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10章 海は広くて冒険いっぱい
396.亀にお礼をしよう
きのこ(?)を見上げて首を傾げていたら、キークンにツンツンとつつかれた。
『ねぇ、ねぇ、お支払いまだー? 結構飛ばしたし、精霊石十個ね』
「高いんだか安いんだかわからん……ちょっと待っててね」
慌てて錬金玉と錬金布を取り出す。
錬金布にリュウグウ硬貨を載せて、レシピ検索!
――――――
【精霊石(海)】レア度☆☆☆
海のパワーが込められた石。
精霊が多くいる場所で採れると言われている。
様々なアイテムの素材になる。
――――――
ちゃんとレシピあった! よかったー。
錬金成功率は85%でちょっぴり低いけど、とりあえず挑戦するぞ。
精霊石一個作るのに、千キィン硬貨が必要らしい。ちゃんとお金あるよ。
タマモが「私の分もお願いします!」と半分出してくれたし、サクサクと錬金しましょ。
「【錬金スタート】!」
錬金術の演出後に、錬金布の上にはラメを振りまく青い石が完成していた。
きのこだけじゃなくて、精霊石もラメを振りまくんだ? 精霊さんはキラキラ好き? 光り物が好きなカラスみたいだね。
「綺麗なアイテムですね」
「そうだね。装飾品の素材としても喜ばれそう」
今度リリにプレゼントしよう、と思いながら必要な分の精霊石を作った。一回失敗しちゃったのは仕方ないよ。うん、そういうことにしてください。
「キークン、精霊石十個どーぞ」
『どもども』
完成したばかりの精霊石をキークンに渡す。
キークンは受け取った途端、一つをポイッと上に投げて、落ちてきたところをパクッと食べた。
「──食べた!? え、精霊石って食べ物なの!?」
ぎょっと見つめる僕とタマモを、キークンが見つめ返しながら精霊石をガリガリと噛み砕く。飴噛んでるみたいだね……。
『僕らの能力強化とか体力回復とかの効果があるんだよ。あっ、今回は体力回復だった。やったね』
「よかったね……?」
よくわかんないけど、食べられるのはキークンとか精霊だけっぽい。ルージュとアール君に「食べる?」と聞いたら『無理』という感じで顔を横に振られたから。
僕も食べる気はしないなー。
精霊石は余分に作ってタマモと僕で分配したけど、これは今後のアイテム作製の時まで取っておこう。どんなアイテムを作れるか楽しみだ。
「……舐めても味がしません」
「食べる気だったの……?」
ペロッと精霊石を舐めたタマモがちょっと残念そうな顔をした。
僕は半眼でタマモを見ながら、「舐めるなら飴にして」と作りおきの仙桃ミルクキャンディを渡してあげる。僕も食べたくなったから食べちゃおう。
「あまあま~うまうま~」
「これはお守りに……!」
「食べて」
「……食べます」
ジッと見つめたら、タマモは根負けした感じで飴を口に含む。飴は食べるためにあるのです! 決してお守りにするために渡したわけじゃないよ!
タマモはちょっと残念そうだったけど、飴を食べ始めた途端に幸せそうに微笑んだ。甘いものを食べると幸せな気分になるよね~。
『それ、美味しいの?』
キークンがソワソワとした様子で聞いてきた。
お、興味がある? きっとキークンが食べたことのない味だろうなー。海の中に仙桃ミルクはないだろうし。
「あげるよー。はい、あーん」
『あーん……ん!? あまーい!』
キークンがキラキラ光った。え、キークンがミラーボールみたいになってる!
ポカンとする僕とタマモの様子を気にせず、口の中でコロコロと飴を転がしていたキークンがガリガリと噛み始める。精霊石同様、固いものは噛みたくなるらしい。
『美味しいものをくれたお礼するねー。はい、どうぞ!』
「うん? お礼なんていいのに──」
そう応じながらも差し出した僕の手に、キークンのヒレがタッチする。
何くれたの? と思ったら、キークンが纏う光がぎゅっと集まって、銀色の玉が現れた。
「……ミラーボール?」
「たぶん違うと思います」
『みらーぼーる、は知らないけど、たぶん違うと思う』
タマモとキークンに即座に否定された。ミラーボールをもらったらちょっと面白いと思ったんだけどなー。
光がなくなって通常状態に戻ったキークンをチラッと見てから、銀の玉に視線を戻す。
――――――
【亀の恩返し(銀)】レア度☆☆☆☆☆
生産素材として使うと、作製するアイテムの品質を一つ上げる
――――――
めっちゃいいアイテム!
アイテムの品質が上がったら、効果も大きく変わるからねー。
錬金術は他の分野の生産アイテムも作れることが多いけど、品質が低めになるのがネックだった。僕は称号の効果とかでだいぶカバーしてるけどさ。
でも、このアイテムを使えば本職顔負けのアイテムにできるかも。
ただ気になるのがアイテム名だ。
恩返しといえば鶴では? 鶴は千年、亀は万年っていうことわざからの連想でアイテム名つけてない?
……まぁ、効果がいいから、名前なんてどうでもいっか。
「おー、もっと欲しい!」
『さっきいらないみたいなこと言ったのに……』
思わずねだったら、キークンに呆れた顔をされた。現金でごめんね、てへぺろ。
「このアイテム、どこかで売ってない?」
『オレちゃんたちが配るアイテムだから、あんまり売ってないと思うよ。欲しいなら、オレちゃんたちに会う度になんかプレゼントしなよ。美味しいものは大歓迎! タコだとさらに嬉しい!』
つまり、亀さんに会う度に餌付けしなさいってことだね。りょうかい。
タコも入手しないとなー。釣れるかな。見たことないんだけど。
まぁ、亀さんに会うのもレアな出来事だろうし、気長に取り組むしかなさそうだ。
「モモさん、アール君たちが拗ねてます」
「えっ──あ、なんかごめんね?」
タマモにちょんちょんと肩をつつかれて振り返ると、ルージュとアール君が体をぷくっと膨らませていた。
ルージュたちはカクレクマノミじゃなくてフグだった……?
『ねぇ、ねぇ、お支払いまだー? 結構飛ばしたし、精霊石十個ね』
「高いんだか安いんだかわからん……ちょっと待っててね」
慌てて錬金玉と錬金布を取り出す。
錬金布にリュウグウ硬貨を載せて、レシピ検索!
――――――
【精霊石(海)】レア度☆☆☆
海のパワーが込められた石。
精霊が多くいる場所で採れると言われている。
様々なアイテムの素材になる。
――――――
ちゃんとレシピあった! よかったー。
錬金成功率は85%でちょっぴり低いけど、とりあえず挑戦するぞ。
精霊石一個作るのに、千キィン硬貨が必要らしい。ちゃんとお金あるよ。
タマモが「私の分もお願いします!」と半分出してくれたし、サクサクと錬金しましょ。
「【錬金スタート】!」
錬金術の演出後に、錬金布の上にはラメを振りまく青い石が完成していた。
きのこだけじゃなくて、精霊石もラメを振りまくんだ? 精霊さんはキラキラ好き? 光り物が好きなカラスみたいだね。
「綺麗なアイテムですね」
「そうだね。装飾品の素材としても喜ばれそう」
今度リリにプレゼントしよう、と思いながら必要な分の精霊石を作った。一回失敗しちゃったのは仕方ないよ。うん、そういうことにしてください。
「キークン、精霊石十個どーぞ」
『どもども』
完成したばかりの精霊石をキークンに渡す。
キークンは受け取った途端、一つをポイッと上に投げて、落ちてきたところをパクッと食べた。
「──食べた!? え、精霊石って食べ物なの!?」
ぎょっと見つめる僕とタマモを、キークンが見つめ返しながら精霊石をガリガリと噛み砕く。飴噛んでるみたいだね……。
『僕らの能力強化とか体力回復とかの効果があるんだよ。あっ、今回は体力回復だった。やったね』
「よかったね……?」
よくわかんないけど、食べられるのはキークンとか精霊だけっぽい。ルージュとアール君に「食べる?」と聞いたら『無理』という感じで顔を横に振られたから。
僕も食べる気はしないなー。
精霊石は余分に作ってタマモと僕で分配したけど、これは今後のアイテム作製の時まで取っておこう。どんなアイテムを作れるか楽しみだ。
「……舐めても味がしません」
「食べる気だったの……?」
ペロッと精霊石を舐めたタマモがちょっと残念そうな顔をした。
僕は半眼でタマモを見ながら、「舐めるなら飴にして」と作りおきの仙桃ミルクキャンディを渡してあげる。僕も食べたくなったから食べちゃおう。
「あまあま~うまうま~」
「これはお守りに……!」
「食べて」
「……食べます」
ジッと見つめたら、タマモは根負けした感じで飴を口に含む。飴は食べるためにあるのです! 決してお守りにするために渡したわけじゃないよ!
タマモはちょっと残念そうだったけど、飴を食べ始めた途端に幸せそうに微笑んだ。甘いものを食べると幸せな気分になるよね~。
『それ、美味しいの?』
キークンがソワソワとした様子で聞いてきた。
お、興味がある? きっとキークンが食べたことのない味だろうなー。海の中に仙桃ミルクはないだろうし。
「あげるよー。はい、あーん」
『あーん……ん!? あまーい!』
キークンがキラキラ光った。え、キークンがミラーボールみたいになってる!
ポカンとする僕とタマモの様子を気にせず、口の中でコロコロと飴を転がしていたキークンがガリガリと噛み始める。精霊石同様、固いものは噛みたくなるらしい。
『美味しいものをくれたお礼するねー。はい、どうぞ!』
「うん? お礼なんていいのに──」
そう応じながらも差し出した僕の手に、キークンのヒレがタッチする。
何くれたの? と思ったら、キークンが纏う光がぎゅっと集まって、銀色の玉が現れた。
「……ミラーボール?」
「たぶん違うと思います」
『みらーぼーる、は知らないけど、たぶん違うと思う』
タマモとキークンに即座に否定された。ミラーボールをもらったらちょっと面白いと思ったんだけどなー。
光がなくなって通常状態に戻ったキークンをチラッと見てから、銀の玉に視線を戻す。
――――――
【亀の恩返し(銀)】レア度☆☆☆☆☆
生産素材として使うと、作製するアイテムの品質を一つ上げる
――――――
めっちゃいいアイテム!
アイテムの品質が上がったら、効果も大きく変わるからねー。
錬金術は他の分野の生産アイテムも作れることが多いけど、品質が低めになるのがネックだった。僕は称号の効果とかでだいぶカバーしてるけどさ。
でも、このアイテムを使えば本職顔負けのアイテムにできるかも。
ただ気になるのがアイテム名だ。
恩返しといえば鶴では? 鶴は千年、亀は万年っていうことわざからの連想でアイテム名つけてない?
……まぁ、効果がいいから、名前なんてどうでもいっか。
「おー、もっと欲しい!」
『さっきいらないみたいなこと言ったのに……』
思わずねだったら、キークンに呆れた顔をされた。現金でごめんね、てへぺろ。
「このアイテム、どこかで売ってない?」
『オレちゃんたちが配るアイテムだから、あんまり売ってないと思うよ。欲しいなら、オレちゃんたちに会う度になんかプレゼントしなよ。美味しいものは大歓迎! タコだとさらに嬉しい!』
つまり、亀さんに会う度に餌付けしなさいってことだね。りょうかい。
タコも入手しないとなー。釣れるかな。見たことないんだけど。
まぁ、亀さんに会うのもレアな出来事だろうし、気長に取り組むしかなさそうだ。
「モモさん、アール君たちが拗ねてます」
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