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13章 ワクワク冒険がいっぱいだ!
543.スローライフしてるよ
そよそよと風が吹き、農地の作物を優しく揺らす。
その景色を眺めて、僕は「うむ!」と頷き胸を張った。隣でスラリンも「きゅぃ」と誇らしげに膨らんでいる。
「今日も豊作だね!」
「きゅぃ(美味しそうなものいっぱい!)」
隣り合った二区画の農地を所有しているから、たくさんの作物が収穫される時を待っている様は壮観だ。
これぞスローライフという感じがして、満足度が高い。
「とりあえず、自分で収穫したいものを選んじゃおー」
ルンルンと歌いながら、農地の一画に向かった。そこに咲いているのは、黄色い野バラのような花。
王都北エリアで出会った雷精鳥から栽培を依頼されてから、育て続けている雷の花だ。
「お、三輪咲いてる! もう七輪収穫してるから、これで合計十輪だー」
「ぴぅ(あの小鳥を仲間にできるね)」
近くでモシャモシャと雑草を吸収していたユキマルが、パチリと目を瞬いて僕を見上げた。
あの小鳥とはもちろん、雷精鳥のこと。
雷の花を十輪育てて雷精鳥に渡したら、テイムが可能になるんだよ。
「うん! 後で会いに行こうねー」
雷の花に手を伸ばして、プチッと折って収穫。
アイテムボックスにしまうと、個数にちゃんと『10』と表示されたのを見て、改めて「よーし、上出来♪」と頷きニコニコした。
グルメ大会の準備で忙しくて、ちょっと時間がかかっちゃったけど、雷精鳥は待っててくれるかな~。
早く仲良くなって、好物が何か聞いたらたくさん作って、一緒にお茶会をしたいな。
「キュオ(名前はどうするの?)」
作物を踏まないよう、何も植えてなかった場所に座っていたオギンが、ちょこんと首を傾げる。
名前かぁ。
毎回、テイムする時に悩むから、最初に決めておいた方がいいかもね。
ただ、僕は自分のネーミングセンスを信用してないんだよなぁ。時間があったところで、いい案が出るとは思えない。
……リアルで命名辞典でも読み込んだ方がいいかな。
鳥系の名前の定番は、ピーちゃんとかの鳴き声や、アオとかの色・柄にちなんだものな気がする。
雷精鳥は黄み強めのアイボリー色で、丸っこくてコロンとしたシルエット。見た目はシマエナガに似ている。
鳴き声はピルやピルルだった気がするなぁ。
「アイちゃん? ボリー? コロン? ピルー?」
次々に思い浮かぶ名前を挙げ連ねてみる。
オギンとユキマルからなんとも言えない視線を向けられた。
スラリンは「きゅぃ(全部いいね!)」と全肯定だ。最初に仲良くなったテイムモンスターだからか、スラリンと僕は感性が似てる。
「種族名からとったら、サンディ……サンちゃんとか、サディとか、アリアとか?」
え、どれもよくない?
でも、サンちゃんは、ちょっと伝説のお笑い怪獣を思い出すから却下した方がいいかもしれない。
……その名前をつけて、雷精鳥がめちゃくちゃボケ・ツッコミをマスターしてくれるなら、面白い気もするけど。
「らぴゅ(アリアは歌とか旋律とかの意味があるって聞いたことがあるよぉ)」
勝手にトマトを採ってモグモグ食べていたラッタンが、ゴクンと飲み込んだ後に教えてくれた。
「へぇ、そういえば、そんなことを聞いたことがあるかも。ラッタンは誰から聞いたの?」
「らぴゅ(キツネたん)」
「……仲いいね」
ラッタンが言う『キツネたん』は、間違いなくタマモのことだ。
僕がログアウトしてる間も、ラッタンは屋敷の庭に出ていることが多い。必然的に、屋敷の店を訪れる人と、僕が知らない間に交流しているのだ。
タマモはその筆頭で、たまにラッタンたちに食べ物を貢いでる。
ラッタンたちに何かを貢ぐのは、もふもふ教の中で当番制になっているらしく、それなりに統制がとれているようだから、僕は黙認してるよ。
くれぐれも、タマモの手作り品は受け取らないように、って注意はしてるけど。
「アリア……歌と旋律かー。僕たちの仲間にピッタリだね」
「らぴゅ(一緒にお歌を歌ってくれるかなぁ)」
ラッタンがワクワクした感じで言う。
僕と同じく、歌うのが好きだもんね。雷精鳥とも一緒に歌えたら楽しそう。
「じゃあ、雷精鳥に聞いてみてオッケーだったら、アリアにする!」
「くるる(可愛い名前になったねー)」
作物に水をまくついでに、虹を作って遊んでいたペタが、のほほんとした感じで褒めてくれた。
やったね。ネーミングセンスがないなりに、がんばりました!
「早く仲間にするためにも、他の作物は【収穫】機能でまとめて穫っちゃうよー」
みんなに声をかけてから、農地システムの【収穫】を選択する。
途端に、収穫可能な状態だった作物がすべて刈り取られて、農地内の倉庫に収納された。
畑が一気にスッキリしたな~。
僕が神級栽培スキルを持っている影響で、変異種を収穫できることが多いんだけど、今回は【紅野苺】だけだったみたい。
——————
【紅野苺】レア度☆☆☆☆
フランボワーズの変異種
大粒で非常に甘い
市場において高値で取引される
品質:最高
——————
うむうむ、美味しそう!
これは量産したいから、農業ギルドに行って種にしてもらおう。
農業ギルドで地道に変異種や最高品質の作物を見せていたら、農家としての評価が上がって【作物の種化】依頼をギルド長にお願いできるようになったんだ。
農地で種になるのを待ったり、自分で種化スキルを使ったりするより、たくさん種をもらえるから便利なんだよ。
「農業ギルドに行ってから、雷精鳥に会いに行くよ~。みんなはここでちょっと待っててね」
「きゅぃ(わかったよ! いってらっしゃい!)」
体の一部を伸ばしてブンブン振っているスラリンに手を振り返し、転移スキルを使う。
パパッと行って帰ってくるつもりだけど……何か起きそうな予感がするのはなぜだろう?
まあ、楽しければそれもいいよね~♪
その景色を眺めて、僕は「うむ!」と頷き胸を張った。隣でスラリンも「きゅぃ」と誇らしげに膨らんでいる。
「今日も豊作だね!」
「きゅぃ(美味しそうなものいっぱい!)」
隣り合った二区画の農地を所有しているから、たくさんの作物が収穫される時を待っている様は壮観だ。
これぞスローライフという感じがして、満足度が高い。
「とりあえず、自分で収穫したいものを選んじゃおー」
ルンルンと歌いながら、農地の一画に向かった。そこに咲いているのは、黄色い野バラのような花。
王都北エリアで出会った雷精鳥から栽培を依頼されてから、育て続けている雷の花だ。
「お、三輪咲いてる! もう七輪収穫してるから、これで合計十輪だー」
「ぴぅ(あの小鳥を仲間にできるね)」
近くでモシャモシャと雑草を吸収していたユキマルが、パチリと目を瞬いて僕を見上げた。
あの小鳥とはもちろん、雷精鳥のこと。
雷の花を十輪育てて雷精鳥に渡したら、テイムが可能になるんだよ。
「うん! 後で会いに行こうねー」
雷の花に手を伸ばして、プチッと折って収穫。
アイテムボックスにしまうと、個数にちゃんと『10』と表示されたのを見て、改めて「よーし、上出来♪」と頷きニコニコした。
グルメ大会の準備で忙しくて、ちょっと時間がかかっちゃったけど、雷精鳥は待っててくれるかな~。
早く仲良くなって、好物が何か聞いたらたくさん作って、一緒にお茶会をしたいな。
「キュオ(名前はどうするの?)」
作物を踏まないよう、何も植えてなかった場所に座っていたオギンが、ちょこんと首を傾げる。
名前かぁ。
毎回、テイムする時に悩むから、最初に決めておいた方がいいかもね。
ただ、僕は自分のネーミングセンスを信用してないんだよなぁ。時間があったところで、いい案が出るとは思えない。
……リアルで命名辞典でも読み込んだ方がいいかな。
鳥系の名前の定番は、ピーちゃんとかの鳴き声や、アオとかの色・柄にちなんだものな気がする。
雷精鳥は黄み強めのアイボリー色で、丸っこくてコロンとしたシルエット。見た目はシマエナガに似ている。
鳴き声はピルやピルルだった気がするなぁ。
「アイちゃん? ボリー? コロン? ピルー?」
次々に思い浮かぶ名前を挙げ連ねてみる。
オギンとユキマルからなんとも言えない視線を向けられた。
スラリンは「きゅぃ(全部いいね!)」と全肯定だ。最初に仲良くなったテイムモンスターだからか、スラリンと僕は感性が似てる。
「種族名からとったら、サンディ……サンちゃんとか、サディとか、アリアとか?」
え、どれもよくない?
でも、サンちゃんは、ちょっと伝説のお笑い怪獣を思い出すから却下した方がいいかもしれない。
……その名前をつけて、雷精鳥がめちゃくちゃボケ・ツッコミをマスターしてくれるなら、面白い気もするけど。
「らぴゅ(アリアは歌とか旋律とかの意味があるって聞いたことがあるよぉ)」
勝手にトマトを採ってモグモグ食べていたラッタンが、ゴクンと飲み込んだ後に教えてくれた。
「へぇ、そういえば、そんなことを聞いたことがあるかも。ラッタンは誰から聞いたの?」
「らぴゅ(キツネたん)」
「……仲いいね」
ラッタンが言う『キツネたん』は、間違いなくタマモのことだ。
僕がログアウトしてる間も、ラッタンは屋敷の庭に出ていることが多い。必然的に、屋敷の店を訪れる人と、僕が知らない間に交流しているのだ。
タマモはその筆頭で、たまにラッタンたちに食べ物を貢いでる。
ラッタンたちに何かを貢ぐのは、もふもふ教の中で当番制になっているらしく、それなりに統制がとれているようだから、僕は黙認してるよ。
くれぐれも、タマモの手作り品は受け取らないように、って注意はしてるけど。
「アリア……歌と旋律かー。僕たちの仲間にピッタリだね」
「らぴゅ(一緒にお歌を歌ってくれるかなぁ)」
ラッタンがワクワクした感じで言う。
僕と同じく、歌うのが好きだもんね。雷精鳥とも一緒に歌えたら楽しそう。
「じゃあ、雷精鳥に聞いてみてオッケーだったら、アリアにする!」
「くるる(可愛い名前になったねー)」
作物に水をまくついでに、虹を作って遊んでいたペタが、のほほんとした感じで褒めてくれた。
やったね。ネーミングセンスがないなりに、がんばりました!
「早く仲間にするためにも、他の作物は【収穫】機能でまとめて穫っちゃうよー」
みんなに声をかけてから、農地システムの【収穫】を選択する。
途端に、収穫可能な状態だった作物がすべて刈り取られて、農地内の倉庫に収納された。
畑が一気にスッキリしたな~。
僕が神級栽培スキルを持っている影響で、変異種を収穫できることが多いんだけど、今回は【紅野苺】だけだったみたい。
——————
【紅野苺】レア度☆☆☆☆
フランボワーズの変異種
大粒で非常に甘い
市場において高値で取引される
品質:最高
——————
うむうむ、美味しそう!
これは量産したいから、農業ギルドに行って種にしてもらおう。
農業ギルドで地道に変異種や最高品質の作物を見せていたら、農家としての評価が上がって【作物の種化】依頼をギルド長にお願いできるようになったんだ。
農地で種になるのを待ったり、自分で種化スキルを使ったりするより、たくさん種をもらえるから便利なんだよ。
「農業ギルドに行ってから、雷精鳥に会いに行くよ~。みんなはここでちょっと待っててね」
「きゅぃ(わかったよ! いってらっしゃい!)」
体の一部を伸ばしてブンブン振っているスラリンに手を振り返し、転移スキルを使う。
パパッと行って帰ってくるつもりだけど……何か起きそうな予感がするのはなぜだろう?
まあ、楽しければそれもいいよね~♪
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