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新入社員~渡辺side②~
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「じゃあ~遠慮なく聞きますけど、地味お局・・・いやいや違った山田さんに彼氏なんているんですか?」
「彼氏いるけど!」
満面の笑みで誇らしげに俺を上から見下ろす。
「織田課長が、地味・・・じゃなかった山田さんが好きだったってのは妄想じゃないんですか?」
またしてもご満悦な笑みで俺を見下ろしながら・・・
「私って意外とモテるみたい・・・クスッ」
俺は地味お局の言葉に軽く衝撃を受けてると、隣で黙って聞いていた石田さんが
「嘘でしょ?あんなブスの事好きだなんてイケメンの織田課長に限って無いでしょ!あきらからな妄想じゃない?」
いつもの純粋な可愛らしい雰囲気から、かけ離れすぎな石田さんの姿に戸惑ってると
・・・
「やっぱり石田さんの素ってそっちなんだね!!でも所詮、顔なんて直ぐに飽きがくるのよ!?」
「石田さん、大丈夫?
ちょっと飲みすぎじゃないかな・・・」
隣の石田さんの肩に触れようとすると・・・
「全く、私に触んないでよ!!
私があんたみたいな雑魚キャラと本気で付き合うわけないじゃん!!」
俺は出した手が動かなくなりその場で固まってしまう。
この子・・・、俺の知ってる天使の石田さんじゃないのかよ?
マジで女って訳わかんねーー。
「あーーーー面白すぎ!!
皆、無礼講だからって酷すぎでしょ?」
なんだか嬉しそうに笑ってる地味お局がマトモに思えてしまう。
人間なんて所詮こんな生き物なのかもな・・・
肩を下ろして項垂れていると・・・
「渡辺、元気だしなさいよ!!
愛しの石田さんの本性分かって悲しいのは分かるけど、所詮女って生き物はこうなのよ!!心の目で本当に素敵だと思える女性を見つけなさい!」
上から目線で話す地味お局だけど、何故だか温かい言葉に聞こえてくるから不思議だ。
しかし、地味お局って一体何者なんだろうか・・・・
そんな百面相の俺の姿に笑い転げている地味お局。
「渡辺、大丈夫??」
「山田さんって何者なんですか?妄想じゃないって言うなら彼氏って誰なんですか?」
「私の彼氏、同じ会社の武田葵って言うんだけど知ってる?」
地味お局の驚愕の言葉に固まってしまう・・・
武田葵・・・って、確か織田課長と同じ同期で人気のイケメン3武将トリオの1人だったよな・・・
でも、驚愕してたのは俺だけじゃなくて隣の石田さんも動揺して飲み物こぼしてるし・・・
「石田さん、零れてるよ!!このおしぼりで拭いて!!」
固まったままの石田さんのテーブルをおしぼりで拭いてると食い入り気味に
「山田さん、今の話って嘘ですよね?
めっちゃ狙ってたのに!!」
絶叫してる石田さんを見下した様に含み笑いを零す地味お局。
「ご愁傷様♡クスッ」
ーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーー
ーーーーーー
あの新歓から一週間たつが相変わらず、地味お局のあのモテ発言が頭から離れない・・・
だって・・・
所詮『地味お局』じゃんよ・・・
そんな時、共同プロジェクト予定の取引先のホームパーティーへ出席することになった。
休日出勤扱いで俺と、石田さんと地味お局の3人が出席するらしい。
はっきり言って面倒くさい・・・・
しかし会社の組織の駒でしかない俺は、上司からの命令に従うしかなく
「石田さん、今度の神田商事のホームパーティーでの詳細資料です。
会場はヤマトハイラットホテルの会場を貸し切るみたい!」
あの新歓から石田さんを見る目が違ってきてしまう。
でも、あんな酷い態度とったことなど忘れたように振る舞ってる。
ただたんに酔っ払って記憶が飛んじゃってるみたいだけど・・・
次の日に、ご迷惑かけませんでした?って聞かれて、思わず・・・
全然大丈夫だったよ!なんて言ってしまった。
まさか言えるわけないし・・・・
いつもと変わらず俺と目が合うと可愛らしく微笑む石田さん。
どうにも心から笑顔を作れず苦笑いしか出来なくて困ってしまう。
「ありがとうございます~明日は宜しくお願いします。」
甘えた様な声を出す石田さんに、ちょっとドン引きしてしまう。
ーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーー
ーーーーーー
◇◆神田商事ホームパーティー当日◇◆
「いつもお世話になっております。今後とも宜しくお願い致します。」
地味お局が神田商事の担当と挨拶を交わしている。
勿論、俺や石田さんも後ろで一緒に待機して挨拶する。
暫くすると後ろの石田さんの様子が可笑しい事に気付く。
真っ青な顔で誰かを見つめているけど、その視線の先を見ると・・・・
イケメンなスーツ姿の男性の姿が!!
