89 / 128
3-23連続殺人犯の為に歌ってやる
しおりを挟む
「それでは結果を発表します、これはちょっと珍しいことですが……」
そう神殿の神官らしき女性は少し間をとった、僕は何が珍しいのかと気になった、ここでソロで歌えなかったら僕の計画は台無しだったからだ。でも、その神官の女性はこう言った。
「クアリタ・グランフォレさん。貴方には建国祭でソロでの歌い手になってもらいます、他の方は主にその補助役をお願いします。二年続けて同じ方がソロを歌う、以前は十年続いた時もありました、稀に優れた歌い手が生まれるものです」
僕は建国祭でのソロでの歌い手に選ばれた、後はジーニャスが領主からの頼みという形で、僕の作った曲を歌うように支持してくれるはずだ。僕は練習の初めはソロの歌い手として、オラシオン国を称える伝統的な曲を歌っていた。そうして他の歌い手と仲良くなった頃に、問題の曲を入れられないか神殿に頼んでみた。その曲を聞いたミーティアは真っ青になって、僕を止めようとこっそり話をしてきた。
「あかんであの曲は確かに皆を元気づける、そんな良い曲やけど犯人に師匠が殺されるわ」
「確実に僕が殺されるかい、他の人は犠牲にならないかな」
「絶対に確実に師匠が狙われるわ、今からでも止めとき!!」
「いいんだよ、ミーティア。むしろ、君が言ってくれたおかげで自信が出てきた」
「何を考えとるん、あたしにも教えてや」
「殺人鬼をどうにか止める、今はこれだけしか言えない」
ミーティアとはいつもの宿屋で話し合ったが、彼女も僕の目的を薄々察したようで、それからはこの曲を練習しても何も言ってこなかった。その曲では恐ろしく心が醜い悪鬼が街を襲っている、特に美しい者が狙われるが、この悪鬼は弱った人間以外には手を出せない臆病者だ。いずれ緑の祝福を受けた者によって、その悪鬼は打ち倒されるだろう、もう恐れることは何もないという曲だった。
緑の祝福を受けた者とは大いなる種族ではエルフをさす、大いなる種族の間で悪鬼とは小者の魔物で、相手にするのも馬鹿らしい存在を言うのだ。犯人は大いなる種族かその種族に詳しい者だ、犯人がこの歌を聞いたなら恐らくは激怒するだろう、そうして僕のことを憎み狙ってくれればよかった。普通の人間からすれば悪者がいずれ倒され、街には平和が戻るという歌だった。
「リタは人間が好きなのか、この歌は大いなる種族を馬鹿にしている」
「イデア、大いなる種族を馬鹿になんかしていない。僕もその一人だ、ただ殺人鬼を軽蔑している」
「でもこれでは誤解を受ける、今からでもこの歌は止めた方が良い」
「この歌を聞いて怒るのは、その殺人鬼くらいだよ。大丈夫さ、イデア」
「リタはとても勇気がある、殺人鬼からこの街を守るつもりか」
「僕は歌いたい曲を作っただけだ、今はこの曲を歌ってみたいんだ」
同じエルフであるイデアは歌の意味にすぐ気づいた、そうしてミーティアと同じく僕に止めるように言ってきた。でも僕は目的は誤魔化してイデアにただ歌いたいのだと言った、イデアはそれで納得したのかそれ以上は何も言ってこなかった。ただこの曲を歌っている時、イデアはあまり良い声を出すことができないでいた。彼の美しいボーイソプラノ、それが生かせず勿体なかった。
そうやって昼間は体調が良い時は他の歌い手と練習をした、いつもの病気が出ている時には休ませてもらった。元々それぞれ他の職を持っているから、揃って練習をするのは休日だけだった。そうやってオラシオン国の建国祭は近づいてきた、僕は今度こそ当日の体調が良いことをまた祈った。幸いなことに当日の体調はとても良かった、だから心配なのはこのオラシオン国の建国祭のことだけだった。
「オラシオン国の繁栄を祈って歌います」
そうして最後の打ち合わせが終わり、オラシオン国の建国祭での歌がはじまった。僕はソロとして舞台に立って、練習していたとおりに歌い手たちと順調に歌っていった。連続殺人犯に殺された人々のことを思いながら、とうとうあの曲を歌いだした。僕が心配していたことにこの曲を歌っている途中での襲撃、犯人が怒って何か行動を起こす、それがとても心配なことではあった。
だから上級魔法が使えるように、クレーネ草の薬の効果が強いものを最初から飲んでいた。いざという時にはこの会場にいる皆を守れるように、いつでも上級魔法を使えるようにしておいたのだ。客席ではソアンがずっと僕を見守っていてくれた、彼女のことを守れるようにそう願いながら、僕は曲を最後まで歌い続けた。
意外なことに連続殺人犯を怒らせる曲に邪魔は入らなかった、むしろ人々には歓迎され沢山の拍手を貰えた。連続殺人犯はこのオラシオン国の建国祭での歌を聞かなかったのだろうか、それはこの街に住む者としては珍しいことだった。それでは僕の計画通りにはいかない、どうか聞いていてくれと思いながら、やがて全ての曲を歌い終わって僕は舞台を降りた。
「師匠はやっぱり最高の歌い手やで!!」
「ありがとう、ミーティア。君の歌も去年より上手くなっていた」
「……曲は気に入らないが、歌い手としてはリタは最高だ」
「ありがとう、イデア。君のボーイソプラノ、また聞けて嬉しかったよ」
歌っている間に他の歌い手の様子を見ていたが、ミーティアは去年より成長して上手くなっていた。イデアは例の曲ではあまり高音がさえなかったが、他の曲では見事なボーイソプラノを披露していた。去年と違って体調が良かったから、他の歌い手とも無事に終わったことを喜び合った。そうしてオラシオン国の建国祭での歌い手の役目は終わった、後は連続殺人犯が曲を聞いていることを願うだけだった。
「リタ様、去年よりも素晴らしく。また美しくて凄い歌でした、広い音域に驚きました」
「ありがとう、ソアン。さて、僕は上手くやれただろうか」
「あの曲を聞いていたら、間違いなくリタ様を狙ってくるでしょう」
「それまでは領主の館で待機だ、ジーニャスと二人で迎え撃つ方が良い」
「はい、リタ様。それでは今日は帰りましょう、ジーニャスさんやシャール様も待ってますよ」
「分かった、それじゃ帰るとしよう」
僕の作った特別な連続殺人犯に向けた曲、それを犯人が聞いていたかどうかはすぐに分かった。オラシオン国の建国祭から後、ピタリと殺人が止まったのだ。犯人が僕に対して怒っていて、そうして僕を狙っているのは明らかだった。僕の方は領主の館でいつでも戦えるように、クレーネ草の薬を持ち歩いて、そうしながら使用人の手伝いなんかをしていた。それはソアンも一緒だった、何かしていないと落ち着かなかったのだ。
そうしてオラシオン国の建国祭から二週間が過ぎた夜だった、僕はベランダで音がしたのを聞いてすぐにクレーネ草の薬を飲んだ。そして僕の部屋からソアンを執務室に行かせて、ジーニャスを呼んできてくれるように頼んだ。だがジーニャスが来る前に連続殺人犯が窓を魔法で壊し、そして黒いローブで身を隠しながら入ってきた。それからあの高くて美しい声で言った、こう呪いの言葉を吐いた。
「あの女は殺されて当然だった、高貴なエルフであるお前を誘惑した。高貴なエルフは人間に汚されてはいけない、だから殺すのが当然だった」
「ティスタのことか、彼女は善良な人間だった。エルフと人間が交わってはいけない、そんなことは誰にも禁止されていない。だからハーフエルフがいる、彼らも立派なエルフの一員だ!!」
「ハーフエルフは可哀そうな存在だ、人間に犯されたエルフが産み落とす存在。とても可哀そうだが、半分は仲間だから殺すのも悩ましい」
「それは違う、確かにそんな悲しい事件もある。でもハーフエルフは二つの種族を繋ぐ、そういった大事な存在なんだ!!」
連続殺人犯は大きく首を振って僕の主張を否定した、そうしてから右手の指を1本だけ立てて僕に言った、まるで聞き分けの無い子どもに言い聞かせるように言ったのだ。
「……クアリタ・グランフォレ、一度だけ忠告をする、あの曲はもう歌うな。二度と聞きたくはない、そしてこの地を去れ」
「お前が人々を殺すのを止めない限り、僕は何度でもあの曲を歌うだろう。さぁ、大人しく捕まるか、それとも戦うのか選べ!!」
そう神殿の神官らしき女性は少し間をとった、僕は何が珍しいのかと気になった、ここでソロで歌えなかったら僕の計画は台無しだったからだ。でも、その神官の女性はこう言った。
「クアリタ・グランフォレさん。貴方には建国祭でソロでの歌い手になってもらいます、他の方は主にその補助役をお願いします。二年続けて同じ方がソロを歌う、以前は十年続いた時もありました、稀に優れた歌い手が生まれるものです」
僕は建国祭でのソロでの歌い手に選ばれた、後はジーニャスが領主からの頼みという形で、僕の作った曲を歌うように支持してくれるはずだ。僕は練習の初めはソロの歌い手として、オラシオン国を称える伝統的な曲を歌っていた。そうして他の歌い手と仲良くなった頃に、問題の曲を入れられないか神殿に頼んでみた。その曲を聞いたミーティアは真っ青になって、僕を止めようとこっそり話をしてきた。
「あかんであの曲は確かに皆を元気づける、そんな良い曲やけど犯人に師匠が殺されるわ」
「確実に僕が殺されるかい、他の人は犠牲にならないかな」
「絶対に確実に師匠が狙われるわ、今からでも止めとき!!」
「いいんだよ、ミーティア。むしろ、君が言ってくれたおかげで自信が出てきた」
「何を考えとるん、あたしにも教えてや」
「殺人鬼をどうにか止める、今はこれだけしか言えない」
ミーティアとはいつもの宿屋で話し合ったが、彼女も僕の目的を薄々察したようで、それからはこの曲を練習しても何も言ってこなかった。その曲では恐ろしく心が醜い悪鬼が街を襲っている、特に美しい者が狙われるが、この悪鬼は弱った人間以外には手を出せない臆病者だ。いずれ緑の祝福を受けた者によって、その悪鬼は打ち倒されるだろう、もう恐れることは何もないという曲だった。
緑の祝福を受けた者とは大いなる種族ではエルフをさす、大いなる種族の間で悪鬼とは小者の魔物で、相手にするのも馬鹿らしい存在を言うのだ。犯人は大いなる種族かその種族に詳しい者だ、犯人がこの歌を聞いたなら恐らくは激怒するだろう、そうして僕のことを憎み狙ってくれればよかった。普通の人間からすれば悪者がいずれ倒され、街には平和が戻るという歌だった。
「リタは人間が好きなのか、この歌は大いなる種族を馬鹿にしている」
「イデア、大いなる種族を馬鹿になんかしていない。僕もその一人だ、ただ殺人鬼を軽蔑している」
「でもこれでは誤解を受ける、今からでもこの歌は止めた方が良い」
「この歌を聞いて怒るのは、その殺人鬼くらいだよ。大丈夫さ、イデア」
「リタはとても勇気がある、殺人鬼からこの街を守るつもりか」
「僕は歌いたい曲を作っただけだ、今はこの曲を歌ってみたいんだ」
同じエルフであるイデアは歌の意味にすぐ気づいた、そうしてミーティアと同じく僕に止めるように言ってきた。でも僕は目的は誤魔化してイデアにただ歌いたいのだと言った、イデアはそれで納得したのかそれ以上は何も言ってこなかった。ただこの曲を歌っている時、イデアはあまり良い声を出すことができないでいた。彼の美しいボーイソプラノ、それが生かせず勿体なかった。
そうやって昼間は体調が良い時は他の歌い手と練習をした、いつもの病気が出ている時には休ませてもらった。元々それぞれ他の職を持っているから、揃って練習をするのは休日だけだった。そうやってオラシオン国の建国祭は近づいてきた、僕は今度こそ当日の体調が良いことをまた祈った。幸いなことに当日の体調はとても良かった、だから心配なのはこのオラシオン国の建国祭のことだけだった。
「オラシオン国の繁栄を祈って歌います」
そうして最後の打ち合わせが終わり、オラシオン国の建国祭での歌がはじまった。僕はソロとして舞台に立って、練習していたとおりに歌い手たちと順調に歌っていった。連続殺人犯に殺された人々のことを思いながら、とうとうあの曲を歌いだした。僕が心配していたことにこの曲を歌っている途中での襲撃、犯人が怒って何か行動を起こす、それがとても心配なことではあった。
だから上級魔法が使えるように、クレーネ草の薬の効果が強いものを最初から飲んでいた。いざという時にはこの会場にいる皆を守れるように、いつでも上級魔法を使えるようにしておいたのだ。客席ではソアンがずっと僕を見守っていてくれた、彼女のことを守れるようにそう願いながら、僕は曲を最後まで歌い続けた。
意外なことに連続殺人犯を怒らせる曲に邪魔は入らなかった、むしろ人々には歓迎され沢山の拍手を貰えた。連続殺人犯はこのオラシオン国の建国祭での歌を聞かなかったのだろうか、それはこの街に住む者としては珍しいことだった。それでは僕の計画通りにはいかない、どうか聞いていてくれと思いながら、やがて全ての曲を歌い終わって僕は舞台を降りた。
「師匠はやっぱり最高の歌い手やで!!」
「ありがとう、ミーティア。君の歌も去年より上手くなっていた」
「……曲は気に入らないが、歌い手としてはリタは最高だ」
「ありがとう、イデア。君のボーイソプラノ、また聞けて嬉しかったよ」
歌っている間に他の歌い手の様子を見ていたが、ミーティアは去年より成長して上手くなっていた。イデアは例の曲ではあまり高音がさえなかったが、他の曲では見事なボーイソプラノを披露していた。去年と違って体調が良かったから、他の歌い手とも無事に終わったことを喜び合った。そうしてオラシオン国の建国祭での歌い手の役目は終わった、後は連続殺人犯が曲を聞いていることを願うだけだった。
「リタ様、去年よりも素晴らしく。また美しくて凄い歌でした、広い音域に驚きました」
「ありがとう、ソアン。さて、僕は上手くやれただろうか」
「あの曲を聞いていたら、間違いなくリタ様を狙ってくるでしょう」
「それまでは領主の館で待機だ、ジーニャスと二人で迎え撃つ方が良い」
「はい、リタ様。それでは今日は帰りましょう、ジーニャスさんやシャール様も待ってますよ」
「分かった、それじゃ帰るとしよう」
僕の作った特別な連続殺人犯に向けた曲、それを犯人が聞いていたかどうかはすぐに分かった。オラシオン国の建国祭から後、ピタリと殺人が止まったのだ。犯人が僕に対して怒っていて、そうして僕を狙っているのは明らかだった。僕の方は領主の館でいつでも戦えるように、クレーネ草の薬を持ち歩いて、そうしながら使用人の手伝いなんかをしていた。それはソアンも一緒だった、何かしていないと落ち着かなかったのだ。
そうしてオラシオン国の建国祭から二週間が過ぎた夜だった、僕はベランダで音がしたのを聞いてすぐにクレーネ草の薬を飲んだ。そして僕の部屋からソアンを執務室に行かせて、ジーニャスを呼んできてくれるように頼んだ。だがジーニャスが来る前に連続殺人犯が窓を魔法で壊し、そして黒いローブで身を隠しながら入ってきた。それからあの高くて美しい声で言った、こう呪いの言葉を吐いた。
「あの女は殺されて当然だった、高貴なエルフであるお前を誘惑した。高貴なエルフは人間に汚されてはいけない、だから殺すのが当然だった」
「ティスタのことか、彼女は善良な人間だった。エルフと人間が交わってはいけない、そんなことは誰にも禁止されていない。だからハーフエルフがいる、彼らも立派なエルフの一員だ!!」
「ハーフエルフは可哀そうな存在だ、人間に犯されたエルフが産み落とす存在。とても可哀そうだが、半分は仲間だから殺すのも悩ましい」
「それは違う、確かにそんな悲しい事件もある。でもハーフエルフは二つの種族を繋ぐ、そういった大事な存在なんだ!!」
連続殺人犯は大きく首を振って僕の主張を否定した、そうしてから右手の指を1本だけ立てて僕に言った、まるで聞き分けの無い子どもに言い聞かせるように言ったのだ。
「……クアリタ・グランフォレ、一度だけ忠告をする、あの曲はもう歌うな。二度と聞きたくはない、そしてこの地を去れ」
「お前が人々を殺すのを止めない限り、僕は何度でもあの曲を歌うだろう。さぁ、大人しく捕まるか、それとも戦うのか選べ!!」
0
あなたにおすすめの小説
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
人質5歳の生存戦略! ―悪役王子はなんとか死ぬ気で生き延びたい!冤罪処刑はほんとムリぃ!―
ほしみ
ファンタジー
「え! ぼく、死ぬの!?」
前世、15歳で人生を終えたぼく。
目が覚めたら異世界の、5歳の王子様!
けど、人質として大国に送られた危ない身分。
そして、夢で思い出してしまった最悪な事実。
「ぼく、このお話知ってる!!」
生まれ変わった先は、小説の中の悪役王子様!?
このままだと、10年後に無実の罪であっさり処刑されちゃう!!
「むりむりむりむり、ぜったいにムリ!!」
生き延びるには、なんとか好感度を稼ぐしかない。
とにかく周りに気を使いまくって!
王子様たちは全力尊重!
侍女さんたちには迷惑かけない!
ひたすら頑張れ、ぼく!
――猶予は後10年。
原作のお話は知ってる――でも、5歳の頭と体じゃうまくいかない!
お菓子に惑わされて、勘違いで空回りして、毎回ドタバタのアタフタのアワアワ。
それでも、ぼくは諦めない。
だって、絶対の絶対に死にたくないからっ!
原作とはちょっと違う王子様たち、なんかびっくりな王様。
健気に奮闘する(ポンコツ)王子と、見守る人たち。
どうにか生き延びたい5才の、ほのぼのコミカル可愛いふわふわ物語。
(全年齢/ほのぼの/男性キャラ中心/嫌なキャラなし/1エピソード完結型/ほぼ毎日更新中)
クラス最底辺の俺、ステータス成長で資産も身長も筋力も伸びて逆転無双
四郎
ファンタジー
クラスで最底辺――。
「笑いもの」として過ごしてきた佐久間陽斗の人生は、ただの屈辱の連続だった。
教室では見下され、存在するだけで嘲笑の対象。
友達もなく、未来への希望もない。
そんな彼が、ある日を境にすべてを変えていく。
突如として芽生えた“成長システム”。
努力を積み重ねるたびに、陽斗のステータスは確実に伸びていく。
筋力、耐久、知力、魅力――そして、普通ならあり得ない「資産」までも。
昨日まで最底辺だったはずの少年が、今日には同級生を超え、やがて街でさえ無視できない存在へと変貌していく。
「なんであいつが……?」
「昨日まで笑いものだったはずだろ!」
周囲の態度は一変し、軽蔑から驚愕へ、やがて羨望と畏怖へ。
陽斗は努力と成長で、己の居場所を切り拓き、誰も予想できなかった逆転劇を現実にしていく。
だが、これはただのサクセスストーリーではない。
嫉妬、裏切り、友情、そして恋愛――。
陽斗の成長は、同級生や教師たちの思惑をも巻き込み、やがて学校という小さな舞台を飛び越え、社会そのものに波紋を広げていく。
「笑われ続けた俺が、全てを変える番だ。」
かつて底辺だった少年が掴むのは、力か、富か、それとも――。
最底辺から始まる、資産も未来も手にする逆転無双ストーリー。
物語は、まだ始まったばかりだ。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ラストアタック!〜御者のオッサン、棚ぼたで最強になる〜
KeyBow
ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞奨励賞受賞
ディノッゾ、36歳。職業、馬車の御者。
諸国を旅するのを生き甲斐としながらも、その実態は、酒と女が好きで、いつかは楽して暮らしたいと願う、どこにでもいる平凡なオッサンだ。
そんな男が、ある日、傲慢なSランクパーティーが挑むドラゴンの討伐に、くじ引きによって理不尽な捨て駒として巻き込まれる。
捨て駒として先行させられたディノッゾの馬車。竜との遭遇地点として聞かされていた場所より、遥か手前でそれは起こった。天を覆う巨大な影―――ドラゴンの襲撃。馬車は木っ端微塵に砕け散り、ディノッゾは、同乗していたメイドの少女リリアと共に、死の淵へと叩き落された―――はずだった。
腕には、守るべきメイドの少女。
眼下には、Sランクパーティーさえも圧倒する、伝説のドラゴン。
―――それは、ただの不運な落下のはずだった。
崩れ落ちる崖から転落する際、杖代わりにしていただけの槍が、本当に、ただ偶然にも、ドラゴンのたった一つの弱点である『逆鱗』を貫いた。
その、あまりにも幸運な事故こそが、竜の命を絶つ『最後の一撃(ラストアタック)』となったことを、彼はまだ知らない。
死の淵から生還した彼が手に入れたのは、神の如き規格外の力と、彼を「師」と慕う、新たな仲間たちだった。
だが、その力の代償は、あまりにも大きい。
彼が何よりも愛していた“酒と女と気楽な旅”――
つまり平和で自堕落な生活そのものだった。
これは、英雄になるつもりのなかった「ただのオッサン」が、
守るべき者たちのため、そして亡き友との誓いのために、
いつしか、世界を救う伝説へと祭り上げられていく物語。
―――その勘違いと優しさが、やがて世界を揺るがす。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
自力で帰還した錬金術師の爛れた日常
ちょす氏
ファンタジー
「この先は分からないな」
帰れると言っても、時間まで同じかどうかわからない。
さて。
「とりあえず──妹と家族は救わないと」
あと金持ちになって、ニート三昧だな。
こっちは地球と環境が違いすぎるし。
やりたい事が多いな。
「さ、お別れの時間だ」
これは、異世界で全てを手に入れた男の爛れた日常の物語である。
※物語に出てくる組織、人物など全てフィクションです。
※主人公の癖が若干終わっているのは師匠のせいです。
ゆっくり投稿です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる