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12章 美味しいもの大好き!
492.新たな出会い
自分の幸運値がちょっと怖い……と思いながら、もらったアイテムの詳細を確認してみる。
美味しいもの作りに使えそうな予感がするんだよね~。
——————
【宝果】レア度☆☆☆☆
美しい宝石のような透明感のある黄色い果実
まん丸な形で、味は洋梨に近い
食べると満腹度を全回復し、状態異常を解除することもある
幻の果実と言われていて、人工栽培するのは非常に難しい
【宝果の苗】レア度☆☆☆☆☆
幻の果実宝果の苗
育てるには、上級以上の栽培スキルが必要
一つの苗から複数の果実を収穫できる
あるシークレットミッションにおいて、まれに報酬として入手できる
——————
なるほどー?
宝果は幻桃と同じ感じで珍しいフルーツみたいだ。
僕は桃が一番好きだけど、洋梨も大好きだから嬉しいな♪
苗をゲットできたし、神級栽培スキルを持ってるし、あとで農地に植えなくちゃ。
……もう、『まれに』が『高確率で』と読める気がしてきちゃう僕の幸運値にはツッコミを入れないよ。
僕にとって利点しかないんだから、ラッキーって思うだけでいいんだ。
「巣木さん、美味しそうなフルーツと苗をくれて、ありがとう!」
深々と頭を下げてお礼を告げたら、巣木は『こちらこそ、美味しい栄養をありがとう』と言う感じで枝を揺らした。
出会ったきっかけはピアが迷惑を掛けちゃったことだったけど、最終的にはWin-Winになったかな? 僕の利点の方が大きかった気もするけどね。
「また来るね~」
巣木に手を振って、目的地に急ごうとしたところで、近くの茂みがガサガサッと揺れた。
瞬時に戦闘準備の体勢になったスラリンたちに一歩遅れて、僕も気を引き締め杖を構える。
茂みを凝視していると、ズボッと何かが顔を出した。
「ありゃりゃ……近道を間違えたにゃあ」
「……あれ?」
猫ちゃんだ。しかも人と同じ言葉を喋ってる。
この感じ、つい最近会ったニャンコと一緒だ。柄は違うけど。たぶん長靴猫族だよね?
はじまりの街で会ったナーグはキジトラ柄で、この子はハチワレ猫だ。こういう子も可愛いよねぇ。
「ありゃりゃ? 種族が違うモンスターがチームを組んでるのは珍しいにゃあ。テイマーがどこかにいるのかにゃ?」
ハチワレ猫くんが、左目につけたモノクルを手で動かして位置を調整しながら、僕たちをマジマジと観察する。
ナーグとはちょっとタイプが違う感じ?
「こんちゃー。僕がテイマーのモモだよ! こっちは僕のテイムモンスターのスラリンとユキマル、ヒスイ、ピア、ラッタンだよ」
自己紹介してペコリと頭を下げる。
ハチワレ猫くんが襲いかかってくる気配はないし、友好的にいきましょー。
僕の方針を察したのか、スラリンたちも警戒態勢を解いた。
「ありゃりゃ。人語を喋る天兎なんて、珍しいものを見たにゃー。しかも、君がテイマーとは、ビックリだにゃあ」
「人語を喋る猫も、結構珍しくない?」
「ありゃりゃ。言われてみればそうにゃあ。にゃっはっはっ」
ハチワレ猫くんが楽しそうに笑いながら、ジタバタともがくようにして茂みから抜け出してきた。
体中につけた葉っぱを取ってあげるのを手伝うと、「ありゃりゃ。ありがとにゃー」と嬉しそうにお礼を言われる。
「ハチワレ猫くんは……なんかの博士?」
完全に茂みから出てきたハチワレ猫くんは、ベストの上に白衣を着て、研究者っぽい雰囲気だ。頭よさそう。
長靴を履くのは種族的に絶対に欠かせないみたいで、黒いブーツのような長靴がお洒落だ。
「博士というほどでもないにゃあ。でも、みんなからハカセと言われてるにゃ」
「絶対博士だ……」
「ハカセにゃあ。にゃっはっはー」
みんなから博士と言われるくらい、ちゃんと博士なハカセらしい。
楽しそうに笑っているハカセを見て、結局なんの博士なんだろうなぁ、と首を傾げる。
「ハカセはここに何しに来たの?」
「そこにある巣木の研究にゃ。このモンスターは、たっぷり栄養を蓄えると、ある特別な果物を実らせると言われてるにゃ」
「……なるほど?」
なんだかとっても心当たりのある話な気がするね?
もしかして、ハカセに会うのって、シークレットミッションをクリアするためのヒントになるイベントなんじゃない?
巣木に成長促進剤を上げるフラグが立つのは、このタイミングなのでは?
……僕、先取りした気がする。
「どんなアイテムを使えば、効率的に栄養を蓄えることができるのか、研究してるにゃあ」
「そっかー……それ、成長促進剤じゃない?」
我慢できずに自分から言った。
ハカセは「ありゃりゃ……?」と首を傾げながら、僕と巣木を交互に見やる。
心なしか、巣木がちょっと申し訳なさそうな顔をしてる気がした。
「……おっどろいたにゃあ。巣木はもう果物を実らせたにゃ?」
「うん、さっきね。僕が成長促進剤をあげたらすぐだったよ」
「ありゃりゃ。凄いにゃー。でも、我輩の研究の意味がなくなったにゃ……」
ハカセがしょんぼりと肩を落とす。
髭も耳も尻尾も垂れて、めっちゃ可哀想な感じ。申し訳なくて罪悪感が……!
「いや、きっと意味はあったよ! ハカセが研究してたから、この巣木はすぐに宝果を実らせたのかも!」
ちょっと強引な慰めの言葉になっちゃった。ハカセもそう感じたのか、ちょっと苦笑してる。
でも、僕の気持ちは伝わったようで、表情が少し明るくなった。
「慰めてくれてありがとにゃあ。成長促進剤をゲットして、再現性があるかの実験に移ることにするにゃー」
ハカセは研究を継続するらしい。それでこそ博士。
それなら、と僕が成長促進剤をプレゼントしようとしたら、品質がいいからと相場の倍の値段で買い取ってくれた。ちょっぴり申し訳ないよ。
「お詫びをしたいと思ったんだけど……」
「そんな必要はないにゃ。でも、モモが気にするなら、入手した宝果を我輩にも食べさせてほしいにゃ」
「それでいいの? じゃあ、一緒に食べよう!」
宝果は一個しかないけど、僕は育てて収穫すればいいだけだ。
ハカセと一緒に食べるのも楽しそうだし。
〈シークレットミッション【モンスター食材博士の頼みごと】をクリアしました。報酬として、スキル【部位識別】が贈られます〉
……またシークレットミッションをクリアした、だと……!?
美味しいもの作りに使えそうな予感がするんだよね~。
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【宝果】レア度☆☆☆☆
美しい宝石のような透明感のある黄色い果実
まん丸な形で、味は洋梨に近い
食べると満腹度を全回復し、状態異常を解除することもある
幻の果実と言われていて、人工栽培するのは非常に難しい
【宝果の苗】レア度☆☆☆☆☆
幻の果実宝果の苗
育てるには、上級以上の栽培スキルが必要
一つの苗から複数の果実を収穫できる
あるシークレットミッションにおいて、まれに報酬として入手できる
——————
なるほどー?
宝果は幻桃と同じ感じで珍しいフルーツみたいだ。
僕は桃が一番好きだけど、洋梨も大好きだから嬉しいな♪
苗をゲットできたし、神級栽培スキルを持ってるし、あとで農地に植えなくちゃ。
……もう、『まれに』が『高確率で』と読める気がしてきちゃう僕の幸運値にはツッコミを入れないよ。
僕にとって利点しかないんだから、ラッキーって思うだけでいいんだ。
「巣木さん、美味しそうなフルーツと苗をくれて、ありがとう!」
深々と頭を下げてお礼を告げたら、巣木は『こちらこそ、美味しい栄養をありがとう』と言う感じで枝を揺らした。
出会ったきっかけはピアが迷惑を掛けちゃったことだったけど、最終的にはWin-Winになったかな? 僕の利点の方が大きかった気もするけどね。
「また来るね~」
巣木に手を振って、目的地に急ごうとしたところで、近くの茂みがガサガサッと揺れた。
瞬時に戦闘準備の体勢になったスラリンたちに一歩遅れて、僕も気を引き締め杖を構える。
茂みを凝視していると、ズボッと何かが顔を出した。
「ありゃりゃ……近道を間違えたにゃあ」
「……あれ?」
猫ちゃんだ。しかも人と同じ言葉を喋ってる。
この感じ、つい最近会ったニャンコと一緒だ。柄は違うけど。たぶん長靴猫族だよね?
はじまりの街で会ったナーグはキジトラ柄で、この子はハチワレ猫だ。こういう子も可愛いよねぇ。
「ありゃりゃ? 種族が違うモンスターがチームを組んでるのは珍しいにゃあ。テイマーがどこかにいるのかにゃ?」
ハチワレ猫くんが、左目につけたモノクルを手で動かして位置を調整しながら、僕たちをマジマジと観察する。
ナーグとはちょっとタイプが違う感じ?
「こんちゃー。僕がテイマーのモモだよ! こっちは僕のテイムモンスターのスラリンとユキマル、ヒスイ、ピア、ラッタンだよ」
自己紹介してペコリと頭を下げる。
ハチワレ猫くんが襲いかかってくる気配はないし、友好的にいきましょー。
僕の方針を察したのか、スラリンたちも警戒態勢を解いた。
「ありゃりゃ。人語を喋る天兎なんて、珍しいものを見たにゃー。しかも、君がテイマーとは、ビックリだにゃあ」
「人語を喋る猫も、結構珍しくない?」
「ありゃりゃ。言われてみればそうにゃあ。にゃっはっはっ」
ハチワレ猫くんが楽しそうに笑いながら、ジタバタともがくようにして茂みから抜け出してきた。
体中につけた葉っぱを取ってあげるのを手伝うと、「ありゃりゃ。ありがとにゃー」と嬉しそうにお礼を言われる。
「ハチワレ猫くんは……なんかの博士?」
完全に茂みから出てきたハチワレ猫くんは、ベストの上に白衣を着て、研究者っぽい雰囲気だ。頭よさそう。
長靴を履くのは種族的に絶対に欠かせないみたいで、黒いブーツのような長靴がお洒落だ。
「博士というほどでもないにゃあ。でも、みんなからハカセと言われてるにゃ」
「絶対博士だ……」
「ハカセにゃあ。にゃっはっはー」
みんなから博士と言われるくらい、ちゃんと博士なハカセらしい。
楽しそうに笑っているハカセを見て、結局なんの博士なんだろうなぁ、と首を傾げる。
「ハカセはここに何しに来たの?」
「そこにある巣木の研究にゃ。このモンスターは、たっぷり栄養を蓄えると、ある特別な果物を実らせると言われてるにゃ」
「……なるほど?」
なんだかとっても心当たりのある話な気がするね?
もしかして、ハカセに会うのって、シークレットミッションをクリアするためのヒントになるイベントなんじゃない?
巣木に成長促進剤を上げるフラグが立つのは、このタイミングなのでは?
……僕、先取りした気がする。
「どんなアイテムを使えば、効率的に栄養を蓄えることができるのか、研究してるにゃあ」
「そっかー……それ、成長促進剤じゃない?」
我慢できずに自分から言った。
ハカセは「ありゃりゃ……?」と首を傾げながら、僕と巣木を交互に見やる。
心なしか、巣木がちょっと申し訳なさそうな顔をしてる気がした。
「……おっどろいたにゃあ。巣木はもう果物を実らせたにゃ?」
「うん、さっきね。僕が成長促進剤をあげたらすぐだったよ」
「ありゃりゃ。凄いにゃー。でも、我輩の研究の意味がなくなったにゃ……」
ハカセがしょんぼりと肩を落とす。
髭も耳も尻尾も垂れて、めっちゃ可哀想な感じ。申し訳なくて罪悪感が……!
「いや、きっと意味はあったよ! ハカセが研究してたから、この巣木はすぐに宝果を実らせたのかも!」
ちょっと強引な慰めの言葉になっちゃった。ハカセもそう感じたのか、ちょっと苦笑してる。
でも、僕の気持ちは伝わったようで、表情が少し明るくなった。
「慰めてくれてありがとにゃあ。成長促進剤をゲットして、再現性があるかの実験に移ることにするにゃー」
ハカセは研究を継続するらしい。それでこそ博士。
それなら、と僕が成長促進剤をプレゼントしようとしたら、品質がいいからと相場の倍の値段で買い取ってくれた。ちょっぴり申し訳ないよ。
「お詫びをしたいと思ったんだけど……」
「そんな必要はないにゃ。でも、モモが気にするなら、入手した宝果を我輩にも食べさせてほしいにゃ」
「それでいいの? じゃあ、一緒に食べよう!」
宝果は一個しかないけど、僕は育てて収穫すればいいだけだ。
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