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先生の適当な作戦
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「さっ、じゃあいつ王城に挨拶に行こうか」
ヨイショと座る先生、脈絡なく爆弾投下しないで欲しい。
「あの…なぜ?」
こう聞いた私はおかしくないはず。
すると先生は1枚の紙を机に置いた。
「これが賭けのコマの人たち一覧。大人たちの遊びだね。これを終わらせるためだよ」
なるほど、私の籠絡を狙う人物たちの特徴などが書いてあり誰に賭けるか印を付ける表まである…って候補の人数が多い!
数えると13人も候補者がいた。
しかもその中に留学生リュドガー・ガラフと騎士見習いイルザック・バーレインはいない。
「リュドガー・ガラフは単に希少属性の君を国に連れて帰りたいだけだと思うよ。バーレイン君は…なんでだろね?」
アハハと笑ってるけどこちらとしては笑い事じゃない。
「そういえば…この一覧の家って…お母様がお茶会に誘われること多い家が幾つかあります。私もっていつも言われるって…」
そう、ただ同じ学生じゃないから絡みがなかっただけで来年には更に2人増える予定のようだ。
卒業後は我が家の支援と引き換えに決まった就職先の魔法師団に候補者たちが待ち構えている。
「ね?私を選んだことにするの、けっこー良いでしょ?」
唖然としていたらまたこの先生はヘラヘラ笑っている。
「数年安泰♪」とご機嫌だ。
「例えば…例えばなんですけど、この候補者以外を選んだ場合は…」
チラリとファルス先輩を見て言うと先輩が笑いながら「僕とか?」なんていう。
「例えば!です!」なんて言ったけど赤くなってたらどうしよう。
誤魔化しに先生を見ると悪い顔していた。
血の繋がりは無いのに図書館で見たファルス先輩の悪い顔にそっくりだ。
兄弟みたいなもんって関係、頷ける。
「んー、あー、まあ、た、と、え、ば?セドと恋人になったとするー」
先生がその長い指を一本づつ立て、つつつと寄せる。
「1番高い可能性はセドが消される~」
片手をクッと握りしめた。
「こ…殺され…?!」
「違う違う多分。まぁ別れるように仕向けられるか退学する羽目に追い込まれるか…とりあえず王城と繋がりが薄いセドとくっつくのは王家は嫌がるだろねぇ。セドには姉や妹はいないから王家と縁も結びにくいしね」
思っていたより私は監視下に置かれるように運ばれていたのかもしれない。
「でも候補者じゃないけどイルザック・バーレイン君なら彼が騎士の中でも高い役職に付くのが約束されるだけだろうね」
「なんでそんな差が…なぜですか?」
「王家に忠誠を誓う騎士団長子息だからだよ~」
遊びの体を成しているが私を王家の意のままに操れるように事が運ばれているようにしか思えない。
先生曰く、だからこそ賭けを終わらせるには私たちが仲睦まじい恋人同士になったと王家に伝えなきゃならないらしい。
「でさ、セドを私が雇うことにしたんだ~」
なんでも結婚となると爵位を継ぐ羽目になるから外堀を埋められる前に補佐候補はもういるアピールもするらしい。
「あとの人材はある程度うちの使用人たちを買収済みなんだ~」
「ナル兄様…変なところ抜かりないよね」
「めんどくさい回避の為なら頑張れる」
先生みたいな人を「残念イケメン」っていうんだろうな。
「で、冒頭の王城にいつ行くか、なんだよ~。多分恋人になったって賭けの駒として報告したら挨拶に行くことになるからさ~。逆算して報告すれば予定つけやすいでしょ?」
「ナル兄様、話が飛躍しすぎてますよ」
「そう?報告するーの、挨拶するーので終わりじゃないの?」
面倒くさい臭いを感じたのか先生の顔が明らかに曇る。
あ、この作戦ザルだ!
失敗するかもしれない…。
そう思ったのは私だけじゃないはずだ。
ヨイショと座る先生、脈絡なく爆弾投下しないで欲しい。
「あの…なぜ?」
こう聞いた私はおかしくないはず。
すると先生は1枚の紙を机に置いた。
「これが賭けのコマの人たち一覧。大人たちの遊びだね。これを終わらせるためだよ」
なるほど、私の籠絡を狙う人物たちの特徴などが書いてあり誰に賭けるか印を付ける表まである…って候補の人数が多い!
数えると13人も候補者がいた。
しかもその中に留学生リュドガー・ガラフと騎士見習いイルザック・バーレインはいない。
「リュドガー・ガラフは単に希少属性の君を国に連れて帰りたいだけだと思うよ。バーレイン君は…なんでだろね?」
アハハと笑ってるけどこちらとしては笑い事じゃない。
「そういえば…この一覧の家って…お母様がお茶会に誘われること多い家が幾つかあります。私もっていつも言われるって…」
そう、ただ同じ学生じゃないから絡みがなかっただけで来年には更に2人増える予定のようだ。
卒業後は我が家の支援と引き換えに決まった就職先の魔法師団に候補者たちが待ち構えている。
「ね?私を選んだことにするの、けっこー良いでしょ?」
唖然としていたらまたこの先生はヘラヘラ笑っている。
「数年安泰♪」とご機嫌だ。
「例えば…例えばなんですけど、この候補者以外を選んだ場合は…」
チラリとファルス先輩を見て言うと先輩が笑いながら「僕とか?」なんていう。
「例えば!です!」なんて言ったけど赤くなってたらどうしよう。
誤魔化しに先生を見ると悪い顔していた。
血の繋がりは無いのに図書館で見たファルス先輩の悪い顔にそっくりだ。
兄弟みたいなもんって関係、頷ける。
「んー、あー、まあ、た、と、え、ば?セドと恋人になったとするー」
先生がその長い指を一本づつ立て、つつつと寄せる。
「1番高い可能性はセドが消される~」
片手をクッと握りしめた。
「こ…殺され…?!」
「違う違う多分。まぁ別れるように仕向けられるか退学する羽目に追い込まれるか…とりあえず王城と繋がりが薄いセドとくっつくのは王家は嫌がるだろねぇ。セドには姉や妹はいないから王家と縁も結びにくいしね」
思っていたより私は監視下に置かれるように運ばれていたのかもしれない。
「でも候補者じゃないけどイルザック・バーレイン君なら彼が騎士の中でも高い役職に付くのが約束されるだけだろうね」
「なんでそんな差が…なぜですか?」
「王家に忠誠を誓う騎士団長子息だからだよ~」
遊びの体を成しているが私を王家の意のままに操れるように事が運ばれているようにしか思えない。
先生曰く、だからこそ賭けを終わらせるには私たちが仲睦まじい恋人同士になったと王家に伝えなきゃならないらしい。
「でさ、セドを私が雇うことにしたんだ~」
なんでも結婚となると爵位を継ぐ羽目になるから外堀を埋められる前に補佐候補はもういるアピールもするらしい。
「あとの人材はある程度うちの使用人たちを買収済みなんだ~」
「ナル兄様…変なところ抜かりないよね」
「めんどくさい回避の為なら頑張れる」
先生みたいな人を「残念イケメン」っていうんだろうな。
「で、冒頭の王城にいつ行くか、なんだよ~。多分恋人になったって賭けの駒として報告したら挨拶に行くことになるからさ~。逆算して報告すれば予定つけやすいでしょ?」
「ナル兄様、話が飛躍しすぎてますよ」
「そう?報告するーの、挨拶するーので終わりじゃないの?」
面倒くさい臭いを感じたのか先生の顔が明らかに曇る。
あ、この作戦ザルだ!
失敗するかもしれない…。
そう思ったのは私だけじゃないはずだ。
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