつも着ないような派手なもので、露出もあり恥ずかしかったがこれも仕方がない。
「あなたみたいな、すてきな女性……、今まで見たことがない……。なんて美しいんだ……」
今はバルコニーで手を握られている。そして、さっきから胸元ばかり見られているような気がする。
ちょっと派手すぎたかな……。
「今日で終わりなんて、考えたくない……」
「まあ、そうですの?グレン様はどうしたいのかしら?」そういって私は妖艶に笑って見せた。
「今度は二人きりで、会いたいです……」
よし!食いついてきた!この前の事もあるから、休憩室に連れ込まれるのは少し怖かった。
愛人の契約書も作ったので、それにサインしてもらってから、子作りを依頼しようと思っていた。
「ふふふ……。いいですわよ……。では、明後日この場所でお待ちしていますわ」
私はあらかじめイヴェッタと書いたカードを彼に渡した。
カードには、明後日の午後一時、カフェテラス『ボンモーメント』でと書いてある。
「か、必ず行きます!」
「えぇ、待っているわ」
私は彼の手をほどき、慣れないウインクをしてその場を立ち去った。
まるで自分が悪女を演じた女優になったようで、気分が高揚していた。手には汗をかいており、持っていたセンスを落とさないように気をつけた。
その時、私を監視する人がいたことに全く気付かなった。
――そして、約束の日が来た。
カフェテラス『ボンモーメント』は王都では老舗のカフェで、個室も完備している。外の目立つテーブル席で彼を待ち、彼が来たら個室に移り契約を交わす予定だ。
少し早めに来て、おいしい紅茶を飲む。視線を下げると、青色の髪の毛と深い谷間が見える。今日も変装はバッチリだ。服装も普段は着ない派手なワンピースを着て、露出も多めだ。これはイヴェッタの案で、せっかくいいものを持っているのだから、出した方がいいと言われた。
良くわからないが、イヴェッタのいう事は当たっていることが多いので言う事を聞いた。
そろそろ、予定の時間だ……。
「お待たせ……」
よかった……。ちゃんと来てくれた。
「いえ、大丈夫ですわ……」
そう言って、彼は向かいに座った。なぜか騎士服に身を包んでいる。
声に違和感があった……。そして顔を見たら……。
嫌な汗が背中を流れるのを感じた。
大丈夫、今日は変装しているし、気づいてないはず……。
彼は両肘をテーブルについて、顔を手に乗せた。そして、私の顔を覗きこみ微笑んでいる。
日に照らされた金色の髪は輝いていて美しく、その瞳も湖のような美しさだ。
グレン様も似たような容姿だが、やはり雲泥の差だった。本物は別格だ……。
「アーシュ。そんな変装までして、何してるの?」
ひっ!やっぱりバレている。
「えっ?なんの事かしら?」
わずかな望みをかけて、はぐらかしてみる。
ディートハルトは私の青い髪を一束手に取り、じっと見つめた。
「これどうやったの?近くで見ても地毛の色、全然わかんないよ?これもアーシュのの魔道具?」
私の返信など全く気にせず、あくまで私だと決めつけている。
そして、魔道具をほめられ少し心が躍ってしまった。
しかし、今日は別人になっているのだから、はしゃぐわけにはいかない。
「お待たせ!」
そんな時、遅れたグレン様がやってきた。
手にはバラの花束を持っている。
「遅れちゃって、ごめんね。君に似合う花を選んでたら遅くなっちゃったんだ」
あ……。これは、まずい展開かもしれない……。
ディートハルトが椅子から立ち上がり、威圧感を漂わせてグレンの前に立ちはだかった。
「悪いが、私の方が先約なんだ」ディートハルトはそう言って、グレン様を椅子に座らせて定員を呼び寄せた。
「彼に紅茶とケーキを」
「かしこまりました」
「私のおごりだ」そういって、ディートハルトはテーブルに金貨を置いた。明らかに大きい額だ。
ディートハルトは私の手首をグイっと引っ張り、無理やり立たせそのまま店外に連れ出した。
一瞬の出来事で、私もグレン様も声も出せず別れる事となった。
「ディー……」
私は観念して、そう呼んだ。
「なんで、こんなことするの?」
ディートハルトが中央広場の噴水の所まで来て、ようやく止まった。
そして騎士服の上着を脱いで、私の肩にかけて前ボタンを閉めた。
「今日は王都の街の巡回の日だったから。市民を守るのが俺たちの仕事でしょ?」
噴水の淵に私を座らせ、ディートハルトは私に跪いた。
「とくに悪い男からね……」
うっ……。ディートハルトの目は笑っていなかった。
「アーシュこそ、何していたの?」
「私は友人と待ち合わせをしていたのよ」
「イヴェッタ?」
「ち、違うわよ!男友達よ」
「嘘だね。アーシュはイヴェッタと俺しか友人はいない」
わっ!言い切った!でも、当たっているので何も言い返せない。
「ねぇ、その髪と瞳の色戻せないの?アーシュの赤い髪と黒い瞳好きなんだけどな」
好きとか気安く言わないでほしい。私はディートハルトが言った気軽な言葉ですら、心臓が反応して苦しくなるというのに……。
「騎士様、私はもう大丈夫ですから、お仕事に戻ってくださいな」
今戻れば、グレン様にまだいるかもしれない。
私の考えを読み取るかのように、ディートハルトがじっと私を見つめてきた。
なんだか、居心地が悪くなって下を向いた。
どうして、関心が無いくせにそんなふうに見つめてくるんだろう。私がせっかく勇気をだして行動してるのに……。
ディートハルトのためでもあるのに……。
どうして……。
「仕事に戻るには、そのジャケットが必要なんだよね」
確かにそうだ。騎士のジャケットを脱ぐと普通のシャツを着ている。ジャケットがなければ何かと困るだろう。
私はハッとして、私はディートハルトのジャケットを脱ごうとした。
しかし、何故か両腕を掴まれてそれを阻止された。
「そのワンピース姿になるのは禁止。全然アーシュに似合ってない。なんか下品だし」
「げ、下品!?」
私は少なからずショックを受けた。何が悲しくて、好きな人に下品呼ばわりされなきゃいけないのだろうか……。
ジャケットを脱がないと、ディートハルトは仕事に行けないし、でもこのワンピース姿になるのは下品だからやめておけと……。
詰んでしまった……。
今度は脇の下に手を入れられて、噴水の縁から降ろされた。
そして、手を取られて、改めて握られた。
しかも、恋人同士がするような手の握り方をされたのだ。
「なっ、何!?」
「じゃあ、着替えに行こう!」
ディートハルトは爽やかな笑みを浮かべて、足早に歩き出した。
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