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俺の護衛対象であるお嬢は昔からすっごく我儘だ。
「ねぇ、サン。もう少し優しく扉は閉めなさい、壊れたら大変でしょ。それからコレ私食べ飽きたから食べといて、じゃあね」
お嬢はそう言うとさっきまで俺がいた図書室に入って言った。図書室を飛び出た俺に一瞬驚いた顔をしていたが、すぐにいつも通りに我儘を発揮したお嬢にもなんだかイライラする。
こういう所が子供っぽいと前コウに言われたが、自分の感情を冷静に抑え込むなんて俺には出来ない芸当だ。
イライラしながら勉強道具と本それからお嬢から押し付けられた個包を持って自室まで戻った。
自室に入り一度深く呼吸をして気分を無理やり落ちつかせる。取り敢えずイライラは収まらないが、今日中に課題を終わらせなきゃ行けないからやるしかない。
そこから何とか課題を終わらせたが、窓を見るともう夕日が沈みかけていた。
そういえばお嬢から何か貰っていたがあれは何だったんだろうか。
長時間同じ姿勢でいた所為で凝り固まった体を一度伸ばしてから、個包を開ける。
掌に収まるくらいの小さな包みにはお嬢が気に入って最近よく食べているクッキーが入っていた。
確かあの時食べ飽きたって言ってたが、どうやらお嬢に気を使わせてしまったみたいだ。
だってこの間ももっと寄越せとリサと喧嘩していたくらいコレはお嬢のお気に入りなのだ。
「はぁぁぁ、俺ってカッコ悪い……」
「うーん、そうかな?俺からしたら十分サンはカッコいいとおもけどなぁ」
全くどいつもこいつも、気配を消して入ってくるなよ。普通にホラーだわ。
「…あ!僕はちゃんとノックよ?ただ反応ないし部屋に鍵かかってないから心配で…開けたらサンが1人反省会してただけだから気にしないで」
もう居た堪れないから、いっそのこと黙ってて欲しい。それから出て行って欲しい。
「そんな睨まないでって……おぉ怖い怖い」
コウは自分の肩を抱いて怖がる仕草をしているが、顔がニヤ付いてるから余計腹立たしい。
「で、何の用だ?」
「もう用がないと来ちゃダメなわけ?全くお嬢以外にはとことん冷たいんだから……」
そう言ってコウは溜息を吐いた。
「説教しに来たんなら帰ってくれないか?」
そんなコウの仕草のせいでやっと落ち着いてきたイラつきがまた再発しそうだ。
「ああ、はいはい。君はお嬢様の事をよく我儘って言うけど、だったら君は短期だよね」
「………」
「そう睨むなって、事実なんだから。まぁ雑談はこの位にしてリサから伝言だよ?『本泥棒今日中に返しに来い』だってさ。もしかして貸出許可書を書かないで持ってきちゃったのかい?早く返しなよ。じゃ僕は伝言伝えたし失礼するよ」
そう言ってコウは俺の部屋から出て行った。
あぁ、そういえばあの時怒りに任せて部屋を飛び出て来てしまったせいで手続きの事をすっかり忘れてしまった。
取り敢えずクッキーをもう一度小包に包み直し、本と個包を持って部屋を出た。
お嬢も流石にもう手紙も書き終わっただろうから、図書室に入っても問題ないだろう。もう返すけど一応貸出許可書に名前を書いて、それからお嬢にクッキーを返しに行こう。
そんな事を考えて図書室の前に来た。扉を少し開いた所で中から何やら話し声が聞こえた。
どうやらまだお嬢は中で何かをやっている様だ。取り敢えず出て行けって命令して来るぐらいなんだから、中には入らない方がいいだろう。
「……サン……」
音を立てない様に扉を閉めようとした時、お嬢が俺の名前を出した。
扉を開けたのが俺だとバレてしまったのだろうか。
「国王陛下、旦那様、司祭様への3通のお手紙お預かり致します。しかし今回の教会の不正#も・__#お嬢様のお手柄なのに……良いんですか?」
「えぇ、別に私手柄が欲しいわけじゃないしお父様に華を持たせて損は無いからね」
どうやら俺の事じゃなかった様だ。それは良かったが、どうやら会話を聞くに昨日教会訪問の事をいっているようだ。やっぱり何かあったのか……
教会と王族は深い関係にあるから陛下に手紙を書くのも納得だが何故それを旦那様の手柄にするんだ?
