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13章 ワクワク冒険がいっぱいだ!
551.冒険者ギルドでこんちゃー
トテトテと歩いて、マップに表示された冒険者ギルドを目指す。
王城からさほど離れてない塔に、冒険者ギルドがあるらしい。
王都の仮想施設や鍛錬場、連携訓練所も同じ場所に表示されてるから、冒険者に必要な施設がまとまって同じ塔に入っているようだ。
便利でいいね~。これまで行ったことなかったけど!
「ピル(美味しそうなものはないんだね)」
「きゅぃ(王都は通り沿いに屋台が出ることはほとんどないからねー)」
「ぴぅ(モモの家がある第二と第三の街は、たくさん屋台が出てるし、お店もあるから賑やかだよ)」
「くるる(このくらい静かな方がボクは好き)」
アリアはスラリンたちと話して楽しそうにしてる。仲良くなってるみたいでよかったー。
ニコニコしながら、僕もお気に入りのお店やグルメの話をしながら進むと、目的地に到着した。
しっかりと装備を整えた人たちが出入りしている塔の一階に『冒険者ギルド・本部』という看板がかけられている。
木製の両開きドアを押して中に入ると、僕たちに視線が集まった。
ガヤガヤと騒がしかったギルド内が、一瞬沈黙に包まれる。
「……え、あれって、噂のもふもふ神?」
「マジで実在してたんだな」
興味津々な様子の異世界の住人もいれば──
「ふぁ!? もふもふ神さまと冒険者ギルドで出会えるなんて予想してなかった!」
「きゃあ、モモさん、今日もかわゆいー!」
「もふもふ神さま出没地リストに冒険者ギルドも追加しておかないと!」
──など、歓声を上げるプレイヤー(もれなくもふもふ教の信徒)もいる。
冒険者ギルドの利用者って結構多いんだね?
出されてる依頼を受けたり、完了報告したりするのは、システムメニューからもできるから、こんなにプレイヤーがいるとは想像してなかったよ。
もふもふ教の人たちに「こんちゃー」と手を振りながら、運よく人が並んでなかったカウンターに向かう。
そこには、なんとも言いがたいしかめっ面をした男の人がいた。冒険者と言われても納得するくらい体格のいいギルド職員さんだ。
雰囲気的には剣士が似合いそうだなー。
目が合ったから、ニコッと笑って、カウンター前の椅子に飛び乗る。
「こんちゃー」
「……おう。用件はなんだ」
この人はもふもふ教じゃなさそう。
仲良くなれたら面白い気がするんだけどなー。ルトやモンちゃん的な感じで。
「僕はモモ。冒険者ランクはEだよ。あなたのお名前は?」
まずはお互いを知るところから始めよう。冒険者ギルド内にお友だちも欲しかったし。
ニコニコと微笑みながら僕が自己紹介したら、職員さんは「E……? 王都に来られる実力を持ってる旅人で……?」と疑わしそうな目をしながら頬を引き攣らせた。
なぜか、僕たちから少し離れて聞き耳を立てた人たちもざわついてる。
「え、もふもふ神さまってEランクなの!?」
「あんだけ凄いこといっぱいしといて、ほぼ一般人レベルのE!?」
「あれ? 冒険者ランクって、初めがAで、上がっていくとEになるんだったっけ……?」
Eランクの何が悪いの! 初心者のGから二つも上がってるんだぞ!
……二つ上がった理由は、第三の街のレイドイベント関連で、冒険者ギルド長からの特別依頼を達成したからだけど。
それ以外の依頼はほぼ受けてないもんね。
「王都でEランクを見るのはレアだな」
「登録したてでも、普通はすぐにDランクまでは上がるもんな……」
異世界の住人の冒険者にもしみじみとした感じで言われたのが、ちょっとショックです。
やっぱりこの機会にランクアップできるようにがんばろう。
確か、依頼を達成したら冒険者ギルドポイントをもらえて、必要数が貯まったらランクアップできるんだよね。
その仕組みさえうろ覚えってルトに知られたら、めちゃくちゃ呆れられそう。
「……あー……俺の名前だったか? ドルジアだ。剣士でAランク冒険者だった。三ヶ月前に、結婚を機に職員に転職したが、今でもモンスター討伐に出ることはある」
「Aランク! すごいねぇ。それと、結婚おめでと!」
ドルジアさんは肩をすくめて「どうも」と返した。
その後、僕をマジマジと見つめて、ひょいっと手を伸ばしてくる。
握手かなー?
ペシ、と手を重ねたら、「ちげーよ」と呆れた顔をされた。
そのまま胴体を優しく掴まれて、後ろを向かされる。僕の背中に何かあるの?
「なに~?」
「いや、あまりに人間っぽい振る舞い方だから、中に人間──小人が入ってんじゃないかと思って。……チャックねぇな」
「僕、着ぐるみじゃないよ!?」
まさかの疑惑に、すぐさま振り返って全力で抗議した。
中身が人間なことは否定しないけどー。
「旅人のモンスター種って不思議だな……そういや、骸骨とか、狼とか、猫とか、鼠っぽいのとか、いろいろいるらしいな。俺は噂を聞いただけだけど」
ドルジアさんは誰かから聞いた話を思い出した様子で、数回頷きながら納得したようだ。
骸骨はヤナで、狼はツッキーかな。猫はムギとして、鼠って……ソウタ? 鼠じゃなくて、チンチラだよー!
もれなくみんな僕の知り合いです。
ツッキーたちには最近会ってないから、どこかで一緒に遊びたいな。ついでに毛繕いスキルから進化したグルーミングスキルを使って、アイテム入手したい。
……って、早速目的から脱線してる!
心なしかペタとアリアから呆れた目を向けられてる気がして、慌ててドルジアさんに詰め寄った。
「そんなことより! 僕は第四の街関連の依頼について知りたいんだけど!」
システムメニューから依頼を見ても、それっぽいのはなかったんだよねー。
たぶん冒険者ギルドでなんらかの条件を達成しないと、出現しない依頼なんだと思う。
「第四の街? ……Eランクが?」
え、教えて大丈夫か、これ。
そう言いたげな目をしたドルジアさんに、えっへんと胸を張ってみせる。
「ランクが低くても、実力はあるから問題ないんだよ! ……たぶん」
「胸張って言うなら、そこは断言しろよ」
付け足した小声での言葉をしっかりと拾って、ツッコミを入れてくれるドルジアさんは、僕が見込んだ通り、モンちゃんやルトに似たタイプだ。
ナカムラさんより、僕と相性がいいよー。
仲良くなれそうで嬉しい。早速呆れられてる気がするけど、いいもん。
王城からさほど離れてない塔に、冒険者ギルドがあるらしい。
王都の仮想施設や鍛錬場、連携訓練所も同じ場所に表示されてるから、冒険者に必要な施設がまとまって同じ塔に入っているようだ。
便利でいいね~。これまで行ったことなかったけど!
「ピル(美味しそうなものはないんだね)」
「きゅぃ(王都は通り沿いに屋台が出ることはほとんどないからねー)」
「ぴぅ(モモの家がある第二と第三の街は、たくさん屋台が出てるし、お店もあるから賑やかだよ)」
「くるる(このくらい静かな方がボクは好き)」
アリアはスラリンたちと話して楽しそうにしてる。仲良くなってるみたいでよかったー。
ニコニコしながら、僕もお気に入りのお店やグルメの話をしながら進むと、目的地に到着した。
しっかりと装備を整えた人たちが出入りしている塔の一階に『冒険者ギルド・本部』という看板がかけられている。
木製の両開きドアを押して中に入ると、僕たちに視線が集まった。
ガヤガヤと騒がしかったギルド内が、一瞬沈黙に包まれる。
「……え、あれって、噂のもふもふ神?」
「マジで実在してたんだな」
興味津々な様子の異世界の住人もいれば──
「ふぁ!? もふもふ神さまと冒険者ギルドで出会えるなんて予想してなかった!」
「きゃあ、モモさん、今日もかわゆいー!」
「もふもふ神さま出没地リストに冒険者ギルドも追加しておかないと!」
──など、歓声を上げるプレイヤー(もれなくもふもふ教の信徒)もいる。
冒険者ギルドの利用者って結構多いんだね?
出されてる依頼を受けたり、完了報告したりするのは、システムメニューからもできるから、こんなにプレイヤーがいるとは想像してなかったよ。
もふもふ教の人たちに「こんちゃー」と手を振りながら、運よく人が並んでなかったカウンターに向かう。
そこには、なんとも言いがたいしかめっ面をした男の人がいた。冒険者と言われても納得するくらい体格のいいギルド職員さんだ。
雰囲気的には剣士が似合いそうだなー。
目が合ったから、ニコッと笑って、カウンター前の椅子に飛び乗る。
「こんちゃー」
「……おう。用件はなんだ」
この人はもふもふ教じゃなさそう。
仲良くなれたら面白い気がするんだけどなー。ルトやモンちゃん的な感じで。
「僕はモモ。冒険者ランクはEだよ。あなたのお名前は?」
まずはお互いを知るところから始めよう。冒険者ギルド内にお友だちも欲しかったし。
ニコニコと微笑みながら僕が自己紹介したら、職員さんは「E……? 王都に来られる実力を持ってる旅人で……?」と疑わしそうな目をしながら頬を引き攣らせた。
なぜか、僕たちから少し離れて聞き耳を立てた人たちもざわついてる。
「え、もふもふ神さまってEランクなの!?」
「あんだけ凄いこといっぱいしといて、ほぼ一般人レベルのE!?」
「あれ? 冒険者ランクって、初めがAで、上がっていくとEになるんだったっけ……?」
Eランクの何が悪いの! 初心者のGから二つも上がってるんだぞ!
……二つ上がった理由は、第三の街のレイドイベント関連で、冒険者ギルド長からの特別依頼を達成したからだけど。
それ以外の依頼はほぼ受けてないもんね。
「王都でEランクを見るのはレアだな」
「登録したてでも、普通はすぐにDランクまでは上がるもんな……」
異世界の住人の冒険者にもしみじみとした感じで言われたのが、ちょっとショックです。
やっぱりこの機会にランクアップできるようにがんばろう。
確か、依頼を達成したら冒険者ギルドポイントをもらえて、必要数が貯まったらランクアップできるんだよね。
その仕組みさえうろ覚えってルトに知られたら、めちゃくちゃ呆れられそう。
「……あー……俺の名前だったか? ドルジアだ。剣士でAランク冒険者だった。三ヶ月前に、結婚を機に職員に転職したが、今でもモンスター討伐に出ることはある」
「Aランク! すごいねぇ。それと、結婚おめでと!」
ドルジアさんは肩をすくめて「どうも」と返した。
その後、僕をマジマジと見つめて、ひょいっと手を伸ばしてくる。
握手かなー?
ペシ、と手を重ねたら、「ちげーよ」と呆れた顔をされた。
そのまま胴体を優しく掴まれて、後ろを向かされる。僕の背中に何かあるの?
「なに~?」
「いや、あまりに人間っぽい振る舞い方だから、中に人間──小人が入ってんじゃないかと思って。……チャックねぇな」
「僕、着ぐるみじゃないよ!?」
まさかの疑惑に、すぐさま振り返って全力で抗議した。
中身が人間なことは否定しないけどー。
「旅人のモンスター種って不思議だな……そういや、骸骨とか、狼とか、猫とか、鼠っぽいのとか、いろいろいるらしいな。俺は噂を聞いただけだけど」
ドルジアさんは誰かから聞いた話を思い出した様子で、数回頷きながら納得したようだ。
骸骨はヤナで、狼はツッキーかな。猫はムギとして、鼠って……ソウタ? 鼠じゃなくて、チンチラだよー!
もれなくみんな僕の知り合いです。
ツッキーたちには最近会ってないから、どこかで一緒に遊びたいな。ついでに毛繕いスキルから進化したグルーミングスキルを使って、アイテム入手したい。
……って、早速目的から脱線してる!
心なしかペタとアリアから呆れた目を向けられてる気がして、慌ててドルジアさんに詰め寄った。
「そんなことより! 僕は第四の街関連の依頼について知りたいんだけど!」
システムメニューから依頼を見ても、それっぽいのはなかったんだよねー。
たぶん冒険者ギルドでなんらかの条件を達成しないと、出現しない依頼なんだと思う。
「第四の街? ……Eランクが?」
え、教えて大丈夫か、これ。
そう言いたげな目をしたドルジアさんに、えっへんと胸を張ってみせる。
「ランクが低くても、実力はあるから問題ないんだよ! ……たぶん」
「胸張って言うなら、そこは断言しろよ」
付け足した小声での言葉をしっかりと拾って、ツッコミを入れてくれるドルジアさんは、僕が見込んだ通り、モンちゃんやルトに似たタイプだ。
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