402 / 661
10章 海は広くて冒険いっぱい
377.お買い物続きです
思いがけずシークレットミッションを見つけられたし、シークレットエリアのマップも気になるし、このまま流れに乗ってみよう。
「というわけで、海精霊に案内してもらった後は、宮殿に行こうねー」
「きゅぃ(わかったー)」
いい子なお返事をしてくれたスラリンだけでなく、ヒスイたちも異論はなさそうだ。
その後もふらふらーとお店を覗きながら歩く。他で見たことのないアイテムがいろいろあって楽しい。海関連のものが多いのは予想通りだ。
海守りの強化に使えるアイテム【海硝子】を見つけた時は、たくさん買っちゃった。いろんな色のガラスの欠片みたいな感じで綺麗なんだよー。
後で海守りと錬金して強化しよう。
そこでは店員の海エルフさん——名前は長くて覚えきれなかったけど、愛称はルフさん——からちょっとした情報を入手した。
「街中はモンスター避けがされてるから、正規のルートで来た者しか入れないんだよ。でも、モンスター避けされてないところもあるから気をつけてね。その海守りがあれば大丈夫だと思うけど……というか、それ、俺に売ってほしいなぁ」
僕が「可愛いでしょー」と見せた【もふもふの海守り(ウサギ)】に、ルフさんが物欲しそうな目を向ける。でも、あげないよー。僕もこれ気に入ってるんだから。
「だめだめ。これ、作れる数が限られてるんだよ」
「……だよなー。あ、普通の海守りは街の外れにある藤花貝を使って作れるぞ。錬金術士なら、それで海守りを作って売ってくれてもいいからな!」
ニコニコと、ちょっと圧を感じる笑みで言われた。そんなに欲しいんだ? 自分たちじゃ作れないのかな?
ちょっぴり不思議だけど、「作ったら持ってくるねー」と約束しておく。藤花貝がどんなものかわからないけど、がんばって入手しよう。
〈ミッション【藤の海守り作製・納品】が開始しました〉
——————
ミッション【藤の海守り作製・納品】
海守りが足りず、危機的状況だ!
海守りを作製し納品してあげよう。
〈クリア条件〉
藤の海守り作製・納品 十個
〈クリア報酬〉
海のエルフに伝わる錬金術レシピ(初級)
*このミッションは職業【錬金術士】とその関連職業の者のみ達成可能です。
——————
これもミッションだったんだ? シークレットではないみたいだけど……達成できる職業が限定されてるミッションは初めて見たかも。各職業に違うミッションが用意されてるのかな。
海のエルフに伝わる錬金術レシピは気になるし、このミッションもクリア目指してがんばろーっと。
そうとなれば藤花貝を探さないとね。
「藤花貝が採れるのはどこだろう?」
『これから行くところの近くよ』
「あ、そうなんだ。じゃあ、ちょうどよかったねー」
海精霊が僕たちを連れて行こうとしてる場所は、街の外れにあるらしい。藤花貝がある場所にも案内してくれるらしいので、ルンルンとついていく。
最初に海精霊と出会えてラッキーだったな。
プレイヤーがたくさん街中を歩くようになったけど、僕みたいに海精霊をつれてる人は一人もいない。
もしかして、初めて海底都市リュウグウに来たプレイヤー限定で仲良くなれるイベントなのかな?
「ねぇねぇ、今更だけど、海精霊さんのお名前はなぁに?」
『本当に今更ねぇ……』
ちょっと呆れた感じで見られた。タイミングを逃して聞き忘れてたんだよ。
「僕はモモだよー」
『……私はメーアよ。他の海精霊には基本的に名前がないから、遭遇しても聞く必要はないわ』
おっと、やっぱり特別な海精霊っぽい。名前を持ってる精霊は少ないんだね。
他の……と周囲を探してみると、空をふわーっと飛んでいく海精霊の姿に気づいた。探そうと意識しないと見つけられないくらい気配が希薄だ。
僕の視線に気づいて、ニコッと笑って手を振ってくれるから、僕も「こんにちはー」と手を振り返す。
近くにいるプレイヤーが僕の視線を追って、「……うわっ!? なんか妖精っぽいのが飛んでる!?」と初めて気づいた感じで驚いてた。見つけられてよかったねー。
海精霊は個体によって微妙に色が違って、性別もあるみたいだ。男の子の海精霊はシュッとした感じでクール。
ふわふわな雰囲気の女の子は僕を見て興味津々な顔をしてるけど、メーアの視線に気づいてすぐにバイバイと去ってしまった。
……メーアって、やっぱり特別な立場? 偉い精霊だったりする?
