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Mr.パンプキンヘッドが言うには

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やあ、我輩は皆からMr.パンプキンヘッドと呼ばれている者だ。
何故かって?頭がカボチャだからだよ。イカすだろ?

そんな我輩が最も輝く日がある。
何時だか聞きたいかい?聞きたいだろ?聞きたまえ!

なんと10月31日!ハロウィーンの日さ!
町中に何処もかしこも我輩をモチーフにしたカボチャをくり貫いたランタンを飾り、我輩をモチーフにした衣装を着て、我輩をモチーフにしたお菓子を貰いに家から家へと渡り歩く! 
素晴らしい我輩の為の日だ!

そんな日に我輩が街を練り歩いたらどうなると思う!?
その水っぽい頭で想像したまえ……子供達は大いにはしゃぎ回り、淑女は我輩の魅力に夢中になり、紳士諸君は日陰に追いやられることは間違いない! 
老人?老人は休ませたまえ。君は鬼畜の申し子か何かか?

いやあ、想像しただけでも背筋に何かが走るような感覚がする!
……いや、背筋に何かいるな。
……ふむ、蜘蛛か。何時我輩の服の中に忍んだのだ?巣に帰れ、ハエが2、3匹程かかっていたぞ。

おい、君。早く我輩のクローゼットから飛びきり高級なあの服を持ってきてくれたまえ。

違う、それは我輩がどうしても興奮が収まらなかった時の拘束具だ。もっと右にある。
それは夏用の我輩の帽子だ! 中の保冷剤は冷凍庫に入れたまえ!

……ふむ、ようやっと持ってきたか。中々にいいだろう?
なんてったって、我輩をモチーフにした者達が着ていたものを参考にしたのだからな。
では行ってくるぞ。

何処に行くのだと?馬鹿を言うんじゃない、冗談は顔だけにするのだな!
行く場所は1つ!我輩を尊敬し、年に1回お祭り騒ぎを繰り広げている人間のところだ!

我輩が来た時は驚いて腰を抜かすだろう!
楽しみだ! 実に楽しみだ!
はっはっはっはっ!
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