241 / 249
ザッパムーン・ンバディス星間戦争
ザッパムーン星王略式就任式
しおりを挟む
ンバディス星からの戦艦艦隊の出撃により、エミール一家は、ザガントリア王立学院のみならず、エトワール学院も休学することとなった。
そして、エミール一家は、全員集合して、または個別に専門分野に散らばったりと様々な形態があるが、連日会議に多くの時間を割き、会議の合間を縫って、様々な報告を受けたり、責任者としての書類仕事に従事。それがこの一家のスケジュールのほとんどを占めていた。
そんな中、エミールが書類仕事をしていると、
「旦那様、アハントルト王国のドナートヴィッチ・アルキバン国王から通信が入っております」
「すぐに向かう」
エミールは書類を一旦片付けて、通信室に向かった。
「エミール議長、急にお時間を取らせてしまって申し訳ない」
「いえいえ。重要な案件なのでしょう?それに時間を割くことは当然だと思っております」
エミールはまだ要件は分かっていなかったが、ドナートヴィッチ国王が、祖父としてではなく、全世界首脳会談の議長として、自分を呼んでいること、世界中で、政治・行政で多忙な時期に時間を割いたことで、政治色の濃い内容でかつ重要案件だと感じ、そう答えるのであった。
「時間が惜しいので早速用件を伝えるが、最後の反対者だったスペニシア王国のダンクヘルム・スペシニア国王が折れたため、各国と通信で会談した結果、緊急時のため略式ではあるが、貴殿、エミール・ザガントリアを星王にするための式を開催したいと思い、本人の意思を確認するために私が代表として意思の確認を伺うことになった次第だ」
各国に置かれたテレビ電話は何もサフィンザー宮殿だけに繋がるものではない。他のテレビ電話にも繋げることができ、エミールは、この緊急時、各国の首脳が超多忙な時期に時間を割いて、自分を星王に就任させようと奮闘したことにいたく感動し、
「私を星王に推挙するために尽力され、痛み入ります。その申し出、喜んで受けさせていただきます」
「おぉ、そうですか。それでは早急に式を実現するため動かせていただきます」
「感謝申し上げます」
「いえいえ、これも戦争に勝つため。強い権限を持つものが居た方が良いと勝手に動いた結果なので、議長は何も気にする必要はありませんよ」
そして短い別れの挨拶をして通信を終え、エミールは執務に戻るのであった。
その翌日、
「今日は急遽ではありますが、エミール様の星王就任の式を予定されております」
エミールは驚いた。昨日の今日で、予定が組まれるとは思っていなかったからだ。
「分かった。心づもりはしておく」
そして、またエミールは忙しく政務をこなすのであった。
そして、エミールの星王就任式の時間となった。
場所はサフィンザー宮殿の謁見の間。
「エミール・ザガントリア議長のおなーりー」
そして扉が開かれた。
玉座までの道には各校の国王が、護衛もなしに居並び、玉座の手前には、エリーカ・ホーラル マームダラ教教皇がおり、皆に拍手で出迎えられた。
エミールは、背筋を伸ばし、堂々と玉座前まで移動した。
「これより、エミール・ザガントリアの星王就任式を執り行う」
堂々と式の開始を宣言される中、エリーカ教皇とエミールは、対面し、
「エミール・ザガントリアよ、あなたはこの星のため、この星の人々のために尽力することを誓いますか?」
「はい。誓います」
「本来であればここで各大陸の宝玉を渡すことになっているのですが、もうお持ちですよね?ですのでこういうものを用意しました」
エミールはエリーカ教皇から月桂樹の冠を頭にいただいた。
「私、エリーカ・ホーラルが、マームダラ教教皇の名において、エミール・ザガントリアをこの星の星王と認めたことをここに宣言する」
満場の拍手のもと、エミールの星王の就任式は幕を下ろすのであった。
そして、各国国王は帰っていき、エミールも、余韻に浸る暇も無いまま執務に戻るのであった。
そして、エミール一家は、全員集合して、または個別に専門分野に散らばったりと様々な形態があるが、連日会議に多くの時間を割き、会議の合間を縫って、様々な報告を受けたり、責任者としての書類仕事に従事。それがこの一家のスケジュールのほとんどを占めていた。
そんな中、エミールが書類仕事をしていると、
「旦那様、アハントルト王国のドナートヴィッチ・アルキバン国王から通信が入っております」
「すぐに向かう」
エミールは書類を一旦片付けて、通信室に向かった。
「エミール議長、急にお時間を取らせてしまって申し訳ない」
「いえいえ。重要な案件なのでしょう?それに時間を割くことは当然だと思っております」
エミールはまだ要件は分かっていなかったが、ドナートヴィッチ国王が、祖父としてではなく、全世界首脳会談の議長として、自分を呼んでいること、世界中で、政治・行政で多忙な時期に時間を割いたことで、政治色の濃い内容でかつ重要案件だと感じ、そう答えるのであった。
「時間が惜しいので早速用件を伝えるが、最後の反対者だったスペニシア王国のダンクヘルム・スペシニア国王が折れたため、各国と通信で会談した結果、緊急時のため略式ではあるが、貴殿、エミール・ザガントリアを星王にするための式を開催したいと思い、本人の意思を確認するために私が代表として意思の確認を伺うことになった次第だ」
各国に置かれたテレビ電話は何もサフィンザー宮殿だけに繋がるものではない。他のテレビ電話にも繋げることができ、エミールは、この緊急時、各国の首脳が超多忙な時期に時間を割いて、自分を星王に就任させようと奮闘したことにいたく感動し、
「私を星王に推挙するために尽力され、痛み入ります。その申し出、喜んで受けさせていただきます」
「おぉ、そうですか。それでは早急に式を実現するため動かせていただきます」
「感謝申し上げます」
「いえいえ、これも戦争に勝つため。強い権限を持つものが居た方が良いと勝手に動いた結果なので、議長は何も気にする必要はありませんよ」
そして短い別れの挨拶をして通信を終え、エミールは執務に戻るのであった。
その翌日、
「今日は急遽ではありますが、エミール様の星王就任の式を予定されております」
エミールは驚いた。昨日の今日で、予定が組まれるとは思っていなかったからだ。
「分かった。心づもりはしておく」
そして、またエミールは忙しく政務をこなすのであった。
そして、エミールの星王就任式の時間となった。
場所はサフィンザー宮殿の謁見の間。
「エミール・ザガントリア議長のおなーりー」
そして扉が開かれた。
玉座までの道には各校の国王が、護衛もなしに居並び、玉座の手前には、エリーカ・ホーラル マームダラ教教皇がおり、皆に拍手で出迎えられた。
エミールは、背筋を伸ばし、堂々と玉座前まで移動した。
「これより、エミール・ザガントリアの星王就任式を執り行う」
堂々と式の開始を宣言される中、エリーカ教皇とエミールは、対面し、
「エミール・ザガントリアよ、あなたはこの星のため、この星の人々のために尽力することを誓いますか?」
「はい。誓います」
「本来であればここで各大陸の宝玉を渡すことになっているのですが、もうお持ちですよね?ですのでこういうものを用意しました」
エミールはエリーカ教皇から月桂樹の冠を頭にいただいた。
「私、エリーカ・ホーラルが、マームダラ教教皇の名において、エミール・ザガントリアをこの星の星王と認めたことをここに宣言する」
満場の拍手のもと、エミールの星王の就任式は幕を下ろすのであった。
そして、各国国王は帰っていき、エミールも、余韻に浸る暇も無いまま執務に戻るのであった。
0
あなたにおすすめの小説
「キヅイセ。」 ~気づいたら異世界にいた。おまけに目の前にはATMがあった。異世界転移、通算一万人目の冒険者~
あめの みかな
ファンタジー
秋月レンジ。高校2年生。
彼は気づいたら異世界にいた。
その世界は、彼が元いた世界とのゲート開通から100周年を迎え、彼は通算一万人目の冒険者だった。
科学ではなく魔法が発達した、もうひとつの地球を舞台に、秋月レンジとふたりの巫女ステラ・リヴァイアサンとピノア・カーバンクルの冒険が今始まる。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
異世界転生~チート魔法でスローライフ
玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。
43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。
その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」
大型連休を利用して、
穴場スポットへやってきた!
