7 / 30
07緊急依頼
しおりを挟む
「あー、アビスが来ないのは良い事だけど、体がなまりそうだな」
「ハンターギルドの訓練場に行こう、ロン」
「そうだな、依頼があれば受ければ良いし、なければ訓練だな」
「アビスの依頼ってなかなか取れないね、毎朝凄い競争だし」
「あの競争の中に入ってまではしなくていいさ、今まで売り払った黒石で三十年は遊んで暮らせる」
「ふふっ、ロンと三十年遊んで暮らすのも楽しそうだ」
そう言ってオウガが俺の方をなんだか色気のある目で見るので、俺たちはさっさとハンターギルドの訓練場に行くことにした。他にも何人かのハンターが来ていて、アーツを使った攻撃の練習をしていた、だがそのあまりの効率の悪さに俺とオウガは驚いた。基本的にアーツの使い方が下手なのだ、だから俺たちは目立たないようにアーツの型の練習だけをまずした。
「カリニ村がやっぱり異常だったのかな?」
「そうだね、ロン。そうかもしれない」
「この辺りにいるハンター、カリニ村だったら死んでるぜ」
「ロンが担当していた場所だったら、まずそうだろうね」
「武器なしの基本練習だけにしとくか、下手に目立ちたくない」
「そうだね、そうしてみよう」
そうして俺はオウガと武器なしの訓練を始めた、俺の方が僅かに背が高いがオウガはなかなか技が多彩で油断できなかった。単純な力でも俺が上だが、力の配分はオウガが上手かった。だからなかなか良い勝負になった、俺たちは集中している間はお互いしか目に入らなかった。そうして一通りの練習をすると昼になっていた、俺たちは昼食に行こうとしたが、いつの間にかハンターに取り囲まれていた。
「なぁ、あんたうちのパーティに入らないか?」
「凄いな、武器が無いと、あんなに早く動けるのか!?」
「ちょっと俺と勝負してみねぇか?」
「うちの、うちのパーティも大募集中だよ」
「私と付き合わない、二人のうちどちらでもでも良いよ」
そうして大勢から声をかけられたが、俺たちは昼飯だからと言ってとりあえずはお断りした。そうして街の食堂で俺は肉料理を、オウガはまた魚料理を注文して食べた。それから訓練の時のことを話しあった、お互いにできているなおすべき癖やもっと良い動き方などだ。そして最後に訓練場の連中について話し合った、元々が他人が好きではないオウガはうんざりしていた。
「とりあえずパーティの参加は無視していいよな、オウガ」
「僕はロンと二人だけのパーティでいい」
「勝負っていうのも目立つから止めとくか?」
「いまいちこの辺りのハンターの実力が分からないからね」
「…………私と付き合わないっていうのは?」
「絶対に却下!!」
そうして昼からは街を見物してみた、領主や貴族が住んでいる俺たちは入れない特別区の入り口や神殿それに劇場などを見て歩いた。劇場では『アビスハンターの冒険』という演劇をしていたので入ってみた、そうしたら一匹のアビスを苦労して、苦労して、苦労して倒すという話だった。俺とオウガは複数のアビスが出る方が珍しいんだと学んだ、そうして劇場を出て公園に行ってみた。
「アビスが複数出るほうが珍しいんだな、オウガ」
「ロンがいた区画、あのカリニ村が異常だったんだ」
「それであんな変な掟がいろいろあったのか?」
「この街では男女のハンターが、普通に歩いてるもんね」
「ハンターの出生率を上げる為なら、女船は毎日来ても良い気がするけどな」
「それだとあの村の作物では育てきれない、だから一月に一度だったのかもしれないよ」
とりあえず朧気ながらカリニ村の異常な風習の謎は解けた、あの村だけ異常な数のアビスに狙われていたから、だからあんなにハンターを生むことにこだわったのだ。でも世界は広いようだった、このルックの街なんて丸い城壁があって、ハンターがいるからアビスに襲われることもなかった。俺はしばらく様子を見て、このルックの街が退屈そうなところなら旅をしようと思った。
「なぁ、オウガ。このルックの街が退屈なところなら旅をしないか?」
「いいよ、僕はロンについて行く」
「その間に良い女か良い男が好きになったら言えよ」
「絶対にそんなことはない、ロンは僕の愛情を疑ってるね」
「いや世界は広いからな、俺より良い女も良い男も山ほどいるだろ」
「僕はロンの方が心配だよ、ロンが他の人にとられそうで心配だ」
