赤ずきんくんと白雪くん。

空々ロク。

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赤ずきんくんと白雪くん。第2話

あの日、あの事件の時。
ボクの顔に宝石がはめられた時。
異形にも見える顔になってしまって、もう誰もボクと目を合わせてくれなくなると思った。
──だから、嬉しかった。
「白雪!その宝石すげぇいいな。キラキラ光ってるし赤いリンゴみたいで可愛いぜ」
君がそう言ってくれたから、ボクは病まずに済んだのだろう。
大好きな赤ずきん君。
今、ボクが此処にいられるのは間違いなく──君のおかげ。

「うーん、やっぱりないなぁ」
朝からずっと探しているのに見つからない。
彼が来る前に見つけたいと思っていたが、どうやら間に合わなかったらしい。
予想通りガチャッとドアが開く。
「白雪、おはよ」
「赤ずきん君。やっぱり来ちゃったか」
「何だよ。不味かったか?」
「ううん。大丈夫。座ってて」
ソファを指差す前に赤ずきん君はドスンと座っていた。
毎日のように来ているのだから言う必要はないのかもしれない。
「どうした?何か探してんのか?」
「よくわかったね。実は赤ずきん君に見せたい物があったんだけどなくしちゃって」
「見せたい物?気になるな」
赤ずきん君は勢い付けて立ち上がった。
「よし、俺も協力する。どんなやつだ?」
「写真。アルバムに入れておいたはずだから、アルバムを探して欲しいんだ」
「了解」
赤ずきん君はボクがまだ探していなそうな場所を思案し、すぐにポンと手を叩いた。
「わかった。絶対ぇあそこだ」
「え?」
向かった先はキッチン。確かにまだ見ていない。
けれどそんな所にアルバムがあるとは思えなかった。
そんなボクの予想に反して「あったぜ」と赤ずきん君はすぐにアルバムを見つけた。
「え?本当に!?」
「これじゃねぇの?」
掲げられた赤い装丁のそれはまさにボクが探していたアルバムだった。
「それ!何でわかったの?」
「この前キッチン借りた時に見たんだ。アルバムっぽい物が置いてあるなって思って覚えてた」
「助かったよ。ありがとう。赤ずきん君に聞いて良かった」
「で、俺に何見せたかったわけ?」
受け取ったアルバムをペラリとめくる。そこにはボクと赤ずきん君が写っていた。
「懐かしいな。何年前だ?」
「ボクの頬に宝石がないから少なくとも3年以上前かな。急に昔の話がしたくなったから赤ずきん君にも見せようかなって」
今日、ボクの家で遊ぶと決めた時に思い浮かんだ。
しっかりと向き合うために当時の話をしよう、と。
そのことを伝えると、赤ずきん君は「あー」と気まずそうに目を逸らした。
「その話して大丈夫なのかよ?」
「うん、大丈夫。あの時のこと、詳しく知りたいし」
「白雪がそう言うなら話すか。そう言えばまともに話してなかったもんな」
キッチンで沸かしたお湯でアップルティーを作る。ソファの前のサイドテーブルにティーカップを2つ並べ、傍にクッキーも添える。
赤ずきん君は早速口を付けた。
「サンキュ。本当白雪気ぃ利くわ。ちょうど食いてぇと思ってたやつ。最高」
「っていうか赤ずきん君に色々お菓子出すといつもクッキー選ぶからわかりやすいんだよね。沢山作っておいて良かった」
「沢山あんの?すげぇ嬉しい。白雪のクッキーが一番好きだぜ」
「そう?ありがとう」
思わず笑みが零れる。
いつだって優しい赤ずきん君に助けられてばかりだ、ボクは。

