無能烙印押された貧乏準男爵家三男は、『握手スキル』で成り上がる!~外れスキル?握手スキルこそ、最強のスキルなんです!

飼猫タマ

文字の大きさ
138 / 230

138. マリア・カスタネット

しおりを挟む
 
「ハハハハハ! 本妻ちゃんって、料理作れたんだ!」

 マリアンヌさんじゃなくて、俺の母さんが、継母が作った料理を美味しそうに食べている。

「おっととトト君……この人誰?」

 今更ながら、夕食を食べに合流して来ていたナナミさんが、俺の母さんの事を聞いてくる。

 本当に今更。普通は会った瞬間に聞く事だと思うのだが、ナナミさんは夕食を食べるのに夢中で、夕食も中盤になってやっと聞いたのだ。

「フフフフフ。何を隠そう、私は常闇の魔女さんだよ!」

 母さんはどうやら、俺の母親だというのを隠す作戦らしい。

「な……なんと、常闇の魔女さん!」

 なんかナナミさんが想像以上に驚いている。

「そう! 私が常闇の魔女さん! そしてアナタは、かの有名な元武蔵野国四賢人が一人坂田権蔵のお孫さんの坂田ナナミさんでしょ!
 知ってるよ! 私が密かに発明した魔法の鞄を再現したり、どこでも扉を発明したんでしょ!
 アナタの部屋とか、居ない間に勝手にみちゃったけど、アナタは間違いなく天才よ!」

「ウソ……常闇の魔女さんが、お爺の事を知ってくれていた……」

「感動する所、そこ!?」

 俺は、思わず、ナナミさんにツッコミを入れてしまう。
 まあ、ナナミさんが極度のお爺ちゃん子だとは知ってたけど、この世界最高の魔法使いに天才だと褒めらたというのに、常闇の魔女が、権蔵爺さんの名前を知ってた方が嬉しいなんて……

「そして、私はなんと、トトのお母さんなのだよ!」

 そして、ここで母さんは、ナナミさんに畳み掛ける。

「うん。それはそうでしょ。私とお爺が認めた我が主の母親は、常闇の魔女さんレベルじゃないと釣り合わないもん」

 なんか、渾身の母さんの畳み掛けを、ナナミさんは、完全にスルーというか、当たり前だと言ってのける。
 俺的には、どう考えても驚く所だと思うのだが、やはり、本物の天才の思考は理解できない。

「そうだよね! トトくらいの才能の持ち主なら、母親は私ぐらいしかいないか!」

 なんか、母さんも嬉しそうだ。
 どうやら、俺の母親が、自分以外に釣り合わないと言われた事が、とても嬉しかったみたい。

「そうなんだよね。トトの母親は、私だけしか考えられないんだよね!」

 本当に、どんだけ嬉しかったのだろう。
 いつの間にか、ナナミさんの隣に座り、ナナミさんをヨシヨシしてるし。

「あの……所で、マリア姐さんは何歳なんですか?
 常闇の魔女って、相当前から存在しますよね……
 本来ならお婆さんの気がするんですけど、マリア姐さんは、どう考えても20代後半にしか見えないし……」

 今更ながら、俺も相当気になってたのだが、アマンダさんが代わりに質問してくれた。
 因みに、マリアンヌさんの正式名は、マリア・カスタネットと言うらしい。
 まあ、苗字がカスタネットなのは、俺の父親のカスタネット準男爵と結婚したままらしいので当然なのだけど。

 まあ、俺が母さんと腕相撲した時、ステータスを隠してたのも、流石に、名前がマリア・カスタネットと出てしまったら、自分が俺の母親だとバレてしまうと思ったからだろう。

 だけれど、どうしても俺に、自分に興味を持ってもらいたかったからか、わざわざ改竄したステータスに、マリアンヌ(仮)と入れてたのかもしれない。

「何歳だと思う?」

「確か、ヨセフ・アッカマンと同世代と聞いた事があるからって、アレ?ヨセフ・アッカマンも30代にしか見えいんだけど……」

 ここに来て、アマンダさんが困惑してる。

 確かに、ヨセフ・アッカマンも結構昔の人なのに若く見える。
 魔法使いでも、常闇の魔女やヨセフ・アッカマンレベルだと見た目を変える事が出来るのかもしれない。

「ハハハハハ!ヨセフ君も若作りしてるの!」

 なんか、母さんはヨセフ・アッカマンと知り合いだったのか、大笑いしてるし。
 というかはぐらかされた。やはり、女性に年齢の事を聞くのは、駄目だったのだろう。

「えっとね。私の年齢は200歳ぐらいかな?」

 母さんは、呆気なく年齢を教えてくれた。

「えっ?200歳って、アッカマンと同世代じゃなかったの?」

「違うよ。ほら、私、結構偽名を使って生きて来たから、みんな私の本当の年齢を知らなかっただけ!
 だけれども、20代後半に上手い具合に魔力を体に循環させたら、歳を取らなくなると気付いて、ずっと今の若さを保ってるんだよね!
 だから私は、永遠の28歳なの!」

「プッ……永遠の18歳じゃなくて、永遠の28歳」

 何が面白かったのか、ナナミさんか吹き出してる。

「というか、アナタもやってるでしょ?」

「フフフフフ。私は、ちゃんと永遠の18歳をやってる!」

 何故か、ナナミさんが胸を張る。
 だけど、ナナミさんはドワーフで、元々若く見える種族なので、解んないんだけど。

「凄いわね。私は28歳で出来るようになったのに」

 母さんが感心してる。
 やっぱり、ナナミさんはトンデモナイ天才だったみたいだ。

「エッヘン。お爺にもやり方教えたので、お爺も永遠の88歳!」

 ナナミさんは、何故か、自分よりも権蔵爺さんの事を誇るのは、もうお約束だった。
しおりを挟む
感想 16

あなたにおすすめの小説

追放された無能鑑定士、実は世界最強の万物解析スキル持ち。パーティーと国が泣きついてももう遅い。辺境で美少女とスローライフ(?)を送る

夏見ナイ
ファンタジー
貴族の三男に転生したカイトは、【鑑定】スキルしか持てず家からも勇者パーティーからも無能扱いされ、ついには追放されてしまう。全てを失い辺境に流れ着いた彼だが、そこで自身のスキルが万物の情報を読み解く最強スキル【万物解析】だと覚醒する! 隠された才能を見抜いて助けた美少女エルフや獣人と共に、カイトは辺境の村を豊かにし、古代遺跡の謎を解き明かし、強力な魔物を従え、着実に力をつけていく。一方、カイトを切り捨てた元パーティーと王国は凋落の一途を辿り、彼の築いた豊かさに気づくが……もう遅い! 不遇から成り上がる、痛快な逆転劇と辺境スローライフ(?)が今、始まる!

世界最強の賢者、勇者パーティーを追放される~いまさら帰ってこいと言われてももう遅い俺は拾ってくれた最強のお姫様と幸せに過ごす~

aoi
ファンタジー
「なぁ、マギそろそろこのパーティーを抜けてくれないか?」 勇者パーティーに勤めて数年、いきなりパーティーを戦闘ができずに女に守られてばかりだからと追放された賢者マギ。王都で新しい仕事を探すにも勇者パーティーが邪魔をして見つからない。そんな時、とある国のお姫様がマギに声をかけてきて......? お姫様の為に全力を尽くす賢者マギが無双する!?

防御力を下げる魔法しか使えなかった俺は勇者パーティから追放されたけど俺の魔法に強制脱衣の追加効果が発現したので世界中で畏怖の対象になりました

かにくくり
ファンタジー
 魔法使いクサナギは国王の命により勇者パーティの一員として魔獣討伐の任務を続けていた。  しかし相手の防御力を下げる魔法しか使う事ができないクサナギは仲間達からお荷物扱いをされてパーティから追放されてしまう。  しかし勇者達は今までクサナギの魔法で魔物の防御力が下がっていたおかげで楽に戦えていたという事実に全く気付いていなかった。  勇者パーティが没落していく中、クサナギは追放された地で彼の本当の力を知る新たな仲間を加えて一大勢力を築いていく。  そして防御力を下げるだけだったクサナギの魔法はいつしか次のステップに進化していた。  相手の身に着けている物を強制的に剥ぎ取るという究極の魔法を習得したクサナギの前に立ち向かえる者は誰ひとりいなかった。 ※小説家になろうにも掲載しています。

はずれスキル念動力(ただしレベルMAX)で無双する~手をかざすだけです。詠唱とか必殺技とかいりません。念じるだけで倒せます~

さとう
ファンタジー
10歳になると、誰もがもらえるスキル。 キネーシス公爵家の長男、エルクがもらったスキルは『念動力』……ちょっとした物を引き寄せるだけの、はずれスキルだった。 弟のロシュオは『剣聖』、妹のサリッサは『魔聖』とレアなスキルをもらい、エルクの居場所は失われてしまう。そんなある日、後継者を決めるため、ロシュオと決闘をすることになったエルク。だが……その決闘は、エルクを除いた公爵家が仕組んだ『処刑』だった。 偶然の『事故』により、エルクは生死の境をさまよう。死にかけたエルクの魂が向かったのは『生と死の狭間』という不思議な空間で、そこにいた『神様』の気まぐれにより、エルクは自分を鍛えなおすことに。 二千年という長い時間、エルクは『念動力』を鍛えまくる。 現世に戻ったエルクは、十六歳になって目を覚ました。 はずれスキル『念動力』……ただしレベルMAXの力で無双する!!

