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海外事業部への出向
しおりを挟む「ねぇ、山田さんお酒抜けてなくない?
凄い酒臭いんだけど」
銀縁眼鏡をクイッと上にズラしながら怪訝な顔で私を見つめる。
「すみません、昨日ちょっと飲み過ぎちゃったみたいで」
反省したように頭を下げる私に、優しくブラックな笑みを浮かべる色気インテリ・・・
何か嫌な予感がするんだけど・・・
「何か、海外事業部の方で通訳の問題が起きたらしんだよね・・・確か山田さん、英語と中国語が堪能だったよね?
今週一杯海外事業部にお手伝いに行ってくれる?」
ニコニコして私を見つめながら、選択権などそこに存在しない様な雰囲気を醸し出してる
「それは断っても・・・・「へぇ、俺からのお願いを断るの?」
嫌と言えない雰囲気だな・・・
「まさか断るつもりじゃないよね?」
色気インテリの満面の笑顔が怖いんだけど・・・
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーー
ーーーーーー
「今週一週間通訳としてお世話になります山田です。宜しくお願いします。」
結局海外事業部のフロアにて挨拶している私。
めっちゃ周りのギャラリーから見られてるんだけど・・・
“ねぇ、あれが武田さんや織田さんと噂がある山田花子?マジで不細工じゃん“
“あの容姿であり得ないでしょ?
私の方がマシじゃない?“
女子社員達がヒソヒソと噂話をしている。
全部聞こえてるよ!!
まぁ、いつもの事だけど・・・
一々気にしてたら仕事が出来ない!
そんな見せ物状態の私に笑顔で話しかけてくるイケメン
「山田さん、及川ですよろしくね!飲み会で会ったの覚えてるかな?」
キラキラビームを放ちながら私に話しかけてくるミッチーこと及川満。
途端に周りの女子社員から睨まれてしまう。
キラキラした瞳で懐かしい香りを纏い私に微笑むミッチー。
「すみません、私に話しかけないでくれますか?及川さんと話してるだけで女子社員から敵意を向けられそうなんで」
キョトンとしたアホ面のミッチー
「えっ?敵って何?別に山田さんと話してるだけで敵意なんて向けられないでしょ?」
話が通じない男だ・・・・
「あ~面倒くさい。」
私の言葉に豆鉄砲を食らった様な顔をする。
興味津々って感じで変に関わってしまうのも面倒くさいかも
「山田さんって面白いね。クックックッ!」
次の瞬間突然笑いだす!
面白い?
はぁ?
百面相してる私の顔を覗き込みながら含み笑いを零すミッチー。
何だかな・・・
そんな私達の前に、いつかの眼鏡君がやってくる。
「こんにちは、俺の事覚えてるかな?」
「先日の飲み会で隣に座らせて頂きましたよね?あっ、すみません。でも名前が思い出せなくて・・・・」
私の言葉に吹き出してる眼鏡君。
「木村幹太(きむらかんた)宜しくね。」
眼鏡くんこと木村幹太はニコッと微笑む。
「宜しくお願いします。」
「山田さんが通訳する事案って俺が担当だから一週間宜しくね。
早速、もうすぐ取引先の担当が来るから紹介するね。」
「宜しくお願いします。」
それから数分後、眼鏡くんが担当者を連れてやってきた。
「山田さん、会議室に書類宜しく!!」
「はい。」
私は、書類を持参し会議室に入ると
きっちり七三分けのバーコードの親父と、凄い甘い匂いが漂ってきそうな雰囲気の可愛い女性が目に入る。
そして眼鏡くんが取引先に私を紹介してくれる。
「弊社の通訳をします山田です。本契約をする際に同行致しますので宜しくお願いします。」
「山田です。至らない点もあるかと思いますが宜しくお願いします。」
私は取引先の2人に頭を下げる。
「伊藤商事担当の佐藤です。こちらこそ宜しくお願いします。」
七三分けバーコードは、その風貌とは違い爽やかな雰囲気を醸し出す。
「伊藤商事通訳の山野です。宜しくお願いします。」
お互い軽く挨拶を済ませて早速、商談の打ち合わせが始まる。
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