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5:注ぎ溢して不運な日
あれから益々仕事に力を入れて頑張っているフラクス。頑張れば頑張るだけ成果は出ている一方で、問題も出てくる。
「……遅いから、迎えに来たら……すごい有様ね」
「ぁ……ああ……」
「五人同時で三時間ぶっ通しだったって……大丈夫?」
「食べ過ぎで動けないみたい」
ラヴァイを迎えに来ないフラクスを心配して店の娼婦達が個室を訪れると、フラクスはベッドの上で精の過剰摂取と行き過ぎた快楽に身動きが取れなくなっていた。
「けふッ……ぅ、うう」
「お腹痛い?」
心配して寄り添う三人の娼婦達にコクコクとフラクスが頷く。
フラクスの身体を拭ってベッドシーツをテキパキと取り替えてから、三人は応急処置に入る。
「ひぅ!」
『くぱぁ』
「力抜いて」
使い込まれてトロトロになった後孔を曝け出すように膝を二人がかりで抱えられて、一人が股の間に頭を寄せる。
「ぁ…あっ、待っ、ムリ、ムリムリ」
「はい、いくよー」
『クプン』
後孔に長い舌を挿し込まれれば、注ぎ込まれた精液が逆流する。
人間とは逆で、淫魔にとってそこは入れるところであって基本的には出すところではない。
人間で言うところの喉に指突っ込んで吐かせる作業。やられてる本人は、善意でも苦しく、自分の情け無さに恥ずかしくなるものだ。
「んっ……んっ……んぐ」
「すっごい量」
「や、だ、飲まない、れ!」
「飲まないのは、勿体無いじゃない。食べ物は大事にしなきゃダメだって、人間もよく言ってるし」
「だからって、あっあぁ、こんな……」
上の口と下の口で行う口移しの絵面はだいぶディープなものだが、その処置によりフラクスは腹痛の治りを徐々に感じ始め、ほぉっと息を吐いて抵抗を辞めていく。
「ぷは、これでどう?」
「ぅ、ん……」
「はい、お疲れ様」
「……ありがとう」
注がれた精液が半分近く出た頃、フラクスの腹痛は完全に収まった。
労いの言葉をかけられながら三人に頭を撫で回されて、複雑な気持ちになるフラクス。
支えられ、ラヴァイと対面して食事を与える。
フラフラしながらも帰路につくフラクスの腕の中で、腹が膨れて満足気に眠るラヴァイ。
飲む量が増えている分、自分が取り込む精の量を増やさなければない。貧血で倒れては、お互いの食事に支障が出るからだ。
頑張って搾精に励んでいる。
今日は食べ過ぎたが、次からはもう少し抑え気味にしようと心に決める。
「……ふふ、可愛い」
大変だけど、ラヴァイの平穏の為ならなんだってしてやりたくなる。
『グイ!』
「ぁ」
フラクスは襟の後ろを掴まれ、路地裏に引き摺り込まれた。
ラヴァイを落とさぬように腕に力を込めた為、大事には至っていないが……両腕が塞がっているフラクスをこれ幸いと壁に頭を押さえ付ける。
『ガン』
「うっ……ぅ、くそが」
「子どもの前で口汚えな」
油断していた所為で無賃性交者に捕まってしまった。
こちらが子持ちであろうと関係ない。
スルッと腿までズボンと下着を下げられて、縦割れの後孔が無遠慮に晒け出される。
「男娼の人間向けホスピタリティ見せてみろよ」
「あぅ!」
問答無用でフラクスの中に不法侵入する肉の塊は、図々しくも接待を希望してくる。
「金払え……ぅ、客でも、ねえのに……こんな、事……あっ、ああ!」
「ほんとは嫌じゃないんだろ?」
男がフラクスの態度に苛立ちながら荒っぽく腰を振れば、結合部から熱い飛沫が飛び散った。
「はは、随分と中に溜め込んでやがる。精液が泡立ってビチャビチャ溢れてくるぞ」
「あぅ! あ、あっ、や、め……出さない、で」
今日の頑張り、努力の結晶が無に返される。三人の娼婦達の善意さえも無駄になってしまう。
「やだぁ、いや、せいえき、こぼさないで」
「なら、溢れない姿勢でヤらせろ」
「ッ」
身勝手な命令に頭へカッと血が上るも、フラクスは相手を睨め付けながらも、仕方なく了承した。
言いなりにさせられて、悔しくて仕方がない。
『ドチュドチュドチュ!』
「ぉ、ご! んッん! ふぇ……ああ! くそ、があ! 変態野郎!」
フラクスが吐いた罵倒に男が激しく腰を振る。
まだ達しきっておらず膨張した雄の肉が、フラクスの肉壁を擦り上げながら奥を穿つ。
ラヴァイを守るように抱き締めながら、相手に組み敷かれて、種付けプレスの状態で受け入れさせられている。
「は、はぁ! 淫魔の癖に人間様に逆らってんじゃねーよ! あんまり騒ぐと、子どもが起きるぞ」
「ッ、この……卑怯者、ぐ」
『ズプ、ビュルル』
「……っ」
「はぁー、中出し気持ちいい」
「ん、ぅ」
男がフラクスの中から出ていく。
フラクスはラヴァイを潰さぬように、横向きに倒れて息を整える。
家に帰れたのは、深夜〇時を過ぎた頃だった。
満身創痍になりながら、ラヴァイをベッドに下ろす。
「ふぇ、おぎゃあ!」
「……起きるのが、今でよかった」
手を離した瞬間に泣き出したラヴァイにげっそりしながらも安堵感に包まれた。
身体を拭いて着替えてからラヴァイを再び抱き上げて、寝かし付ける。
悲壮感を紛らわせるように、ラヴァイに向き合い愛を注ぐ。
「んぅ~~んんぅ~~!」
「あ、もうこんな時間か……」
授血の時間が来て、指の腹を切って咥えさせる。
「(……歯が……そろそろ生えてきそう)」
歯茎の向こう側に硬い感触がある。もう指から管への移行を検討する時期が来たようだ。
可愛らしい指吸いもそろそろ見納めになると思うと、寂しくて仕方がない。
成長していくラヴァイと、停滞しているフラクス。
「……大きくなれよ」
いずれ、自分を追い抜いて、離れていくのだろう。その時に、悔いが残らぬように、今を噛み締め続ける。
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