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12章 美味しいもの大好き!
491.棚ぼた〜!
お留守番をしてくれてたみんなを連れて、長靴猫族の里を目指すことにした。
やっぱりたくさんの仲間とお出かけする方が楽しいし。
「ルンルンルーン♪」
「らぴゅ(もふもふ、プリティ♪)」
僕とラッタンで歌いながら、第二の街を出発し、東の牧草地を進む。
出会うモンスターはスラリンやユキマル、ヒスイの攻撃で、ほぼ一撃必殺だ。みんな強くなったなー。
「ラッタンも戦う?」
「らぴゅ(ラッたん、お歌で忙しぃ)」
「そっかぁ」
一応聞いてみたけど、ラッタンはあまりバトルに興味なさそう。
こういうところは僕に似てるのかも? 仲間が強いってありがたいよねー。
ラッタンのレベリングは時間を見つけて続けてるから、すでにレベル21になってる。
元々攻撃力が高いタイプだったし、このバトルフィールドで遭遇する敵なら、問題なく戦えるだろう。
だから、無理に今戦ってもらう必要はないし、好きにさせてあげようっと。
今は強くなることに熱心なヒスイもいるしね。
「にゃ(【ニャンパンチ】にゃ!)」
覚えたばかりのスキルを使って、楽しそうに戦ってるヒスイを見て、そっと目を逸らす。
殺る気が高すぎてちょっと怖いなんて思ってないよ。うん、ほんとに。バトルジャンキーだな、とは思ってるけどね?
「もふ~」
ピアはマイペースに、あっちにこっちにフラフラと飛び、ご機嫌な様子だ。
たまに敵っぽいモンスターの上に乗って、困惑させてるんだけど。敵のはずなのに、攻撃されないのはなんでだろうね?
「きゅぃ(里にはまだ着かないの?)」
「もうちょっとだねぇ」
スラリンに聞かれて、マップを確認する。
うん、ちゃんと長靴猫族の里に向かって進んでる。
僕は時々意図せず寄り道しちゃうことがあるから、今日はしっかり定期的にマップを確認してるんだ。
方向音痴じゃないはずなんだけど、なんで迷子になることがあるのかなぁ。
まあ、今回は迷子にならずに辿り着けそうだな、と気を抜いていたのがいけないのか──不意に視界からピアの姿が消えた。
「っ、ピア!? どこ行ったの!?」
キョロキョロと周囲を見回す。
見えるのはたくさんの木々。牧草地を突っ切って、森に突入したから、あまり視界がよくない。
でも、さっきまでピアが木々の間を楽しそうに飛んでいたのは、ちゃんと確認していたのだ。一瞬で見えなくなっちゃったけど。
慌てる僕の周りにスラリンたちが集まってきて、周囲を警戒してる。ピアが何かに襲われたと考えているのかも。
でも、システムメニューからピアのステータスを確認しても、体力は満タンだし、奇襲されて死に戻りしたわけではなさそうだ。
そもそもピアのステータスはすごく高いから、このフィールドで出会う敵に、一瞬で倒されるなんてことありえないはずなんだよ。
「ピアー! どこいるのー!?」
「もふ(ここだよ~)」
不意にピアの声が聞こえてきた。
その声を追って駆ける。
えっと、この辺から聞こえたような……
「ピアー、どこー?」
「もふ(ここ~)」
「ここって、どこだってば!」
声が聞こえた方を振り向きながらちょっと怒る。
すると、大きな木に顔があるのが見えた。目と鼻と口が並んだ幹──人面犬ならぬ、人面木?
優しそうな顔立ちだから、あまり怖くない。
「ぐふっ」
「もふ(ここ~)」
人面木が噎せるように口を開くと、その中にいるピアの姿がはっきりと見えた。
「ごふ、ぐふぅ!」
「もふ(なんか、揺れてる~楽しい♪)」
呑気な感じのピアを見て、一気に脱力した。
状況はよくわからないけど、ピアが危機に瀕してる感じはしない。
口にもふもふ(ピア)が詰まって呻いてる人面木さんの方が、命の危機かも? 人面木って、口で呼吸するものなのかな?
「ピア、なんでそんなところに入ったの……?」
「もふ(開いてたから~)」
「……そっかぁ」
理解を諦めました。
きっと狭いところを見ると入っちゃうニャンコみたいに、ピアが吸い込まれていったんだね。
「もごっ、ぐふっ、ごほっ」
「めっちゃ吐き出したがってる。ごめんね、人面木さん」
苦しそうにしてる人面木さんに謝罪しながら、とりあえず全鑑定スキルを発動する。
この奇妙な木、なんなんだろうね?
——————
【巣木】
木属性のモンスター
基本的には攻撃を仕掛けない限り無害
小さくてか弱いモンスターが襲われていると、口の中に仕舞って保護してあげることもある
——————
心優しいモンスターさんじゃん!
ピア、いじめるのはやめてあげなさい!
「戻ってきてー」
「もふ(わかった~)」
手招きすると、ピアが巣木から抜け出してきた。
巣木が凄くホッとした表情をしてる。
「ピアがご迷惑を掛けました。ごめんなさい」
ペコッと頭を下げて謝罪した。
僕はちゃんと謝ることもあるのです。特に、僕のテイムモンスターが悪いことをして、誰かに迷惑を掛けちゃった時には、ね。
巣木はワサワサと枝を揺らす。気にしないでいいよ、って感じかな。
でも、何かお詫びをしないと僕の気が済まない。
「うーんとぉ……あ、お詫びに【成長促進剤】あげるね!」
前に幻桃栽培のためにゲットした成長促進剤は、他の作物にも使えるから、今でも農地で【象の花】を育てて作り続けてる。だから、アイテムボックスの一枠いっぱいに入ってるんだ。
巣木は木のモンスターだし、成長促進剤がなんらかの効果を示すかも。
ということで、取り出した成長促進剤を巣木の根元にかけてみる。
『はわわ……力が漲る……!』
聞いたことがない声が聞こえた。
もしかして巣木の声?
キョトンとしていると、アナウンスも聞こえてくる。
〈【巣木】に【成長促進剤】を使用しました。シークレットミッション【奇妙な木を飢えから救う】をクリアしました。報酬として、アイテム【宝果】【宝果の苗】が贈られます〉
巣木の枝が揺れたかと思うと、目の前に宝石のように輝く黄色くて丸い果物と、僕の背丈ほどの苗が落ちてきた。
これが宝果と宝果の苗らしい。
お詫びをしたつもりが、シークレットミッションをクリアして、凄そうなアイテムをもらうことになったぞ……?
フラグが立った直後に、華麗に回収した感じ。
「もふ(ラッキーだったね~)」
「……そうだねぇ」
僕の幸運値は今日もやる気いっぱいにお仕事中みたいだ。ヤッタネ。
やっぱりたくさんの仲間とお出かけする方が楽しいし。
「ルンルンルーン♪」
「らぴゅ(もふもふ、プリティ♪)」
僕とラッタンで歌いながら、第二の街を出発し、東の牧草地を進む。
出会うモンスターはスラリンやユキマル、ヒスイの攻撃で、ほぼ一撃必殺だ。みんな強くなったなー。
「ラッタンも戦う?」
「らぴゅ(ラッたん、お歌で忙しぃ)」
「そっかぁ」
一応聞いてみたけど、ラッタンはあまりバトルに興味なさそう。
こういうところは僕に似てるのかも? 仲間が強いってありがたいよねー。
ラッタンのレベリングは時間を見つけて続けてるから、すでにレベル21になってる。
元々攻撃力が高いタイプだったし、このバトルフィールドで遭遇する敵なら、問題なく戦えるだろう。
だから、無理に今戦ってもらう必要はないし、好きにさせてあげようっと。
今は強くなることに熱心なヒスイもいるしね。
「にゃ(【ニャンパンチ】にゃ!)」
覚えたばかりのスキルを使って、楽しそうに戦ってるヒスイを見て、そっと目を逸らす。
殺る気が高すぎてちょっと怖いなんて思ってないよ。うん、ほんとに。バトルジャンキーだな、とは思ってるけどね?
「もふ~」
ピアはマイペースに、あっちにこっちにフラフラと飛び、ご機嫌な様子だ。
たまに敵っぽいモンスターの上に乗って、困惑させてるんだけど。敵のはずなのに、攻撃されないのはなんでだろうね?
「きゅぃ(里にはまだ着かないの?)」
「もうちょっとだねぇ」
スラリンに聞かれて、マップを確認する。
うん、ちゃんと長靴猫族の里に向かって進んでる。
僕は時々意図せず寄り道しちゃうことがあるから、今日はしっかり定期的にマップを確認してるんだ。
方向音痴じゃないはずなんだけど、なんで迷子になることがあるのかなぁ。
まあ、今回は迷子にならずに辿り着けそうだな、と気を抜いていたのがいけないのか──不意に視界からピアの姿が消えた。
「っ、ピア!? どこ行ったの!?」
キョロキョロと周囲を見回す。
見えるのはたくさんの木々。牧草地を突っ切って、森に突入したから、あまり視界がよくない。
でも、さっきまでピアが木々の間を楽しそうに飛んでいたのは、ちゃんと確認していたのだ。一瞬で見えなくなっちゃったけど。
慌てる僕の周りにスラリンたちが集まってきて、周囲を警戒してる。ピアが何かに襲われたと考えているのかも。
でも、システムメニューからピアのステータスを確認しても、体力は満タンだし、奇襲されて死に戻りしたわけではなさそうだ。
そもそもピアのステータスはすごく高いから、このフィールドで出会う敵に、一瞬で倒されるなんてことありえないはずなんだよ。
「ピアー! どこいるのー!?」
「もふ(ここだよ~)」
不意にピアの声が聞こえてきた。
その声を追って駆ける。
えっと、この辺から聞こえたような……
「ピアー、どこー?」
「もふ(ここ~)」
「ここって、どこだってば!」
声が聞こえた方を振り向きながらちょっと怒る。
すると、大きな木に顔があるのが見えた。目と鼻と口が並んだ幹──人面犬ならぬ、人面木?
優しそうな顔立ちだから、あまり怖くない。
「ぐふっ」
「もふ(ここ~)」
人面木が噎せるように口を開くと、その中にいるピアの姿がはっきりと見えた。
「ごふ、ぐふぅ!」
「もふ(なんか、揺れてる~楽しい♪)」
呑気な感じのピアを見て、一気に脱力した。
状況はよくわからないけど、ピアが危機に瀕してる感じはしない。
口にもふもふ(ピア)が詰まって呻いてる人面木さんの方が、命の危機かも? 人面木って、口で呼吸するものなのかな?
「ピア、なんでそんなところに入ったの……?」
「もふ(開いてたから~)」
「……そっかぁ」
理解を諦めました。
きっと狭いところを見ると入っちゃうニャンコみたいに、ピアが吸い込まれていったんだね。
「もごっ、ぐふっ、ごほっ」
「めっちゃ吐き出したがってる。ごめんね、人面木さん」
苦しそうにしてる人面木さんに謝罪しながら、とりあえず全鑑定スキルを発動する。
この奇妙な木、なんなんだろうね?
——————
【巣木】
木属性のモンスター
基本的には攻撃を仕掛けない限り無害
小さくてか弱いモンスターが襲われていると、口の中に仕舞って保護してあげることもある
——————
心優しいモンスターさんじゃん!
ピア、いじめるのはやめてあげなさい!
「戻ってきてー」
「もふ(わかった~)」
手招きすると、ピアが巣木から抜け出してきた。
巣木が凄くホッとした表情をしてる。
「ピアがご迷惑を掛けました。ごめんなさい」
ペコッと頭を下げて謝罪した。
僕はちゃんと謝ることもあるのです。特に、僕のテイムモンスターが悪いことをして、誰かに迷惑を掛けちゃった時には、ね。
巣木はワサワサと枝を揺らす。気にしないでいいよ、って感じかな。
でも、何かお詫びをしないと僕の気が済まない。
「うーんとぉ……あ、お詫びに【成長促進剤】あげるね!」
前に幻桃栽培のためにゲットした成長促進剤は、他の作物にも使えるから、今でも農地で【象の花】を育てて作り続けてる。だから、アイテムボックスの一枠いっぱいに入ってるんだ。
巣木は木のモンスターだし、成長促進剤がなんらかの効果を示すかも。
ということで、取り出した成長促進剤を巣木の根元にかけてみる。
『はわわ……力が漲る……!』
聞いたことがない声が聞こえた。
もしかして巣木の声?
キョトンとしていると、アナウンスも聞こえてくる。
〈【巣木】に【成長促進剤】を使用しました。シークレットミッション【奇妙な木を飢えから救う】をクリアしました。報酬として、アイテム【宝果】【宝果の苗】が贈られます〉
巣木の枝が揺れたかと思うと、目の前に宝石のように輝く黄色くて丸い果物と、僕の背丈ほどの苗が落ちてきた。
これが宝果と宝果の苗らしい。
お詫びをしたつもりが、シークレットミッションをクリアして、凄そうなアイテムをもらうことになったぞ……?
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