46 / 108
第5章 ラブリーさまーばけーしょん
46 海原の戦慄? 1 〔砂浜の先制攻撃!〕
しおりを挟む
「わーい! 海だー!! きれいだね~教頭!!!」
「……ん……」
「天気も良くて、この砂浜、とってもきれいだね。ベルちゃんは、海って来たことあるの?」
「いやー、こっちの世界じゃ、仕事ばっかりで、お休みなんかもらったことないもん#」
「よかったじゃない、教頭先生」
「……ああ……」
「なあ、どうした? 総司よ、さっきから、浮かない返事ばかりして。せっかくの楽しい海が台無しじゃないかのう~」
心配した鎌田技師が、岸川教頭を覗き込んで尋ねた。
「……なあ、……その“教頭”っていうのやめないか? 学校じゃないんだからさ。名前でいいよ。『俺』もカッコつけて『僕』って言うのやめるからさ」
「なーんだ! そんなこと気にしてたんだ! いいよ💛! 総司の好きなように呼んでやるよ! 〈ナレーターも短縮して呼んでもいいよ! 私ご機嫌だから〉」
〈え! 本当、じゃ〉ベルは、一段と笑顔が明るくなった。これで、ベルは、どこでも名前で呼べることを許されたようなものである。
「えーっと、私は、キシちゃんって呼ぼうかな?」
「好きにすればいいよ、どうせ俺はメグミって、呼び捨てにしてたんだし」
「わしは、今まで通り、ベルちゃんとメグちゃんだ。それにお前は、やっぱり総司だな! あははは……」
大きな海が、また4人の気持ちを近づけたような感じになったのだった。
「総司、早く 『海?』ってやつに、行きたいぞ!」
「じゃあ、まず、着替えないとな!」
「着替え?」
「そうだよベルちゃん。水着を買ったじゃん。ここで着るんだよ、みんな着てるよ。ほら!」
メグが、砂浜を指さすと、そこにはたくさんの人がいた。男も女も、みんないろいろな水着を着ていた。
色も形も様々で、どれもみんな太陽と砂浜とブルーの海にマッチして、きれいな模様を形作っていた。
「ほら、あそこに更衣室があるよ! 更衣室にはコインロッカーもあるから、大切な荷物を預けておくんだよ。小銭と泳ぐのに必要なものだけ持って、また集合ね!」
メグの指示に従って、みんなは更衣室に消えて行った。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「キング司令、ほれぼれするような腹筋ですね~」
「そうか~……トール君だって、素晴らしい上腕二頭筋じゃないか!」
「「 あはははは……… 」」
「ところで、ジョン君が遅いな~」
「……あ、来ましたよ! う!!!!」
「ジョン君……君!……すごいな!……トール君、これは大丈夫かな~」
「司令、これは危険ではないかと……」
「……だ~って、バスパが~……これが~いいって~いうから~」
ジョンは、砂浜の上に立って、顔を真っ赤にして、今にも泣き出しそうになっていた。 決して、砂浜が熱いわけではないのであるが……。
「あ! ジョン。ここに、スカーフが3枚あるんだ。1枚は、パレオにして、後の2枚は、大きくこの肩紐に蝶結びにするんだ! どうだ、これで何とかなるだろう!」
「おおお、トール、いいものを持っていたな~」
「いや指令、実はこれは、さっきバスパのやつが、よかったら使ってくださいと、置いて行ったんですよ」
「あいつ~~こーなると、わかっていたのねーー、もーーー。ところで、バスパは、どこにいるの?」
ジョンが、またも真っ赤になって怒りながら、バスパの行方を気にした。
「えーっと、あいつなら、次の作戦があるからって、どこかへ行っちゃったけど」
「もー、今度会ったら、ぜったい、仕返ししてやるからーー! もー怒ったら、お腹すいちゃった、司令、何かおごってくださいよ!」
「あ、あ、……わかった。海の家に何か、食べに行くか」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
広大なブルーの海。時々、白々とした波が立つ。茶色の砂浜とたくさんの海水浴の人々。大きなパラソルを広げ、シートに座って女神を待つ2人のおっさん。
遠くから聞こえるかわいい声……
「そーじー!そーじー!」
