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しかし、ギディオンはそれを許さない。
きっとシリル自身の意思でそれを口にすることを望んでいるのだ。
いくらこちらが固く口を閉ざそうと、あらゆる手段で言わせようとするだろう。
その執拗さと残酷さは今、身をもって知っている。――もう限界だった。
「……はぁ、ふ、あぁ……っ、い、いれて……」
羞恥に震えながらぼそりと呟くと、ぴたりとギディオンの動きが止まった。
ギディオンは「ふふっ」とこの場にそぐわない柔らかな微笑みを漏らした。
「やっと言葉らしい言葉が出てきたね。でも、まだ聞こえない。ちゃんと誰の何でどうしてほしいのか、はっきり言って」
そう言って、シリルの腰から手を離した。
シリルはそろそろと腰をギディオンの方へ突き上げた。
「ギ、ギディオンの、ち、ちんぽで、ここ……っ、ふぁ、ぐちゃぐちゃにして……ッ」
両手で尻を広げ、ひくつく恥部を自らさらす。羞恥で心臓がどうにかなりそうなのに、淫らな期待に胸が高鳴ってしまう。
ギディオンはその光景に、目を細めた。
「シリルは物分かりがいい子だね。さすが僕の使い魔だ。……でも『ここ』なんて誤魔化しちゃだめだよ。教えたよね? シリルのここが何なのか」
ふぅ、と細い息を、哀れなほどに男の熱を欲してわななく秘部に吹きかける。
その淡い刺激は、強烈なもどかしさとなって背筋を駆け上がった。
「ひぁ……っ、ご、ごめんなさい……っ! お、俺の、メ、メス猫まんこ、ぐちゃぐちゃに、して……っ」
涙で濡れた瞳でギディオンを仰ぎ見ながら、行為の最中、何度も教え込まれた卑猥なおねだりを自ら口にする。
そこに羞恥はなく、ただただ切実な懇願ばかりだった。
その哀れみを誘うほどに必死な姿に、ギディオンは歪んだ恍惚の笑みを満面に浮かべた。
そして勢いよくシリルの腰を掴むと、自身の先端をねじ込み、思い切り突き上げた。
「あぁあ……っ!」
「いい子だね……っ、本当に、シリルは、お利口さん……ッ。だから、いっぱいご褒美あげようね……っ」
ずちゅ、どちゅ、とこれまでにないほど激しく何度も何度も奥を突かれる。
一心不乱に腰を振るギディオンにこれまでの余裕はなく、貪るように腰を打ちつけていた。
その激しさに、チカチカと頭の中で光が弾ける。
「はっ、あ、あ、あ……っ、あぁああ……ッ、や、やめ、しんじゃう……っ」
「ははは、僕がシリルを殺すはずがないだろう。まったく、本当に言う事なす事すべて可愛いなぁ」
上がる息に笑いを含みながら言って、ひときわ強くシリルの奥を貫いた。
「―――ッ、あぁあああ……っ!」
荒々しい絶頂の波が下腹部から突き上がって、シリルは淫らな絶叫を吐き散らした。
びくびく、と強烈な快感の余韻に肌が震える。
シリルはすっかり力が抜けて、その身をベッドに沈めた。
一方のギディオンは息は多少弾んでいるものの、まだ体力は有り余っているようだ。
ぐったりとしたシリルなどお構いなしに、背後から覆い被さって耳にちゅ、ちゅ、と甘やかな口づけをしてきた。
「ふふっ、ちゃんと可愛いメス猫になれたねぇ、いい子いい子」
耳を指先で摘まんでぐりぐりと撫でながら囁かれ、反射的にギディオンのものを咥えこんでいるそこがきゅっ、と締まった。
「あ、ちゃんとご主人様の声にもえっちな反応できてる。さすが、シリル~! もうメスとして完璧だね」
屈辱でしかない褒め言葉なのに、ゆるゆると腰を振ってナカを軽く揺すられると、淫らな疼きが下腹部から絶え間なく溢れ出た。
「完璧なメス猫になったところで――」
ギディオンは体を繋げたまま、シリルの体を反転させて仰向けにさせた。
「ぐ、ぁ……っ」
ぐるり、とナカを抉られるような乱暴な快楽に、シリルは喉を反らして喘いだ。
真っ白な腹に、びくんっ、と卑猥な震えが波打つ。
ギディオンはシリルの両手を上から押さえつけるようにして、ぎゅっと握った。
「これから子作り交尾をいっぱいしようね。赤ちゃんができるまでやめないよ」
無邪気と狂気、相反するふたつを矛盾なく孕んだ笑みで、愛おしげにシリルを見下ろすギディオン。
そんなおぞましい笑みに、恐怖するどころか、ゾクゾクとやましい期待に背中を粟立たせるシリルは、もう引き返せないところまで来ていた……。
―了―
きっとシリル自身の意思でそれを口にすることを望んでいるのだ。
いくらこちらが固く口を閉ざそうと、あらゆる手段で言わせようとするだろう。
その執拗さと残酷さは今、身をもって知っている。――もう限界だった。
「……はぁ、ふ、あぁ……っ、い、いれて……」
羞恥に震えながらぼそりと呟くと、ぴたりとギディオンの動きが止まった。
ギディオンは「ふふっ」とこの場にそぐわない柔らかな微笑みを漏らした。
「やっと言葉らしい言葉が出てきたね。でも、まだ聞こえない。ちゃんと誰の何でどうしてほしいのか、はっきり言って」
そう言って、シリルの腰から手を離した。
シリルはそろそろと腰をギディオンの方へ突き上げた。
「ギ、ギディオンの、ち、ちんぽで、ここ……っ、ふぁ、ぐちゃぐちゃにして……ッ」
両手で尻を広げ、ひくつく恥部を自らさらす。羞恥で心臓がどうにかなりそうなのに、淫らな期待に胸が高鳴ってしまう。
ギディオンはその光景に、目を細めた。
「シリルは物分かりがいい子だね。さすが僕の使い魔だ。……でも『ここ』なんて誤魔化しちゃだめだよ。教えたよね? シリルのここが何なのか」
ふぅ、と細い息を、哀れなほどに男の熱を欲してわななく秘部に吹きかける。
その淡い刺激は、強烈なもどかしさとなって背筋を駆け上がった。
「ひぁ……っ、ご、ごめんなさい……っ! お、俺の、メ、メス猫まんこ、ぐちゃぐちゃに、して……っ」
涙で濡れた瞳でギディオンを仰ぎ見ながら、行為の最中、何度も教え込まれた卑猥なおねだりを自ら口にする。
そこに羞恥はなく、ただただ切実な懇願ばかりだった。
その哀れみを誘うほどに必死な姿に、ギディオンは歪んだ恍惚の笑みを満面に浮かべた。
そして勢いよくシリルの腰を掴むと、自身の先端をねじ込み、思い切り突き上げた。
「あぁあ……っ!」
「いい子だね……っ、本当に、シリルは、お利口さん……ッ。だから、いっぱいご褒美あげようね……っ」
ずちゅ、どちゅ、とこれまでにないほど激しく何度も何度も奥を突かれる。
一心不乱に腰を振るギディオンにこれまでの余裕はなく、貪るように腰を打ちつけていた。
その激しさに、チカチカと頭の中で光が弾ける。
「はっ、あ、あ、あ……っ、あぁああ……ッ、や、やめ、しんじゃう……っ」
「ははは、僕がシリルを殺すはずがないだろう。まったく、本当に言う事なす事すべて可愛いなぁ」
上がる息に笑いを含みながら言って、ひときわ強くシリルの奥を貫いた。
「―――ッ、あぁあああ……っ!」
荒々しい絶頂の波が下腹部から突き上がって、シリルは淫らな絶叫を吐き散らした。
びくびく、と強烈な快感の余韻に肌が震える。
シリルはすっかり力が抜けて、その身をベッドに沈めた。
一方のギディオンは息は多少弾んでいるものの、まだ体力は有り余っているようだ。
ぐったりとしたシリルなどお構いなしに、背後から覆い被さって耳にちゅ、ちゅ、と甘やかな口づけをしてきた。
「ふふっ、ちゃんと可愛いメス猫になれたねぇ、いい子いい子」
耳を指先で摘まんでぐりぐりと撫でながら囁かれ、反射的にギディオンのものを咥えこんでいるそこがきゅっ、と締まった。
「あ、ちゃんとご主人様の声にもえっちな反応できてる。さすが、シリル~! もうメスとして完璧だね」
屈辱でしかない褒め言葉なのに、ゆるゆると腰を振ってナカを軽く揺すられると、淫らな疼きが下腹部から絶え間なく溢れ出た。
「完璧なメス猫になったところで――」
ギディオンは体を繋げたまま、シリルの体を反転させて仰向けにさせた。
「ぐ、ぁ……っ」
ぐるり、とナカを抉られるような乱暴な快楽に、シリルは喉を反らして喘いだ。
真っ白な腹に、びくんっ、と卑猥な震えが波打つ。
ギディオンはシリルの両手を上から押さえつけるようにして、ぎゅっと握った。
「これから子作り交尾をいっぱいしようね。赤ちゃんができるまでやめないよ」
無邪気と狂気、相反するふたつを矛盾なく孕んだ笑みで、愛おしげにシリルを見下ろすギディオン。
そんなおぞましい笑みに、恐怖するどころか、ゾクゾクとやましい期待に背中を粟立たせるシリルは、もう引き返せないところまで来ていた……。
―了―
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