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告白の行方~ホスト編~
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再び巨大クリスマスツリーの下で今度はホスト風偽王子を待つ。
約束は19時だけど5分過ぎても現れない。
寒空の中待つこと15分過ぎたけど未だに姿が見えない。
寒いはずだ、先程から粉雪が舞ってる
今年初めての雪にテンションがあがる。
息を吐くたびに白くなる、まだだろうか・・・手袋を嵌めた手を擦りながら寒さを凌ぐ。
約束の時間を破るとかホストらしくないな~
ふとスマホを出して確認するがメールも着信もない。
何かムカつくんだけど・・・・・
連絡ぐらい出来るよね?
あれから20分は過ぎてるんだけど・・・・
先程から救急車だろうか?パトカーのサイレンがうるさいけど、何かあったんだろうか・・・
手元にあるスマホから着信が聞こえる。
やっとホストからの連絡かと相手を確認せずに耳にあてる
「はい。」
「もしもし、失礼致します!
こちら城西病院ですが、こちらの携帯の持ち主の方が事故にあったようでして、身分確認の為にこちらの履歴からお電話させていただきました。」
「・・・・あの、怪我は酷いのでしょうか?」
「意識を失われていた様ですが、只今処置中でして詳しい詳細はわかりかねます。」
「い、今すぐそちらに向かいます!」
急いでタクシーを拾おうと大通りに出て片手を思いっきり上げる。
クリスマスイブという事でタクシーが止まらない。
泣きそうになりながら一生懸命タクシーを止めようと腕を上げる
運良く空車のタクシーを捕まえて急いで病院に向かった
到着すると焦りから走り出す・・・・
だってまだ何も伝えてないのに・・・
だって、やっと自分の気持ちに気付いたのに・・・
半泣き状態のまま夜間受付に向かう
「すみません、あの・・・先程電話連絡頂いた者ですが」
「あっ、はいお待ちしておりました。
あちらの右角を曲がった処置室にいらっしゃいます。」
「ありがとうございます。」
やっと会えると思ったが、怖くてしかたなかった・・・
怪我の具合はどうなんだろう・・・
これまで以上に心臓の鼓動が半端ないくらい激しい。
急いで行かなきゃいけないのに、いざとなると足が震えて動かない。
でも、一歩一歩ゆっくりと廊下を歩いていく。
長椅子に座ったホストの姿を見つけると、その瞬間床にしゃがみこんでしまった。
「ん??あれ??花子ちゃん??」
私の気配に気付いて長椅子から立ち上がりこっちに歩いてくる。
私は、床に座り込んだまま動けずにいる。
「花子ちゃん?大丈夫??俺、携帯落として連絡出来なくて、ご、・・・」
目の前で、前のめりで話しかけてくるホスト風偽王子にそのまま抱きついてしまう
「生きてて良かった・・・。」
私の突然の行動にビックリしているホスト!
「あのね、私は、ホスト風偽王子が好きみたい・・・」
「はぁ?ホストフウニセオウジ???」
「だから、ホストが好きって告白してんだけど!」
「ホストって誰??」
「武田さん!!!」
「何だそれ!?クスッ」
「じゃあ、今から俺の彼女になってくれるの?」
「・・・・・多分」
「えっ??何でそこは曖昧な返事なの?
頷くとこじゃないの?花子ちゃんは相変わらずツンデレだな~」
「馬鹿じゃないの?全然デレてないじゃん!」
相変わらずのお互いのやり取りに思わず吹き出してしまった。
「そんな事より怪我は大丈夫なの?」
私は目の前で、包帯が巻かれてる腕にそっと触る
「あっ、大袈裟に包帯巻いてるけど大したことないからね・・・・」
照れ臭そうに苦笑いを浮かべる。
「・・・・折れてるの?」
「いや、只の打撲・・・・」
「はぁ?打撲????意識不明で救急車で運ばれたんじゃないの?」
「あっ、それね・・・・」
モジモジしながらバツが悪い顔をする。
「ってか、何でこんな事になってんの?」
「詳しく話すと長くなるから・・「とっとと説明しなさいよ!!!」
私が興奮して問いただすと
「う~ん、信号待ちしてたら元カノに後ろから押されて車に接触した。」
「えっ山野さん?何でそんな事に・・・・」
「俺が花子ちゃん好きって言い続けたからキレたみたい」
別に大したことないって感じで淡々と話すホストに胸が苦しくなった。
昔とはいえ好きだった人からこんな仕打ちを受けるだなんて・・・
「大丈夫??」
心配になりホストの顔を覗き込む
「花子ちゃんが隣に居てくれるから大丈夫」
不意に赤くなるホストの頬にキスをする
いきなりの私の行動にビックリしてるホスト。
「お疲れ様のご褒美・・・・」
「それから、武田さんに折り入って話さなきゃいけないことがある。」
真剣な表情の私に戸惑いをみせるホスト・・・
「嘘ってか、秘密というか、騙してたとかじゃなくて・・・・」
中々、核心に触れられないでいると・・・
「大丈夫だから、ちゃんと全部話して!!全て受けとめられるから!!」
意を決して本来の自分の姿を告白しようと口を開く
「実は・・・・」
すると私とホストの目の前に警察官が遣ってくる。
「お話の途中ですが、失礼します。
事故にあわれたという事で詳しくお話聞かせて頂きたいのですが・・・」
警察官の方へ顔を向き直すホスト。
「はい、ちょっと待って下さい。
花子ちゃん、ごめんね。
話は後日、日を改めてでいいかな?
明日、代表のホームパーティー行くよね?
俺も呼ばれてるからその時ゆっくり話そう。」
申し訳なさそうに話すホストに
「分かった。私は一旦帰るね・・・また明日!!」
約束は19時だけど5分過ぎても現れない。
寒空の中待つこと15分過ぎたけど未だに姿が見えない。
寒いはずだ、先程から粉雪が舞ってる
今年初めての雪にテンションがあがる。
息を吐くたびに白くなる、まだだろうか・・・手袋を嵌めた手を擦りながら寒さを凌ぐ。
約束の時間を破るとかホストらしくないな~
ふとスマホを出して確認するがメールも着信もない。
何かムカつくんだけど・・・・・
連絡ぐらい出来るよね?
あれから20分は過ぎてるんだけど・・・・
先程から救急車だろうか?パトカーのサイレンがうるさいけど、何かあったんだろうか・・・
手元にあるスマホから着信が聞こえる。
やっとホストからの連絡かと相手を確認せずに耳にあてる
「はい。」
「もしもし、失礼致します!
こちら城西病院ですが、こちらの携帯の持ち主の方が事故にあったようでして、身分確認の為にこちらの履歴からお電話させていただきました。」
「・・・・あの、怪我は酷いのでしょうか?」
「意識を失われていた様ですが、只今処置中でして詳しい詳細はわかりかねます。」
「い、今すぐそちらに向かいます!」
急いでタクシーを拾おうと大通りに出て片手を思いっきり上げる。
クリスマスイブという事でタクシーが止まらない。
泣きそうになりながら一生懸命タクシーを止めようと腕を上げる
運良く空車のタクシーを捕まえて急いで病院に向かった
到着すると焦りから走り出す・・・・
だってまだ何も伝えてないのに・・・
だって、やっと自分の気持ちに気付いたのに・・・
半泣き状態のまま夜間受付に向かう
「すみません、あの・・・先程電話連絡頂いた者ですが」
「あっ、はいお待ちしておりました。
あちらの右角を曲がった処置室にいらっしゃいます。」
「ありがとうございます。」
やっと会えると思ったが、怖くてしかたなかった・・・
怪我の具合はどうなんだろう・・・
これまで以上に心臓の鼓動が半端ないくらい激しい。
急いで行かなきゃいけないのに、いざとなると足が震えて動かない。
でも、一歩一歩ゆっくりと廊下を歩いていく。
長椅子に座ったホストの姿を見つけると、その瞬間床にしゃがみこんでしまった。
「ん??あれ??花子ちゃん??」
私の気配に気付いて長椅子から立ち上がりこっちに歩いてくる。
私は、床に座り込んだまま動けずにいる。
「花子ちゃん?大丈夫??俺、携帯落として連絡出来なくて、ご、・・・」
目の前で、前のめりで話しかけてくるホスト風偽王子にそのまま抱きついてしまう
「生きてて良かった・・・。」
私の突然の行動にビックリしているホスト!
「あのね、私は、ホスト風偽王子が好きみたい・・・」
「はぁ?ホストフウニセオウジ???」
「だから、ホストが好きって告白してんだけど!」
「ホストって誰??」
「武田さん!!!」
「何だそれ!?クスッ」
「じゃあ、今から俺の彼女になってくれるの?」
「・・・・・多分」
「えっ??何でそこは曖昧な返事なの?
頷くとこじゃないの?花子ちゃんは相変わらずツンデレだな~」
「馬鹿じゃないの?全然デレてないじゃん!」
相変わらずのお互いのやり取りに思わず吹き出してしまった。
「そんな事より怪我は大丈夫なの?」
私は目の前で、包帯が巻かれてる腕にそっと触る
「あっ、大袈裟に包帯巻いてるけど大したことないからね・・・・」
照れ臭そうに苦笑いを浮かべる。
「・・・・折れてるの?」
「いや、只の打撲・・・・」
「はぁ?打撲????意識不明で救急車で運ばれたんじゃないの?」
「あっ、それね・・・・」
モジモジしながらバツが悪い顔をする。
「ってか、何でこんな事になってんの?」
「詳しく話すと長くなるから・・「とっとと説明しなさいよ!!!」
私が興奮して問いただすと
「う~ん、信号待ちしてたら元カノに後ろから押されて車に接触した。」
「えっ山野さん?何でそんな事に・・・・」
「俺が花子ちゃん好きって言い続けたからキレたみたい」
別に大したことないって感じで淡々と話すホストに胸が苦しくなった。
昔とはいえ好きだった人からこんな仕打ちを受けるだなんて・・・
「大丈夫??」
心配になりホストの顔を覗き込む
「花子ちゃんが隣に居てくれるから大丈夫」
不意に赤くなるホストの頬にキスをする
いきなりの私の行動にビックリしてるホスト。
「お疲れ様のご褒美・・・・」
「それから、武田さんに折り入って話さなきゃいけないことがある。」
真剣な表情の私に戸惑いをみせるホスト・・・
「嘘ってか、秘密というか、騙してたとかじゃなくて・・・・」
中々、核心に触れられないでいると・・・
「大丈夫だから、ちゃんと全部話して!!全て受けとめられるから!!」
意を決して本来の自分の姿を告白しようと口を開く
「実は・・・・」
すると私とホストの目の前に警察官が遣ってくる。
「お話の途中ですが、失礼します。
事故にあわれたという事で詳しくお話聞かせて頂きたいのですが・・・」
警察官の方へ顔を向き直すホスト。
「はい、ちょっと待って下さい。
花子ちゃん、ごめんね。
話は後日、日を改めてでいいかな?
明日、代表のホームパーティー行くよね?
俺も呼ばれてるからその時ゆっくり話そう。」
申し訳なさそうに話すホストに
「分かった。私は一旦帰るね・・・また明日!!」
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