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082話 -六道ダンジョン 4-
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「あー……やっぱり同じダンジョンだな」
目が覚めた後、朝食を取ってからダンジョンを進んで行った。出てくる魔物はそう代わり映えしなかったが、とあるフロアに出た事により、つい口に出してしまう。
「何かありましたか?」
「うん。…アレだよ」
広間に置かれている灯籠を指差しチカに教える。
「前回ここで落とし穴に落ちたんだ。あの2つの灯籠を色の違う場所に移動させて扉を解除しようとしたんだけどね…」
「…なるほど。では前回と同じ様にしますか?」
「…他に解除出来ないか探してみよう」
チカ達に部屋を調べる様告げると、3人は職業を素早く変えた。盗賊系統の一番上の『天下の大泥棒』のジョブに変更したチカ達は壁や地面、天井を入念に調べ始める。俺はチカ達の様子を見て『あっ、それがあったか!』と感心させられた。
「…この壁の反響音が怪しいですね」
チカはそう呟くとその壁にスプレーで印をつける。
「………………」
ナナは地面に四つん這いになると周囲を水平に眺めていた。そしてポケットから石ころを取り出すと、前方へポイッと投げる。
「…落とし穴くさい。マスター、破壊しておくか?」
「いやとりあえずはそのままで。目印でも付けててくれ」
「どりゃあーっ!!」
ナナと話していると、突如爆音が響く。音源の方に目をやると、ローリィが壁に穴を開け潜り込んでいた。
「…………ナナ、さっきの落とし穴は破壊してていいよ」
「わかった」
どうやら盗賊ジョブでも、性格は変わらない様だ。暗殺者系統の時にはローリィにはちゃーんと伝えとかないとヤバイかもな。
「……つーか、ヤバイのはこの部屋自体がヤバいんだけどね」
あの時俺は一つしか出口が目に入らなかった。しかし、今チカ達が調べているだけでも3つはある。落とし穴は前みたいに下層に繋がっているのかは分からないが、とりあえずローリィの所に向かおう。
「おーい、ローリィ。なんかあったか?」
「あっ!!丁度良いところに!!ちょっとご主人様、こっちに来てー!」
ローリィが空けた穴を潜ると中は空洞で宝箱がポツンと1つ置いてあった。
「宝箱はっけーん!!」
「隠し部屋だったんかな?」
「調べる?ねぇ、調べてもいーい??」
「ちゃんと罠解除のスキル使ってからだぞ?」
「はぁーい!」
ローリィはワクワクとした表情で宝箱を開ける。この宝箱には爆破の罠や毒などの罠は仕掛けられて無かった。
「…………何これ?」
「……黒ずんでる球みたいだな…」
ローリィからその球を貰うとボックスへと入れる。そして名前を調べてみると『ゴブリンの魔核』という文字がリストに表示されていた。
「…どうやらゴブリンの魔核って名前らしい」
「ゴブリン??じゃあ要らないアイテムだね!」
「うーん……一応預かっとくよ」
ゴブリンの魔核を見ながら少し考える。あの大蜘蛛の魔核はドロップしたが、このダンジョンの道中で戦った魔物からは一切ドロップはしなかった。という事は隠し部屋がちょこちょこあり、そこの宝箱から拾える可能性があるのかもしれない。……まぁ魔核を加工しても良いのは出来なかったし、ゴミではあると思うけど。
「アルス様ーっ!少しこちらに来ていただけませんか?」
外からチカの声が聞こえ、チカの所に向かうとローリィと同じようにチカも壁に穴を空けていた。そしてチカの手にはまた魔核の様なものがあり、不思議そうに顔を傾げていた。
「中の宝箱から取った?」
「はい………。ですがこれは何なんでしょう?」
「どれどれ?」
ローリィの時と同じようにボックスに入れ名前を調べる。今度は『グールの魔核』と表示されていた。
「さっきローリィの所にもあったんだけど、コレは『グールの魔核』って名前みたいだな」
「ローリィの所にあった物の名前は?」
「ゴブリンだったよ」
「…ここに来るまでに倒してきた魔物の名前ですね」
「そうだよね……。他の隠し部屋も調べてみよう」
チカとローリィの手によってこのフロアにある隠し部屋を全て調べてみた。すると隠し部屋は全部で5つ。そしてその中には今まで倒してきた魔物の名前があった。
「うーん………このダンジョンの仕様は分からんけど、もしかしたら出現する分の魔核があるのかも知れないな」
「ゴブリンにグール、インプにゴブリンアーチャー、ジャイアントバットですね…」
「でも全部雑魚だよね?これ必要?」
「隠し部屋にあるってことは、何か効果があるんだろうな。……全然分からんけどさ」
「マスター、ちょっといいか?」
チカ達と話しているとナナが喋りかけてきた。
「どした?」
「落とし穴の深さを調べたのだが、どれも着地点には罠が仕掛けられていた」
「その罠ってのは?」
「2つ調べたが、1つは蟲が湧いていた。もう1つは恐らく毒などが混じっている液体だと思われる」
「………結構ガチ目な罠だな」
「あと2つほどあるが全て調べるか?」
「……いや、やめておこう。その2つの時点で即死系の罠だと思う」
「そんなんじゃ効かないのにねー」
「アルス様、次はどうされます?」
「…まぁ隠し部屋はもう無いみたいだし、前回俺がやったようにこのフロアの仕掛けを解除してみるか」
「灯籠を動かす……という事ですよね?」
「うん。同時に乗せるってのだけ覚えてて」
灯籠を動かすのをローリィに手伝ってもらい、色の違う部分へと動かす。するとガチャリという音が聞こえるのであった。
目が覚めた後、朝食を取ってからダンジョンを進んで行った。出てくる魔物はそう代わり映えしなかったが、とあるフロアに出た事により、つい口に出してしまう。
「何かありましたか?」
「うん。…アレだよ」
広間に置かれている灯籠を指差しチカに教える。
「前回ここで落とし穴に落ちたんだ。あの2つの灯籠を色の違う場所に移動させて扉を解除しようとしたんだけどね…」
「…なるほど。では前回と同じ様にしますか?」
「…他に解除出来ないか探してみよう」
チカ達に部屋を調べる様告げると、3人は職業を素早く変えた。盗賊系統の一番上の『天下の大泥棒』のジョブに変更したチカ達は壁や地面、天井を入念に調べ始める。俺はチカ達の様子を見て『あっ、それがあったか!』と感心させられた。
「…この壁の反響音が怪しいですね」
チカはそう呟くとその壁にスプレーで印をつける。
「………………」
ナナは地面に四つん這いになると周囲を水平に眺めていた。そしてポケットから石ころを取り出すと、前方へポイッと投げる。
「…落とし穴くさい。マスター、破壊しておくか?」
「いやとりあえずはそのままで。目印でも付けててくれ」
「どりゃあーっ!!」
ナナと話していると、突如爆音が響く。音源の方に目をやると、ローリィが壁に穴を開け潜り込んでいた。
「…………ナナ、さっきの落とし穴は破壊してていいよ」
「わかった」
どうやら盗賊ジョブでも、性格は変わらない様だ。暗殺者系統の時にはローリィにはちゃーんと伝えとかないとヤバイかもな。
「……つーか、ヤバイのはこの部屋自体がヤバいんだけどね」
あの時俺は一つしか出口が目に入らなかった。しかし、今チカ達が調べているだけでも3つはある。落とし穴は前みたいに下層に繋がっているのかは分からないが、とりあえずローリィの所に向かおう。
「おーい、ローリィ。なんかあったか?」
「あっ!!丁度良いところに!!ちょっとご主人様、こっちに来てー!」
ローリィが空けた穴を潜ると中は空洞で宝箱がポツンと1つ置いてあった。
「宝箱はっけーん!!」
「隠し部屋だったんかな?」
「調べる?ねぇ、調べてもいーい??」
「ちゃんと罠解除のスキル使ってからだぞ?」
「はぁーい!」
ローリィはワクワクとした表情で宝箱を開ける。この宝箱には爆破の罠や毒などの罠は仕掛けられて無かった。
「…………何これ?」
「……黒ずんでる球みたいだな…」
ローリィからその球を貰うとボックスへと入れる。そして名前を調べてみると『ゴブリンの魔核』という文字がリストに表示されていた。
「…どうやらゴブリンの魔核って名前らしい」
「ゴブリン??じゃあ要らないアイテムだね!」
「うーん……一応預かっとくよ」
ゴブリンの魔核を見ながら少し考える。あの大蜘蛛の魔核はドロップしたが、このダンジョンの道中で戦った魔物からは一切ドロップはしなかった。という事は隠し部屋がちょこちょこあり、そこの宝箱から拾える可能性があるのかもしれない。……まぁ魔核を加工しても良いのは出来なかったし、ゴミではあると思うけど。
「アルス様ーっ!少しこちらに来ていただけませんか?」
外からチカの声が聞こえ、チカの所に向かうとローリィと同じようにチカも壁に穴を空けていた。そしてチカの手にはまた魔核の様なものがあり、不思議そうに顔を傾げていた。
「中の宝箱から取った?」
「はい………。ですがこれは何なんでしょう?」
「どれどれ?」
ローリィの時と同じようにボックスに入れ名前を調べる。今度は『グールの魔核』と表示されていた。
「さっきローリィの所にもあったんだけど、コレは『グールの魔核』って名前みたいだな」
「ローリィの所にあった物の名前は?」
「ゴブリンだったよ」
「…ここに来るまでに倒してきた魔物の名前ですね」
「そうだよね……。他の隠し部屋も調べてみよう」
チカとローリィの手によってこのフロアにある隠し部屋を全て調べてみた。すると隠し部屋は全部で5つ。そしてその中には今まで倒してきた魔物の名前があった。
「うーん………このダンジョンの仕様は分からんけど、もしかしたら出現する分の魔核があるのかも知れないな」
「ゴブリンにグール、インプにゴブリンアーチャー、ジャイアントバットですね…」
「でも全部雑魚だよね?これ必要?」
「隠し部屋にあるってことは、何か効果があるんだろうな。……全然分からんけどさ」
「マスター、ちょっといいか?」
チカ達と話しているとナナが喋りかけてきた。
「どした?」
「落とし穴の深さを調べたのだが、どれも着地点には罠が仕掛けられていた」
「その罠ってのは?」
「2つ調べたが、1つは蟲が湧いていた。もう1つは恐らく毒などが混じっている液体だと思われる」
「………結構ガチ目な罠だな」
「あと2つほどあるが全て調べるか?」
「……いや、やめておこう。その2つの時点で即死系の罠だと思う」
「そんなんじゃ効かないのにねー」
「アルス様、次はどうされます?」
「…まぁ隠し部屋はもう無いみたいだし、前回俺がやったようにこのフロアの仕掛けを解除してみるか」
「灯籠を動かす……という事ですよね?」
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