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第5章 ラブリーさまーばけーしょん
44 砂浜への前哨戦 2 〔念願の研究完成〕
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「玉佐間課長、お呼びですか?」
「すまないね、高背君……午後からちょっと研究室の方に来てくれないかね?」
「もちろん!……完成したんですね……課長」
「ああーようやくだ!……どうだ、この辺でもういいだろう、彼女も呼んでやっても!」
「そうですね……電話しておきます」
「ああ、頼む……13時に、研究室前のホールで待ち合わせよう」
「はい!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
『もしもし、ジョセフィーヌかい?……うん……僕だ……今日、午後1時に、○○町の○○科学省科学研究所特別技術室地下2階に来てくれ! 必ず1人で来るんだぞ!』
『何ですか、こんな平日に。あ! あっちの仕事ですか?』
『まあ、似たようなもんだが。まあ、今日のうちに仕上げておけば、心置きなく明日水着を買いに行けるだろう? 明日は、休みなんだし』
『う#……何でトールさんが、水着の事を知ってるんですか? 指令にしか言ってないのに(#^ω^)』
『まあ、気にするな。じゃあ、1時だぞ、忘れるな!』
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「よ! 高背君、それにジョセフィーヌ」
「司令? キング司令ですか?」
「ああ、ここでは玉佐間課長で通っているんだ、まあ、これが本当の俺なんだけどな」
「玉佐間……課長?……なんでですか?」
「ああ、そうだよ。おまえ、俺達が、悪事だけで飯食ってると思ってたか?」
「いやあ……確かに、あの悪事では、赤字ばっかりでしたし。それに、上手くいっていることはなかったように思えたし」
「あーあ、お前、酷いななー、こいつ、ひでーよ、高背~~、思いやりがないよ~」
「え? あ?」
「えっと、ジョセフィーヌ、少しは手加減してくださいよね~課長は打たれ弱いんですから」
「え? え? え?」
「はいはい……玉佐間課長、そんなことより、例の件を早く見せてくださいよ」
「おー、そうだったね。じゃ研究室に入るよ」
―― ビュイイイインンイイイイイイ ――
「すごい設備ですね。いつもの暗いアジトとは大違い。ここは何を研究しているんですか?」
「お! ジョセフィーヌ君、よくぞ聞いてくれました。ここの研究室はね、かの○○科学省のずっと下請けの研究室なんだけど、研究費だけは莫大にもらえるんだよ」
「実は、ここで研究しているのは、Aiの次を担うBi記憶装置というものを開発中なんだ」
高背が、課長に変わりプロジェクターとパワーポイントで、プレゼンを始めた。
「○○科学省は、ご存じの通り、我が国の教育を司る行政の中枢だ。しかし、昨今Aiの台頭で各分野に教育の専門職が不要ではないかとの議論がされるようになってきた。そこで、○○科学省は、もっと教育に専門性を持たせるために、教育専門職にお笑いのセンスと技術をミックスさせたBiを搭載することを考えたんだ。世の中、Aを目指すんじゃなくBを目指して、楽しくやろうがコンセプトだ。○○科学省は、いろいろなものにBiを搭載する研究を進めていて、その先駆者が、玉佐間課長なんだ」
「へえ、そうなんだ」
ジョセフィーヌは、半分呆れたように、生返事をしただけだった。
それでも、高背は、説明を止めなかった。
「課長は、本格的にBiを完成させる前にプレテストを行った。つまり、いかなる場合も、笑いを忘れないかということを調べていたんだ。どこでテストしていたかわかるか? ジョン」
「さあ……?」
ジョセフィーヌは、まったく関心がなかった。
「課長は、最高のBiアンドロイドを完成させたんだ。我らが仲間として」
「え? 仲間? まさか?」
ジョセフィーヌは、あのタンクを思い出した。
「そう、その通り。思い出したようだね、ジョン。そう、つまりあのタンクこそ、Biを搭載したアンドロイドだったんだ」
ここで玉佐間課長が、悲しそうに付け加える。
「ただ、彼は、あの運動会の戦いで名誉の負傷をした。ケガは大したことはなかったが、面白さも大したことがなかったんだ! そこで、今回Biを改良してタンク2号を完成させたんだ。名付けて、『Biアンドロイドスーパーわっはっは』 長いので〈バスパ〉で、どうかな?」
「えっと、何か、この時点で、悲しくて笑えるんですけど」
ジョセフィーヌが、何とも言えない切ない笑みを浮かべていた。
「ちょっとイメージした笑いと違うような気がするけど、あんまり細かいことにこだわると、また笑えなくなるから。まあ、いいことにするか」
玉佐間課長は、高笑いしながら、みんなをバスパのところに案内した。
バスパは、中肉中背で目立った特徴はないが、誰にでも変装がしやすいように作られた。見た目は、人間とほぼ変わりがない皮膚感がある。年齢は、ジョセフィーヌと一緒にいても違和感のないように設定されていた。恋人だと言われてもおかしくは見えない。見た目は、筋肉がしっかりついていて、戦いには強そうな男性のボディをしている。
今は、ベッドの上で眠っている。
最初のスターターエネルギー点火スイッチは、過大負荷がかかるので、研究室から接続して行わなければならない。
起動した後は、自分で食物を摂取し、エネルギーに分解し、持続稼働が原則になる。 小さな表面の傷なら自己修復機能も備わっているので、メンテナンスも不要である。
心に笑いを備えた夢のようなアンドロイドが、今、目の前に横たわっている。
「じゃあ、起動スイッチをいれるぞ!」
玉佐間課長が、スイッチに手を掛けた。
「5秒前・4・」
高背主任がカウントダウンを始めた。
「3・2・」
「……………」
ジョセフィーヌは、あたりをキョロキョロ見渡しながら、頭を抱えて、姿勢を低くした。
「1・0・スイッチオン」
玉佐間課長が、スイッチレバーを引いた。
エネルギーメーターが、ゆっくりマックスに向かって上った。メーターが振り切れた時、バスパの目が開いた。
そして、次の瞬間……
「なんじゃーーいこりゃあああ! バカったれーーー!!!」
素っ裸のバスパに、「アンドロイドも羞恥心があるんだ」と、こっぴどく怒られた玉佐間課長と高背主任だった。
(つづく)
「すまないね、高背君……午後からちょっと研究室の方に来てくれないかね?」
「もちろん!……完成したんですね……課長」
「ああーようやくだ!……どうだ、この辺でもういいだろう、彼女も呼んでやっても!」
「そうですね……電話しておきます」
「ああ、頼む……13時に、研究室前のホールで待ち合わせよう」
「はい!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
『もしもし、ジョセフィーヌかい?……うん……僕だ……今日、午後1時に、○○町の○○科学省科学研究所特別技術室地下2階に来てくれ! 必ず1人で来るんだぞ!』
『何ですか、こんな平日に。あ! あっちの仕事ですか?』
『まあ、似たようなもんだが。まあ、今日のうちに仕上げておけば、心置きなく明日水着を買いに行けるだろう? 明日は、休みなんだし』
『う#……何でトールさんが、水着の事を知ってるんですか? 指令にしか言ってないのに(#^ω^)』
『まあ、気にするな。じゃあ、1時だぞ、忘れるな!』
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「よ! 高背君、それにジョセフィーヌ」
「司令? キング司令ですか?」
「ああ、ここでは玉佐間課長で通っているんだ、まあ、これが本当の俺なんだけどな」
「玉佐間……課長?……なんでですか?」
「ああ、そうだよ。おまえ、俺達が、悪事だけで飯食ってると思ってたか?」
「いやあ……確かに、あの悪事では、赤字ばっかりでしたし。それに、上手くいっていることはなかったように思えたし」
「あーあ、お前、酷いななー、こいつ、ひでーよ、高背~~、思いやりがないよ~」
「え? あ?」
「えっと、ジョセフィーヌ、少しは手加減してくださいよね~課長は打たれ弱いんですから」
「え? え? え?」
「はいはい……玉佐間課長、そんなことより、例の件を早く見せてくださいよ」
「おー、そうだったね。じゃ研究室に入るよ」
―― ビュイイイインンイイイイイイ ――
「すごい設備ですね。いつもの暗いアジトとは大違い。ここは何を研究しているんですか?」
「お! ジョセフィーヌ君、よくぞ聞いてくれました。ここの研究室はね、かの○○科学省のずっと下請けの研究室なんだけど、研究費だけは莫大にもらえるんだよ」
「実は、ここで研究しているのは、Aiの次を担うBi記憶装置というものを開発中なんだ」
高背が、課長に変わりプロジェクターとパワーポイントで、プレゼンを始めた。
「○○科学省は、ご存じの通り、我が国の教育を司る行政の中枢だ。しかし、昨今Aiの台頭で各分野に教育の専門職が不要ではないかとの議論がされるようになってきた。そこで、○○科学省は、もっと教育に専門性を持たせるために、教育専門職にお笑いのセンスと技術をミックスさせたBiを搭載することを考えたんだ。世の中、Aを目指すんじゃなくBを目指して、楽しくやろうがコンセプトだ。○○科学省は、いろいろなものにBiを搭載する研究を進めていて、その先駆者が、玉佐間課長なんだ」
「へえ、そうなんだ」
ジョセフィーヌは、半分呆れたように、生返事をしただけだった。
それでも、高背は、説明を止めなかった。
「課長は、本格的にBiを完成させる前にプレテストを行った。つまり、いかなる場合も、笑いを忘れないかということを調べていたんだ。どこでテストしていたかわかるか? ジョン」
「さあ……?」
ジョセフィーヌは、まったく関心がなかった。
「課長は、最高のBiアンドロイドを完成させたんだ。我らが仲間として」
「え? 仲間? まさか?」
ジョセフィーヌは、あのタンクを思い出した。
「そう、その通り。思い出したようだね、ジョン。そう、つまりあのタンクこそ、Biを搭載したアンドロイドだったんだ」
ここで玉佐間課長が、悲しそうに付け加える。
「ただ、彼は、あの運動会の戦いで名誉の負傷をした。ケガは大したことはなかったが、面白さも大したことがなかったんだ! そこで、今回Biを改良してタンク2号を完成させたんだ。名付けて、『Biアンドロイドスーパーわっはっは』 長いので〈バスパ〉で、どうかな?」
「えっと、何か、この時点で、悲しくて笑えるんですけど」
ジョセフィーヌが、何とも言えない切ない笑みを浮かべていた。
「ちょっとイメージした笑いと違うような気がするけど、あんまり細かいことにこだわると、また笑えなくなるから。まあ、いいことにするか」
玉佐間課長は、高笑いしながら、みんなをバスパのところに案内した。
バスパは、中肉中背で目立った特徴はないが、誰にでも変装がしやすいように作られた。見た目は、人間とほぼ変わりがない皮膚感がある。年齢は、ジョセフィーヌと一緒にいても違和感のないように設定されていた。恋人だと言われてもおかしくは見えない。見た目は、筋肉がしっかりついていて、戦いには強そうな男性のボディをしている。
今は、ベッドの上で眠っている。
最初のスターターエネルギー点火スイッチは、過大負荷がかかるので、研究室から接続して行わなければならない。
起動した後は、自分で食物を摂取し、エネルギーに分解し、持続稼働が原則になる。 小さな表面の傷なら自己修復機能も備わっているので、メンテナンスも不要である。
心に笑いを備えた夢のようなアンドロイドが、今、目の前に横たわっている。
「じゃあ、起動スイッチをいれるぞ!」
玉佐間課長が、スイッチに手を掛けた。
「5秒前・4・」
高背主任がカウントダウンを始めた。
「3・2・」
「……………」
ジョセフィーヌは、あたりをキョロキョロ見渡しながら、頭を抱えて、姿勢を低くした。
「1・0・スイッチオン」
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そして、次の瞬間……
「なんじゃーーいこりゃあああ! バカったれーーー!!!」
素っ裸のバスパに、「アンドロイドも羞恥心があるんだ」と、こっぴどく怒られた玉佐間課長と高背主任だった。
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