異世界マゼマゼ奮闘記

ぷい16

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第三章 4人、日本とインジスカン王国を行き来する

悪魔の地

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 次に汲広くみひろ達が訪れたのはゼムリース村という村だった。

 ここは、武器、防具、薬屋、金物や、工芸品が有名らしい。

 アカツキ伯爵邸のある街であるハーパヤでも、金物は盛んだ。

 汲広くみひろたちはまず、金物を見て回った。家庭で使う鍋やフライパンやら、中華鍋というのだろうか底へいくに従って直径が小さくなっていく鍋やら、おろし金、包丁ほうちょう、中華包丁のような幅広の菜切り包丁、くわなたのこぎり、金ブラシ、ちりとり、スプーン、フォークなど、様々な金物が並んでいる。

 こちらの金物屋は、調理道具も扱っているようだ。

 景気を聞いてみると、ぼちぼち、領地内外にも売っているようで、村で売れるより、近隣に売る方が多いらしく、そちらの方が売れ行きはいいらしい。


 次に、武器・防具屋へ行ってみる。村なので、武器と防具を一緒いっしょに売っているらしい。

 初級・中級冒険者用の武器や防具が所狭しと並べられており、頼めば高級な武器や防具も売ってくれるらしい。やはりこちらも、村の外で売る方が売れ行きはいいらしい。



 次に向かったのは薬屋。

 傷薬やら風邪薬、各種毒消し薬、胃腸薬、疲労回復薬、魔力回復薬、大小様々な布に包帯ほうたいなどの清潔な布類など。薬類は薬草メインで作っているらしい。

 葉の部分を使うこともあるし、根っこが重要なものもある。あとは、木の皮だとか、樹液も薬になるらしい。

 こちらも村の外にも出荷しているらしいが、村の店と、売り上げはトントンらしい。

 次に工芸品屋へも足を向けた。木彫りの二角ウサギやら獰猛どうもうな熊の木彫り人形やら、大小の竹製のかごやらおひつ、みのやらかさ、茶筒に弁当箱、水筒など様々な商品が並んでいた。

 工芸品屋とは言っても、道具屋も兼ねているようだ。売り上げはトントン、こちらはあまり、村の外へは売りに出さないらしい。



 次に冶金やきん屋ものぞいた。近くに鉱脈があるらしく、坑夫こうふが原料を採ってきて、ここで様々な金属を精製しているらしい。

 こちらは7割方村の外へ出荷するらしい。まぁまぁもうけているそうだ。

 宿屋にも行った。一応街と街との中継地点らしいのだが、距離的な関係で、素通りされたり、別ルートを選ばれたりで、規模は大きくない。

 しかし、食べていく分には困らない程の収入はあるらしい。今日は、ここで泊めてもらうことにした。平屋で、食堂と客室に分かれている。


 夕食時となり、食堂で食べることにした。汲広くみひろは、


「ここら辺で、めずらしいものはないかな?」


 興味本位で聞いてみた。すると、


「黒いドロドロが浮いていまして、時々地面から火が出る危ない地帯がありますよ」


 と、面白い情報を教えてくれた。これは、ひょっとして…


「そこはどの辺りだ?」


 と聞いてみると、


「村を南西へ真ーっ直ぐ行くとありますが、領主様、危険なので、行かない方がいいですよ」


 との返事だった。


「いや、良い資源かもしれん。遠巻とおまきでもいいから一度視察しさつに行かねばならん」


 何だかお金の匂いのする地帯である。


「領主様、そこまで言うなら止めはしませんが、くれぐれも用心してください」


 そして、日程に若干の余裕はあるが、寄り道なので、朝早くに少人数で、その地を訪れることにした。
 行ってみて確信した。


「油田だ」

「油田とは何ですか?こんな汚らしい、危険な場所は、さっさとるに限ります」

「セバスチャン、我が領主邸の電気は何でまかなっている?」

「確か、水車と、太陽の光と、ガソリンという危険物に御座ございましたか」

「そのガソリンはこういう所でとれるんだよ」

「そういえば、危険物という共通点が…」

「そうだよ、王都邸で使っているプロパンのようなガスもとれるかも知れない。量にもよるが、日本の連中に知らせれば、目の色を変えてとりに来るぞ!」


 そして、汲広くみひろは、念話を飛ばした。


(おーい、アカツキ伯爵!)

(何だ汲広くみひろ、こんな朝早くに)

(領地で油田が発見されたから、そちらの調整たのむ)

(何!油田があるのか?我が領地内か?)

(そうそう!領地内!での、量は専門家じゃないから分からない)

(とりあえず、地球の技術が無いとただの迷惑な地帯だろうな。分かった。王と会って話してみる)

(それでお願いします。大量の日本円を得る絶好のチャンスだな!)

(そうだな。量にもよるがな)

(それでは速報は以上です)

(良いものを見つけてくれてありがとう)

(いえいえ、休みを無くしてこちらに来た甲斐かいがあったな)

(まったくだ)


 念話を終えた汲広くみひろとアカツキ伯爵、双方は興奮していた。交渉次第では、劣勢だったインジスカン王国が、逆に、日本側が頭を下げて外交する時代が来るやも知れぬと。
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