どうせ聞いても教えてくれないだけど、お嬢は隠し事が多すぎる。
「取り敢えずこの件はコレで終了。もう私疲れちゃったから部屋戻るわね、リサ後は頼んだわ」
「はい、お嬢様。お任せくださいませ」
お嬢とリサが此方に近づいて来たので近くの柱に身を隠し、二人の姿が完全に見えなくなってからもう一度図書室に入り本を返して俺も自室に戻った。
「ねぇ、サン。もう少し優しく扉は閉めなさい、壊れたら大変でしょ。それからコレ私食べ飽きたから食べといて、じゃあね」
お嬢はそう言うとさっきまで俺がいた図書室に入って言った。図書室を飛び出た俺に一瞬驚いた顔をしていたが、すぐにいつも通りに我儘を発揮したお嬢にもなんだかイライラする。
こういう所が子供っぽいと前コウに言われたが、自分の感情を冷静に抑え込むなんて俺には出来ない芸当だ。
イライラしながら勉強道具と本それからお嬢から押し付けられた個包を持って自室まで戻った。
自室に入り一度深く呼吸をして気分を無理やり落ちつかせる。取り敢えずイライラは収まらないが、今日中に課題を終わらせなきゃ行けないからやるしかない。
そこから何とか課題を終わらせたが、窓を見るともう夕日が沈みかけていた。
そういえばお嬢から何か貰っていたがあれは何だったんだろうか。
長時間同じ姿勢でいた所為で凝り固まった体を一度伸ばしてから、個包を開ける。
掌に収まるくらいの小さな包みにはお嬢が気に入って最近よく食べているクッキーが入っていた。
確かあの時食べ飽きたって言ってたが、どうやらお嬢に気を使わせてしまったみたいだ。
だってこの間ももっと寄越せとリサと喧嘩していたくらいコレはお嬢のお気に入りなのだ。
「はぁぁぁ、俺ってカッコ悪い……」
「うーん、そうかな?俺からしたら十分サンはカッコいいとおもけどなぁ」
全くどいつもこいつも、気配を消して入ってくるなよ。普通にホラーだわ。
「…あ!僕はちゃんとノックよ?ただ反応ないし部屋に鍵かかってないから心配で…開けたらサンが1人反省会してただけだから気にしないで」
もう居た堪れないから、いっそのこと黙ってて欲しい。それから出て行って欲しい。
「そんな睨まないでって……おぉ怖い怖い」
コウは自分の肩を抱いて怖がる仕草をしているが、顔がニヤ付いてるから余計腹立たしい。
「で、何の用だ?」
「もう用がないと来ちゃダメなわけ?全くお嬢以外にはとことん冷たいんだから……」
そう言ってコウは溜息を吐いた。
「説教しに来たんなら帰ってくれないか?」
そんなコウの仕草のせいでやっと落ち着いてきたイラつきがまた再発しそうだ。
「ああ、はいはい。君はお嬢様の事をよく我儘って言うけど、だったら君は短期だよね」
「………」
「そう睨むなって、事実なんだから。まぁ雑談はこの位にしてリサから伝言だよ?『本泥棒今日中に返しに来い』だってさ。もしかして貸出許可書を書かないで持ってきちゃったのかい?早く返しなよ。じゃ僕は伝言伝えたし失礼するよ」
そう言ってコウは俺の部屋から出て行った。
あぁ、そういえばあの時怒りに任せて部屋を飛び出て来てしまったせいで手続きの事をすっかり忘れてしまった。
取り敢えずクッキーをもう一度小包に包み直し、本と個包を持って部屋を出た。
お嬢も流石にもう手紙も書き終わっただろうから、図書室に入っても問題ないだろう。もう返すけど一応貸出許可書に名前を書いて、それからお嬢にクッキーを返しに行こう。
そんな事を考えて図書室の前に来た。扉を少し開いた所で中から何やら話し声が聞こえた。
どうやらまだお嬢は中で何かをやっている様だ。取り敢えず出て行けって命令して来るぐらいなんだから、中には入らない方がいいだろう。
「……サン……」
音を立てない様に扉を閉めようとした時、お嬢が俺の名前を出した。
扉を開けたのが俺だとバレてしまったのだろうか。
「国王陛下、旦那様、司祭様への3通のお手紙お預かり致します。しかし今回の教会の不正#も・__#お嬢様のお手柄なのに……良いんですか?」
「えぇ、別に私手柄が欲しいわけじゃないしお父様に華を持たせて損は無いからね」
どうやら俺の事じゃなかった様だ。それは良かったが、どうやら会話を聞くに昨日教会訪問の事をいっているようだ。やっぱり何かあったのか……
教会と王族は深い関係にあるから陛下に手紙を書くのも納得だが何故それを旦那様の手柄にするんだ?
どうせ聞いても教えてくれないだけど、お嬢は隠し事が多すぎる。
「取り敢えずこの件はコレで終了。もう私疲れちゃったから部屋戻るわね、リサ後は頼んだわ」
「はい、お嬢様。お任せくださいませ」
お嬢とリサが此方に近づいて来たので近くの柱に身を隠し、二人の姿が完全に見えなくなってからもう一度図書室に入り本を返して俺も自室に戻った。
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