テントを建て、BBQコンロに
テーブル等用意して……。
近くの川まで散歩しに来たら、
何やら動物か?の気配が……
木の影からこっそり覗くとそこには……
キラキラと光注ぐように発光した
「え!オオカミ!」
3メートルはありそうな巨大なオオカミが!!
急いでテントまで戻ってくると
「え!ここどこだ??」
都会の生活に疲れた主人公が、
異世界へ転生して 冒険者になって
魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。
恋愛は多分ありません。
基本スローライフを目指してます(笑)
※挿絵有りますが、自作です。
無断転載はしてません。
イラストは、あくまで私のイメージです
※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが
少し趣向を変えて、
若干ですが恋愛有りになります。
※カクヨム、なろうでも公開しています
異世界ビルメン~清掃スキルで召喚された俺、役立たずと蔑まれ投獄されたが、実は光の女神の使徒でした~
松永 恭
ファンタジー
三十三歳のビルメン、白石恭真(しらいし きょうま)。
異世界に召喚されたが、与えられたスキルは「清掃」。
「役立たず」と蔑まれ、牢獄に放り込まれる。
だがモップひと振りで汚れも瘴気も消す“浄化スキル”は規格外。
牢獄を光で満たした結果、強制釈放されることに。
やがて彼は知らされる。
その力は偶然ではなく、光の女神に選ばれし“使徒”の証だと――。
金髪エルフやクセ者たちと繰り広げる、
戦闘より掃除が多い異世界ライフ。
──これは、汚れと戦いながら世界を救う、
笑えて、ときにシリアスなおじさん清掃員の奮闘記である。
大学生活を謳歌しようとしたら、女神の勝手で異世界に転送させられたので、復讐したいと思います
町島航太
ファンタジー
2022年2月20日。日本に住む善良な青年である泉幸助は大学合格と同時期に末期癌だという事が判明し、短い人生に幕を下ろした。死後、愛の女神アモーラに見初められた幸助は魔族と人間が争っている魔法の世界へと転生させられる事になる。命令が嫌いな幸助は使命そっちのけで魔法の世界を生きていたが、ひょんな事から自分の死因である末期癌はアモーラによるものであり、魔族討伐はアモーラの私情だという事が判明。自ら手を下すのは面倒だからという理由で夢のキャンパスライフを失った幸助はアモーラへの復讐を誓うのだった。
ユーヤのお気楽異世界転移
暇野無学
ファンタジー
死因は神様の当て逃げです! 地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。
間違い召喚! 追い出されたけど上位互換スキルでらくらく生活
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕は20歳独身、名は小日向 連(こひなた れん)うだつの上がらないダメ男だ
ひょんなことから異世界に召喚されてしまいました。
間違いで召喚された為にステータスは最初見えない状態だったけどネットのネタバレ防止のように背景をぼかせば見えるようになりました。
多分不具合だとおもう。
召喚した女と王様っぽいのは何も持っていないと言って僕をポイ捨て、なんて世界だ。それも元の世界には戻せないらしい、というか戻さないみたいだ。
そんな僕はこの世界で苦労すると思ったら大間違い、王シリーズのスキルでウハウハ、製作で人助け生活していきます
◇
四巻が販売されました!
今日から四巻の範囲がレンタルとなります
書籍化に伴い一部ウェブ版と違う箇所がございます
追加場面もあります
よろしくお願いします!
一応191話で終わりとなります
最後まで見ていただきありがとうございました
コミカライズもスタートしています
毎月最初の金曜日に更新です
お楽しみください!
セーブポイント転生 ~寿命が無い石なので千年修行したらレベル上限突破してしまった~
空色蜻蛉
ファンタジー
枢は目覚めるとクリスタルの中で魂だけの状態になっていた。どうやらダンジョンのセーブポイントに転生してしまったらしい。身動きできない状態に悲嘆に暮れた枢だが、やがて開き直ってレベルアップ作業に明け暮れることにした。百年経ち、二百年経ち……やがて国の礎である「聖なるクリスタル」として崇められるまでになる。
もう元の世界に戻れないと腹をくくって自分の国を見守る枢だが、千年経った時、衝撃のどんでん返しが待ち受けていて……。
【お知らせ】6/22 完結しました!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる