427 / 660
10章 海は広くて冒険いっぱい
399.テイム主さん、どこかなー
魔力が空になる勢いで海輝石に注いだら、ちょっと体がだるくなった。ここまで魔力を使ったのは初めてだよー……。
「疲れたぁ」
「お疲れさまです。マッサージしましょうか?」
タマモがにこやかな表情で手を動かしてる。
それ、僕をもふもふしたいだけなんじゃない? 魔力不足のだるさに、マッサージは効かない気がするし。
半眼で見つめる僕に、タマモは「えへへ」と誤魔化すように笑った。
『モモ、ありがとう! これであいつに勝てるわ……!』
拳を握るメーアの背後にゴゴッと燃え上がる炎を幻視した。
あいつ、って海精霊の王様だよね? なんでこんなに敵愾心が強いんだろう?
近くを飛んでる海精霊を手招きして、小声で問いかけてみる。
「王様とメーアは仲が悪いの? なんか、陣地の広さを争ってるだけじゃない気がするけど」
海精霊は『あら、今さら聞くの?』と面白がる表情で呟き、僕の耳に顔を寄せた。
『王様と女王様は夫婦なのよ。お互いに意地っ張りで言い争いもしょっちゅうだけれど、仲が悪いわけではないわ。言うなれば、ケンカップル……かしら?』
「……なるほど。夫婦喧嘩は犬も食わぬって言うけど、ウサギも食べたくないよ。放っとこう」
うん、と僕は頷く。
事情を教えてくれた海精霊も、『それがいいわ』とおかしそうに笑った。
精霊界の夫婦喧嘩はさておき。
海輝石に魔力を注ぐミッションは一日一回達成可能みたいだから、時間があればここに来よう。
海精霊の里は、一応街の中っていうくくりになっているらしく、設定した転移ピンが時間経過で消失しない仕様のようだから、次回から来るのは簡単だ。
『モモ、またお願いすることがあったら連絡するわね』
「え──って、フレンド登録されてる!?」
いつの間にか、フレンド欄に【海精霊の女王・メーア】が追加されていた。
モンスターカードをもらったわけでも、登録作業をしたわけでもないのに。精霊って謎だ……。
「あのー、私は……?」
タマモが期待を込めた眼差しでメーアを見つめる。
メーアは少し首を傾げつつ、アルカイックスマイルを浮かべた。
『あら、もっと仲良くなればお友だちになって、お願いをすることもあるかもしれないわね』
「そうですか。残念ですが……もうちょっとがんばります!」
タマモはお友だちになるのを断られても、前向きに気合いを入れてる。さすがタマモ。
「あ、そういえば、ルージュたちは……」
鑑定結果が謎だったことを思い出し、近くを泳いでいるルージュたちを改めて鑑定してみる。
――――――
【赤隠魚】
水属性モンスター。『???』にテイムされている。
海精霊の平穏のために、仲裁者を海精霊の里に導く役目を負っている。
個体名:ルージュ
――――――
……およ?
役目の部分の謎は解明されたけど、誰がテイムしてるかはわからなかった。メーアじゃないの?
というか、解明された謎の部分もちょっと気になる。
仲裁者って何? 夫婦喧嘩の仲裁をしろってこと? ……それはちょっと遠慮させてほしいなぁ。
「ねぇ、メーア。ルージュはメーアがテイムしてる?」
『違うわよ。私たちはモンスターをテイムできないもの。その子たちは、海の王に連なる者に従っている存在ね』
「海の王……って、海エルフの王様とか?」
『そうかもしれないわね。その子たちはそれぞれ違う役目を負っているようだから、出会う度に鑑定して確かめるといいわよ。そうすれば、いつか彼らの主人に会うこともできるかも』
メーアがふふっと微笑みながら予想外の答えをくれた。
ルージュたちは海エルフの誰か──たぶん王族から遣わされた感じ? こんな役目をさせてるなんて、海エルフは海精霊の管理もしてるのかな。
「ルージュたちって、不思議だねぇ」
「そうですねぇ」
タマモと顔を見合わせて肩をすくめる。
ルージュたちみたいな存在にたくさん会えば、その主人に会えるんだろうし、気長に待ってよう。
──そんなことを考えていると、ルージュが近づいてきて、僕の額にツンッと触れた。
途端にアナウンスが聞こえてくる。
〈シークレットミッション【海エルフのテイマー探し】が開始しました〉
――――――
【海エルフのテイマー探し】
数多のモンスターをテイムし、リュウグウ内を監視・管理している海エルフがいるらしい……?
テイムモンスターと接触して、その正体に迫ろう。
〈達成状況〉
テイムモンスター遭遇数 2/10
〈達成報酬〉
水属性モンスターのテイムの極意
――――――
「テイムの……極意……!?」
テイマーとして見逃せない情報が出てきた。
極意を知ったら、きっといいことがあるよね?
「──よぉし、海エルフのテイマーさん、絶対探すぞ!」
拳を握って気合いを入れたら、タマモがにこやかに微笑み、掲示板を操作しながら口を開いた。
「テイムモンスターの情報があったら、モモさんにご連絡しますね」
「タマモ、ありがとー」
交友関係が広いタマモに協力してもらったら、ルージュみたいなテイムモンスターの情報が集まりやすそう。
早く海エルフのテイマーさんに会えたらいいな~。
「疲れたぁ」
「お疲れさまです。マッサージしましょうか?」
タマモがにこやかな表情で手を動かしてる。
それ、僕をもふもふしたいだけなんじゃない? 魔力不足のだるさに、マッサージは効かない気がするし。
半眼で見つめる僕に、タマモは「えへへ」と誤魔化すように笑った。
『モモ、ありがとう! これであいつに勝てるわ……!』
拳を握るメーアの背後にゴゴッと燃え上がる炎を幻視した。
あいつ、って海精霊の王様だよね? なんでこんなに敵愾心が強いんだろう?
近くを飛んでる海精霊を手招きして、小声で問いかけてみる。
「王様とメーアは仲が悪いの? なんか、陣地の広さを争ってるだけじゃない気がするけど」
海精霊は『あら、今さら聞くの?』と面白がる表情で呟き、僕の耳に顔を寄せた。
『王様と女王様は夫婦なのよ。お互いに意地っ張りで言い争いもしょっちゅうだけれど、仲が悪いわけではないわ。言うなれば、ケンカップル……かしら?』
「……なるほど。夫婦喧嘩は犬も食わぬって言うけど、ウサギも食べたくないよ。放っとこう」
うん、と僕は頷く。
事情を教えてくれた海精霊も、『それがいいわ』とおかしそうに笑った。
精霊界の夫婦喧嘩はさておき。
海輝石に魔力を注ぐミッションは一日一回達成可能みたいだから、時間があればここに来よう。
海精霊の里は、一応街の中っていうくくりになっているらしく、設定した転移ピンが時間経過で消失しない仕様のようだから、次回から来るのは簡単だ。
『モモ、またお願いすることがあったら連絡するわね』
「え──って、フレンド登録されてる!?」
いつの間にか、フレンド欄に【海精霊の女王・メーア】が追加されていた。
モンスターカードをもらったわけでも、登録作業をしたわけでもないのに。精霊って謎だ……。
「あのー、私は……?」
タマモが期待を込めた眼差しでメーアを見つめる。
メーアは少し首を傾げつつ、アルカイックスマイルを浮かべた。
『あら、もっと仲良くなればお友だちになって、お願いをすることもあるかもしれないわね』
「そうですか。残念ですが……もうちょっとがんばります!」
タマモはお友だちになるのを断られても、前向きに気合いを入れてる。さすがタマモ。
「あ、そういえば、ルージュたちは……」
鑑定結果が謎だったことを思い出し、近くを泳いでいるルージュたちを改めて鑑定してみる。
――――――
【赤隠魚】
水属性モンスター。『???』にテイムされている。
海精霊の平穏のために、仲裁者を海精霊の里に導く役目を負っている。
個体名:ルージュ
――――――
……およ?
役目の部分の謎は解明されたけど、誰がテイムしてるかはわからなかった。メーアじゃないの?
というか、解明された謎の部分もちょっと気になる。
仲裁者って何? 夫婦喧嘩の仲裁をしろってこと? ……それはちょっと遠慮させてほしいなぁ。
「ねぇ、メーア。ルージュはメーアがテイムしてる?」
『違うわよ。私たちはモンスターをテイムできないもの。その子たちは、海の王に連なる者に従っている存在ね』
「海の王……って、海エルフの王様とか?」
『そうかもしれないわね。その子たちはそれぞれ違う役目を負っているようだから、出会う度に鑑定して確かめるといいわよ。そうすれば、いつか彼らの主人に会うこともできるかも』
メーアがふふっと微笑みながら予想外の答えをくれた。
ルージュたちは海エルフの誰か──たぶん王族から遣わされた感じ? こんな役目をさせてるなんて、海エルフは海精霊の管理もしてるのかな。
「ルージュたちって、不思議だねぇ」
「そうですねぇ」
タマモと顔を見合わせて肩をすくめる。
ルージュたちみたいな存在にたくさん会えば、その主人に会えるんだろうし、気長に待ってよう。
──そんなことを考えていると、ルージュが近づいてきて、僕の額にツンッと触れた。
途端にアナウンスが聞こえてくる。
〈シークレットミッション【海エルフのテイマー探し】が開始しました〉
――――――
【海エルフのテイマー探し】
数多のモンスターをテイムし、リュウグウ内を監視・管理している海エルフがいるらしい……?
テイムモンスターと接触して、その正体に迫ろう。
〈達成状況〉
テイムモンスター遭遇数 2/10
〈達成報酬〉
水属性モンスターのテイムの極意
――――――
「テイムの……極意……!?」
テイマーとして見逃せない情報が出てきた。
極意を知ったら、きっといいことがあるよね?
「──よぉし、海エルフのテイマーさん、絶対探すぞ!」
拳を握って気合いを入れたら、タマモがにこやかに微笑み、掲示板を操作しながら口を開いた。
「テイムモンスターの情報があったら、モモさんにご連絡しますね」
「タマモ、ありがとー」
交友関係が広いタマモに協力してもらったら、ルージュみたいなテイムモンスターの情報が集まりやすそう。
早く海エルフのテイマーさんに会えたらいいな~。
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢にされたので婚約破棄を受け入れたら、なぜか全員困っています
かきんとう
恋愛
王城の大広間は、いつも以上に華やいでいた。
磨き上げられた床は燭台の光を反射し、色とりどりのドレスが揺れるたびに、まるで花畑が動いているかのように見える。貴族たちの笑い声、楽団の優雅な旋律、そして、ひそやかな噂話が、空気を満たしていた。
その中心に、私は立っていた。
――今日、この瞬間のために。
「エレノア・フォン・リーベルト嬢」
高らかに呼ばれた私の名に、ざわめきがぴたりと止む。
本の虫な転生赤ちゃんは血塗りの宰相の義愛娘~本の世界に入れる『ひみちゅのちから』でピンチの帝国を救ったら、冷酷パパに溺愛されてます
青空あかな
ファンタジー
ブラック企業に勤める本の虫でアラサーOLの星花は、突然水に突き落とされた衝撃を感じる。
藻掻くうちに、自分はなぜか赤ちゃんになっていることを理解する。
溺死寸前の彼女を助けたのは、冷徹な手腕により周囲から「血塗りの宰相」と恐れられるアイザック・リヴィエール公爵だった。
その後、熱に浮かされながら見た夢で前世を思い出し、星花は異世界の赤ちゃんに転生したことを自覚する。
目覚めた彼女は周囲の会話から、赤ちゃんの自分を川に落としたのは実の両親だと知って、強いショックを受けた。
前世の両親もいわゆる毒親であり、今世では「親」に愛されたかったと……。
リヴィエール公爵家の屋敷に連れて行かれると、星花にはとても貴重な聖属性の魔力があるとわかった。
アイザックに星花は「ステラ」と名付けられ彼の屋敷で暮らすようになる。
当のアイザックとはほとんど会わない塩対応だが、屋敷の善良な人たちに温かく育てられる。
そんなある日、精霊と冒険する絵本を読んだステラはその世界に入り込み、実際に精霊と冒険した。
ステラには「本の世界に入り込み、その本の知識や内容を実際に体験したように習得できる特別な力」があったのだ。
彼女はその力を使って、隣国との条約締結に関する通訳不在問題や皇帝陛下の病気を治す薬草探索など、様々な問題を解決する。
やがて、アイザックは最初は煩わしかったはずのステラの活躍と愛らしさを目の当たりにし、彼女を「娘として」大切に思うようになる。
これは赤ちゃんに転生した本好きアラサーの社畜OLが、前世の知識と本好きの力を活かして活躍した結果、冷徹な義父から溺愛される話である。
畑の隣にダンジョンが生えたので、農家兼ダンチューバーになることにした件について〜隠れ最強の元エリート、今日も野菜を育てながら配信中〜
グリゴリ
ファンタジー
木嶋蒼、35歳。表向きは田舎で農業を始めて1年目の、どこにでもいる素朴な農家だ。しかし実態は、内閣直轄の超エリート組織・ダンジョン対策庁において「特総(特別総括官)」という非公開の最高職を務める、日本最高峰の実力者である。その事実を知る者は内閣総理大臣を含む極少数のみ。家族でさえ、蒼が対策庁を早々に退庁したと信じて疑わない。
SSSランクのテイムスキルと攻撃スキル、SSランクの支援スキルと農業スキルを18歳時に鑑定され、誰もが「化け物」と称えたその実力を、蒼は今日も畑仕事に注ぎ込んでいる。農作物の品質は驚異的に高く、毎日の収穫が静かな喜びだ。少し抜けているところはあるが、それもご愛嬌——と思っていた矢先、農業開始から1年が経ったある朝、異変が起きた。
祖父母の旧宅に隣接する納屋の床に、漆黒に金の縁取りをしたゲートリングが突如出現したのだ。通常の探索者には認識すらできないそれは、蒼だけが見えるシークレットプライベートダンジョン——後に「蒼天の根」と呼ばれることになる、全100階層の特異空間だった。
恐る恐る潜ったダンジョンの第1層で、蒼は虹色に輝くベビースライム「ソル」と出会い、即座に従魔として契約。さらに探索を進める中でベビードラゴンの「ルナ」、神狼種のベビーシルバーウルフ「クロ」を仲間に加えていく。そしてダンジョン初潜入の最中、蒼の体内に「究極進化システム」が覚醒する。ダンジョン内の素材をエボリューションポイント・ショップポイント・現金へと変換し、自身や従魔、親しい者を際限なく強化・進化させるこのシステムは、ガチャ機能・ショップ機能・タスク機能まで備えた、あまりにもチートじみた代物だった。
蒼は決める。「せっかくだから配信もしよう」と。農家兼ダンチューバーという前代未聞のスタイルで探索者ライセンスを取得し、「農家のダンジョン攻略配信」を開始した彼の動画はじわじわと注目を集め始める。
そんな中、隣のダンジョンの取材にやってきたのが、C級探索者ライセンスを持つ美人記者兼ダンチューバー・藤宮詩織だった。国際探索者協会の超エリート一家に生まれながら自らの道を切り開いてきた彼女は、蒼の「農家なのになぜかとても強い」という矛盾に鋭い鑑定眼を向ける。
隠れ最強の農家配信者と、本質を見抜く美人記者。チート級の従魔たちが賑やかに囲む日常の中で、二人の距離は少しずつ縮まっていく。ダンジョン攻略・農業・配信・ガチャ・そして予期せぬ大事件——波乱と笑いと感動が交錯する、最強農家の新米配信者ライフが、今幕を開ける。
(完)妹の子供を養女にしたら・・・・・・
青空一夏
恋愛
私はダーシー・オークリー女伯爵。愛する夫との間に子供はいない。なんとかできるように努力はしてきたがどうやら私の身体に原因があるようだった。
「養女を迎えようと思うわ・・・・・・」
私の言葉に夫は私の妹のアイリスのお腹の子どもがいいと言う。私達はその産まれてきた子供を養女に迎えたが・・・・・・
異世界中世ヨーロッパ風のゆるふわ設定。ざまぁ。魔獣がいる世界。
うちに待望の子供が産まれた…けど
satomi
恋愛
セント・ルミヌア王国のウェーリキン侯爵家に双子で生まれたアリサとカリナ。アリサは黒髪。黒髪が『不幸の象徴』とされているセント・ルミヌア王国では疎まれることとなる。対してカリナは金髪。家でも愛されて育つ。二人が4才になったときカリナはアリサを自分の侍女とすることに決めた(一方的に)それから、両親も家での事をすべてアリサ任せにした。
デビュタントで、カリナが皇太子に見られなかったことに腹を立てて、アリサを勘当。隣国へと国外追放した。
空港清掃員58歳、転生先の王宮でも床を磨いたら双子に懐かれ、国王に溺愛される
木風
恋愛
羽田空港で十五年、黙々と床を磨いてきた清掃員・田中幸子(58)は事故死し、没落寸前の子爵令嬢エルシアとして転生する。
婚約破棄の末に家を追われた彼女が選んだのは、王宮の清掃員――前世の技で空気まで変わるほど磨き上げていく仕事だった。
やがて母を亡くした双子王子王女に懐かれ、荒れた執務室の主である喪中の国王とも距離が縮まり……。
「泣くなら俺の胸で」――床も心も磨き直す、清掃令嬢の溺愛成り上がり。
私から略奪婚した妹が泣いて帰って来たけど全力で無視します。大公様との結婚準備で忙しい~忙しいぃ~♪
百谷シカ
恋愛
身勝手な理由で泣いて帰ってきた妹エセル。
でも、この子、私から婚約者を奪っておいて、どの面下げて帰ってきたのだろう。
誰も構ってくれない、慰めてくれないと泣き喚くエセル。
両親はひたすらに妹をスルー。
「お黙りなさい、エセル。今はヘレンの結婚準備で忙しいの!」
「お姉様なんかほっとけばいいじゃない!!」
無理よ。
だって私、大公様の妻になるんだもの。
大忙しよ。
死にたくないので、今世は「悪女」の看板を下ろして「聖女」の利権を奪い尽くします
あめとおと
恋愛
「死に様なら、もう八通りも見てきたわ」
公爵令嬢レオノーラは、義妹ミアを「聖女」として引き立てるための「悪役」として、九回の人生をループしてきた。
どれほど善人に振る舞おうと、どれほど婚約者の王太子に縋ろうと、最後は常に処刑台か追放。
すべては、周囲の好感度を強制的に書き換えるミアの「偽りの奇跡」のせいだった。
十度目の十六歳。
累計八十年の人生を経験し、精神年齢も魔導知識も「枯れた」域に達したレオノーラは、ついに決意する。
「いい子を演じるのは、もう飽きたわ。今世は悪役令嬢らしく、あなたの『幸運』をすべて奪い尽くしてあげる」
ミアが手に入れるはずだった【癒やしの聖杯】を先回りして献上し、
ミアの信奉者になるはずだった【最強の騎士団長】を魔導の力で救済して味方につけ、
王太子との「思い出の場所」を物理的に整地してバラ園に変える。
「あら、殿下。ゴミ(思い出)を片付けて何が悪いのかしら?」
冷徹に、そして優雅に「ざまぁ」を完遂していくレオノーラ。
そんな彼女の前に、前世では「死神」と恐れられた隣国の皇帝ギルバートが現れる。
彼は、聖女の補正が効かない唯一の男。そして、誰よりも重すぎる独占欲を抱えた男だった――。
「君は世界を奪え。私は、そんな君を奪うとしよう」
これは、九回殺された悪役令嬢が、十回目で「真の幸福」と「最強の地位」を力ずくでもぎ取る、逆転無双の物語。
【全10話+後日談 完結まで投稿済 最終投稿は3/27】