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8章 新たな地へ
289.手を取り合っていきましょう
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フルリーに招かれてステージ上へ。
広いレストランの中、テーブルについてるお客さんはラファイエットさんだけだったけど、続々と騎士さんや船員さんが集まってきてる。
……みなさん、お仕事は大丈夫? 僕が心配する必要はないのかもしれないけど。
「練習は短時間でしたが、演奏はよい仕上がりになっていると思いますよ」
フルリーがにこにこと笑う。自信がありそうな感じ。さすが王女様に帯同する楽士団だねぇ。
「そっかー。じゃあ、スラリンたちも喚ぶね」
一緒にパフォーマンスしてくれるみんなを喚んでから、ふと新しいパフォーマンスを開発できなかったなぁ、と残念になる。
海賊戦があったから、すっかり忘れてた。
「曲は『もふもふプリティ』です」
フルリーさんがラファイエットさんに伝え、フルートを構える。演奏もする人だったんだね。
小規模なオーケストラという感じで、たくさんの楽器を使って馴染みのある曲が奏でられた。
……なんか、いつもより厳かな雰囲気がある気がする。楽器の効果なのか、フルリーさんが編曲したのかわからないけど、聖歌みたいな感じ。
スラリンたちは一瞬戸惑った後、『いつも通りでいっか』という感じで体を揺らし始めた。
僕もアイドル全開で行くぞー。
「♪淡いも・もいーろー、うーさーぎさーん! ねぇ、知ぃっていーる? もふもーふ・プリッティ!」
クルンとターンして、ラファイエットさんを指さし決めポーズ。ウインクもおまけにあげちゃう。
ラファイエットさんは目を丸くした後、破顔してパチパチと拍手してくれた。
騎士さんたちが集まってるところから「きゃー!」と声が上がる。マチルダさんかな?
その勢いに他の騎士さんたちも流されたのか「よっ、もふもふ神!」という掛け声が飛んできた。
なんかもふもふ教のみんなの前でライブする時とは、ちょっとノリが違う気がする。でも、こういうのも楽しい!
「♪ふわふーわだ、かわいーいねー」
きゅるん、と可愛いポーズをする。「かわいいよー」「ふわふわ最高ー」という掛け声に思わず笑いそうになった。
みんなすっかり僕のトリコになってない?
「♪……当ーたーりー前!」
ふすん、と胸を張って歌うと、笑い声で場がドッと沸いた。たーのしー!
「♪あーがーめてよー、ぼーくーも神だからー」
歌詞を変えてみたよ。
神殿が崇める神じゃないけど、僕も立派にもふもふ神と認定されてるので。
国教とされている創世神教は、多神崇拝を受け入れているから、神殿関係者が多いこの場でも、僕のこの歌は普通に楽しんでもらえるみたい。
寛容な宗教って素晴らしい。
「♪……捧げるのは桃にして!」
さすがに桃を差し出されることはなかった。あのノリ、慣れてないとダメだよね。
でも、後で部屋に桃が届けられる予感がする。
その後もしっかり歌ってパフォーマンスして、拍手喝采をいただきました。
ありがとー! 楽しんでくれて嬉しいよー!
〈あなたを神と認識している人数が二千人を超えました。称号【神の名を持つ者】が【真なる神】に変わります〉
おお? 称号の変化なんてあるんだね。
しかも、【真なる神】……本気で神になっちゃった?
――――――
称号【真なる神】
あなたはもう、創世神に連なる神の一柱!
この称号の持ち主は、同じバトルフィールド内にいる味方の数によって、攻撃力・防御力・回復系スキルの効果が大きく上昇する
――――――
創世神と関連してる神として認定されましたー、パチパチ。
よくわかんないけど、すごそう。効果は前の称号より強まった感じだね。よきよき。
「モモさん、とても楽しかったわ!」
ステージ前まで歩いてきたラファイエットさんが花束をくれた。綺麗なお花だ。ガーベラっぽいお花がある。僕、この花好きー。
「楽しんでもらえてよかった。このノリで、もふもふ教に入っちゃう?」
「そうしようかしら?」
ラファイエットさんがふふっと笑う。これ、本気で答えたのか、冗談なのかわからないなぁ。
「もふもふ教はまだ王都に支部がないから、他の街でしか加入できないけど。タマモに声をかけたら、たぶん教会に行かずに入れるよ」
一応教えてみた。
すると、ラファイエットさんが「あら?」と首を傾げる。
「王都にはまだ教会を作っていないの? はじまりの街サクと第三の街キーリには建設中と聞いているけれど」
「待って、第三の街??」
僕が知らない話をラファイエットさんから聞かされたんだけど。
はじまりの街だけじゃなくて、第三の街にもすでに作り始めてるの? タマモがそういう計画を立ててることは知ってたけど、行動早いね。
「確か、領主城の近くに――」
「めっちゃすごいところの土地を用意できたんだね??」
タマモ、どういう交渉をしたの?
今度会った時に聞いてみよう。僕が代表の宗教のはずなのに、知らないこといっぱいって面白い。
「あの、ラファイエット様」
不意にマチルダさんが声を上げた。
ラファイエットさんはマチルダさんを見て首を傾げる。
「何かしら?」
「確か、神殿の近くのスペースを、どう活用するか議論されていたはずですが……」
「そうね。神殿という神聖な場所の近くだから、活用法に悩んでいたのだけれど……もしかして」
答えている途中で、ラファイエットさんは僕に視線を向けた。
「――もふもふ教が教会を建てる場所を探しているのなら、わたくしが神殿所有地の利用団体として推薦しましょうか?」
「え、いいの!?」
思いがけない提案をもらった。
確か、王都で組織施設を作るには、どこかのギルドから推薦してもらって、王様の許可が下りないといけなかったはず。
……ギルドからの推薦っていう順番を抜かしても、王様と近い王女様から推薦されたら、許可が簡単に下りるのでは?
しかも、塔のワンフロアじゃなくて、神殿近くのスペースに教会を建てられる!
これを断ったら、タマモが悲しむよね。いつももふもふ教のことでがんばってくれてるんだし、僕も何かしてあげたかったから、ちょうどいい。
「――お願いします!」
「ふふ、わかったわ。ご近所さんになったら、もっと仲良くなれそうね」
ラファイエットさんと握手。
ここで、国教ともふもふ教が手を取り合う関係が成立しました。
宗教として成長したね!
広いレストランの中、テーブルについてるお客さんはラファイエットさんだけだったけど、続々と騎士さんや船員さんが集まってきてる。
……みなさん、お仕事は大丈夫? 僕が心配する必要はないのかもしれないけど。
「練習は短時間でしたが、演奏はよい仕上がりになっていると思いますよ」
フルリーがにこにこと笑う。自信がありそうな感じ。さすが王女様に帯同する楽士団だねぇ。
「そっかー。じゃあ、スラリンたちも喚ぶね」
一緒にパフォーマンスしてくれるみんなを喚んでから、ふと新しいパフォーマンスを開発できなかったなぁ、と残念になる。
海賊戦があったから、すっかり忘れてた。
「曲は『もふもふプリティ』です」
フルリーさんがラファイエットさんに伝え、フルートを構える。演奏もする人だったんだね。
小規模なオーケストラという感じで、たくさんの楽器を使って馴染みのある曲が奏でられた。
……なんか、いつもより厳かな雰囲気がある気がする。楽器の効果なのか、フルリーさんが編曲したのかわからないけど、聖歌みたいな感じ。
スラリンたちは一瞬戸惑った後、『いつも通りでいっか』という感じで体を揺らし始めた。
僕もアイドル全開で行くぞー。
「♪淡いも・もいーろー、うーさーぎさーん! ねぇ、知ぃっていーる? もふもーふ・プリッティ!」
クルンとターンして、ラファイエットさんを指さし決めポーズ。ウインクもおまけにあげちゃう。
ラファイエットさんは目を丸くした後、破顔してパチパチと拍手してくれた。
騎士さんたちが集まってるところから「きゃー!」と声が上がる。マチルダさんかな?
その勢いに他の騎士さんたちも流されたのか「よっ、もふもふ神!」という掛け声が飛んできた。
なんかもふもふ教のみんなの前でライブする時とは、ちょっとノリが違う気がする。でも、こういうのも楽しい!
「♪ふわふーわだ、かわいーいねー」
きゅるん、と可愛いポーズをする。「かわいいよー」「ふわふわ最高ー」という掛け声に思わず笑いそうになった。
みんなすっかり僕のトリコになってない?
「♪……当ーたーりー前!」
ふすん、と胸を張って歌うと、笑い声で場がドッと沸いた。たーのしー!
「♪あーがーめてよー、ぼーくーも神だからー」
歌詞を変えてみたよ。
神殿が崇める神じゃないけど、僕も立派にもふもふ神と認定されてるので。
国教とされている創世神教は、多神崇拝を受け入れているから、神殿関係者が多いこの場でも、僕のこの歌は普通に楽しんでもらえるみたい。
寛容な宗教って素晴らしい。
「♪……捧げるのは桃にして!」
さすがに桃を差し出されることはなかった。あのノリ、慣れてないとダメだよね。
でも、後で部屋に桃が届けられる予感がする。
その後もしっかり歌ってパフォーマンスして、拍手喝采をいただきました。
ありがとー! 楽しんでくれて嬉しいよー!
〈あなたを神と認識している人数が二千人を超えました。称号【神の名を持つ者】が【真なる神】に変わります〉
おお? 称号の変化なんてあるんだね。
しかも、【真なる神】……本気で神になっちゃった?
――――――
称号【真なる神】
あなたはもう、創世神に連なる神の一柱!
この称号の持ち主は、同じバトルフィールド内にいる味方の数によって、攻撃力・防御力・回復系スキルの効果が大きく上昇する
――――――
創世神と関連してる神として認定されましたー、パチパチ。
よくわかんないけど、すごそう。効果は前の称号より強まった感じだね。よきよき。
「モモさん、とても楽しかったわ!」
ステージ前まで歩いてきたラファイエットさんが花束をくれた。綺麗なお花だ。ガーベラっぽいお花がある。僕、この花好きー。
「楽しんでもらえてよかった。このノリで、もふもふ教に入っちゃう?」
「そうしようかしら?」
ラファイエットさんがふふっと笑う。これ、本気で答えたのか、冗談なのかわからないなぁ。
「もふもふ教はまだ王都に支部がないから、他の街でしか加入できないけど。タマモに声をかけたら、たぶん教会に行かずに入れるよ」
一応教えてみた。
すると、ラファイエットさんが「あら?」と首を傾げる。
「王都にはまだ教会を作っていないの? はじまりの街サクと第三の街キーリには建設中と聞いているけれど」
「待って、第三の街??」
僕が知らない話をラファイエットさんから聞かされたんだけど。
はじまりの街だけじゃなくて、第三の街にもすでに作り始めてるの? タマモがそういう計画を立ててることは知ってたけど、行動早いね。
「確か、領主城の近くに――」
「めっちゃすごいところの土地を用意できたんだね??」
タマモ、どういう交渉をしたの?
今度会った時に聞いてみよう。僕が代表の宗教のはずなのに、知らないこといっぱいって面白い。
「あの、ラファイエット様」
不意にマチルダさんが声を上げた。
ラファイエットさんはマチルダさんを見て首を傾げる。
「何かしら?」
「確か、神殿の近くのスペースを、どう活用するか議論されていたはずですが……」
「そうね。神殿という神聖な場所の近くだから、活用法に悩んでいたのだけれど……もしかして」
答えている途中で、ラファイエットさんは僕に視線を向けた。
「――もふもふ教が教会を建てる場所を探しているのなら、わたくしが神殿所有地の利用団体として推薦しましょうか?」
「え、いいの!?」
思いがけない提案をもらった。
確か、王都で組織施設を作るには、どこかのギルドから推薦してもらって、王様の許可が下りないといけなかったはず。
……ギルドからの推薦っていう順番を抜かしても、王様と近い王女様から推薦されたら、許可が簡単に下りるのでは?
しかも、塔のワンフロアじゃなくて、神殿近くのスペースに教会を建てられる!
これを断ったら、タマモが悲しむよね。いつももふもふ教のことでがんばってくれてるんだし、僕も何かしてあげたかったから、ちょうどいい。
「――お願いします!」
「ふふ、わかったわ。ご近所さんになったら、もっと仲良くなれそうね」
ラファイエットさんと握手。
ここで、国教ともふもふ教が手を取り合う関係が成立しました。
宗教として成長したね!
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