ベルが、元気に更衣室から走って来た。黒い髪をなびかせて、白い水着が茶色い砂浜にくっきり浮かびあがっている。
「キッシー。おっちゃんー」
メグの水着もグリーンとイエローのグラデーションがくっきりと際立って見える。
健康的で活発な2人の乙女の姿をおじさん達は、ただぼーっと眺めていたのだった。 砂浜で待つ2人にとっては、もうそれだけで100メガトン級のパンチを食らったのと同じくらいの攻撃力があった。
(つづく)
「……ん……」
「天気も良くて、この砂浜、とってもきれいだね。ベルちゃんは、海って来たことあるの?」
「いやー、こっちの世界じゃ、仕事ばっかりで、お休みなんかもらったことないもん#」
「よかったじゃない、教頭先生」
「……ああ……」
「なあ、どうした? 総司よ、さっきから、浮かない返事ばかりして。せっかくの楽しい海が台無しじゃないかのう~」
心配した鎌田技師が、岸川教頭を覗き込んで尋ねた。
「……なあ、……その“教頭”っていうのやめないか? 学校じゃないんだからさ。名前でいいよ。『俺』もカッコつけて『僕』って言うのやめるからさ」
「なーんだ! そんなこと気にしてたんだ! いいよ💛! 総司の好きなように呼んでやるよ! 〈ナレーターも短縮して呼んでもいいよ! 私ご機嫌だから〉」
〈え! 本当、じゃ〉ベルは、一段と笑顔が明るくなった。これで、ベルは、どこでも名前で呼べることを許されたようなものである。
「えーっと、私は、キシちゃんって呼ぼうかな?」
「好きにすればいいよ、どうせ俺はメグミって、呼び捨てにしてたんだし」
「わしは、今まで通り、ベルちゃんとメグちゃんだ。それにお前は、やっぱり総司だな! あははは……」
大きな海が、また4人の気持ちを近づけたような感じになったのだった。
「総司、早く 『海?』ってやつに、行きたいぞ!」
「じゃあ、まず、着替えないとな!」
「着替え?」
「そうだよベルちゃん。水着を買ったじゃん。ここで着るんだよ、みんな着てるよ。ほら!」
メグが、砂浜を指さすと、そこにはたくさんの人がいた。男も女も、みんないろいろな水着を着ていた。
色も形も様々で、どれもみんな太陽と砂浜とブルーの海にマッチして、きれいな模様を形作っていた。
「ほら、あそこに更衣室があるよ! 更衣室にはコインロッカーもあるから、大切な荷物を預けておくんだよ。小銭と泳ぐのに必要なものだけ持って、また集合ね!」
メグの指示に従って、みんなは更衣室に消えて行った。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「キング司令、ほれぼれするような腹筋ですね~」
「そうか~……トール君だって、素晴らしい上腕二頭筋じゃないか!」
「「 あはははは……… 」」
「ところで、ジョン君が遅いな~」
「……あ、来ましたよ! う!!!!」
「ジョン君……君!……すごいな!……トール君、これは大丈夫かな~」
「司令、これは危険ではないかと……」
「……だ~って、バスパが~……これが~いいって~いうから~」
ジョンは、砂浜の上に立って、顔を真っ赤にして、今にも泣き出しそうになっていた。 決して、砂浜が熱いわけではないのであるが……。
「あ! ジョン。ここに、スカーフが3枚あるんだ。1枚は、パレオにして、後の2枚は、大きくこの肩紐に蝶結びにするんだ! どうだ、これで何とかなるだろう!」
「おおお、トール、いいものを持っていたな~」
「いや指令、実はこれは、さっきバスパのやつが、よかったら使ってくださいと、置いて行ったんですよ」
「あいつ~~こーなると、わかっていたのねーー、もーーー。ところで、バスパは、どこにいるの?」
ジョンが、またも真っ赤になって怒りながら、バスパの行方を気にした。
「えーっと、あいつなら、次の作戦があるからって、どこかへ行っちゃったけど」
「もー、今度会ったら、ぜったい、仕返ししてやるからーー! もー怒ったら、お腹すいちゃった、司令、何かおごってくださいよ!」
「あ、あ、……わかった。海の家に何か、食べに行くか」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