俺の方はどこか安定して定住できるまで女を探す気はなかった、だってやっぱり女には子どもを産んで貰いたいし、子どもができたなら自分で育ててやりたかった。オウガは不安そうな目で俺を見ていたが、俺が素直に今思っているままのことを言うと、それならしばらくは心配ないかと俺に向かって微笑んだ。
「オウガ、お前は足技が上手いよな」
「子どもの頃から、ロンと訓練してるからね」
「でも打撃力は俺が上だぜ、単純な力なら俺の勝ち」
「僕は筋肉がつきにくいんだ、これでも人並みの男程度の力はある」
「今日は少しアーツの試し打ちもしとくか?」
「そう、分かった。練習台に行こう」
それからしばらくも碌な依頼はなくて、俺とオウガは訓練ばかりをしていた。武器を持って格闘訓練をした時には困った、決闘は事前申請してくださいと言われたのだ。決闘じゃなくて普通の訓練だと言うと、ハンターギルドの職員には呆れられた。今日は銃撃の訓練をしておきたかった、これなら目立つこともなかった。最少の力で正確に素早く的を打ち込んでいくだけだった、ちなみにオウガと勝負して僅かに俺が負けた。
「くっそ、あと十秒だったのに!!」
「負けは負けだよ、ロン」
「射撃の正確さはお前が上だな」
「これでも、地道に練習したからね」
「悔しい!! ん? 緊急依頼?」
「どこだろうね?」
もう昼も過ぎているのにハンターギルドの職員が大きな紙を掲示板に貼りつけた、それで皆にまぎれていってみたがカリニ村からの五枚の緊急依頼だった。アビス七体、六体、五体、六体、五体を討伐することとあった。こりゃ俺の自惚れでなければ俺たちがいなくなって戦線が崩れたのだ、だからあそこには前々から七体のアビスが出る、そう言っていたのにそれを信じなかったつけがきたのだ。
「一応、聞くけどロン。どうする?」
「行かない、どうせ今から俺たちが行っても今の戦力じゃ助けられない、それにカリニの村に捕まりたくない」
「女島のティールさんも死ぬかもよ」
「そりゃ、アビスハンターになったんだから、当然だが死ぬ覚悟もできてるだろ」
「そっか、良かった」
「……お前はあの村や女島が、大嫌いだったもんな」
俺としては故郷が完全に無くなるのは寂しい気がする、ティールも幼馴染だからできれば生き延びて欲しい、でも俺とオウガがカリニ村に帰っても今の戦力では勝てる確率は低かった。だから依頼を受ける奴らとカリニ村の勝利を心の中だけで祈っておいた、それからはオウガとまた射撃訓練して、夕方には宿に戻って風呂に入り宿屋でのんびりしていた。
「ロン、後悔はしない?」
「カリニ村か、全く後悔しないと言ったら嘘だな」
「今からでも助けに行く?」
「いや、行かない。行ってみても勝算がほとんどない、それにカリニ村にまた捕まるのはごめんだ」
「そう、ロンがいいなら僕は安心した」
「オウガは優しいな」
オウガは微笑んでロンにだけだよと言った、俺は故郷が今にも滅びていくのが分かった。あの数のアビスが相手での緊急依頼が五枚だ、この辺りのハンターではこなすことができないに違いない。かといってカリニ村に残された戦力では、とても無理だから依頼が来ているのだ。俺は故郷が滅びていくのが目に見えるような気がしたが、それでも助けに行こうとは思えなかった。
「まぁ、ちょっとあの掘っ立て小屋は惜しかったかもな」
「ハンターギルドの訓練場に行こう、ロン」
「そうだな、依頼があれば受ければ良いし、なければ訓練だな」
「アビスの依頼ってなかなか取れないね、毎朝凄い競争だし」
「あの競争の中に入ってまではしなくていいさ、今まで売り払った黒石で三十年は遊んで暮らせる」
「ふふっ、ロンと三十年遊んで暮らすのも楽しそうだ」
そう言ってオウガが俺の方をなんだか色気のある目で見るので、俺たちはさっさとハンターギルドの訓練場に行くことにした。他にも何人かのハンターが来ていて、アーツを使った攻撃の練習をしていた、だがそのあまりの効率の悪さに俺とオウガは驚いた。基本的にアーツの使い方が下手なのだ、だから俺たちは目立たないようにアーツの型の練習だけをまずした。
「カリニ村がやっぱり異常だったのかな?」
「そうだね、ロン。そうかもしれない」
「この辺りにいるハンター、カリニ村だったら死んでるぜ」
「ロンが担当していた場所だったら、まずそうだろうね」
「武器なしの基本練習だけにしとくか、下手に目立ちたくない」
「そうだね、そうしてみよう」
そうして俺はオウガと武器なしの訓練を始めた、俺の方が僅かに背が高いがオウガはなかなか技が多彩で油断できなかった。単純な力でも俺が上だが、力の配分はオウガが上手かった。だからなかなか良い勝負になった、俺たちは集中している間はお互いしか目に入らなかった。そうして一通りの練習をすると昼になっていた、俺たちは昼食に行こうとしたが、いつの間にかハンターに取り囲まれていた。
「なぁ、あんたうちのパーティに入らないか?」
「凄いな、武器が無いと、あんなに早く動けるのか!?」
「ちょっと俺と勝負してみねぇか?」
「うちの、うちのパーティも大募集中だよ」
「私と付き合わない、二人のうちどちらでもでも良いよ」
そうして大勢から声をかけられたが、俺たちは昼飯だからと言ってとりあえずはお断りした。そうして街の食堂で俺は肉料理を、オウガはまた魚料理を注文して食べた。それから訓練の時のことを話しあった、お互いにできているなおすべき癖やもっと良い動き方などだ。そして最後に訓練場の連中について話し合った、元々が他人が好きではないオウガはうんざりしていた。
「とりあえずパーティの参加は無視していいよな、オウガ」
「僕はロンと二人だけのパーティでいい」
「勝負っていうのも目立つから止めとくか?」
「いまいちこの辺りのハンターの実力が分からないからね」
「…………私と付き合わないっていうのは?」
「絶対に却下!!」
そうして昼からは街を見物してみた、領主や貴族が住んでいる俺たちは入れない特別区の入り口や神殿それに劇場などを見て歩いた。劇場では『アビスハンターの冒険』という演劇をしていたので入ってみた、そうしたら一匹のアビスを苦労して、苦労して、苦労して倒すという話だった。俺とオウガは複数のアビスが出る方が珍しいんだと学んだ、そうして劇場を出て公園に行ってみた。
「アビスが複数出るほうが珍しいんだな、オウガ」
「ロンがいた区画、あのカリニ村が異常だったんだ」
「それであんな変な掟がいろいろあったのか?」
「この街では男女のハンターが、普通に歩いてるもんね」
「ハンターの出生率を上げる為なら、女船は毎日来ても良い気がするけどな」
「それだとあの村の作物では育てきれない、だから一月に一度だったのかもしれないよ」
とりあえず朧気ながらカリニ村の異常な風習の謎は解けた、あの村だけ異常な数のアビスに狙われていたから、だからあんなにハンターを生むことにこだわったのだ。でも世界は広いようだった、このルックの街なんて丸い城壁があって、ハンターがいるからアビスに襲われることもなかった。俺はしばらく様子を見て、このルックの街が退屈そうなところなら旅をしようと思った。
「なぁ、オウガ。このルックの街が退屈なところなら旅をしないか?」
「いいよ、僕はロンについて行く」
「その間に良い女か良い男が好きになったら言えよ」
「絶対にそんなことはない、ロンは僕の愛情を疑ってるね」
「いや世界は広いからな、俺より良い女も良い男も山ほどいるだろ」
「僕はロンの方が心配だよ、ロンが他の人にとられそうで心配だ」
俺の方はどこか安定して定住できるまで女を探す気はなかった、だってやっぱり女には子どもを産んで貰いたいし、子どもができたなら自分で育ててやりたかった。オウガは不安そうな目で俺を見ていたが、俺が素直に今思っているままのことを言うと、それならしばらくは心配ないかと俺に向かって微笑んだ。
「オウガ、お前は足技が上手いよな」
「子どもの頃から、ロンと訓練してるからね」
「でも打撃力は俺が上だぜ、単純な力なら俺の勝ち」
「僕は筋肉がつきにくいんだ、これでも人並みの男程度の力はある」
「今日は少しアーツの試し打ちもしとくか?」
「そう、分かった。練習台に行こう」
それからしばらくも碌な依頼はなくて、俺とオウガは訓練ばかりをしていた。武器を持って格闘訓練をした時には困った、決闘は事前申請してくださいと言われたのだ。決闘じゃなくて普通の訓練だと言うと、ハンターギルドの職員には呆れられた。今日は銃撃の訓練をしておきたかった、これなら目立つこともなかった。最少の力で正確に素早く的を打ち込んでいくだけだった、ちなみにオウガと勝負して僅かに俺が負けた。
「くっそ、あと十秒だったのに!!」
「負けは負けだよ、ロン」
「射撃の正確さはお前が上だな」
「これでも、地道に練習したからね」
「悔しい!! ん? 緊急依頼?」
「どこだろうね?」
もう昼も過ぎているのにハンターギルドの職員が大きな紙を掲示板に貼りつけた、それで皆にまぎれていってみたがカリニ村からの五枚の緊急依頼だった。アビス七体、六体、五体、六体、五体を討伐することとあった。こりゃ俺の自惚れでなければ俺たちがいなくなって戦線が崩れたのだ、だからあそこには前々から七体のアビスが出る、そう言っていたのにそれを信じなかったつけがきたのだ。
「一応、聞くけどロン。どうする?」
「行かない、どうせ今から俺たちが行っても今の戦力じゃ助けられない、それにカリニの村に捕まりたくない」
「女島のティールさんも死ぬかもよ」
「そりゃ、アビスハンターになったんだから、当然だが死ぬ覚悟もできてるだろ」
「そっか、良かった」
「……お前はあの村や女島が、大嫌いだったもんな」
俺としては故郷が完全に無くなるのは寂しい気がする、ティールも幼馴染だからできれば生き延びて欲しい、でも俺とオウガがカリニ村に帰っても今の戦力では勝てる確率は低かった。だから依頼を受ける奴らとカリニ村の勝利を心の中だけで祈っておいた、それからはオウガとまた射撃訓練して、夕方には宿に戻って風呂に入り宿屋でのんびりしていた。
「ロン、後悔はしない?」
「カリニ村か、全く後悔しないと言ったら嘘だな」
「今からでも助けに行く?」
「いや、行かない。行ってみても勝算がほとんどない、それにカリニ村にまた捕まるのはごめんだ」
「そう、ロンがいいなら僕は安心した」
「オウガは優しいな」
オウガは微笑んでロンにだけだよと言った、俺は故郷が今にも滅びていくのが分かった。あの数のアビスが相手での緊急依頼が五枚だ、この辺りのハンターではこなすことができないに違いない。かといってカリニ村に残された戦力では、とても無理だから依頼が来ているのだ。俺は故郷が滅びていくのが目に見えるような気がしたが、それでも助けに行こうとは思えなかった。
「まぁ、ちょっとあの掘っ立て小屋は惜しかったかもな」
1
あなたにおすすめの小説
伝説のS級おじさん、俺の「匂い」がないと発狂して国を滅ぼすらしいい
マンスーン
BL
ギルドの事務職員・三上薫は、ある日、ギルドロビーで発作を起こしかけていた英雄ガルド・ベルンシュタインから抱きしめられ、首筋を猛烈に吸引。「見つけた……俺の酸素……!」と叫び、離れなくなってしまう。
最強おじさん(変態)×ギルドの事務職員(平凡)
世界観が現代日本、異世界ごちゃ混ぜ設定になっております。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
あなたと過ごせた日々は幸せでした
蒸しケーキ
BL
結婚から五年後、幸せな日々を過ごしていたシューン・トアは、突然義父に「息子と別れてやってくれ」と冷酷に告げられる。そんな言葉にシューンは、何一つ言い返せず、飲み込むしかなかった。そして、夫であるアインス・キールに離婚を切り出すが、アインスがそう簡単にシューンを手離す訳もなく......。
久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…
しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。
高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。
数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。
そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…
寂しいを分け与えた
こじらせた処女
BL
いつものように家に帰ったら、母さんが居なかった。最初は何か厄介ごとに巻き込まれたのかと思ったが、部屋が荒れた形跡もないからそうではないらしい。米も、味噌も、指輪も着物も全部が綺麗になくなっていて、代わりに手紙が置いてあった。
昔の恋人が帰ってきた、だからその人の故郷に行く、と。いくらガキの俺でも分かる。俺は捨てられたってことだ。
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
執着
紅林
BL
聖緋帝国の華族、瀬川凛は引っ込み思案で特に目立つこともない平凡な伯爵家の三男坊。だが、彼の婚約者は違った。帝室の血を引く高貴な公爵家の生まれであり帝国陸軍の将校として目覚しい活躍をしている男だった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる