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23物語の終焉
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「フォル、『転移』した時に王宮の自分の部屋を目指したと言ったな」
「はい、お空をみあげて王宮の私の部屋を思い浮かべて『転移』しました」
「それだ!!」
「え? え? 何がですか?」
「『転移』が失敗した原因はお前が空をみていたからだ、だから俺たちは空中に放り出された。つまり見ている先にしか『転移』はできないんだ」
「それじゃ、あんまり『転移』って役に立ちませんね」
「いや、それを解決するタトゥーがある!!」
「それじゃ、それを私に彫れば成功するんですね!!」
俺は『天眼』のタトゥーを彫るために透明な染料を買いにいった。このタトゥーは別名では千里眼とも呼ばれていて肉眼では見えない物が見えるようになる。ただ目の周りに彫らなきゃいけないから、フォルの顔に影響しないように透明な染料を使うのだ。
「顔にタトゥーを彫られるのって緊張しますね」
「『治癒』を使って痛みは与えないから、フォルは俺だけ見てろ」
『天眼』のタトゥーを彫っている間、空間をはじめとする精霊がチカチカと輝き舞い踊った。そうして俺はフォルに『天眼』を彫り終わった。透明な染料を使ったからフォルの顔には一見してなんの跡も残らなかった。
「すごい、遠くにある城が見えます。あっ、王宮の私の部屋も見えます」
「よし、フォル。そこに『転移』してみろ」
「命綱をつけてっと、はい!! 行きます!!」
「ああ、やってくれ」
「『転移』!!」
「……一瞬だな、確かにここは王宮のようだ」
こうして『転移』は成功した、フォルは久しぶりに王宮に帰って父親である国王と再会を喜んだ。そしてそろそろその国王が引退を考えていることを聞いた。そうなればフォルが女王である、俺は王配だ。すぐにではないが、覚悟していてほしいと言われた。それから俺たちは俺の領主の館に『転移』で戻った。
「フォル、女王になるのは怖くないか? いやなら世界中のどこにだって逃がしてやるぞ」
「へへっ、本当を言うとちょっと怖いです。でも私にはクライブがいてくれますから」
「そうか、そうだな。俺はずっとお前の傍にいるよ」
「はい、私もずっと貴方の傍にいます」
そうして一年後に国王は引退し、フォルが女王となって王宮に戻った。俺ももちろん王配としてついていった。俺の領地の経営は基本的に使用人に任せ、フォルと一緒にこのアンデミオン国を治めていった。いろいろ失敗したりもしたが、概ね成功することの方が多かった。俺はタトゥーアーティストだったから、王宮を守る兵士にそれそれの性格や役割に合わせたタトゥーを彫った。タトゥーアーティストを辞めたりはしなかった。おかげで近隣でも強い軍隊が出来上がった。兵士にこれだけ多く攻撃用のタトゥーを彫っている国は他にはなかった。
「クライブ、大好きです」
「フォル、愛してるぞ」
そんなことをしながらフォルと時々愛し合っていたら子どもが産まれた。女の子でフォミニと名付けられた。俺は自分の娘がこんなに可愛いなんて知らなかった、フォミニの為ならなんでもしてやりたくなった。そうしていたらフォルに甘やかしすぎですと怒られた。
「だぁー、だぁー」
「俺はお前を甘やかしちゃいけないんだとさ、フォミニ」
そうしてフォルは他にも子どもを産んだ、その子は俺の侯爵家のほうの跡取りとして育てることになった。クラッシュと名ずけられたその男の子は大変な暴れん坊だった。フォミニは大人しかったが、クラッシュは暴れまわるので乳母を散々泣かせた。大きくなったらその暴れん坊の気質もどうにか落ち着いた。そしてクラッシュがタトゥーアーティストになりたいと言い出したので、俺は基本からタトゥーアーティストの技を叩きこんでやった。
「幸せですね、クライブ」
「ああ、そうだな。フォル」
その後、アンデミオン国は繁栄した。そうして俺もフォルも幸せな生涯をおくった。子どもたちはりっぱな跡継ぎとして成長したし、いい人格者に育ってくれた。これの俺の物語は終りである。俺はやりたいことをやって、妻や子供に恵まれ幸せな一生をおくった。
「はい、お空をみあげて王宮の私の部屋を思い浮かべて『転移』しました」
「それだ!!」
「え? え? 何がですか?」
「『転移』が失敗した原因はお前が空をみていたからだ、だから俺たちは空中に放り出された。つまり見ている先にしか『転移』はできないんだ」
「それじゃ、あんまり『転移』って役に立ちませんね」
「いや、それを解決するタトゥーがある!!」
「それじゃ、それを私に彫れば成功するんですね!!」
俺は『天眼』のタトゥーを彫るために透明な染料を買いにいった。このタトゥーは別名では千里眼とも呼ばれていて肉眼では見えない物が見えるようになる。ただ目の周りに彫らなきゃいけないから、フォルの顔に影響しないように透明な染料を使うのだ。
「顔にタトゥーを彫られるのって緊張しますね」
「『治癒』を使って痛みは与えないから、フォルは俺だけ見てろ」
『天眼』のタトゥーを彫っている間、空間をはじめとする精霊がチカチカと輝き舞い踊った。そうして俺はフォルに『天眼』を彫り終わった。透明な染料を使ったからフォルの顔には一見してなんの跡も残らなかった。
「すごい、遠くにある城が見えます。あっ、王宮の私の部屋も見えます」
「よし、フォル。そこに『転移』してみろ」
「命綱をつけてっと、はい!! 行きます!!」
「ああ、やってくれ」
「『転移』!!」
「……一瞬だな、確かにここは王宮のようだ」
こうして『転移』は成功した、フォルは久しぶりに王宮に帰って父親である国王と再会を喜んだ。そしてそろそろその国王が引退を考えていることを聞いた。そうなればフォルが女王である、俺は王配だ。すぐにではないが、覚悟していてほしいと言われた。それから俺たちは俺の領主の館に『転移』で戻った。
「フォル、女王になるのは怖くないか? いやなら世界中のどこにだって逃がしてやるぞ」
「へへっ、本当を言うとちょっと怖いです。でも私にはクライブがいてくれますから」
「そうか、そうだな。俺はずっとお前の傍にいるよ」
「はい、私もずっと貴方の傍にいます」
そうして一年後に国王は引退し、フォルが女王となって王宮に戻った。俺ももちろん王配としてついていった。俺の領地の経営は基本的に使用人に任せ、フォルと一緒にこのアンデミオン国を治めていった。いろいろ失敗したりもしたが、概ね成功することの方が多かった。俺はタトゥーアーティストだったから、王宮を守る兵士にそれそれの性格や役割に合わせたタトゥーを彫った。タトゥーアーティストを辞めたりはしなかった。おかげで近隣でも強い軍隊が出来上がった。兵士にこれだけ多く攻撃用のタトゥーを彫っている国は他にはなかった。
「クライブ、大好きです」
「フォル、愛してるぞ」
そんなことをしながらフォルと時々愛し合っていたら子どもが産まれた。女の子でフォミニと名付けられた。俺は自分の娘がこんなに可愛いなんて知らなかった、フォミニの為ならなんでもしてやりたくなった。そうしていたらフォルに甘やかしすぎですと怒られた。
「だぁー、だぁー」
「俺はお前を甘やかしちゃいけないんだとさ、フォミニ」
そうしてフォルは他にも子どもを産んだ、その子は俺の侯爵家のほうの跡取りとして育てることになった。クラッシュと名ずけられたその男の子は大変な暴れん坊だった。フォミニは大人しかったが、クラッシュは暴れまわるので乳母を散々泣かせた。大きくなったらその暴れん坊の気質もどうにか落ち着いた。そしてクラッシュがタトゥーアーティストになりたいと言い出したので、俺は基本からタトゥーアーティストの技を叩きこんでやった。
「幸せですね、クライブ」
「ああ、そうだな。フォル」
その後、アンデミオン国は繁栄した。そうして俺もフォルも幸せな生涯をおくった。子どもたちはりっぱな跡継ぎとして成長したし、いい人格者に育ってくれた。これの俺の物語は終りである。俺はやりたいことをやって、妻や子供に恵まれ幸せな一生をおくった。
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