僕が海精霊たちとメーアを見比べていると、メーアが何も言わずにニコッと笑った。これは教えてくれない感じだね。
まぁ、いいけど。知れるものなら、いつかわかるでしょ。
〈海精霊を十体発見しました。スキル【精霊視】を習得しました〉
——————
スキル【精霊視】
精霊を発見しやすくなる。パッシブスキル
精霊と仲良くなりやすい……かもしれない
——————
「ふぁっ!? え、そういうスキル習得方法もあるんだ……?」
突然過ぎてビックリしちゃったよ。
目をパチパチしながら見上げたら、さっきまでよりもはっきりと海精霊の姿が見えるようになった。
仲良くなれるかはわからないけど、持ってて損はないね。パッシブスキルだから忘れても大丈夫だし! ……これ、忘れっぽい僕にとっては一番重要なんだよ。
『ほらほら、早く行くわよ。目的地はもうすぐだから』
「はーい」
メーアのオススメの場所ってどんなところだろうねー?
「というわけで、海精霊に案内してもらった後は、宮殿に行こうねー」
「きゅぃ(わかったー)」
いい子なお返事をしてくれたスラリンだけでなく、ヒスイたちも異論はなさそうだ。
その後もふらふらーとお店を覗きながら歩く。他で見たことのないアイテムがいろいろあって楽しい。海関連のものが多いのは予想通りだ。
海守りの強化に使えるアイテム【海硝子】を見つけた時は、たくさん買っちゃった。いろんな色のガラスの欠片みたいな感じで綺麗なんだよー。
後で海守りと錬金して強化しよう。
そこでは店員の海エルフさん——名前は長くて覚えきれなかったけど、愛称はルフさん——からちょっとした情報を入手した。
「街中はモンスター避けがされてるから、正規のルートで来た者しか入れないんだよ。でも、モンスター避けされてないところもあるから気をつけてね。その海守りがあれば大丈夫だと思うけど……というか、それ、俺に売ってほしいなぁ」
僕が「可愛いでしょー」と見せた【もふもふの海守り(ウサギ)】に、ルフさんが物欲しそうな目を向ける。でも、あげないよー。僕もこれ気に入ってるんだから。
「だめだめ。これ、作れる数が限られてるんだよ」
「……だよなー。あ、普通の海守りは街の外れにある藤花貝を使って作れるぞ。錬金術士なら、それで海守りを作って売ってくれてもいいからな!」
ニコニコと、ちょっと圧を感じる笑みで言われた。そんなに欲しいんだ? 自分たちじゃ作れないのかな?
ちょっぴり不思議だけど、「作ったら持ってくるねー」と約束しておく。藤花貝がどんなものかわからないけど、がんばって入手しよう。
〈ミッション【藤の海守り作製・納品】が開始しました〉
——————
ミッション【藤の海守り作製・納品】
海守りが足りず、危機的状況だ!
海守りを作製し納品してあげよう。
〈クリア条件〉
藤の海守り作製・納品 十個
〈クリア報酬〉
海のエルフに伝わる錬金術レシピ(初級)
*このミッションは職業【錬金術士】とその関連職業の者のみ達成可能です。
——————
これもミッションだったんだ? シークレットではないみたいだけど……達成できる職業が限定されてるミッションは初めて見たかも。各職業に違うミッションが用意されてるのかな。
海のエルフに伝わる錬金術レシピは気になるし、このミッションもクリア目指してがんばろーっと。
そうとなれば藤花貝を探さないとね。
「藤花貝が採れるのはどこだろう?」
『これから行くところの近くよ』
「あ、そうなんだ。じゃあ、ちょうどよかったねー」
海精霊が僕たちを連れて行こうとしてる場所は、街の外れにあるらしい。藤花貝がある場所にも案内してくれるらしいので、ルンルンとついていく。
最初に海精霊と出会えてラッキーだったな。
プレイヤーがたくさん街中を歩くようになったけど、僕みたいに海精霊をつれてる人は一人もいない。
もしかして、初めて海底都市リュウグウに来たプレイヤー限定で仲良くなれるイベントなのかな?
「ねぇねぇ、今更だけど、海精霊さんのお名前はなぁに?」
『本当に今更ねぇ……』
ちょっと呆れた感じで見られた。タイミングを逃して聞き忘れてたんだよ。
「僕はモモだよー」
『……私はメーアよ。他の海精霊には基本的に名前がないから、遭遇しても聞く必要はないわ』
おっと、やっぱり特別な海精霊っぽい。名前を持ってる精霊は少ないんだね。
他の……と周囲を探してみると、空をふわーっと飛んでいく海精霊の姿に気づいた。探そうと意識しないと見つけられないくらい気配が希薄だ。
僕の視線に気づいて、ニコッと笑って手を振ってくれるから、僕も「こんにちはー」と手を振り返す。
近くにいるプレイヤーが僕の視線を追って、「……うわっ!? なんか妖精っぽいのが飛んでる!?」と初めて気づいた感じで驚いてた。見つけられてよかったねー。
海精霊は個体によって微妙に色が違って、性別もあるみたいだ。男の子の海精霊はシュッとした感じでクール。
ふわふわな雰囲気の女の子は僕を見て興味津々な顔をしてるけど、メーアの視線に気づいてすぐにバイバイと去ってしまった。
……メーアって、やっぱり特別な立場? 偉い精霊だったりする?
僕が海精霊たちとメーアを見比べていると、メーアが何も言わずにニコッと笑った。これは教えてくれない感じだね。
まぁ、いいけど。知れるものなら、いつかわかるでしょ。
〈海精霊を十体発見しました。スキル【精霊視】を習得しました〉
——————
スキル【精霊視】
精霊を発見しやすくなる。パッシブスキル
精霊と仲良くなりやすい……かもしれない
——————
「ふぁっ!? え、そういうスキル習得方法もあるんだ……?」
突然過ぎてビックリしちゃったよ。
目をパチパチしながら見上げたら、さっきまでよりもはっきりと海精霊の姿が見えるようになった。
仲良くなれるかはわからないけど、持ってて損はないね。パッシブスキルだから忘れても大丈夫だし! ……これ、忘れっぽい僕にとっては一番重要なんだよ。
『ほらほら、早く行くわよ。目的地はもうすぐだから』
「はーい」
メーアのオススメの場所ってどんなところだろうねー?
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢にされたので婚約破棄を受け入れたら、なぜか全員困っています
かきんとう
恋愛
王城の大広間は、いつも以上に華やいでいた。
磨き上げられた床は燭台の光を反射し、色とりどりのドレスが揺れるたびに、まるで花畑が動いているかのように見える。貴族たちの笑い声、楽団の優雅な旋律、そして、ひそやかな噂話が、空気を満たしていた。
その中心に、私は立っていた。
――今日、この瞬間のために。
「エレノア・フォン・リーベルト嬢」
高らかに呼ばれた私の名に、ざわめきがぴたりと止む。
『彼を解放して!』とおっしゃいましたが、何から解放されたいのですか?
シエル
恋愛
「彼を解放してください!」
友人たちと教室に戻ろうとしていると、突如、知らない令嬢に呼び止められました。
「どなたかしら?」
なぜ、先ほどから私が問いかける度に驚いているのでしょう?
まるで「え!?私のこと知らないの!?」と言わんばかりですけれど、知りませんよ?
どうやら、『彼』とは私の婚約者のことのようです。
「解放して」とおっしゃっいましたが、私の目には何かに囚われているようには見えないのですが?
※ 中世ヨーロッパモデルの架空の世界
※ ご都合主義です。
※ 誤字、脱字、文章がおかしい箇所は気付いた際に修正しております。
(完)妹の子供を養女にしたら・・・・・・
青空一夏
恋愛
私はダーシー・オークリー女伯爵。愛する夫との間に子供はいない。なんとかできるように努力はしてきたがどうやら私の身体に原因があるようだった。
「養女を迎えようと思うわ・・・・・・」
私の言葉に夫は私の妹のアイリスのお腹の子どもがいいと言う。私達はその産まれてきた子供を養女に迎えたが・・・・・・
異世界中世ヨーロッパ風のゆるふわ設定。ざまぁ。魔獣がいる世界。
【完結】精霊に選ばれなかった私は…
まりぃべる
ファンタジー
ここダロックフェイ国では、5歳になると精霊の森へ行く。精霊に選んでもらえれば、将来有望だ。
しかし、キャロル=マフェソン辺境伯爵令嬢は、精霊に選んでもらえなかった。
選ばれた者は、王立学院で将来国の為になるべく通う。
選ばれなかった者は、教会の学校で一般教養を学ぶ。
貴族なら、より高い地位を狙うのがステータスであるが…?
☆世界観は、緩いですのでそこのところご理解のうえ、お読み下さるとありがたいです。
空港清掃員58歳、転生先の王宮でも床を磨いたら双子に懐かれ、国王に溺愛される
木風
恋愛
羽田空港で十五年、黙々と床を磨いてきた清掃員・田中幸子(58)は事故死し、没落寸前の子爵令嬢エルシアとして転生する。
婚約破棄の末に家を追われた彼女が選んだのは、王宮の清掃員――前世の技で空気まで変わるほど磨き上げていく仕事だった。
やがて母を亡くした双子王子王女に懐かれ、荒れた執務室の主である喪中の国王とも距離が縮まり……。
「泣くなら俺の胸で」――床も心も磨き直す、清掃令嬢の溺愛成り上がり。
畑の隣にダンジョンが生えたので、農家兼ダンチューバーになることにした件について〜隠れ最強の元エリート、今日も野菜を育てながら配信中〜
グリゴリ
ファンタジー
木嶋蒼、35歳。表向きは田舎で農業を始めて1年目の、どこにでもいる素朴な農家だ。しかし実態は、内閣直轄の超エリート組織・ダンジョン対策庁において「特総(特別総括官)」という非公開の最高職を務める、日本最高峰の実力者である。その事実を知る者は内閣総理大臣を含む極少数のみ。家族でさえ、蒼が対策庁を早々に退庁したと信じて疑わない。
SSSランクのテイムスキルと攻撃スキル、SSランクの支援スキルと農業スキルを18歳時に鑑定され、誰もが「化け物」と称えたその実力を、蒼は今日も畑仕事に注ぎ込んでいる。農作物の品質は驚異的に高く、毎日の収穫が静かな喜びだ。少し抜けているところはあるが、それもご愛嬌——と思っていた矢先、農業開始から1年が経ったある朝、異変が起きた。
祖父母の旧宅に隣接する納屋の床に、漆黒に金の縁取りをしたゲートリングが突如出現したのだ。通常の探索者には認識すらできないそれは、蒼だけが見えるシークレットプライベートダンジョン——後に「蒼天の根」と呼ばれることになる、全100階層の特異空間だった。
恐る恐る潜ったダンジョンの第1層で、蒼は虹色に輝くベビースライム「ソル」と出会い、即座に従魔として契約。さらに探索を進める中でベビードラゴンの「ルナ」、神狼種のベビーシルバーウルフ「クロ」を仲間に加えていく。そしてダンジョン初潜入の最中、蒼の体内に「究極進化システム」が覚醒する。ダンジョン内の素材をエボリューションポイント・ショップポイント・現金へと変換し、自身や従魔、親しい者を際限なく強化・進化させるこのシステムは、ガチャ機能・ショップ機能・タスク機能まで備えた、あまりにもチートじみた代物だった。
蒼は決める。「せっかくだから配信もしよう」と。農家兼ダンチューバーという前代未聞のスタイルで探索者ライセンスを取得し、「農家のダンジョン攻略配信」を開始した彼の動画はじわじわと注目を集め始める。
そんな中、隣のダンジョンの取材にやってきたのが、C級探索者ライセンスを持つ美人記者兼ダンチューバー・藤宮詩織だった。国際探索者協会の超エリート一家に生まれながら自らの道を切り開いてきた彼女は、蒼の「農家なのになぜかとても強い」という矛盾に鋭い鑑定眼を向ける。
隠れ最強の農家配信者と、本質を見抜く美人記者。チート級の従魔たちが賑やかに囲む日常の中で、二人の距離は少しずつ縮まっていく。ダンジョン攻略・農業・配信・ガチャ・そして予期せぬ大事件——波乱と笑いと感動が交錯する、最強農家の新米配信者ライフが、今幕を開ける。
死にたくないので、今世は「悪女」の看板を下ろして「聖女」の利権を奪い尽くします
あめとおと
恋愛
「死に様なら、もう八通りも見てきたわ」
公爵令嬢レオノーラは、義妹ミアを「聖女」として引き立てるための「悪役」として、九回の人生をループしてきた。
どれほど善人に振る舞おうと、どれほど婚約者の王太子に縋ろうと、最後は常に処刑台か追放。
すべては、周囲の好感度を強制的に書き換えるミアの「偽りの奇跡」のせいだった。
十度目の十六歳。
累計八十年の人生を経験し、精神年齢も魔導知識も「枯れた」域に達したレオノーラは、ついに決意する。
「いい子を演じるのは、もう飽きたわ。今世は悪役令嬢らしく、あなたの『幸運』をすべて奪い尽くしてあげる」
ミアが手に入れるはずだった【癒やしの聖杯】を先回りして献上し、
ミアの信奉者になるはずだった【最強の騎士団長】を魔導の力で救済して味方につけ、
王太子との「思い出の場所」を物理的に整地してバラ園に変える。
「あら、殿下。ゴミ(思い出)を片付けて何が悪いのかしら?」
冷徹に、そして優雅に「ざまぁ」を完遂していくレオノーラ。
そんな彼女の前に、前世では「死神」と恐れられた隣国の皇帝ギルバートが現れる。
彼は、聖女の補正が効かない唯一の男。そして、誰よりも重すぎる独占欲を抱えた男だった――。
「君は世界を奪え。私は、そんな君を奪うとしよう」
これは、九回殺された悪役令嬢が、十回目で「真の幸福」と「最強の地位」を力ずくでもぎ取る、逆転無双の物語。
【全10話+後日談 完結まで投稿済 最終投稿は3/27】