【R18 】必ずイカせる！ 異世界性活

２６. 第83ダンジョン

　
　この世界のダンジョンは、地下にある。

　地下１階が1階層、地下２階が２階層といった感じだ。

　各階層の端と端の階段があるフロアーには、モンスターが出ないように結界が張ってある。

　そして、最下層の階段が無いフロアーに、ラスボスがいるという仕組みだ。




「攻略されている階段があるフロアーには結界が張ってあるのニャ！
　攻略される前は、各階層の下り階段のフロアーにフロアーボスがいたのニャ！
　しかし、攻略と同時に結界が張られボスが復活できないようにしてあるのニャ！」

　ブリトニーが、ダンジョンの基礎知識を教えてくれる。

　今いる場所は、第83ダンジョン入口の階段から下りてすぐの30畳位の空間だ。

　コマンドを確認すると、1階層上り階段フロアーと表示されている。

「それでは探索するか！
　ペロとブリトニーが前衛で俺が真ん中、姫が殿《しんがり》で問題ないか？」

　俺は前の世界で培ったゲーム脳で、フォメーションを決めてみた。

「それでいいと思うのニャ！」

　ブリトニーから同意を得たので大丈夫だろう。

　階段があるフロアーの奥には扉があり、扉を開けると石造りの廊下が広がる。

　ペロが先頭に立ち
　クンクンしながら前に進む。
　何の匂いを嗅いでるのだろう？

　姫、ペロは何の匂いを嗅いでるのか分かるか？

「モンスターを探しているみたいです」

　ペロが何かを見つけたのか、匂いを嗅ぐのを止めて早歩きで進み始めた。

「ワン！」

　大モグラlv.5が現れた。

「ガゥ!!」

　ペロが大モグラに噛み付いた！
　容赦ない…

　ペロ1、ペロ2、ペロ3が大モグラを噛みちぎっていく。

　一瞬にして大モグラは肉の塊になった。

「ワン！」

　ペロが俺の所に緑色に輝く石を持ってきた。

「ペロは何を持ってきてくれたんだ？」

「それはコアですニャ！
　それをギルドに持って行くとお金に替えてくれるニャ！
　コアは魔素を多く含んでいるので、魔道具などを起動させるのに使われるのニャ！」

「そうか！ ありがとなペロ！」

「ワン！」

　コアを咥《くわ》えていたペロ1の頭をなでると、
　尻尾をフリフリしている。

　ペロ2と、ペロ3は羨ましそうな顔をして、ペロ1を見ている。

　またペロがクンクンしだした。

「ワン！」

　また魔物を見つけたのか、早歩きで進んでいく。

　大モグラlv.5とlv.6、今度は2匹現れた！

　ペロ2が口から、ファイアブレスを発動させる。

　ペロ3も続けて、フロストブレスを発動させた。

　大モグラlv.5は丸焦げになり絶命し、lv.6は凍りついてから粉々に砕けた。

　ペロは倒した大モグラに駆け寄っていき、コアを回収し俺の所に持ってきた。

　今度はペロ2とペロ3がコアを咥えてきたので、ペロ2とペロ3の頭を撫でた。

　ペロは尻尾をブンブン振っている。

　すると、ペロ1は悲しそうな顔をしている。

　また、ペロがクンクンしだした。

「ワン！」

　魔物を見つけたようだ！

　今度は大モグラlv.5、1匹。
　lv.6、2匹だ。

　ペロ1、ペロ2、ペロ3が同時にファイアーブレスを放った！

　一瞬にして大モグラは丸焦げになった。

　ペロ1、ペロ2、ペロ3は揃ってコアを持ってきた。

　みんなの頭を撫でてやった。

「ワン！ワン！ワン！」

　ペロは嬉しそうに尻尾を振っている。

　良かった……仲良く3匹獲物を狩ることができたか……

　それにしても、ペロ強すぎる……
　1階層はペロだけでなんとかなりそうだ。

　1匹で3匹分の働きをし、尚且つ【入門魔法全書】のスキルを与えたので全属性の魔法も使えるようになってしまった。

　ペロ1匹で、3人の魔法使いがパーティにいる事になる。

　実際、俺も姫もブリトニーも魔法が使えるので、6人魔法使いがいる事になる。

　ゲームの世界だったら、凄まじい火力を持ったパーティと言えるだろう。

「姫！ 2階層に行く階段をペロに探させられるか？」

　姫は念話か何かでペロと交信している。

「大丈夫だと言ってるのです！」

　ペロがまたクンクンし始めた。

「ワン！」

　見つけたようだ。ペロは何気に便利犬だ。

　ペロはズンズン、進む。

「ワン！ワン！」

「マスター！  2階層に進む最短距離に魔物がいるようですが、遠回りして避けて行くか？と聞いています。」

「避けなくていい。そのまま行く！」

「今度は、私に任せてニャ！
　暇でしょうがないニャ！」

　大モグラが3匹現れた。

　ブリトニーが飛び出した。

　速い!!

　一瞬にして3匹の大モグラを叩き斬った。

　しかも計算して斬っているようだ。

　コアが上手い具合に剥き出しになっている。

　ブリトニーがコアを回収して、コアを俺の所に持ってきた。

「ご主人様コアを回収したのニャ！」

「いちいち俺に渡さなくてもいいぞ！
　自分の冒険者バックに入れといてくれ！
　後で冒険者ギルドで換金する時に出してくれればいいからな！」

「分かりましたニャ！」



「ワン！」

　ペロが、2階層に続く階段がある部屋を見つけたようだ。

　部屋の扉を開ける。

　また30畳程のフロアーが広がっている。

　他のパーティが何組かいて、休憩しているようだ。

　もうそろそろ昼の時間か。

「ご主人様！  階段があるフロアーは魔物が出ないので休憩するなら、ここか、上の階の階段があるフロアーになります。」

「それではそろそろ昼食を食べようか！」


　ーーー


「ご主人様！ 飲み物は何になさいますか？」

「水でいい！ 食料は何がある？」

「パンとチーズ、干し肉にハム、餓狼族の肉の残りに、人参、ジャガイモ、フルーツ食料はなんでもありますよ！」

「そしたら、今日はダンジョン探索を進めたいので手軽な物で頼む！」

「パンと、チーズと干し肉でいいですかニャ？」

「それでいい！」

「はい、どうぞなのニャ！」

　ブリトニーに、パンとチーズと干し肉を渡された。

　みんなに配り終えても、誰も手を出さない。

　みんな俺の顔を見ている。

「頂きます！」

「何の呪文なのニャ？」

「ご飯を食べる時の呪文だ！
　これからゴトウ族はご飯を食べる時、必ず頂きますと言うように！」

「ハイなのです！  頂きますです！」

「頂きますニャ！」

「ワン！ワン！ワン！」

　俺がパンを口につけると、みんなも食べだした。

　あいかわらずパンはまずいが、チーズを乗せて食べればなかなか美味い。

　干し肉は、ビーフジャーキーのような味がする。

　ペロもガツガツ食べている。

　今、手を出したら一緒に食べられてしまう勢いだ。

　あっという間にご飯を食べてしまったようだ。

　それにしてもペロは役にたつ。

　ペロがいればダンジョンの地図はいらないんじゃないか。

　1階層の探索ももっと時間がかかるのではと思っていたのだが、簡単に2階層に続く階段があるフロアーを見つけてくれた。

「ブリトニー！  干し肉を貰えるか？」

「ハイですニャ！」

　ブリトニーから干し肉を3切れ貰い、ペロに与えた。

「ペロ1、ペロ2、ペロ3、褒美だ！」

「ワン！ワン！ワン！」

「マスター！  ペロがありがとうございます。と言ってるのです！
　マスターによりいっそう忠誠を誓うと言っているのです！」

「ウンウン！ そうかそうか！
　ペロありがとな！」

「ワン！ワン！ワン！」