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暗闇一色の静かな病室。
窓から差し込む月の光。その光は一切、ベッドから出ない僕を嫌味のように照らす。そしてその光は無意識のうちに穢れた僕を浄化させる。その現実を受け入れつつ、全く抵抗をしようとは思えなかった。浄化させると言っても俺の病気には全然関与闇一色の静かな病室。
「僕の病気はいつになったら…」
嘆く僕とは裏腹に静かな病室はまさに無感情を維持している。
端から月もここも僕のために動いてくれない。僕もそんな希望を抱いていないはずなのに…。どうしても心のどこかで欠けて落ちるような感覚を覚える。
窓から空を見上げれば、三日月が僕と目を合わせる。その微笑んでいる月の周りには嫌なほど輝く星の軍勢。悔しくも綺麗と思ってしまったのは、僕の心が弱っているからだ。その弱った心も彼のせいだ。
僕は恋をしたんだ。"あの先生"に。
凛々しい彼が好き。
優しい彼が好き。
叶わないと思っても願うのは愚か者なのか。どうしても頭から離れず、考えてしまう。もう自分の中では彼への愛情で埋め尽くされていた。
あの長く綺麗に整った髪の中から覗く鋭い目つき。愛おしくて目が離せない。毎日、ずっと考え続けてしまう…。
僕に未来はない。
重りがついた足枷は二度と外せない。どう足掻いても変えることのできない現実。でも、彼のことを思うと体が軽くなったような、月とはまた別の浄化方法で癒されていく。
僕が月ならば、彼は太陽。それほどかけ離れた存在。
しかし僕が月とは言い難い。なぜならば、月のように一縷の光の軍勢は僕の周りには全く存在を見せず、これからも近づくこともできない。
自分でも分かるほど衰えた。
"先生"はいつも「大丈夫だ、すぐ治って退院できる!」と、耳にタコができるほど聞かされた言葉。励まされていた。そんなことは心が堕落している僕でも分かる。
でも"先生"だから許せる。
悲しみと喜びが混ざった空気は少し重く儚い。病室も僕も考え方を変えれば同じ”孤独”状態。涙も悲しむ声も希望を忘れない言葉も無くなってしまい、今では無に等しい。でも、その無を変えたいのは心のどこかで定住している。だって、”先生”を思うのが何よりの証拠だろう。
この静かな病室も肌寒さが僕の心臓を重く握り潰す。
「今だけは、”先生”のことだけ考えたいな……」
希望を持っても無駄。
後悔しても無駄。
ずっとそう考えていたのに、彼のせいでその考え方は改まる。
一生共にいたい。
しかし関係上叶うはずがない。
そんなことは重々承知ではいるが、端の影で黒く染まったところに小さな希望の塊が浮かんでいる。
窓から差し込む月の光。その光は一切、ベッドから出ない僕を嫌味のように照らす。そしてその光は無意識のうちに穢れた僕を浄化させる。その現実を受け入れつつ、全く抵抗をしようとは思えなかった。浄化させると言っても俺の病気には全然関与闇一色の静かな病室。
「僕の病気はいつになったら…」
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端から月もここも僕のために動いてくれない。僕もそんな希望を抱いていないはずなのに…。どうしても心のどこかで欠けて落ちるような感覚を覚える。
窓から空を見上げれば、三日月が僕と目を合わせる。その微笑んでいる月の周りには嫌なほど輝く星の軍勢。悔しくも綺麗と思ってしまったのは、僕の心が弱っているからだ。その弱った心も彼のせいだ。
僕は恋をしたんだ。"あの先生"に。
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