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新しい生活
結婚式ラッシュ
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それから二郎の忙しい日々は始まるのであった。
まず、自分の結婚披露宴を成功させるため動いた。
アハントルト王国の国事の邪魔にならないような日取りの候補挙げ、ウェディングドレスの発注、サガンガ王国、タンザナティア王国、ジルベチア王国と連絡しての日取りの決定してからの式場の予約、式をどのようにするかの話し合い、日本での各種機材のレンタル予約等々、これ、新郎の仕事じゃないでしょ?という仕事もいっぱいした。
その合間を縫って、タンザナティア王国でのミリアラ第一王女と、婿のカンデラルアハンハルト王国第2王子との結婚式、ジルベチア王国でのジューディス第一王子と、嫁のカメルラアハンハルト王国第1王女との結婚式への出席をした。
「宮廷魔道士の仕事もしていたら時間が足りずに式の質が落ちるし、宮廷魔道士のみんなにもしわ寄せが行くし、非常勤になっていて正解だったなぁ」
何とかかんとか披露宴スタッフとも綿密な打ち合わせや、王族の送り迎えなどをして、自分の結婚披露宴を成功させ、次にはタンザナティア王国で、ミリアラ第一王女とアハンハルト王族のカンデラル第2王子との結婚式に取りかかる。
「この、ドライアイスというのはどういう演出ですの?」
日本流の演出ってエテラーシアとの式や、この前のミランダさんとの式でしか見たことがないから分らないよね。二郎はそう思いながら自分の結婚式で行なった過去画像を見せながら、
「このように、足下から白い煙がぶわっと出てくる演出です」
とか何とか説明しながら式を組み立てていくのであった。
平行してジルベチア王国のジューディス第一王子とアハンハルト王国第1王女のカメルラさんとの結婚披露宴の打ち合わせもしていく。
「ジロウ君、タンザナティア王国に先を越されるのはシャクだから、こちらの式を先にしたいのだが間に合うかね?」
何故にタンザナティア王国とジルベチア王国は仲が悪いんだろう?そして、何故にジルベチア王国は闘争心を隠そうとしないんだろうか?二郎は呆れながら、
「それは前にも話したじゃないですか?王族をたくさん呼ぶので日程に余裕がなく、動きもタンザナティア王国の方が早かったからタンザナティア王国の方の式が早くなりますよって。もうこれは日程を動かせません」
「ふむ。どうしても無理か?」
「無理ですね」
「何だかんだ言ってもシャクじゃのう」
本当に予定はつめつめなのである。これ以上メンツのためだけに日程を変えられて、調整に時間を取られて肝心の式の段取りの時間を脅かすようなことは止めていただきたいと心の底から思う二郎なのであった。
そして、二郎の奮闘の甲斐あって、タンザナティア王国での結婚披露宴も、ジルベチア王国での結婚披露宴も、無事、つつがなく執り行われ、万雷の拍手とともに、成功のうちにお開きとなるのであった。
「ふぅ。やっと終わった」
「お疲れ様」
二郎はこの後も予定がぎっしりと詰まっているのだが、大きな催しが終わったので、一息つくのであった。
数日の休暇の後、二郎は、公爵になってもらった領地、クアレシスとアレストバートの視察へと出かけるのであった。
先に一度視察へ行ったことのあるアレストバートへ。そこで、代官のアーザガ・ハリゾエッティからの近況報告を受け、これからの領地経営に関する打ち合わせをした。
次にクアレシスへ。ここは初めてである。
「ようこそおいでいただきましたクアレシスへ。私が代官のデビアン・モンテスでございます」
ここでは視察も行なった。
クアレシスとアレストバートの境界付近で行列ができているのに気付いた二郎は、
「あれは何の行列?」
「あぁ、あそこは境界ですから、入出領の審査と通行税の徴収が行なわれています」
二郎はふと思った。
「どちらも領主が同じだろ?要らなくないか?」
「確かに、要らないといえば要らないですね」
その後、時間を調整して、二郎、アーザガ、デビアンで話し合いがもたれた。通行税の撤廃と、入出領の検査の廃止である。
「通行税は早いうちに廃止、入出領の検査はその後、時間をおいた後に廃止ということで」
