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新しい生活
二郎、車のことを教えにタンザナティア王国へ行く
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とある日、タンザナティア王国から書簡が届いた。
「差出人が書いてないな。誰からだろう?」
「見せていただけますか?」
ここはタンザナティア出身者のエテラーシアに見てもらった。
「あぁ。この紋章。お父様からですわ」
「あぁ。お義父様からか。…って、王様!?」
封を開けてみた。
内容は、近頃車という物を見かけるが、あれは何?知ってることがあったら知らせて欲しいというものだった。
「外交問題だね」
「そうなんですの?」
「ちょっと王様に聞いてみないと」
アバン王様に謁見して聞いてみた。部屋にはリチャードお義父様もいた。
「というわけで、車について知りたいという手紙が来まして、教えてもいいものかと」
「タンザナティア王国は友好国だから別に構わんよ。知っていることがあったら教えてあげるといい」
「私も特に問題があるようには思えん。教えてあげていいと思う」
あっさりしたものだった。
と、いうわけで、日本でいろいろと手土産を携えて、エテラーシアも連れてタンザナティア王国王城へ。
「おぉ。二郎君自ら来てくれたか。それにエテラーシアも」
嬉しそうにするタンザナティア王国、ジンジョルノ・ザビエル国王。
「今日はいろいろと手土産を持って来ました。そこから調べてもらったらいいかと思いまして」
二郎は芝刈り機、チェーンソー、発動発電機をアイテムボックスから取り出した。
「これらは車の主要部品であるエンジンを使った便利道具です」
「おぉ。これはありがたい。もらってもいいのか?」
「えぇ」
あげるつもりだが、一旦出した品をアイテムボックスにしまう。
「それで、車、乗ってみませんか?」
「乗れるのかね?」
「えぇ。持って来てますので」
二郎たちは外に出た。二郎はアイテムボックスに入れておいたキャンピングカーを取り出し、
「どうぞこちらへ」
ジンジョルノ国王を助手席に乗せ、エテラーシアと護衛2人を後ろの席に座らせ、車を走らせた。
城下町では徐行し、街道に出てからトップスピードまで上げた。
「良い品だとこれくらい速度が出ます」
「おぉ。速い速い!」
「速いだけでなく、揺れも少ないんですよ」
いくらか走った後で、Uターンして城に戻る。
「このキャンピングカーは無理ですが、車も1台持って来ております。これをこちらの研究部門に渡したいと思うのですが、どうでしょう?」
「ふむ。そうしてくれると助かる。高等研究院によく教えてやってくれ。二郎君も屋敷があることだし、ちょくちょく顔を見せに来てくれ」
王への謁見が終わり、タンザナティア王国の高等研究院に案内された。
「我が高等研究院へようこそいらっしゃいました。ここの所長をしておりますバギルダと申します。車というものを研究するように国王から仰せつかっているのですが、どのようなものでしょう?」
「乗ってもらった方が早いと思いますので、まずは乗ってみましょう」
二郎は、タンザナティア王国にあげる用の車をアイテムボックスから取り出し、バギルダを助手席に、エテラーシアを後部座席に乗せて、ドライブに出かけた。ついでに街道で、バギルダに車の練習をさせた。
「この車と、あと、芝刈り機、チェーンソー、発動発電機を差し上げます。どれもエンジンというもので動く物ばかりです」
ここで二郎は、ノートパソコンを取り出して、吸入―圧縮―爆発―排気を教えた。
「ほぉ。これを繰り返して回転する動力を得られるわけですね」
「そういうことです。まず、エンジンを作って、その他は車の実物があるのでそちらを参考にしてもらったら良いかと」
「分りました。ありがとうございます」
「あと、燃料も置いておきます。油種は間違わないようにして下さいね」
「分りました」
これだけしておけば、あとは勝手に自分たちで調べるだろう。二郎とエテラーシアは、サガンガ王国の自宅に帰るのであった。
数日後。
ジルベチア王国から封書が届いた。
「誰からだろう?ヨーネスティン、分る?」
「この紋章、お父様からですね」
二郎は封を開けた。
内容はこうだ。最近車という物を見かけることがある。あれは何だ?知っていることがあったら教えて欲しい。
