異世界マゼマゼ奮闘記

ぷい16

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第六章 神様を起こしに

神のお仕事―4―書類仕事と各地のその後

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 神や女神の降臨こうりんのお仕事が終わって、今日からは書類仕事である。


「ガリャクシール様がお姿をお見せにならなくなって、お仕事がたんまりまってますので、少しずつでも減らしましょうね」

「「はい」」


 書類仕事はアカツキ伯爵邸でしていたことなので、汲広くみひろもステファニアも慣れたものであった。

 内容を確認してサイン、内容を確認してサイン、その繰り返しであった。

 書類を確認していて汲広くみひろはあることに気付いた。


「ハフハヒールさん、この書類も各星への干渉かんしょうのようですが、僕たち二人がした干渉かんしょうと、書類で申請された干渉かんしょうでは何か違いがあるんですか?」

「あぁ、言葉で言うだけで、魔法を使ったり、能力を授けたりしないものでしたら下の者でも遠隔で仕事ができるのです。彼らは魔法を使ったり、能力を授けたりするには現地へ行かなくてはなりませんから。現地へ行くには多くの労力が発生したり、時間がかかります。神様がご健在で、通常の仕事量のときは下の者に任せる場合もあるのですが、今回は急ぎということで神直々にお願いしました」

「なるほど」

「あと、昨日までのお仕事は、過去に干渉かんしょうするお仕事も多くございました。過去への干渉かんしょうも、下の者にとってはかなりの負担になります。今の書類仕事も過去に配送される物も多くあるのですが、やはり、言葉だけの助言で済むものが大半で、現地へ行く仕事はほとんどありません」

「過去に干渉かんしょうしているとは気付きませんでした」

「お膳立ぜんだてはこちらで全て済ませましたから」


 それから、会話がなくなり、紙をこする音、ペンを走らせる音が執務室に響き渡る。

 それからしばしって、汲広くみひろが、


「机の上の書類は全部サイン終わりましたよ」


「それでは、その書類は全て段ボールに詰めましょう」


 そう言って、ハフハヒールは書類を段ボールに詰める。

 箱に、年と、宛先を書いて、伝票を1枚ちぎり、


「それでは、この段ボールを『パーストエイファ』と唱えて過去へ出荷してもらっていいですか?」

「パーストエイファ」


 段ボールは、光に包まれたかと思うと、光が消えた頃にはくなっていた。

 ハフハヒールは、先ほどちぎった伝票を確認して、


「無事、荷物が届いたようです」


 ハフハヒールは、そう言ってニコリと笑った。


「こうして過去や未来にに荷物を送ることで、各部署が止まることなく、円滑にお仕事が進むのです」

「ハフハヒールさん、こちらも書類、サインし終えました」

「分りました。すぐに行きます」


 すると、職員が入ってきて、汲広くみひろの執務机には書類のたばが、ハフハヒールのもとには段ボールと無記入の伝票が渡された。

 ハフハヒールは先ほどと同じように、書類を段ボールへ詰め、封をし、伝票に年と、宛先を書いて段ボールに貼り、


「それではステファニアフィリフレネシア様、お願いします」

「パーストエイファ」

「はい。無事に届け終えました」


 そして、ステファニアのもとへも次の書類が運ばれ、また、紙をこする音、ペンを走らせる音が響き渡った。


「パーストエイファ」

「それでは今日の仕事はここまでにいたしましょう」


 空が徐々に青から赤へ変わる夕暮れ時、ハフハヒールのその声で、今日の仕事は終わった。

 すると、ハフハヒールは、


「これはご提案なのですが、昨日までしていたお仕事で、その子孫の様子をのぞいてみませんか?自分の仕事でどのようになったか確認するのも仕事を頑張るうえでは大事だと思うのです」


 というハフハヒールの提案に、ステファニアは、


「そうですね。確認しに行きましょう」


 と、機嫌良く同意するのであった。

 以前、戦争を起こしていたワブシャン共和国とザサクロス王国のあった国には、ワブクロス共和国という新しい国家ができており、街の人口も、数も増えており、栄えているようであった。

 アーキュラーがいた水不足で困っていた村は、どうやらあの頃、隣接する小国家に川を引き直されたために水不足に陥っていたようで、アーキュラーが回った村々の連合軍がその小国家を打ち負かし、川を引き直され、今では水の都として一大国家に成長し、みな、仲良く暮らしているようであった。

 ガルジュ・バッカーノとザルバン・クレイは、共に、長い歴史を持つ領地として、周りから一目を置かれる存在となっていた。たまに小競り合いがあるものの、仲は良いようであった。

「我々が一丸となってあちこちをコントロールすれば、こんなものですよ」


 そう言ったハフハヒールは、笑みがあふれていた。


「確認も終わりましたし、あとは下の者に任せて帰りましょう」


 ハフハヒールはそう言うので、宿へと帰る汲広くみひろとステファニアであった。
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