この取り決めはすぐに告示され、領民に大層喜ばれるのであった。
まず、自分の結婚披露宴を成功させるため動いた。
アハントルト王国の国事の邪魔にならないような日取りの候補挙げ、ウェディングドレスの発注、サガンガ王国、タンザナティア王国、ジルベチア王国と連絡しての日取りの決定してからの式場の予約、式をどのようにするかの話し合い、日本での各種機材のレンタル予約等々、これ、新郎の仕事じゃないでしょ?という仕事もいっぱいした。
その合間を縫って、タンザナティア王国でのミリアラ第一王女と、婿のカンデラルアハンハルト王国第2王子との結婚式、ジルベチア王国でのジューディス第一王子と、嫁のカメルラアハンハルト王国第1王女との結婚式への出席をした。
「宮廷魔道士の仕事もしていたら時間が足りずに式の質が落ちるし、宮廷魔道士のみんなにもしわ寄せが行くし、非常勤になっていて正解だったなぁ」
何とかかんとか披露宴スタッフとも綿密な打ち合わせや、王族の送り迎えなどをして、自分の結婚披露宴を成功させ、次にはタンザナティア王国で、ミリアラ第一王女とアハンハルト王族のカンデラル第2王子との結婚式に取りかかる。
「この、ドライアイスというのはどういう演出ですの?」
日本流の演出ってエテラーシアとの式や、この前のミランダさんとの式でしか見たことがないから分らないよね。二郎はそう思いながら自分の結婚式で行なった過去画像を見せながら、
「このように、足下から白い煙がぶわっと出てくる演出です」
とか何とか説明しながら式を組み立てていくのであった。
平行してジルベチア王国のジューディス第一王子とアハンハルト王国第1王女のカメルラさんとの結婚披露宴の打ち合わせもしていく。
「ジロウ君、タンザナティア王国に先を越されるのはシャクだから、こちらの式を先にしたいのだが間に合うかね?」
何故にタンザナティア王国とジルベチア王国は仲が悪いんだろう?そして、何故にジルベチア王国は闘争心を隠そうとしないんだろうか?二郎は呆れながら、
「それは前にも話したじゃないですか?王族をたくさん呼ぶので日程に余裕がなく、動きもタンザナティア王国の方が早かったからタンザナティア王国の方の式が早くなりますよって。もうこれは日程を動かせません」
「ふむ。どうしても無理か?」
「無理ですね」
「何だかんだ言ってもシャクじゃのう」
本当に予定はつめつめなのである。これ以上メンツのためだけに日程を変えられて、調整に時間を取られて肝心の式の段取りの時間を脅かすようなことは止めていただきたいと心の底から思う二郎なのであった。
そして、二郎の奮闘の甲斐あって、タンザナティア王国での結婚披露宴も、ジルベチア王国での結婚披露宴も、無事、つつがなく執り行われ、万雷の拍手とともに、成功のうちにお開きとなるのであった。
「ふぅ。やっと終わった」
「お疲れ様」
二郎はこの後も予定がぎっしりと詰まっているのだが、大きな催しが終わったので、一息つくのであった。
数日の休暇の後、二郎は、公爵になってもらった領地、クアレシスとアレストバートの視察へと出かけるのであった。
先に一度視察へ行ったことのあるアレストバートへ。そこで、代官のアーザガ・ハリゾエッティからの近況報告を受け、これからの領地経営に関する打ち合わせをした。
次にクアレシスへ。ここは初めてである。
「ようこそおいでいただきましたクアレシスへ。私が代官のデビアン・モンテスでございます」
ここでは視察も行なった。
クアレシスとアレストバートの境界付近で行列ができているのに気付いた二郎は、
「あれは何の行列?」
「あぁ、あそこは境界ですから、入出領の審査と通行税の徴収が行なわれています」
二郎はふと思った。
「どちらも領主が同じだろ?要らなくないか?」
「確かに、要らないといえば要らないですね」
その後、時間を調整して、二郎、アーザガ、デビアンで話し合いがもたれた。通行税の撤廃と、入出領の検査の廃止である。
「通行税は早いうちに廃止、入出領の検査はその後、時間をおいた後に廃止ということで」
この取り決めはすぐに告示され、領民に大層喜ばれるのであった。
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