ボクの頬に宝石が埋め込まれたのはある事件の時だった。
通称「毒リンゴ事件」。
あの事件でボクは赤ずきん君を好きになって、そして──命を失った。

ボクが最初にこの街・レドニアに来たのは4年前のことだ。
街に入ると同時に雨が降ってきて、急いで近くのお店に入ったことを覚えている。そこは街唯一のカフェで「お菓子の家」という名前だった。
焼きたてのパンの香りと挽きたてのコーヒーの香りはとても蠱惑的だった。
「いらっしゃいませ。1名様ですね」「こちらへどうぞ」「メニューはこちらです」「注文が決まったら呼んでくださいね」
2人の店員に捲し立てるように言われ戸惑う。
見た目は同じ顔の店員だが、どうやら男性と女性らしい。
ミルクティ色のショートカットに片方はバンダナを巻き、片方はリボンを付けていた。同じような体格、中性的な顔立ち、高めの綺麗な声。判断基準はバンダナとリボンしかないぐらいそっくりだった。
手を上げるとバンダナを巻いた店員が近付いてきた。
「えっと」
「ココアとアップルパイですね」
「え?あ、はい」
「少々お待ちください」
何故何も言っていないのに注文が伝わったのだろう。
不思議に思っていると隣の席から「ククッ」と笑い声が聞こえた。
その声で初めて隣に人が座っていることに気付いた。
「お前、新入りか?」
初対面だというのに偉そうな態度を取られ、眉を寄せた。
「新入りですけど?」
不快感を露わにしながら低い声で言う。赤い布のようなものを被った彼は口元をニィッと歪めた。
「まぁ怒るなよ。俺はこういう喋り方しか出来ねぇの」
「……初めて会った人にも?」
「そういう常識みてぇなの、ここでは通用しないんだよな」
「は?」
レドニアの噂は聞いていた。長閑で自然が多く、過ごしやすい。変わり者もいるけれど、人々は優しく温かい。そして──魔法使いの街。
「そう聞いていたんだけど、違うの?」
「大体合ってる。自然は多いし人は優しい。けどそれ以上にひねくれた変わり者は沢山いるし、魔法使いだけの街でもねぇな」
「そうなんだ。この街にいるのは全員魔法使いなんだと思ってた」
「9割そうだけどな。残り1割は──俺とか」
大きく笑った彼の口に覗く鋭く尖った2本の牙。
もしかして人ではないのかもしれないと思った時「お待たせしました」「ココアです」「アップルパイです」「ごゆっくりどうぞ」と2人の店員が商品を運んできた。
置かれたココアとアップルパイからはとても良い匂いが漂っているが、それよりも2人の存在が気になってまじまじと見てしまう。
ボクのことを見ていたらしい赤い布の彼はニヤッと笑って言った。
「あいつらのこと、気になるのか?」
「え、いや……まぁ」
「だってよ。ヘンゼル、グレーテル」
反応からするとバンダナの方がヘンゼル、リボンの方がグレーテルというらしい。
「珍しいね、赤ずきん」「他人に声掛けるなんて」「親切にするなんて」「何か狙いでもあるの?」
「別にぃ?ただの気紛れだ」
「赤ずきん?」
会話に割り込むように口を出してしまった。だが、3人は特に気にしていないようだった。
「そう、俺の名前。赤い布被ってるから赤ずきんって呼んでくれ。お前は?」
「ボクは白雪」
「白雪か。よろしくな」
初めて彼の素直な微笑みを見た。嫌味な笑い方よりも断然良くて数秒見とれてしまう。
「何だよ?」
「ううん。笑顔、可愛いなって思って」
一瞬、静寂が訪れた。
「赤ずきんが」「可愛いだって」「変わってるね」「うん。変わってる」
淡々とした口調で話すヘンゼルさんとグレーテルさん。
赤ずきん君はと言えば頭に被った赤い布を引っ張って顔まですっぽり覆っていた。
「えっと……ボク、何か変なこと言いました?」
同じ顔の2人を見つめると、初めて柔らかい表情になった。
「いや、大丈夫」「あれは多分照れてる」「そうだね、照れてる」「赤ずきんが褒められるのは珍しいから」
「そ、そうなんだ」
じっと見つめても赤ずきん君は顔を出してくれない。照れているのだとわかるとますます可愛く見えてくる。
「ふふっ。赤ずきん君、可愛いね」
「うるせぇ。照れてねぇから。ただ滅多に褒められねぇから驚いただけだ」
「じゃあ顔出してよ」
「何でだよ。別にいいだろ」
先程までの勢いを失った赤ずきん君はそのまま机に突っ伏してしまった。
「赤ずきんのことは放っておいていいよ」「飲んで」「食べて」「おかわりもあるから」
頷いてから「いただきます」とココアを飲む。全く冷めていないことに驚いた。
「あれ?温かい」
「魔法使ってるからね」「この街では普通」「ずっと適温で飲める」「その方が美味しいから」
「やっぱりお2人は魔法使いなんですね。魔法石は……そのバンダナとリボンに付いているブローチですか?」
「そう」「魔女に作ってもらった」「すごく便利」「持たなくていいから手軽」
どんな魔法使いでも魔法を使う時には必ず魔法石が必要になる。宝石のような見た目でキラキラと輝くそれは大抵棒に付属しているが、2人のように別の形に変えることも可能だ。
「君は?」「君も魔法使いでしょ?」「棒のまま?」「アクセサリー?」
「ボクは棒のまま使ってます。アクセサリーに作り直せる人は限られているので。ここの魔女は強い力を持っているんですね」
「そう」「彼女は強い」「そして怖い」「良い人だけど怖い」
無表情の2人はボクを見つめて続けた。
「でも君はもっと強い?」「力を見たことはないけれど」「きっとそう」「そんな気がする」
「え?いや……ボクはその……」
曖昧に濁す。これ以上その話を続けたくなかった。
「んなことどうでもいいから俺にもアップルパイくれよ。美味そうな匂いがする」
顔を上げて机に頬杖をついた赤ずきん君はどうやら元の様子に戻ったらしい。
「赤ずきんの注文」「アップルパイ」「了解」「少し待ってて」
「おぅ」
厨房に戻っていく2人を見送ってから赤ずきん君に礼を言った。
「あの……ありがとう。ボクの為でしょ?」
「は?何が?」
きょとんとした顔をされると自分の読みが外れたのではないかと思ってしまう。
偶然なのか故意的なのか──残念ながら読み取れなかった。
「ううん。それじゃ、先に戴くね」
フォークで切り分けたアップルパイを一口食べる。ココアと同じく温かいままのそれは甘くて美味しかった。
もぐもぐとゆっくり食べ進めていると赤ずきん君の視線を感じた。
「ん?どうしたの?」
「お前、何処から来た?遠い国か?」
「何で?」
「やけに上品だし肌の色が白いから」
「……面白い理由だね。でも、うん。当たってるよ。かなり遠い所から来た。コル地方って知ってる?」
赤ずきん君は一瞬はっとした顔をした。
「コルか。それは遠いな」
「赤ずきん君もこの街で生まれたわけじゃないんだね」
ボクの言葉にこくりと頷いた赤ずきん君は2人からアップルパイを受け取り、手掴みでパクリと食べた。ペロッと指を舐めてから答える。
「そう。俺も別の場所から来た。白雪ほど遠くねぇけどな。ユーラってとこ」
「ユーラ?途中通ったよ」
「コルからなら通るだろうな。暑かっただろ?」
「うん、すごく。溶けるかと思った」
「ククッ……ユーラの暑さ経験してればレドニアは問題ねぇよ」
「そう?良かった。あんなに暑かったら耐えられないもん」
ユーラで過ごした日々を思い出す。灼熱の太陽を浴び、少し外にいるだけで肌が赤くなる。火傷した肌を魔法で治すのが日課だった。過酷な街だったが、人々は気さくで親しみやすく好きだった。
「懐かしいな。もう大分行ってねぇや」
「帰ったりしないの?ここからなら2週間ぐらいで着くと思うけど」
「ま、今の俺にはここが故郷みたいなもんだからな」
「……そっか」
2口でアップルパイを食べ終えた赤ずきん君は手を上げた。
「ヘンゼル、グレーテル。今日も美味かったぜ。また来る」
「コーヒーとアップルパイ」「200ルウ」「毎度あり」「またね」
料金を支払った後、くるりとこちらを振り返った。
「白雪もまたな。俺は大体一番大きな木の下にいるから」
「ありがとう。会いに行くね」
バタンとカフェから出ていった赤ずきん君を見送ってからアップルパイの続きを食べた。2人の店員以外に人影はなく、一気に静かになったような気がした。最後まで温かかったアップルパイを食べ終え、ゆっくりとココアの続きを飲む。
(良い街だなぁ)
窓の外から見える景色は緑が多く、目に優しい。穏やかに過ごせそうだった。
(この街なら、きっと)
ココアを飲みきって店の時計を見ると2時間が経過していた。雨宿りのつもりが思った以上に滞在してしまった。けれど久しぶりに楽しい食事が出来たことは嬉しかった。
「ご馳走様でした。とても美味しかったです。おいくらですか?」
「250ルウ」「何かあったらまた聞きに来て」「何もなくてもいいけど」「白雪のこと覚えたから」
「ありがとうございます」
コインを渡し、席を立つ。去り際に「またね」「またね」と2人に声を掛けられ、軽くお辞儀をして店を出た。
外は相変わらずの雨。傘がないのは変わらない。
仕方がなく雨の中を一歩踏み出すと、すっと影が出来た。
「え?」
頭上には傘。
「傘ねぇんだろ?使えよ」
「赤ずきん君……ありがとう」
「別に。余ってただけ」
ぶっきらぼうに言った赤ずきん君はそのままそっぽ向いてしまった。
照れているのは一目瞭然。
だから言わないでおいてあげた。
渡された傘に値札がつけっぱなしだったこと。
きっと赤ずきん君はこれを買いに行くために先に帰ったのだろう。
ボクが傘を持っていないことに気付いたから。
「助かったよ。借りるね」
「やるよ。俺にはこれがあるし」
自分の傘を指さした赤ずきん君はそれから「行こうぜ」とボクの手を引っ張った。
「何処へ?」
「んー、全部。案内してやるよ」
「本当?それはすごく助かる」
先程この街に来たボクには有難い申し出だった。
赤ずきん君は「何処から行くかな」と思案しつつ歩き始めたのだった。

「あの日、1日で街中全部回ったんだよね。正直ボクは途中から何処が何処だか分かってなかったよ」
苦笑するボクに赤ずきん君はバツの悪そうな顔をした。
「とにかく全部案内しねぇとって思ったんだ、あの時は」
「赤ずきん君が一生懸命考えてくれて嬉しかったよ。ありがとう」
「いいって。分かってると思うけど俺はあの日から惚れてたんだし。何か役に立ちてぇって思ったんだ」
「うん。赤ずきん君の気持ちは分かってた」
出会った日から赤ずきん君には何かとお世話になっていた。親切にしてくれる所もそうだが、一緒にいて落ち着く相手でもあった。
1年後、ボクの周りには沢山の人がいて、沢山の友人が出来たけれど、やっぱりボクにとって赤ずきん君は特別だった。
「で、出会いを思い出した所で……そろそろ本題入るか?」
「待って。アップルティー淹れ直すよ。クッキーもなくなってるし」
「ん?サンキュ。頼むぜ」
空いたお皿とカップをトレーに載せ、キッチンへ運ぶ。
別に逃げたわけではない、はずだ。
真実に向き合うのは辛いけれど──ボクは覚悟を決めたのだから。
(大丈夫。赤ずきん君がいてくれるから)
ざっと食器を洗ってからお茶を淹れ直し、お皿にクッキーを置いた。
トレーに載せて運ぶと赤ずきん君が目を輝かせた。
「マジ!?まだそんなにクッキーあんの?」
「うん。遠慮なく食べて」
机にお皿を置くとすぐにクッキーを取り、パクパクと嬉しそうに頬張った。
好きな物の前では一気に子供っぽくなる赤ずきん君が可愛かった。
「可愛い」
「可愛くねぇっての。白雪の方がずっと……」
「なになに?」
「何でもねぇよ」
ぶっきらぼうに言ってぷいっと顔を背ける所。
出会った頃から変わらない、照れた時の癖。
「昔から可愛いなぁ、赤ずきん君は。さて、真面目な話しようか」
「……わかった。あんまり話すの上手くねぇから期待すんなよ」
「大丈夫。赤ずきん君のことなら分かるから」
「そっか。じゃあ……始めるな」
同じタイミングでアップルティを飲む。
あの日、あの事件の日を──こうして辿るのは初めてだ。
ぐっと強く目を閉じ、再び開けた。
隣には大好きな彼。
何があっても大丈夫だと自分に言い聞かせる。
(ボクはもう──1人じゃないから)

赤ずきん君が、語り始めた──。

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