「またかぁ」
二郎はタンザナティア王国のときと同じように、ジルベチア王国でも車について教えに行くのであった。
「差出人が書いてないな。誰からだろう?」
「見せていただけますか?」
ここはタンザナティア出身者のエテラーシアに見てもらった。
「あぁ。この紋章。お父様からですわ」
「あぁ。お義父様からか。…って、王様!?」
封を開けてみた。
内容は、近頃車という物を見かけるが、あれは何?知ってることがあったら知らせて欲しいというものだった。
「外交問題だね」
「そうなんですの?」
「ちょっと王様に聞いてみないと」
アバン王様に謁見して聞いてみた。部屋にはリチャードお義父様もいた。
「というわけで、車について知りたいという手紙が来まして、教えてもいいものかと」
「タンザナティア王国は友好国だから別に構わんよ。知っていることがあったら教えてあげるといい」
「私も特に問題があるようには思えん。教えてあげていいと思う」
あっさりしたものだった。
と、いうわけで、日本でいろいろと手土産を携えて、エテラーシアも連れてタンザナティア王国王城へ。
「おぉ。二郎君自ら来てくれたか。それにエテラーシアも」
嬉しそうにするタンザナティア王国、ジンジョルノ・ザビエル国王。
「今日はいろいろと手土産を持って来ました。そこから調べてもらったらいいかと思いまして」
二郎は芝刈り機、チェーンソー、発動発電機をアイテムボックスから取り出した。
「これらは車の主要部品であるエンジンを使った便利道具です」
「おぉ。これはありがたい。もらってもいいのか?」
「えぇ」
あげるつもりだが、一旦出した品をアイテムボックスにしまう。
「それで、車、乗ってみませんか?」
「乗れるのかね?」
「えぇ。持って来てますので」
二郎たちは外に出た。二郎はアイテムボックスに入れておいたキャンピングカーを取り出し、
「どうぞこちらへ」
ジンジョルノ国王を助手席に乗せ、エテラーシアと護衛2人を後ろの席に座らせ、車を走らせた。
城下町では徐行し、街道に出てからトップスピードまで上げた。
「良い品だとこれくらい速度が出ます」
「おぉ。速い速い!」
「速いだけでなく、揺れも少ないんですよ」
いくらか走った後で、Uターンして城に戻る。
「このキャンピングカーは無理ですが、車も1台持って来ております。これをこちらの研究部門に渡したいと思うのですが、どうでしょう?」
「ふむ。そうしてくれると助かる。高等研究院によく教えてやってくれ。二郎君も屋敷があることだし、ちょくちょく顔を見せに来てくれ」
王への謁見が終わり、タンザナティア王国の高等研究院に案内された。
「我が高等研究院へようこそいらっしゃいました。ここの所長をしておりますバギルダと申します。車というものを研究するように国王から仰せつかっているのですが、どのようなものでしょう?」
「乗ってもらった方が早いと思いますので、まずは乗ってみましょう」
二郎は、タンザナティア王国にあげる用の車をアイテムボックスから取り出し、バギルダを助手席に、エテラーシアを後部座席に乗せて、ドライブに出かけた。ついでに街道で、バギルダに車の練習をさせた。
「この車と、あと、芝刈り機、チェーンソー、発動発電機を差し上げます。どれもエンジンというもので動く物ばかりです」
ここで二郎は、ノートパソコンを取り出して、吸入―圧縮―爆発―排気を教えた。
「ほぉ。これを繰り返して回転する動力を得られるわけですね」
「そういうことです。まず、エンジンを作って、その他は車の実物があるのでそちらを参考にしてもらったら良いかと」
「分りました。ありがとうございます」
「あと、燃料も置いておきます。油種は間違わないようにして下さいね」
「分りました」
これだけしておけば、あとは勝手に自分たちで調べるだろう。二郎とエテラーシアは、サガンガ王国の自宅に帰るのであった。
数日後。
ジルベチア王国から封書が届いた。
「誰からだろう?ヨーネスティン、分る?」
「この紋章、お父様からですね」
二郎は封を開けた。
内容はこうだ。最近車という物を見かけることがある。あれは何だ?知っていることがあったら教えて欲しい。
「またかぁ」
二郎はタンザナティア王国のときと同じように、ジルベチア王国でも車について教えに行くのであった。
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