ヒーローが友達

夢猫雷

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第ニ事件

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学校から帰ってきたら、お父さんがリビングにいるのを見た。

お父さんは、いつも23時に帰宅。私が寝てる時間だ。

今日は早いのは、金曜日だからだ。17時に帰宅。

そうだ。金曜日だけは、お父さんとの時間がある。

私は、嬉しくて、お父さんを後ろから抱きしめる。

「ただいま」

「おー、おかえり。今日の夜ごはんで、ピザ食べに行くね。」

「やったー!」

ピザ食べに行くのが久しぶり。

「楽しみ!」

という気持ちが、あの女が来って終わった。

ドアを強く閉じって、走って少しずつ近づく足音。




ホラー映画みたい。




「はるっち~」

私を力強く押さえられたせいで、壁に腕ぶつかった。

「痛ー」

私の不幸に微笑む、本当に性格の悪い継母。名前は知奈。

どうやら私のこと好きらしい(冗談)。



知奈は、また気持ち悪い喋り方を始める。

「ねえー、はるっち~!高級レストラン行こうよ。二人でー!」

ダメ!お父さんとピザを食べに行く約束をしたもん!

お父さんは、約束を破れない人だよ。

「二人?冬木は?」

「えー!でも、冬木ちゃんは、友達と遊びに行くって言ってたんだよ。ねえ、ふゆっち。」

知奈は、笑顔で話す。でも、目は正直。そして、知奈の目は、私をゴミのように見つめる。

きっと頷いて欲しいだろう。でも、無理。

というより何?ふゆっちって?始めてそう呼ばれただけど気持ち悪い。

「パパ、私それ言ってない。」

知奈は、笑顔からすぐに真顔になる。

怖ーー

「なんな知奈?なんでいつも冬木抜きにするの?」

「違う!私たち二人の時間が欲しいだけだよ。」

「ややや、二人で出かけたじゃんこの前。っていうかなんで冬木がいないとき誘わないの?」

「もーう。泣く。どっちの方を愛してるの?私か?冬木か?」

「二人とも。」

「そうじゃなくて本当に愛してる方、一人。」

「冬木。僕の大切な娘。」

「もーーーう!」

「冬木、ベランダで待ってくれへん?」

「あ、うん」

ベランダで待ってというのは、喧嘩が始めるということだ。いつもそう。

私は、ヘッドホンと携帯を持って、ベランダに出た。



狭いアパートのベランダに、いろんなものが入ってる箱が一つ。私はそこに座る。私はヘッドホンを耳にかける。



性格悪い知奈とお父さんの喧嘩声。内容は、愛とお金と私。



この状況で一番良いなのは、今聞いてる曲と夜の景色。



私が住んでいるアパートは、木で囲んでいる。

風がたくさん吹くし、木の影で日頃太陽の日差しが強くない。

だから、夏の今でも涼しい。




ララララーラララーー



気がついたら、曲のリズムに合わせて指や足を動かす。



携帯に一瞬目を通したら

「あ、」

後5パーしかない。



まあいいか。仕方がない。



私は、曲を聞き続く。



ママと会いたい。。。




急に寂しくなる。





そして、私は空を見る。星が多いわけでもないけどなんだか、落ち着く。




そういえばこれ、、、



あの日に似てる。




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