振り返ると石田さんの顔は、今にも泣きそうな表情で顔を曇らせる。
「石田さん、大丈夫?」
俺の問いかけに放心状態ながら何とか頷く。
すると、視線の先にいたイケメンのスーツ姿の男が、石田さんに気付き彼女に手を振りながら近づいてくる。
「久し振りだな!!七美(ななみ)?」
「恭二(きょうじ)・・・」
少し震えているみたいで、思わず石田さんを支えるように肩を抱く。
「石田さん、大丈夫?」
放心状態の石田さん。
そんな俺達の元に、凄く綺麗な女性がやってくる。
「えっ??もしかして七美?久し振りだね~実はね私、恭二と結婚する事になったの。絶対式に出てよね?」
「彼氏いるけど!」
満面の笑みで誇らしげに俺を上から見下ろす。
「織田課長が、地味・・・じゃなかった山田さんが好きだったってのは妄想じゃないんですか?」
またしてもご満悦な笑みで俺を見下ろしながら・・・
「私って意外とモテるみたい・・・クスッ」
俺は地味お局の言葉に軽く衝撃を受けてると、隣で黙って聞いていた石田さんが
「嘘でしょ?あんなブスの事好きだなんてイケメンの織田課長に限って無いでしょ!あきらからな妄想じゃない?」
いつもの純粋な可愛らしい雰囲気から、かけ離れすぎな石田さんの姿に戸惑ってると
・・・
「やっぱり石田さんの素ってそっちなんだね!!でも所詮、顔なんて直ぐに飽きがくるのよ!?」
「石田さん、大丈夫?
ちょっと飲みすぎじゃないかな・・・」
隣の石田さんの肩に触れようとすると・・・
「全く、私に触んないでよ!!
私があんたみたいな雑魚キャラと本気で付き合うわけないじゃん!!」
俺は出した手が動かなくなりその場で固まってしまう。
この子・・・、俺の知ってる天使の石田さんじゃないのかよ?
マジで女って訳わかんねーー。
「あーーーー面白すぎ!!
皆、無礼講だからって酷すぎでしょ?」
なんだか嬉しそうに笑ってる地味お局がマトモに思えてしまう。
人間なんて所詮こんな生き物なのかもな・・・
肩を下ろして項垂れていると・・・
「渡辺、元気だしなさいよ!!
愛しの石田さんの本性分かって悲しいのは分かるけど、所詮女って生き物はこうなのよ!!心の目で本当に素敵だと思える女性を見つけなさい!」
上から目線で話す地味お局だけど、何故だか温かい言葉に聞こえてくるから不思議だ。
しかし、地味お局って一体何者なんだろうか・・・・
そんな百面相の俺の姿に笑い転げている地味お局。
「渡辺、大丈夫??」
「山田さんって何者なんですか?妄想じゃないって言うなら彼氏って誰なんですか?」
「私の彼氏、同じ会社の武田葵って言うんだけど知ってる?」
地味お局の驚愕の言葉に固まってしまう・・・
武田葵・・・って、確か織田課長と同じ同期で人気のイケメン3武将トリオの1人だったよな・・・
でも、驚愕してたのは俺だけじゃなくて隣の石田さんも動揺して飲み物こぼしてるし・・・
「石田さん、零れてるよ!!このおしぼりで拭いて!!」
固まったままの石田さんのテーブルをおしぼりで拭いてると食い入り気味に
「山田さん、今の話って嘘ですよね?
めっちゃ狙ってたのに!!」
絶叫してる石田さんを見下した様に含み笑いを零す地味お局。
「ご愁傷様♡クスッ」
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あの新歓から一週間たつが相変わらず、地味お局のあのモテ発言が頭から離れない・・・
だって・・・
所詮『地味お局』じゃんよ・・・
そんな時、共同プロジェクト予定の取引先のホームパーティーへ出席することになった。
休日出勤扱いで俺と、石田さんと地味お局の3人が出席するらしい。
はっきり言って面倒くさい・・・・
しかし会社の組織の駒でしかない俺は、上司からの命令に従うしかなく
「石田さん、今度の神田商事のホームパーティーでの詳細資料です。
会場はヤマトハイラットホテルの会場を貸し切るみたい!」
あの新歓から石田さんを見る目が違ってきてしまう。
でも、あんな酷い態度とったことなど忘れたように振る舞ってる。
ただたんに酔っ払って記憶が飛んじゃってるみたいだけど・・・
次の日に、ご迷惑かけませんでした?って聞かれて、思わず・・・
全然大丈夫だったよ!なんて言ってしまった。
まさか言えるわけないし・・・・
いつもと変わらず俺と目が合うと可愛らしく微笑む石田さん。
どうにも心から笑顔を作れず苦笑いしか出来なくて困ってしまう。
「ありがとうございます~明日は宜しくお願いします。」
甘えた様な声を出す石田さんに、ちょっとドン引きしてしまう。
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◇◆神田商事ホームパーティー当日◇◆
「いつもお世話になっております。今後とも宜しくお願い致します。」
地味お局が神田商事の担当と挨拶を交わしている。
勿論、俺や石田さんも後ろで一緒に待機して挨拶する。
暫くすると後ろの石田さんの様子が可笑しい事に気付く。
真っ青な顔で誰かを見つめているけど、その視線の先を見ると・・・・
イケメンなスーツ姿の男性の姿が!!
振り返ると石田さんの顔は、今にも泣きそうな表情で顔を曇らせる。
「石田さん、大丈夫?」
俺の問いかけに放心状態ながら何とか頷く。
すると、視線の先にいたイケメンのスーツ姿の男が、石田さんに気付き彼女に手を振りながら近づいてくる。
「久し振りだな!!七美(ななみ)?」
「恭二(きょうじ)・・・」
少し震えているみたいで、思わず石田さんを支えるように肩を抱く。
「石田さん、大丈夫?」
放心状態の石田さん。
そんな俺達の元に、凄く綺麗な女性がやってくる。
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