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11.進化(骨)(花)
しおりを挟む「さてさて!私の番ですね、とりあえず錬金術師系統があれば速攻でそれ決定です。例え幽体であろうとも物作りを極めます!」
「ブレないねぇリオ。でも流石に実体は捨てない方がいいと思うけど?リオだと浄化とかされたら一発で消えそう。」
「失礼な!この身は清廉潔白だよ?やましい事なんて無いから《光属性脆弱》は間違ってると思うんだよね。それに最悪頭蓋骨だけ残ってればいいなんて私の存在は元々曖昧だから大丈夫大丈夫!なんとかなるって!」
――――――――――――――――――――――――――
名称:リオ
種族:動く骸骨
Lv:5/5
HP:23/23
MP:20/20
SP:22/22
攻撃力:11
防御力:8
魔法力:6
抵抗力:7
素早さ:10
ランク:G
パッシブスキル
《夜目Lv2》《言語理解Lv―》《光属性脆弱Lv10》《打撃脆弱Lv10》《状態異常無効Lv―》
アクティブスキル
《錬金魔法Lv1》《灼熱の魔眼Lv1》《ステータス閲覧Lv1》《擬態Lv1》《魔力操作Lv1》
称号スキル
《邪神の子Lv―》《転生者Lv―》《ただの屍Lv1》《見習い錬金術師Lv1》《――――》
――――――――――――――――――――――――――
【進化先を表示します】
《浮遊する頭骨》:ランクF
《骸骨錬金術師》:ランクF
《崩壊する骨塚》:ランクE-
《狂った魔力体》:ランクE-
「あーもうこれは《骸骨錬金術師》一択ですね。説明を見るまでもありません。決定決定!」
「いや結構他のも気になるけどな?いきなりランクEまで行けるじゃん。何だよ《崩壊する骨塚》に《狂った魔力体》て。」
「今でも胴体無くて大丈夫とは言え、《浮遊する頭骨》みたいに本格的に頭だけになるのはちょっと遠慮したいですしねぇ。やりたい事とベストマッチしてるのでここは大人しく選んどきますよ。」
そう言うとリオの体を光が包み込み、暫くの発光の後、ボロボロのローブを纏った灰色の骸骨が現れた。
【《骸骨錬金術師》:ランクF】
【《錬金魔法》に特化した動く骸骨。魂の穢れたそれが作る物には尽く邪気が纏わりつき、デメリットが付与される代わりにアイテムの性能を引き上げる。】
【通常の《動く骸骨》とは違い比較的高い知性を持つため、呪われたアイテムを求めた者が捕獲や取引を持ち掛けることも少なくない。だが気をつける事だ。それはもうこの世の理が通じる者では無いのだから。】
「なんか悪役みたいな見た目になったねリオ。死神と間違われても仕方ない格好してるよ?」
「鎌持ってたらもうそれだな。武器作るなら鎌にしとけよ。」
「まぁまぁまぁ!お肉はまたの機会にということで!仕方ないね!《錬金魔法》の魅力には抗えない!私は満足だよ。《錬金魔法》のLvも上がったし、物作りに役立ちそうな新しいスキルも手に入ったからね。クロウさんの羽もたくさん手に入ったし……ウハウハだね!いい事づくめだ!」
――――――――――――――――――――――――――
名称:リオ
種族:骸骨錬金術師
Lv:1/15
HP:16/16
MP:18/18
SP:14/14
攻撃力:6
防御力:4
魔法力:11
抵抗力:8
素早さ:7
ランク:F
パッシブスキル
《夜目Lv2》《言語理解Lv―》《光属性脆弱Lv10》《打撃脆弱Lv10》《状態異常無効Lv―》《創造の手Lv1》
アクティブスキル
《錬金魔法Lv2》《灼熱の魔眼Lv1》《ステータス閲覧Lv1》《擬態Lv1》《魔力操作Lv1》《呪法Lv1》
称号スキル
《邪神の子Lv―》《転生者Lv―》《ただの屍Lv1》《見習い錬金術師Lv1》《――――》
――――――――――――――――――――――――――
【パッシブスキル:《創造の手》自身が作製する物がより良い品質になりやすくなる。同時に作製に失敗した際の《大失敗》の確率も上がる。】
【アクティブスキル:《呪法》触媒を使用し物や人を呪い、災いや幸福をもたらす。才能が必要な為、扱える者は少ない。】
「いやー、《創造の手》いいですねぇ。いい品質になりやすくなるだけでも大助かりですよ!沢山アイテム作ってスキル鍛えなきゃ!」
「おい待て待て待てリオ。何だこの《呪法》ってのは。」
「強制取得みたいですね。私が作るものは呪われちゃうみたいですし。でもバフデバフ撒けそうだから良くないですか?」
「確実に敵味方無差別に巻き込む奴だろそれ。状態異常効かないのリオだけなんだからタイマン張る時だけにしてくれ。」
「作るアイテムは投げつけた相手や狭い範囲だけに作用する物にしてよ?絶対だからねリオ。ヤバい物が出来たら僕とクロウさんは逃げるからね?」
「大丈夫大丈夫なんとかなるって!まぁこの世界に危険物取扱者の資格とか無いし多少は……ね?色々試してみない事には分からないし、早速クロウさんの羽使って何か作ろーっと。あ、トーリちゃんの蔦も少し欲しいな。」
そう言うと俺の羽とトーリの蔦を抱えて巣穴の奥に消えていく。ほんとマイペースだなリオ。どんな時も自分本位で突っ走ってる。見習いたいとは思わないが。
「はぁ……じゃあ僕も進化しちゃいますね。リオに絡まれる心配が無くなったから良しとしましょう。」
「なんか大変だなトーリ。リオは転生前からずっとあんな調子だったのか?」
「僕と居る時はずっとあんな感じでしたよ?興味の方向性が錬金術じゃなくてハンドメイドや料理なだけだったのでもう慣れました。」
――――――――――――――――――――――――――
名称:トーリ
種族:魔草
Lv:5/5
HP:16/16
MP:25/25
SP:21/21
攻撃力:7
防御力:6
魔法力:13
抵抗力:9
素早さ:0
ランク:G
パッシブスキル
《光合成Lv1》《言語理解Lv―》《火属性脆弱Lv10》
アクティブスキル
《土魔法Lv1》《凍結の魔眼Lv1》《ステータス閲覧Lv1》
《模倣Lv1》《植物操作Lv1》《縛り上げLv1》《魔力操作Lv1》
称号スキル
《邪神の子Lv―》《転生者Lv―》《――――》
――――――――――――――――――――――――――
【進化先を表示します】
《擬態する蔦草:ランクF》
《人喰い花:ランクF-》
《弾け飛ぶ花弁:ランクF+》
《人面若木:ランクF》
【《擬態する蔦草》:ランクF】
【《擬態》、《模倣》により小動物等の形の疑似餌を作り、それを狙ってきた捕食者を罠で捕まえる魔物。】
【消化出来ない魔石や魔物の部位を根粒に溜め込む性質がある為、大きく成長した個体が居た付近では一攫千金が狙える。】
【《人喰い花》:ランクF-】
【他者を喰らい、その血を啜る事によって血で出来た花弁の鮮やかな花を咲かせる魔物。】
【《誘香》で獲物をおびき寄せ、大きな口で噛み砕き血液を全身で吸収する。――本日の天気は、晴れのち血の雨。】
【《弾け飛ぶ花弁》:ランクF+】
【何かに当たると炸裂する花弁を飛ばして攻撃してくる魔物。】
【その花弁は特殊な鏃や爆弾に加工される為需要があるが、弾幕を張られると厄介なので遠距離からの《火魔法》で処理する事を推奨されている。】
【《人面若木》:ランクF】
【幹に顔が浮かんでおり成長すると人語を操るようになる、森の精霊とも称される《人面古代樹》の若木である。】
【若木であるため内包魔力は少ないが、火属性以外に高い親和性を持つのでその枝は杖や魔力触媒として人気である。】
「うーん、僕はまず自力での移動手段の確保が最優先ですかね、クロウさんやリオに運んでもらうにしても万が一があった時詰んじゃいますから。」
「だとすると《人面若木》はダメじゃね?木なら進化した場所に固定されそうだぞ。」
「僕もそれは思ってました。で、残りの三つから選ぶとなると、《擬態する蔦草》は色々悪いこと出来そうな気がするんですよね。ここら辺に張り巡らせてる僕の蔦の強度も上がりそうですし。《人喰い花》にして二人には出来ない近接を補うのも考えましたけど壁作るだけなら正直《土魔法》で十分なんですよね。自分の体張る必要が無い。かと言って《弾け飛ぶ花弁》で弾幕張っても対イトナを考えると微妙かな。という訳で、決定です。」
そう言ったトーリを光が包み、暫くの後姿を現したのは……所々に花を咲かせた小さな緑色の羊?
「え?トーリだよな?なんで羊なん?」
「ちゃんと《擬態する蔦草》に進化しましたよ。《模倣》で色々生み出して《擬態》で羊っぽく見せてるだけです。驚きましたか?」
――――――――――――――――――――――――――
名称:トーリ
種族:|擬態する蔦草
Lv:1/15
HP:16/16
MP:15/15
SP:17/17
攻撃力:5
防御力:7
魔法力:9
抵抗力:12
素早さ:0
ランク:F
パッシブスキル
《光合成Lv2》《言語理解Lv―》《火属性脆弱Lv10》
アクティブスキル
《土魔法Lv1》《凍結の魔眼Lv1》《ステータス閲覧Lv1》
《模倣Lv1》《植物操作Lv2》《縛り上げLv1》《魔力操作Lv1》《擬態Lv1》
称号スキル
《邪神の子Lv―》《転生者Lv―》《まねっこLv1》《――――》
――――――――――――――――――――――――――
【アクティブスキル:《擬態》自分の体色や形状を変化させ、周囲の地形に溶け込んだり他の動植物に見せかけるスキル。】
【称号スキル:《まねっこ》他者を騙すスキルが見破られにくくなり、スキルLvが上がりやすくなる。】
「進化しても素早さが無いって事は本体は相変わらず球根とかか?」
「そうなんですよね。蔦を伸ばすだけなら本体から7メートル位は行けそうですけど、《模倣》と《擬態》を使って自由に動かせるのはその半分って感じですかね?でも進化した事でやりようはあるので置物の座は返上しますよ。」
「今後に期待だな。イトナの件もあるから少し今の体に慣れたら急いでレベリングしておきたい。今の俺達が正面からぶつかっても正直勝てるか怪しいし、いつここが見つかるかも分からない。3対1とは言え糸は脅威だしステータスでゴリ押しされたら普通に負けそうだからな。」
「また芋虫狩りですかね……。僕もリオに武器作って貰えばいいんですけど持ち運びがなぁ。」
「それなんだけど多分俺のスキルでなんとかなるんだよなぁ。邪神のお陰で《影魔法》が使える子になった。リオが沢山アイテム作るとかさっき言ってたし後でついでに頼もうぜ。」
そう話しながら新しい体を慣らしながら、新しく生えたスキルの使い勝手を確認していた俺とトーリは突如聞こえた洞窟からの爆発音で頭を抱えた。
「え!?何してんのリオ!?」
「はぁ……あいつもう単独行動禁止な。」
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