校内人事の人手不足で召喚したのは、最強エルフ! 悪には強いが家事には弱く、生活支える隣人教頭!!

根 九里尾

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第5章 ラブリーさまーばけーしょん

46 海原の戦慄? 1 〔砂浜の先制攻撃!〕

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「わーい! 海だー!! きれいだね~教頭!!!」
「……ん……」

「天気も良くて、この砂浜、とってもきれいだね。ベルちゃんは、海って来たことあるの?」
「いやー、こっちの世界じゃ、仕事ばっかりで、お休みなんかもらったことないもん#」

「よかったじゃない、教頭先生」
「……ああ……」

「なあ、どうした? 総司そうじよ、さっきから、浮かない返事ばかりして。せっかくの楽しい海が台無しじゃないかのう~」

 心配した鎌田技師かまだぎしが、岸川教頭きしかわきょうとうを覗き込んで尋ねた。

「……なあ、……その“教頭”っていうのやめないか? 学校じゃないんだからさ。名前でいいよ。『俺』もカッコつけて『僕』って言うのやめるからさ」

「なーんだ! そんなこと気にしてたんだ! いいよ💛! 総司の好きなように呼んでやるよ! 〈ナレーターも短縮して呼んでもいいよ! 私ご機嫌だから〉」
 
 〈え! 本当、じゃ〉ベルは、一段と笑顔が明るくなった。これで、ベルは、どこでも名前で呼べることを許されたようなものである。

「えーっと、私は、キシちゃんって呼ぼうかな?」
「好きにすればいいよ、どうせ俺はメグミって、呼び捨てにしてたんだし」

「わしは、今まで通り、ベルちゃんとメグちゃんだ。それにお前は、やっぱり総司だな! あははは……」

 大きな海が、また4人の気持ちを近づけたような感じになったのだった。

「総司、早く 『海?』ってやつに、行きたいぞ!」
「じゃあ、まず、着替えないとな!」
「着替え?」
「そうだよベルちゃん。水着を買ったじゃん。ここで着るんだよ、みんな着てるよ。ほら!」

 メグが、砂浜を指さすと、そこにはたくさんの人がいた。男も女も、みんないろいろな水着を着ていた。
 色も形も様々で、どれもみんな太陽と砂浜とブルーの海にマッチして、きれいな模様を形作っていた。

「ほら、あそこに更衣室があるよ! 更衣室にはコインロッカーもあるから、大切な荷物を預けておくんだよ。小銭と泳ぐのに必要なものだけ持って、また集合ね!」

 メグの指示に従って、みんなは更衣室に消えて行った。






 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「キング司令、ほれぼれするような腹筋ですね~」
「そうか~……トール君だって、素晴らしい上腕二頭筋じゃないか!」

「「 あはははは……… 」」


「ところで、ジョン君が遅いな~」
「……あ、来ましたよ! う!!!!」

「ジョン君……君!……すごいな!……トール君、これは大丈夫かな~」
「司令、これは危険ではないかと……」

「……だ~って、バスパが~……これが~いいって~いうから~」

 ジョンは、砂浜の上に立って、顔を真っ赤にして、今にも泣き出しそうになっていた。 決して、砂浜が熱いわけではないのであるが……。

「あ! ジョン。ここに、スカーフが3枚あるんだ。1枚は、パレオにして、後の2枚は、大きくこの肩紐に蝶結びにするんだ! どうだ、これで何とかなるだろう!」
「おおお、トール、いいものを持っていたな~」

「いや指令、実はこれは、さっきバスパのやつが、よかったら使ってくださいと、置いて行ったんですよ」

「あいつ~~こーなると、わかっていたのねーー、もーーー。ところで、バスパは、どこにいるの?」

 ジョンが、またも真っ赤になって怒りながら、バスパの行方を気にした。

「えーっと、あいつなら、次の作戦があるからって、どこかへ行っちゃったけど」
「もー、今度会ったら、ぜったい、仕返ししてやるからーー! もー怒ったら、お腹すいちゃった、司令、何かおごってくださいよ!」

「あ、あ、……わかった。海の家に何か、食べに行くか」







 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 広大なブルーの海。時々、白々とした波が立つ。茶色の砂浜とたくさんの海水浴の人々。大きなパラソルを広げ、シートに座って女神を待つ2人のおっさん。

 遠くから聞こえるかわいい声……


「そーじー!そーじー!」

 ベルが、元気に更衣室から走って来た。黒い髪をなびかせて、白い水着が茶色い砂浜にくっきり浮かびあがっている。

「キッシー。おっちゃんー」

 メグの水着もグリーンとイエローのグラデーションがくっきりと際立って見える。

 健康的で活発な2人の乙女の姿をおじさん達は、ただぼーっと眺めていたのだった。 砂浜で待つ2人にとっては、もうそれだけで100メガトン級のパンチを食らったのと同じくらいの攻撃力があった。



(つづく)
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