転落貴族〜千年に1人の逸材と言われた男が最底辺から成り上がる〜

ぽいづん
ファンタジー
ガレオン帝国の名門貴族ノーベル家の長男にして、容姿端麗、眉目秀麗、剣術は向かうところ敵なし。 アレクシア・ノーベル、人は彼のことを千年に1人の逸材と評し、第3皇女クレアとの婚約も決まり、順風満帆な日々だった 騎士学校の最後の剣術大会、彼は賭けに負け、1年間の期限付きで、辺境の国、ザナビル王国の最底辺ギルドのヘブンズワークスに入らざるおえなくなる。 今までの貴族の生活と正反対の日々を過ごし1年が経った。 しかし、この賭けは罠であった。 アレクシアは、生涯をこのギルドで過ごさなければいけないということを知る。 賭けが罠であり、仕組まれたものと知ったアレクシアは黒幕が誰か確信を得る。 アレクシアは最底辺からの成り上がりを決意し、復讐を誓うのであった。 小説家になろうにも投稿しています。 なろう版改稿中です。改稿終了後こちらも改稿します。

どうも、命中率0%の最弱村人です 〜隠しダンジョンを周回してたらレベル∞になったので、種族進化して『半神』目指そうと思います〜

サイダーボウイ
ファンタジー
この世界では15歳になって成人を迎えると『天恵の儀式』でジョブを授かる。 〈村人〉のジョブを授かったティムは、勇者一行が訪れるのを待つ村で妹とともに仲良く暮らしていた。 だがちょっとした出来事をきっかけにティムは村から追放を言い渡され、モンスターが棲息する森へと放り出されてしまう。 〈村人〉の固有スキルは【命中率0%】というデメリットしかない最弱スキルのため、ティムはスライムすらまともに倒せない。 危うく死にかけたティムは森の中をさまよっているうちにある隠しダンジョンを発見する。 『【煌世主の意志】を感知しました。EXスキル【オートスキップ】が覚醒します』 いきなり現れたウィンドウに驚きつつもティムは試しに【オートスキップ】を使ってみることに。 すると、いつの間にか自分のレベルが∞になって……。 これは、やがて【種族の支配者(キング・オブ・オーバーロード)】と呼ばれる男が、最弱の村人から最強種族の『半神』へと至り、世界を救ってしまうお話である。

ダンジョンで有名モデルを助けたら公式配信に映っていたようでバズってしまいました。

夜兎ましろ
ファンタジー
 高校を卒業したばかりの少年――夜見ユウは今まで鍛えてきた自分がダンジョンでも通用するのかを知るために、はじめてのダンジョンへと向かう。もし、上手くいけば冒険者にもなれるかもしれないと考えたからだ。  ダンジョンに足を踏み入れたユウはとある女性が魔物に襲われそうになっているところに遭遇し、魔法などを使って女性を助けたのだが、偶然にもその瞬間がダンジョンの公式配信に映ってしまっており、ユウはバズってしまうことになる。  バズってしまったならしょうがないと思い、ユウは配信活動をはじめることにするのだが、何故か助けた女性と共に配信を始めることになるのだった。

農民レベル99 天候と大地を操り世界最強

九頭七尾
ファンタジー
【農民】という天職を授かり、憧れていた戦士の夢を断念した少年ルイス。 仕方なく故郷の村で農業に従事し、十二年が経ったある日のこと、新しく就任したばかりの代官が訊ねてきて―― 「何だあの巨大な大根は? 一体どうやって収穫するのだ?」 「片手で抜けますけど? こんな感じで」 「200キロはありそうな大根を片手で……?」 「小麦の方も収穫しますね。えい」 「一帯の小麦が一瞬で刈り取られた!? 何をしたのだ!?」 「手刀で真空波を起こしただけですけど?」 その代官の勧めで、ルイスは冒険者になることに。 日々の農作業(?)を通し、最強の戦士に成長していた彼は、最年長ルーキーとして次々と規格外の戦果を挙げていくのだった。 「これは投擲用大根だ」 「「「投擲用大根???」」」

処理中です...