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112話 -悪夢 4-
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「-----い゛っ゛だぁ゛!!」
瞬きをするとコテージへと視界が変わっていた。それと同時に右手に激痛が走った。ゴロゴロと転がりたい衝動に駆られたがレインの手を握っているのを見ていた為、その場で蹲る様な姿勢で吼える。
「アルス様っ?!」
俺の呻き声が聞こえたのかチカがガバッと起き上がり俺へと駆け寄る。
「?! どうかしたんですか!?」
「ウー…………」
痛みが酷過ぎてまともに答えられない。痛む右手をチカへと見せると、それだけでチカは理解したのか回復魔法を掛けてくれる。『あ、あったけぇ……』と思った時には痛みは無くなり、自由に動かせる様になった。
「ありがと…」
手首をコキコキと鳴らしながらお礼を伝える。
「いえ。………それでアルス様。一体何があったんですか…?」
チカが不思議に思うのも仕方ない。サガンでの戦いの時にも俺は傷一つ付かなかったからだ。そんな奴がコテージの中で骨折しているなど信じられないからだ。前世であれば『幽霊の仕業だ!』とか言えるだろうけど……魔物がいるこの世界じゃゴーストとか普通に居そうだしなぁ。
「アルス様?」
「あ、あぁ…ごめんごめん。何て説明すれば良いのやら……」
チカが回復を継続させながら俺の顔を覗き込む。とりあえず、断片的にだがチカに話をする事にした。
「-----ってな具合なんだけど…全く意味が分からんのよね」
「……レインの容態は変わってませんし…アルス様の勘違い…というのも違いそうですね」
「…何回か繰り返してるからな」
話をしながらもレインの手を離さない。いつ何時、さっきみたいな事が起きるか分からないからだ。俺の話を聞いたチカは難しい顔をして頭を悩ませていた。
「アルス様」
「ん?」
「その……私の浅い考えですが、レインの記憶に居るのでは無いでしょうか?」
「記憶?」
「はい。……ここは確定はしてませんがレインの故郷。それを前提とすれば襲撃された時の記憶が蘇っている……というものでは?」
「……SF的な発想だね。…けどまぁ……あの女性もレインって言ってたし、レイン……なのかも知れねぇな」
「それと……アルス様が仰っていた『全てを救え』という言葉……。アレは何なんでしょう?」
「『全てを救え』…か。でも女性を外に連れ出そうとしたら見えない壁に遮られたんだよね」
「それが私の記憶と言った言葉に関係するのでは?」
「? どういう事?」
「その……見えない壁と言うのはレインが本来辿った道では無い…ということでは?」
「……………………………なるほど。レインの記憶通りに進まないと脱出出来ないって事か。でも、そしたら『全てを救え』って言葉はわけわからねぇよな?」
「そう…ですよね…」
もしチカの言う通りアレがレインの記憶だとすると、『全てを救え』ってのには無理があると思う。レインの記憶の範囲内を救えって事なのだろうか?でもそしたら、違和感を感じる。その違和感ってのは最初に出会った女性の事だ。
仮に記憶通りだとしよう。レインが女性と一緒に逃げる時にあの女性を目にしたのならば分かる。だが、レイン達の所に駆け出すほど距離はあったし、村の中は火の手が上がっていてどこに誰が居るとか分からないはず。つまり、記憶の中でレインはあの女性がどうなっているのとか分からない筈だ。
「…もしかしたらレインの記憶通り進めという事では無いのでしょうか?」
「…それだと全てを救えってのが意味が分からん」
「…一体どういう事なんでしょうか」
「分からん…」
チカと同じ内容で頭を悩ませているとレインが寝返りをうった。そして、俺から手を離すとチカの方へと手を伸ばす。
「レイン?」
「お姉ちゃん……も………」
「???」
チカは差し出された手を何の疑いもなく握る。するとレインの呼吸が突如荒くなり、唇が真っ青になっていった。
「「レイン!?」」
「お願い…全員を……救って…」
その言葉が始まりなのか視界が一瞬で暗転し、俺はまたまた砂漠へと降り立つのであった。
瞬きをするとコテージへと視界が変わっていた。それと同時に右手に激痛が走った。ゴロゴロと転がりたい衝動に駆られたがレインの手を握っているのを見ていた為、その場で蹲る様な姿勢で吼える。
「アルス様っ?!」
俺の呻き声が聞こえたのかチカがガバッと起き上がり俺へと駆け寄る。
「?! どうかしたんですか!?」
「ウー…………」
痛みが酷過ぎてまともに答えられない。痛む右手をチカへと見せると、それだけでチカは理解したのか回復魔法を掛けてくれる。『あ、あったけぇ……』と思った時には痛みは無くなり、自由に動かせる様になった。
「ありがと…」
手首をコキコキと鳴らしながらお礼を伝える。
「いえ。………それでアルス様。一体何があったんですか…?」
チカが不思議に思うのも仕方ない。サガンでの戦いの時にも俺は傷一つ付かなかったからだ。そんな奴がコテージの中で骨折しているなど信じられないからだ。前世であれば『幽霊の仕業だ!』とか言えるだろうけど……魔物がいるこの世界じゃゴーストとか普通に居そうだしなぁ。
「アルス様?」
「あ、あぁ…ごめんごめん。何て説明すれば良いのやら……」
チカが回復を継続させながら俺の顔を覗き込む。とりあえず、断片的にだがチカに話をする事にした。
「-----ってな具合なんだけど…全く意味が分からんのよね」
「……レインの容態は変わってませんし…アルス様の勘違い…というのも違いそうですね」
「…何回か繰り返してるからな」
話をしながらもレインの手を離さない。いつ何時、さっきみたいな事が起きるか分からないからだ。俺の話を聞いたチカは難しい顔をして頭を悩ませていた。
「アルス様」
「ん?」
「その……私の浅い考えですが、レインの記憶に居るのでは無いでしょうか?」
「記憶?」
「はい。……ここは確定はしてませんがレインの故郷。それを前提とすれば襲撃された時の記憶が蘇っている……というものでは?」
「……SF的な発想だね。…けどまぁ……あの女性もレインって言ってたし、レイン……なのかも知れねぇな」
「それと……アルス様が仰っていた『全てを救え』という言葉……。アレは何なんでしょう?」
「『全てを救え』…か。でも女性を外に連れ出そうとしたら見えない壁に遮られたんだよね」
「それが私の記憶と言った言葉に関係するのでは?」
「? どういう事?」
「その……見えない壁と言うのはレインが本来辿った道では無い…ということでは?」
「……………………………なるほど。レインの記憶通りに進まないと脱出出来ないって事か。でも、そしたら『全てを救え』って言葉はわけわからねぇよな?」
「そう…ですよね…」
もしチカの言う通りアレがレインの記憶だとすると、『全てを救え』ってのには無理があると思う。レインの記憶の範囲内を救えって事なのだろうか?でもそしたら、違和感を感じる。その違和感ってのは最初に出会った女性の事だ。
仮に記憶通りだとしよう。レインが女性と一緒に逃げる時にあの女性を目にしたのならば分かる。だが、レイン達の所に駆け出すほど距離はあったし、村の中は火の手が上がっていてどこに誰が居るとか分からないはず。つまり、記憶の中でレインはあの女性がどうなっているのとか分からない筈だ。
「…もしかしたらレインの記憶通り進めという事では無いのでしょうか?」
「…それだと全てを救えってのが意味が分からん」
「…一体どういう事なんでしょうか」
「分からん…」
チカと同じ内容で頭を悩ませているとレインが寝返りをうった。そして、俺から手を離すとチカの方へと手を伸ばす。
「レイン?」
「お姉ちゃん……も………」
「???」
チカは差し出された手を何の疑いもなく握る。するとレインの呼吸が突如荒くなり、唇が真っ青になっていった。
「「レイン!?」」
「お願い…全員を……救って…」
その言葉が始まりなのか視界が一瞬で暗転し、俺はまたまた砂漠へと降り立つのであった。
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