広大なブルーの海。時々、白々とした波が立つ。茶色の砂浜とたくさんの海水浴の人々。大きなパラソルを広げ、シートに座って女神を待つ2人のおっさん。
遠くから聞こえるかわいい声……
「そーじー!そーじー!」
ベルが、元気に更衣室から走って来た。黒い髪をなびかせて、白い水着が茶色い砂浜にくっきり浮かびあがっている。
「キッシー。おっちゃんー」
メグの水着もグリーンとイエローのグラデーションがくっきりと際立って見える。
健康的で活発な2人の乙女の姿をおじさん達は、ただぼーっと眺めていたのだった。 砂浜で待つ2人にとっては、もうそれだけで100メガトン級のパンチを食らったのと同じくらいの攻撃力があった。
(つづく)
0
あなたにおすすめの小説
無能扱いされ会社を辞めさせられ、モフモフがさみしさで命の危機に陥るが懸命なナデナデ配信によりバズる~色々あって心と音速の壁を突破するまで~
ぐうのすけ
ファンタジー
大岩翔(オオイワ カケル・20才)は部長の悪知恵により会社を辞めて家に帰った。
玄関を開けるとモフモフ用座布団の上にペットが座って待っているのだが様子がおかしい。
「きゅう、痩せたか?それに元気もない」
ペットをさみしくさせていたと反省したカケルはペットを頭に乗せて大穴(ダンジョン)へと走った。
だが、大穴に向かう途中で小麦粉の大袋を担いだJKとぶつかりそうになる。
「パンを咥えて遅刻遅刻~ではなく原材料を担ぐJKだと!」
この奇妙な出会いによりカケルはヒロイン達と心を通わせ、心に抱えた闇を超え、心と音速の壁を突破する。
『冒険者をやめて田舎で隠居します 〜気づいたら最強の村になってました〜』
チャチャ
ファンタジー
> 世界には4つの大陸がある。東に魔神族、西に人族、北に獣人とドワーフ、南にエルフと妖精族——種族ごとの国が、それぞれの文化と価値観で生きていた。
その世界で唯一のSSランク冒険者・ジーク。英雄と呼ばれ続けることに疲れた彼は、突如冒険者を引退し、田舎へと姿を消した。
「もう戦いたくない、静かに暮らしたいんだ」
そう願ったはずなのに、彼の周りにはドラゴンやフェンリル、魔神族にエルフ、ドワーフ……あらゆる種族が集まり、最強の村が出来上がっていく!?
のんびりしたいだけの元英雄の周囲が、どんどんカオスになっていく異世界ほのぼの(?)ファンタジー。
趣味で人助けをしていたギルマス、気付いたら愛の重い最強メンバーに囲まれていた
歩く魚
ファンタジー
働きたくない元社畜、異世界で見つけた最適解は――「助成金で生きる」ことだった。
剣と魔法の世界に転生したシンは、冒険者として下積みを積み、ついに夢を叶える。
それは、国家公認の助成金付き制度――ギルド経営によって、働かずに暮らすこと。
そして、その傍で自らの歪んだ性癖を満たすため、誰に頼まれたわけでもない人助けを続けていたがーー
「ご命令と解釈しました、シン様」
「……あなたの命、私に預けてくれるんでしょ?」
次第にギルドには、主人公に執着するメンバーたちが集まり始め、気がつけばギルドは、愛の重い最強集団になっていた。
スキル【収納】が実は無限チートだった件 ~追放されたけど、俺だけのダンジョンで伝説のアイテムを作りまくります~
みぃた
ファンタジー
地味なスキル**【収納】**しか持たないと馬鹿にされ、勇者パーティーを追放された主人公。しかし、その【収納】スキルは、ただのアイテム保管庫ではなかった!
無限にアイテムを保管できるだけでなく、内部の時間操作、さらには指定した素材から自動でアイテムを生成する機能まで備わった、規格外の無限チートスキルだったのだ。
追放された主人公は、このチートスキルを駆使し、収納空間の中に自分だけの理想のダンジョンを創造。そこで伝説級のアイテムを量産し、いずれ世界を驚かせる存在となる。そして、かつて自分を蔑み、追放した者たちへの爽快なざまぁが始まる。
異世界帰りの俺、現代日本にダンジョンが出現したので異世界経験を売ったり配信してみます
内田ヨシキ
ファンタジー
「あの魔物の倒し方なら、30万円で売るよ!」
――これは、現代日本にダンジョンが出現して間もない頃の物語。
カクヨムにて先行連載中です!
(https://kakuyomu.jp/works/16818023211703153243)
異世界で名を馳せた英雄「一条 拓斗(いちじょう たくと)」は、現代日本に帰還したはいいが、異世界で鍛えた魔力も身体能力も失われていた。
残ったのは魔物退治の経験や、魔法に関する知識、異世界言語能力など現代日本で役に立たないものばかり。
一般人として生活するようになった拓斗だったが、持てる能力を一切活かせない日々は苦痛だった。
そんな折、現代日本に迷宮と魔物が出現。それらは拓斗が異世界で散々見てきたものだった。
そして3年後、ついに迷宮で活動する国家資格を手にした拓斗は、安定も平穏も捨てて、自分のすべてを活かせるはずの迷宮へ赴く。
異世界人「フィリア」との出会いをきっかけに、拓斗は自分の異世界経験が、他の初心者同然の冒険者にとって非常に有益なものであると気づく。
やがて拓斗はフィリアと共に、魔物の倒し方や、迷宮探索のコツ、魔法の使い方などを、時に直接売り、時に動画配信してお金に変えていく。
さらには迷宮探索に有用なアイテムや、冒険者の能力を可視化する「ステータスカード」を発明する。
そんな彼らの活動は、ダンジョン黎明期の日本において重要なものとなっていき、公的機関に発展していく――。
中身は80歳のおばあちゃんですが、異世界でイケオジ伯爵に溺愛されています
浅水シマ
ファンタジー
【完結しました】
ーー人生まさかの二週目。しかもお相手は年下イケオジ伯爵!?
激動の時代を生き、八十歳でその生涯を終えた早川百合子。
目を覚ますと、そこは異世界。しかも、彼女は公爵家令嬢“エマ”として新たな人生を歩むことに。
もう恋愛なんて……と思っていた矢先、彼女の前に現れたのは、渋くて穏やかなイケオジ伯爵・セイルだった。
セイルはエマに心から優しく、どこまでも真摯。
戸惑いながらも、エマは少しずつ彼に惹かれていく。
けれど、中身は人生80年分の知識と経験を持つ元おばあちゃん。
「乙女のときめき」にはとっくに卒業したはずなのに――どうしてこの人といると、胸がこんなに苦しいの?
これは、中身おばあちゃん×イケオジ伯爵の、
ちょっと不思議で切ない、恋と家族の物語。
※小説家になろうにも掲載中です。
転生したら遊び人だったが遊ばず修行をしていたら何故か最強の遊び人になっていた
ぐうのすけ
ファンタジー
カクヨムで先行投稿中。
遊戯遊太(25)は会社帰りにふらっとゲームセンターに入った。昔遊んだユーフォーキャッチャーを見つめながらつぶやく。
「遊んで暮らしたい」その瞬間に頭に声が響き時間が止まる。
「異世界転生に興味はありますか?」
こうして遊太は異世界転生を選択する。
異世界に転生すると最弱と言われるジョブ、遊び人に転生していた。
「最弱なんだから努力は必要だよな!」
こうして雄太は修行を開始するのだが……
ある日、俺の部屋にダンジョンの入り口が!? こうなったら配信者で天下を取ってやろう!
さかいおさむ
ファンタジー
ダンジョンが出現し【冒険者】という職業が出来た日本。
冒険者は探索だけではなく、【配信者】としてダンジョンでの冒険を配信するようになる。
底辺サラリーマンのアキラもダンジョン配信者の大ファンだ。
そんなある日、彼の部屋にダンジョンの入り口が現れた。
部屋にダンジョンの入り口が出来るという奇跡のおかげで、アキラも配信者になる。
ダンジョン配信オタクの美人がプロデューサーになり、アキラのダンジョン配信は人気が出てくる。
『アキラちゃんねる』は配信収益で一攫千金を狙う!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる