転生したら、皇女でした

蜜柑

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一章

4年後

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転生したと分かってから4年が経った。今年で私も5歳である。あれから、頑張って情報収集した結果わかったことをまとめると、今世での私はエルディアラ=マリアロゼット・テレジエナ・ファーチェス・ハルトレイク、カルナンディアという名前の大陸にあるハルトレイク帝国の第一皇女だ。あの時隣にいた赤ん坊は、私の双子の妹の第二皇女シェルディアラらしい。一度鏡を見て見たところ、本当にそっくりだった。んで、私の全名がわかった時に思ったのが…私、前世で大好きだった乙女ゲームの世界に転生してた。でも、悪役令嬢でもヒロインでもない。いわゆる お助けキャラと呼ばれる登場人物で、このキャラと仲良くなっておくと後々物語を進めやすくなる、ってところ。

………

ゲームの設定では、子供は5歳くらいまでは髪の毛の色は皆灰色で、5歳になる年に受ける神託の儀の際に授けられる属性によって髪の色が変化する。それも、単純にその属性の色になるんじゃなくて、適正値が同じくらいの属性の色同士が混ざり合って現れるのだ。火属性が赤、水属性が青、氷属性が水色、風属性が緑色、植物属性(蔦なんかを操れたりするらしい)が黄緑色、土属性が茶色。ここまでが一般属性(植物属性は珍しいけど)。光属性が金色、治癒属性が桃色、聖属性が青みがかった銀色。つまり、水属性と火属性の適正値が同じくらいだと紫色、光属性と治癒属性の適正値が同じくらいだとストロベリーブロンドになるってことか…あと、伝説レベルなんだけど全属性に適正があり、かつ適正値がほぼ同じだとめちゃくちゃ綺麗な虹色になるらしい。英雄王と呼ばれている人と、あと4代目の皇帝しかいなかったらしいけど。あれ?もし乙女ゲームの設定通りなのなら、もうすぐ神託の儀だと思うんだけど…いつなんだろ。

「一の宮さま、二の宮さま。神託の儀のお時間でございます。準備はよろしいでしょうか?」

なんと、今日だった。
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