仲良し家族、まとめて突然!異世界ライフ

ぷい16

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花菜香・風雅の留学と大戦

西方諸国連合魔道士団の合同練習

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 開会式の後、移動し、早速訓練を開始する。

 地面に白線が書いてある。魔道士たちは白線に沿って横にズラリと並んだ。魔道士たちの前方500m先にも白線が引いてある。


「諸君らの前方に白線が引いてあるのが見えると思うが、あれを敵陣と仮定し訓練を行う。まずは火の魔法で攻撃せよ。始め!」

「「「「「はい!」」」」」


 かおるの号令のもと、仮想敵に一斉に火の魔法が放たれた。放たれたのだが、思ったより火力が小さかった。


「そんな火力では敵に笑われるぞ!全力でいけ!」

「「「「「はい!」」」」」


 先ほどより火力が上がったが、やはり火力不足。


「もっと、もっとだ!」

「「「「「はい!」」」」」


 ハッパをかけてもそれ以上は火力が上がらなかった。


「打ち方やめ!」


 みな、攻撃を止めた。


「見本を見せてやる!」


 そう言うとかおるは、仮想敵に火を放った。先ほどの魔道士たちの総攻撃より威力があった。


「諸君、私一人に負けてどうする?気合い入れてやらんか!」

「「「「「はい!」」」」」


 その後も訓練が続いたが、やはり火力不足であった。

 その後、夕方まで訓練が続き、全員魔力が枯渇こかつするまで練習させた。


 その後は飯の準備をする者、風呂の準備をする者に別れ、それぞれの仕事をし、風呂に入って飯を食ってから、各小隊ごとに集まって今日の反省会が開かれたのであった。


 翌朝、昨日は火の魔法だったので、今日は風の魔法で訓練することになった。

 その翌日は水の魔法、その翌日は雷の魔法。

 やはり、どの日も人数に対して威力が足りなかった。


 翌日、属性に関わらず、攻撃するように指示を出した。


「標的にすでに放たれた攻撃を打ち消すことなく、より威力を高めるよう攻撃してもらいたい」


 いつも属性を指定するとは限らない。周りの攻撃を打ち消すのではなく、より効果を上げるように魔法種を選ぶのも必要なことであった。


 次の日は、アハントルト王国所属の者以外は昨日と同じ攻撃練習を。アハントルト王国所属の者は、別途、集まってもらい、


「他の国の魔道士たちには指導したのだが、これから諸君たちには便利魔法を習得してもらう。私はあちらの攻撃練習の指揮があるので代わりにこいつが指導するのでよく学ぶように」

「ただ今紹介にあずかりましたサガンガ宮廷魔道士団所属、ジロウ・アソウです。それでは順を追って指導していきたいと思います。あなたたちがここで習得し、国元へ帰ったらあなたたちが指導者として他の魔道士たちにも教え、魔道士全員が習得することを目標に指導していきます」


 こうして、アハントルト王国の魔道士たちへの便利魔法の指導が始まるのであった。


 それから3日後、便利魔法の指導が終わり、アハントルト王国所属の面々は、他国の魔道士たちと合流した。


「それでは、魔法の威力アップは国元の帰ってからの課題にすることにして、次は、移動しながらの魔法の行使の訓練を行う」


 移動しながらの魔法の行使の訓練。まずは歩きながら魔法を放てるように訓練は行われた。魔道士はゆっくりと歩きながら呪文を唱え、術を発動する。

 1日目は誰もできなかった。2日目にはパラパラとできる者が現れ始め、一週間後には全員が歩きながら魔法を放てるようになった。


 その後、各国に指導した後に見つかった便利魔法を指導し、みなが使えるようになってから、ザッテリーニ連邦国と戦闘になったとき、合戦場になるであろう場所に行き、場所を憶えてもらった後、騎士団との合同練習をすることになった。


「定石通りに、まず魔道士たちによる先制攻撃の後、騎士団が攻撃する。騎士団が突撃したあとは魔道士は騎士団の動きに注意しながら援護射撃をしてもらう。以上だ」


 昨日よりもより実践的な訓練内容になった。一部魔道士の誤射によって騎士にけが人が出たが、治癒魔法で回復させ、大事には至らなかった。

 そうして数日、この訓練がなされた後、


「仕上げに、今日からは二手に分かれて模擬戦を行ってもらう。魔道士は相手に怪我をさせないよう、術を加減するように」


 そして、数日間模擬戦が行われるのであった。


 数日が経ち、日程の終了日となった。

 騎士団、魔道士団、参加した全員がそろった場所で、騎士団総長、ジリアン・ナイツの長い挨拶の後、魔道士団総長として、薫かおるが挨拶することとなった。


「割り当てられた日にちが少なく、あなたたちを鍛え上げられませんでした。以前よりはマシになりましたが依然としてあなたたちは未熟です。地元に戻っても訓練を続け、よりましになってもらいたいと思います。以上」


 こうして合同練習は終了するのであった。
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