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エピローグ
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あれから60年の歳月が流れた。とうとう、総司の寿命も尽きようとしていた。
「べ……る……ぅ~…………今まで………ありがとう…………な」
布団に横たわる総司の声は、今にも切れてしまいそうだった。
「何を言ってるの? あなたこそ、本当にありがとうございました……」
未だ昔のままの容姿であるが、総司の手をしっかり握り、目を滲ませているベルフィールは、すっかり年輪を感じさせるものとなっていた。
「ご、ごめ…………ん…………。それで…………も、ぼく…………に、とって…………は…………長い…………人生。…………たのし…………かった……………よ・・ ・ ・ ――― 」
「う、うん……あたしこそ、……楽しかったわよ…………」
「…………」
「うわわあああああぁぁぁぁぁぁぁぁ~~~~んんんんんん……………!」
あの日の総司と同じように、今度はベルフィールが泣き崩れ、項垂れてしまった。
「…………あ! そうだ…………あの時、社長は言っていたんだ…………」
『……どうしようもなく、寂しくて、悲しい時は、これを開けなさい……』
ベルフィールは、今しかないと思った。大切にしまってあった、四角い箱を、今亡くなった総司の前に置き、静かにその蓋に手をかけて、開いた。
箱の中から、眩い光の粒が飛び出し、あっという間に総司の体を包んでしまった。
暫くして、その光が消えると、そこにはあの時の若い総司が、眠るように目を閉じて横になっていた。
「ソージ!……ソージなの?……ねえ、起きて!……起きてよ、ソーーーージ!」
ありったけの声を絞り出して、ベルは、総司にしがみ付いて揺すった。
すると、目の前のソージは、ゆっくりと目を開けた。
「あー、ベル?……何を泣いているんだい。……ただいま!」
「ソ、ソージなの? やっぱりソージね!」
「あははは、ベルは泣き虫だな~……僕は、また君にプレゼントをもらったみたいなんだ!」
「え? どういうこと?」
「君が開けた箱は、転生の箱なんだって……社長が言ってたんだ」
「転生の箱?」
「そうさ。それで僕は、その箱のおかげで、君の居た世界へ転生できたんだ」
「でも、ソージは、今、こっちの世界にいるじゃない! どういう事?」
「僕もびっくりしたんだけど、転生して君のいた会社の社員に生まれ変わったのさ……そこで、『DOSUM』の社長に会ったんだよ」
「え? まだ、あの人、社長やってるの?」
「ああそうさ。それで、社長が言うには、『君に退職金はあげたが、結婚祝いは渡せなかった』ってさ」
「社長がそんなことを……」
「それで、社長は、結婚祝いとして、この僕をこちらの世界に召喚するからって言うんだ」
「召喚?」
「ただね、これはただのお祝いだから、一回きりだって。もう戻ることはできないからって言うんだよ」
「それで、十分よね…………また、一緒に暮らせるわ……こんなに嬉しいことはないわ……よかったわーーー」
昔のように2人は、抱き合って喜びをかみしめた。
暫くして、ベルは、違和感を感じて総司に尋ねた。
「ねえ、総司?……あなたの耳、少し大きくない?」
「ああ、これね。僕は、転生して向こうの世界で生き返った時、別人になったんだよ。…………実は、僕はエルフに転生したんだ。年齢も君と同じになったんだってさ!」
ベルフィールは、今度こそ本当の幸せを手にしたことに、大喜びをして、思わず空を見上げて、すべてのものに感謝したのだった。
( 完 )
「べ……る……ぅ~…………今まで………ありがとう…………な」
布団に横たわる総司の声は、今にも切れてしまいそうだった。
「何を言ってるの? あなたこそ、本当にありがとうございました……」
未だ昔のままの容姿であるが、総司の手をしっかり握り、目を滲ませているベルフィールは、すっかり年輪を感じさせるものとなっていた。
「ご、ごめ…………ん…………。それで…………も、ぼく…………に、とって…………は…………長い…………人生。…………たのし…………かった……………よ・・ ・ ・ ――― 」
「う、うん……あたしこそ、……楽しかったわよ…………」
「…………」
「うわわあああああぁぁぁぁぁぁぁぁ~~~~んんんんんん……………!」
あの日の総司と同じように、今度はベルフィールが泣き崩れ、項垂れてしまった。
「…………あ! そうだ…………あの時、社長は言っていたんだ…………」
『……どうしようもなく、寂しくて、悲しい時は、これを開けなさい……』
ベルフィールは、今しかないと思った。大切にしまってあった、四角い箱を、今亡くなった総司の前に置き、静かにその蓋に手をかけて、開いた。
箱の中から、眩い光の粒が飛び出し、あっという間に総司の体を包んでしまった。
暫くして、その光が消えると、そこにはあの時の若い総司が、眠るように目を閉じて横になっていた。
「ソージ!……ソージなの?……ねえ、起きて!……起きてよ、ソーーーージ!」
ありったけの声を絞り出して、ベルは、総司にしがみ付いて揺すった。
すると、目の前のソージは、ゆっくりと目を開けた。
「あー、ベル?……何を泣いているんだい。……ただいま!」
「ソ、ソージなの? やっぱりソージね!」
「あははは、ベルは泣き虫だな~……僕は、また君にプレゼントをもらったみたいなんだ!」
「え? どういうこと?」
「君が開けた箱は、転生の箱なんだって……社長が言ってたんだ」
「転生の箱?」
「そうさ。それで僕は、その箱のおかげで、君の居た世界へ転生できたんだ」
「でも、ソージは、今、こっちの世界にいるじゃない! どういう事?」
「僕もびっくりしたんだけど、転生して君のいた会社の社員に生まれ変わったのさ……そこで、『DOSUM』の社長に会ったんだよ」
「え? まだ、あの人、社長やってるの?」
「ああそうさ。それで、社長が言うには、『君に退職金はあげたが、結婚祝いは渡せなかった』ってさ」
「社長がそんなことを……」
「それで、社長は、結婚祝いとして、この僕をこちらの世界に召喚するからって言うんだ」
「召喚?」
「ただね、これはただのお祝いだから、一回きりだって。もう戻ることはできないからって言うんだよ」
「それで、十分よね…………また、一緒に暮らせるわ……こんなに嬉しいことはないわ……よかったわーーー」
昔のように2人は、抱き合って喜びをかみしめた。
暫くして、ベルは、違和感を感じて総司に尋ねた。
「ねえ、総司?……あなたの耳、少し大きくない?」
「ああ、これね。僕は、転生して向こうの世界で生き返った時、別人になったんだよ。…………実は、僕はエルフに転生したんだ。年齢も君と同じになったんだってさ!」
ベルフィールは、今度こそ本当の幸せを手にしたことに、大喜びをして、思わず空を見上げて、すべてのものに感謝したのだった。
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