毒舌お嬢と愉快な仲間たち

すけさん

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奪還作戦③~織田side~

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◇◆織田side◇◆



トントン・・・・



「失礼いたします。
本日、お客様が当ホテルのご来場者500万人目という事でこちらのワインをプレゼントさせて頂きますので少し宜しいでしょうか?」



「はぁ、どうぞ・・・」



俺はワゴン車を押しながら侵入する事に成功した。



そして、その際に入り口のドアに細工してあるガムテープにドアの角が当たる様に静かに閉める。


ガムテープに引っ掛かってる状態を瞬時に確認すると、ニンマリしてしまう



「こちらは、ワインのお供にチーズの盛り合わせをお持ち致しました。」



ワイングラスをセッティングし蝋燭に火を灯して準備完了。



そしてベットの脇の棚の下に盗聴器を仕掛ける事に成功した。



その時、丁度塩谷姉さんが俺の顔を見て固まってる。


咄嗟に耳元で囁く。



「助け出すから俺に協力して・・・」



安心したようにコクりと頷く


塩谷姉さんの目が潤んでる気がしたが同時にパッと表情も明るくなってきた。




隣の部屋を出た俺は直ぐに地味子が待つ部屋に戻る。



「お疲れ様!」



俺に労いの言葉をかける地味子にドキドキする。



「手筈通り盗聴器仕掛けてきたぞ!!」



「バッチリ隣の話し声が聞こえるよ!!
聞く?」



自分が聞いていたイヤホンを外し片方の耳当ての部分を俺の耳にくっ付ける。



不意に顔が近付いてしまう


コイツはさっき告ったってのに警戒心が薄いだろう!!
告白したの忘れちまったみたいで拍子抜けする




「ねぇ、ちゃんと聞こえてくるでしょ?」


意識してる事を悟られないように平常心でいるつもりなのに・・・
俺だけがドギマギしてて馬鹿みたいだ!
地味子の奴は俺なんか眼中に無いみたいな態度だしマジでムカつく・・・



〔で、千葉君から聞いてるよね?この契約書にサインする条件?〕



〔はい・・・・〕



〔じゃぁ、お互い割り切ってるって事でいいよね?丁度良くここにワインもあるみたいだし乾杯でもするかい?〕



〔モゾモゾ・・・・・・〕


何か音が聞こえる・・・・


〔やっ、やっぱり私には無理です。すみません、ごめんなさい・・・〕


塩谷姉さんの声が聞こえてくる・・・



〔だ・か・ら、千葉に言われて来たんだろう!
もう、観念して諦めろ!!〕



〔きゃぁーーーー!!嫌ーーーー!!
助けてーーーーーー!!〕



イヤホンから聞こえてくる声にお互いの視線が交わる



「助けに行くか!!」





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