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第二章 ハウエバー系 第901辺境惑星 編
49. ウッドペッカー騎士爵領で作った作物を売りに行く!
しおりを挟む「良し! 外貨を稼ぐぞ!」
俺は、ついに一大決心をする。
本来、俺の領地に、これだけのインフラ整備をする金などないのだ。
それを、サヤとエルダードワーフの力技で、大領地、イーグル辺境伯領にも劣らない、とんでもない領地を作り上げてしまったのである。
てな訳で、俺もそろそろ、その帳尻合わせをしないといけないのではと思い始めたのである。
まあ、金が無い筈なのに、インフラ整備が終わってる訳だからね。
なので、お金を稼いで、そのお金で、ウッドペッカー領ののインフラ整備をしたと、言い訳しようとする算段だ。
幸い、帰らずの森って、世界樹のお陰で、とんでもなく肥沃な大地なんだよね。
開拓しても、次の日には、切り取った草木が一日で成長しちゃうような。
それを、グレイ帝国製の除草剤で、帰らずの森に最初から自生する草木のみ生えないようにプログラムした除草剤を撒いたのである。
という事は解るよね。それ以外の作物を植えれば、帰らずの森の肥沃な土が作用して、種を撒けば一日で、作物が生えてきちゃう訳。
もうさ、ウチの領民も大変だよ。毎日が種植えと収穫なんだもん。
領主としても、領民が生産した作物を売り捌いて、金にしないといけないからね。
なので俺は、大量のウッドペッカー騎士爵領で作った作物を、イーグル辺境伯領に売り捌きに行く事に決めたのである。
取り敢えず、荷馬車に大量に積んで、それ以外は魔法の鞄に入れてね。
魔法の鞄とは、『恋愛イチャイチャキングダム』にも描かれている、所謂、インベントリで、何でも入る鞄の事。入れておけば、時間が経過しないような奴。
『恋愛イチャイチャキングダム』の世界では、誰が作ったのか分からなかったアイテムなんだけど、この世界ではエルダードワーフの2人が技術を開発したという事になってたりする。
グレイ帝国の技術でもそんな技術などないのだが、きっと、サヤが、『恋愛イチャイチャキングダム』に出てくる魔法の鞄を再現しようと、エルダードワーフの2人と一緒に開発したのだろう。
この惑星には、魔法もあるし、グレイ帝国が真似出来ない技術とかも、『恋愛イチャイチャキングダム』の世界を作り出す過程で、サヤはたくさん手に入れてるのだ。
そんで、久しぶりに、イーグル辺境伯領に来て、誰でも金を払えば商売出来る自由市場で、ウッドペッカー騎士爵領の品種改良された甘い果物と、美味しい野菜を売りに来たのだが、今回は、母さんとエリスも一緒に連れて来ている。
まあ、エリスは有名人だから、客寄せパンダに使って、母さんは、貴族の娘で計算も早いから、販売員にしようと考えたのだ。
うちの母さんって、誰に対してもニコニコして、人当たりも良いし、しかも美人さんだから、看板娘になると思ったんだよね。
まだ、20代後半だし、身内贔屓かもしれないけど、俺が子供じゃなかったら、絶対にお嫁さんになってもらいたいし。
というか、サヤは、やっぱり、俺の好みをよく解ってる。
俺が好きそうな人間を厳選して、俺の母親にしてる訳で、サヤが何代も前から、計算して俺の母親を作り出しているのだ。
「サヤって、本当に、凄まじいよな……」
「ん?何です?僕が凄い? そんなのグレイ帝国の技術の粋を使って作られた最新鋭AIだから当然ですよ!」
なんか知らんが、サヤが鼻高々に胸を張る。
まあ、そのグレイ帝国の技術の粋を結集して作られた最新鋭AIが、勝手に自らをアップデートして、暴走しちゃってるのだけど……
兎に角、この世界のとは、ちょっと見た目も違う果物もあるので、先ずは試食大会。
エリスが店の前に居ると、わらわらと人が集まっては来るのだけど、絶対に近くに近付いて来ない事が、今更ながら解った。
ウチのエリスは、どんだけクールビューティオーラを出してんだ?という話ね。
なので、折角、集まってくれたイーグル辺境伯領の人達に、エリスに近付ける切っ掛けを、俺は作ってやる事にしたのだ。
エリスに、試食品の甘い果物を持たせて、サヤに宣伝してもらう方法を。
「さあさあ、エリスちゃんも住んでるウッドペッカー領で作った、甘くて美味しい果物の試食だよ!
みんな! エリスちゃんが試食品を持ってるから、食べに来てね!」
無口なエリスの代わりに、サヤがグルグル飛び回って宣伝する。
すると、恐る恐る。エリスを見物してたイーグル辺境伯領の人々が、エリスに近付く口実を得て、エリスに試食品を貰い、一口食べると、
「何これ?エリス様から貰った、苺、とんでも無く甘いわ!」
「ああ……なんて美味しさ……エリスさんの味がする」
エリスの味がする果物など存在しないが、一度食べれば、その衝撃的な美味しさに、ウッドペッカー騎士爵領の果物や野菜を買わない選択など、誰も出来ない。
だって、果物も野菜も、イーグル辺境伯領で売られてる果物や野菜と値段を合わせてるからね。
同じ値段なら、絶対に美味しい方を買うでしょ!
もうさ、一度火がつくと止まんないよ。
俺も母さんも、販売するのに大忙し。
多分、普通の店員なら、絶対に捌ききれない人数が押し寄せて来てるのに、俺と母さんは、簡単に捌けてしまうのは、やはり、家系の力だろう。
母方の血筋のスキルは、器用特化だから、2人とも飲み込みが速く、とんでもなく器用なのである。
まあ、今回、結構な量の果物や野菜を持ってきたのだけど、僅か、3時間で全て売り切ってしまったのは、当然だよね!
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