142 / 286
142. ケルベロスは3番目
しおりを挟む「それでは、そろそろ良いですかな?」
いつものようにタイミングを見計らってサンアリが話に入ってきた。
「お手数をかけさせてしまってすみません」
カレンが頭を下げる。
「それでは、顔見せが終わったという事なので昼食を食べながら、打ち合わせをしましょう!」
サンアリが提案する。
「ああ、そうしよう!」
ーーー
「前菜の枝豆ともずくでございます!」
ガリクソンが、ビールのツマミのような前菜を運んでくる。
「それでは、新漆黒の森の役職を決めたいと思います!
まず、新女王に姫様。
騎士団長にガルム·ロマンチック。
騎士団1番隊隊長にカレン·ロマンチック。
騎士団2番隊隊長に牛魔王。
騎士団3番隊隊長にブリトー·ロマンチック。
近衛騎士団長にブリトニー·ロマンチック。
そして、宰相に私ナンコー·サンアリがつきたいと思います。」
「ナンコー、俺には役職とかはないのか?」
「ハイ。ゴトウ殿には新漆黒の森の後ろ盾になってもらいます。
姫様もブリトニー様も『犬の尻尾』所属ですから、漆黒の森に何かあったらゴトウ殿が率いる『犬の尻尾』も動くと敵に思わせる必要がございます。
曲がりなりにも、『犬の尻尾』はギルドランキング10位にランクインしました。
それはイコール南の大陸で、それなりの発言権を持つ事を意味します。
なので、ゴトウ殿には今まで通り、モフウフの影の支配者として君臨してくれて構わないです!」
俺的には、それが一番有難い。
俺は兎に角目立ちたくない。
目立つとろくな事がないからだ。
前の世界では、それで失敗してきた。
中庸が大事なのだ。
姫やブリトニーには華がある。
無理をしなくても自然に目立ってしまう。
自然とは中庸だ。
一方、俺はと言うと、モフウフの支配者の筈なのに、誰も俺の事を認知していない。
それだけの男で、それが俺の役どころなのだ。
そんな、役どころの俺が、「俺様がモフウフの支配者なのだ! 皆の者、俺様の命令を聞け!」と、言っても無視されるのが関の山だ。
それより影のフィクサーとして、姫達を裏で操るほうが、俺には合っている。
皆に敬われ、尊敬される姫達を、夜にはアヘアヘ言わせるのだ!
考えただけでも、最高ではないか!
「ウム、俺もその考えで良いと思う。」
「ハイ! それではこの体制で新漆黒の森を運営して行きたいと思います!
それでは、今日スグにでも元漆黒の森の騎士団長ガルム·ロマンチックが姫様についたと情報を流します。
さすれば、元漆黒の森の家臣が治めている城塞都市も姫様の元に集まってくるでしょう!」
何か、どんどん大事《おおごと》になってきた。
サンアリに全て任せていれば、こうなる事は分かっていたのだが、いざ話が進むと足がすくむ。
俺は姫達とSEX三昧のスローライフが送りたかったのに……
まあ、ここまできたら流れに身を任せるしかないか……
諸々の打ち合わせが終わり、ガルムが暫くモフウフに駐屯する事が決まり、カレンとブリトーは、ニャンゴンに戻る事となった。
次の日、ペロの様子を見に来たイヌヤマの使節団とも話し合い。
ケルベロス教も、姫の事を新しい漆黒の森の女王と認めると決めたと、各地に通達する旨が伝えられた。
ーーー
次の日、前倒しで冒険者ギルド本部のあるムササビ自治国家に出発する事に決めた。
ブリトニーの父親のガルム·ロマンチックがアジトに駐屯する事になり、娘を性奴隷にしている俺としては、申し訳なく、合わせる顔もなくて、アジトから逃げ出した格好だ。
ムササビへの道案内は、ブリジアが買って出てくれた。
ペロが巨大化して、俺とブリトニーとアンちゃんを乗せて、姫とブリジアは、空中浮遊で飛んでいく感じだ。
「では、行ってくる!」
「行ってらっしゃいませ」
メリルと姫付きメイド達に見送られて、モフウフのアジトから出発した。
「ブリジア! ムササビには、どれ位で到着するのだ?」
「私のスピードなら3日で到着するワン!」
「何! そんなに早く到着するのか?
ガリクソンはグリフォンで1週間かかると行っていたぞ!」
「私は、こう見えても神獣だワン!
グリフォンとは格が違うのだワン!
私より格上の神獣のペロ様や姫様の実力なら2日で着くワン!」
「そうだったのか……
俺はてっきり、グリフォンで行くより時間がかかると思っていたぞ」
「ケルベロスは、神獣の中で3番目の飛行スピードを誇るのだワン!
1位はペガサス、2位は龍、そして3位がケルベロスだワン!
実質、龍は誰も使い魔にした者がいないので、ペガサスが1番早い乗り物だワン!
しかし、ペガサスを使い魔にできたものは、今の所、勇者パーティーのエリスだけだワン!
一応、エリスは赤龍ともお友達契約をしているという事で、30年位前に1度だけ赤龍に乗ってる所を見た事があるワン」
エリスとは一体何者なのだ……
アンちゃんのお父さんと同じ勇者パーティーで、西の大陸、静寂の森のエルフの姫。
尚且つ、最速の神獣ペガサスを従え、赤龍ともお友達契約までしているとは……
ブリトニーの家族のぶっ飛んだ強さにも驚いが、この世界には、まだまだとんでもない強者がたくさんいるみたいだ。
20
あなたにおすすめの小説
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる