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15:手本と本番※

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 ホープは、真っ赤になりながらセリアスに言われた通り準備を行い、先に寝床にいた。

「ぅ、上手く出来るか……わかりません」
《初めてなので、気負わなくて大丈夫ですよ。流れに身を任せれば》
「……はい」
「待たせて悪い」
「ぁ、いえ……ん?」

 夜着を着たセリアスの方を向けば、布に身を包んだタスクがホープと同じぐらい顔を真っ赤にしてそこに立っていた。

「ぉ、おかえりなさい」
「ただいま」
「…………」

 ガッチガチに緊張しているタスクの腰を抱えてホープの目の前に二人で腰掛けた。

「今夜はホープに性交の流れを見せる」
「え?」
「タスクと違って正しい手順を知らないと聞いた。口で説明するより、見てもらった方がいい」
《タスクさん、嫌なら嫌と言っていいんですよ!》
「ぃ、嫌じゃないです! 元々外暮らしだったので、他人に見られるのも普通にあったぐらいです。ただ、ちょっと自分でもびっくりするぐらい、その……興奮してしまって」

 所謂公開プレイという特殊なプレイをセリアスは無意識に持ち込んだ。
 ホープはポカンとしていたが、見取り稽古と説明されてホッとしていた。
 性交の手順を、タスクとの実践で教えられる。

「タスク……布を」
「…………はい」

 布がハラリと肌を滑り、タスクの裸体をあらわにする。

「ぁ、はしたなくて、すいません」

 ツンと勃っている桃色の乳首と、股間で主張している陰茎を見るに、セリアスとの性行を見られる事に興奮を覚えているのは間違いないようだ。

「はしたないお前も好きだ」
「んっ」

 タスクを抱き寄せてキスをしながら、セリアスはホープに見えるよう位置を調整する。

「んっ、はぁっ……あ」

 タスクの乳首をキュッと摘まんだり弄ったりしてやれば、小さく喘ぐ。

「硬くなっているな。気持ちいいか?」
「……はい、魔王様。気持ちいい、です」

 胸の飾りは開発しないと感じない者も多いが、タスクは相手がセリアスという理由だけで十分過ぎる反応を示している。
 タスクに胸の飾りを舐めてやると更に甘く啼く。ホープの視線に晒されながら乳首だけの刺激でゾクゾクと背筋を走る快感をしっかりと拾い集めていた。

「……は、あ。魔王様、もぉ」
「そうだな。こちらへ移ろう」
『グッ』

 膝を跨がせて、腰を上げさせる。
 後孔が期待にヒクつき、押し入ってくる質量を待ち望んでいた。

「挿れるぞ」
「……はい」

 コクンと恥ずかしそうに頷くタスク。肉輪を指先で広げ、媚薬を塗り込んでいく。

「ぅ……ん……」

 初めは一本から始め、徐々に本数を増やしていく。

「あ……ぁ……魔王様っ」

 焦らすような動きにタスクが悶え、物欲しそうに縋る。

「(……見た事ないタスクさんだ)」

 いつも自分を引っ張っている大人のタスクがグズグズに溶けて、幼子のようにセリアスに甘えている姿が脳に焼き付いていく。

「はやくっ」
「よしよし、もう少しだからな」
「ふ……ぅ……」

 懇願されつつも、無理はさせられない為、前戯は終わらない。

「ああッあぅ!」

 ビクビク跳ねる腰を掴みながらセリアスの指が三本挿入され、入口をグパグパ拡げてやる。セリアスの刺激に一つ一つ律儀に反応し、きゅうきゅう吸い付いてくるのだから堪らない。

「ん、んぅ……くる、しぃ。魔王様、お慈悲を……」

 媚薬の塗り込まれた身体は、全身が性感帯のように敏感になっている。

「もう、大丈夫だろう」

 ちゅぽんと音を立てて指を引き抜けば、タスクは我慢出来ずにセリアスの股座に顔を寄せ、夜着越しに勃起しているモノに頬擦りをした。

『スリ、スリ』
「っ……」
「……はぁ……はぁ……もっ、待てません……魔王様ぁ」
「待たせてすまなかった。ホープにも見えるように自分で挿れれるか?」
「はぃ……」

 横になったセリアスの上に乗り上げ、取り出したモノの上に腰を軽く浮かせながら、後孔に押し当てた。

「ホープ……見える?」
「ぅ、うん……」
「はぁ……く!」
『クプン……クププ』

 ゆっくりと肉輪を潜りぬけていく剛直に思わず腰が跳ね上がりそうになるのを抑え込み、腰を下ろしていく。

「ふ……はぁ……あ、くッぅ……ん、はー……ぁ、熱い」

 愛しい熱の塊がじりじりと押し入ってくる感覚を味わいながら、全て飲み込むまでひたすら自重をかける。待ち望んだ感覚に酔いしれていると、セリアスから労わるようなキスを受ける。

「んっ……んん」
「偉いぞ……あと少し」
「んっ! う、ぅん!」

 根元まで入りきり、やっとタスクは力をふっと抜いた。しかし、これで終わりではない。ここからが本番なのだ。

「少しこのまま……腰を浮かせておけよ?」
「え……ッあ!」
『パチュン』

 セリアスはホープに見えるようにわざとゆっくりとした動きで抽挿を開始した。タスクにとって長大な肉棒をズルズルとゆっくり引き抜きながらまた最奥まで突き上げる動きを繰り返す。

「あ! あッあぁ……っん、ふぅ……ぅー」

 タスクは必死に足を踏ん張りながら快感を逃そうとするが、硬い先端が優しく奥をノックされるだけで甘い声が出てしまう。

「微温湯のような快楽は物足りないか?」
「いえ、はっ……んぁっ。すごぃ……きもちぃです」

 自らもセリアスに口を寄せて、セリアスからの優しい口付けを受けながらの甘く緩やかな性交に腰を揺らめかせてよがり狂う姿にホープは腹の奥がじゅわっと温かいものが広がる感覚を覚えた。
 見るだけでいいと言われ、ホッとしていたのに、今は違う。

「セリアス、様……」

 タスクを揺するのを止めず、ホープの声に反応を返す。

「……どうした?」
「ぼく……」

 もじもじと腿を擦り合わせて顔を赤らめながら何やら言い出し難い様子である。その姿を見ていたタスクがホープの心情を察した。

「魔王様、俺が……終わってから、ホープの相手を、してやってください」
「……いいのか? ホープ、怖くないか?」
「怖くないです……とても、羨ましい」
「はは、素直な感想だ……もう少し待ってくれ」

 ホープの意欲を知り、見取り稽古の為の騎乗位からタスクを喜ばせる為の正常位へと変えた。

『ドチュッ』
「あ!」

 ガクンと体勢が変わり、奥を強く突かれたタスクは甘イキに腰を仰け反らせた。
 セリアスは痙攣しているタスクの太腿を掴んで腰を打ち付ける。

「はぁっ、あぅッン、ぐぅ!」

 ジュボジュボ卑猥な音を立てて抽挿される肉杭が孔の縁を引っ掛けるようにカリまで引き抜き、再度根元まで一気に突き立てられる。その度にタスクはビュクっと短く射精を繰り返す。

「も、ああっ、イくの、とまらない」
「そうだな……ッく!」

 ごちゅんと音がしそうなほど奥を穿つと同時に、セリアスの熱い飛沫が叩きつけられる。その熱に一際強く肉筒を締め付けて、タスクはまた絶頂へと上り詰めた。

「んんん! 魔王様ぁ、奥に全部っ」
「ああ、受け止めてくれ」

 搾り取ろうとする中の動きに逆らわずセリアスは全て注ぎ入れた。
 息絶え絶えに抱き合う二人をむず痒そうに見つめるホープの火照った頬をストールが突く。

《次は貴方ですよ。気をしっかり持ってください》
「ぁ、はい!」

 セリアスが身を引いて、ぐったりとしているタスクに布をかけてやる。
 荒い息を整えているタスクを休ませて、夜着を少し整えてホープに向き直る。
 
「ホープ、こちらへ」
「ぁ、ぅ……ひゃぃ」

 緊張で歩き方がおかしくなっているが、スッとセリアスの前に座った。

「本当に大丈夫か? コレは子作りだ。好奇心で挑むモノではない」
「ぼ……ぼく、ぁの、セリアス様の赤ちゃん、ほしぃです」
「そうか」
「すき、です。セリアス様、好き」
「……そうか。私も……お前が愛おしい」

 軽く触れ合うキスをしながら下を脱がして横たわらせ、立派に勃ち上がった陰茎を口に含んでやった。

「ひぃっ! あ!」

 舐めたり吸ったりする度にホープの腰がビクッと跳ね上がり、甲高い悲鳴と先走りがセリアスの咥内を濡らす。
 初めての感覚にホープはキャパオーバーで身動きが出来ず、喘ぐしか出来なくなった。

「(大きいな……全部は無理か)」
「あッあぅ……んん、セリアスさまっ、だめ、出ちゃいます、から」
「沢山出せばいい」
「や、ぁっ……うぅ……」

 やんわりと引き離そうとしたホープの手を振り払い、そのまま仕上げに喉奥まで迎えてやる。

「ひっ! ああぁッーー!」

 セリアスの長い舌が口内で裏筋を舐め上げ、鈴口を吸われる感覚に屈服してその口の中に欲を放った。

『ビュルル』
「ッッ~~……ごめん、なひゃぃ」
「んっ……気持ち良かったか?」
「とても……」

 セリアスの口から掌に吐き出される自分の精液。その量にゾワリと背筋が震えた。
 精液と媚薬を掌で捏ねて、半透明の白濁を絡ませた指でホープの後ろへ、ツプリっと埋め込んでいった。

「二本入っているのは、分かるか?」
「んっ」

 コクンと頷いたのを見て、三本目の指を追加した。自分でする時とは少し違う快感の得方に戸惑い、嫌々と首を振った。
 そんな様子に困ったように笑うセリアスが、スルリと上の服を捲る。

「……溢れているな」
「ぁ」

 乳白色の雫が、乳頭から湧き出して肌を濡らしている。
 セリアスはそれを口に含み、ちゅぅっと吸いあげた。その瞬間、ホープがびくっと背中をしならせる。

「んんん!」
「んっ……甘い」
「す、吸ったら、ぁあッ」

 媚薬が効いてきたようで、強烈に快感を拾えるようになってきた。
 止めていた指を動かし、中をバラバラに刺激してやる。

「はぁ、あぁ……ぅんッ! あぅぅ」

 未知の快感に恐怖を感じたのか、救いを求めるように両手をセリアスに向かって伸ばした。

「怖いか?」
「んんっ! あっあうぅ~っ!」

 コクコクと必死に頷いているホープを抱き寄せて安心させる。背中に腕を回して抱擁を強請る仕草を見せたので望み通り抱きしめてやる。そして耳元に唇を寄せて囁いた。

「やめてもいいぞ?」
「ぃや、いやぁ……気持ちいいのが、怖いだけで、嫌じゃないです。でも、おかしく、なりそうで」
「そうかそうか。ならゆっくり進めよう」

 ホープをあやすようにキスをしながら、前戯は執拗に行われた。
 元々素質のあったホープの身体はセリアスの手によって、もう二段階上がるぐらいにはぐずぐずに蕩かされた。

『グチュグチュグチュ』
「ぁ、あっ……ん、ぅ……」

 指の届かぬ奥が、むず痒い。疼いて仕方ない。
 恐ろしかった快感に、物足りなさを覚えて、ホープはセリアスにポツポツと心のうちを吐露した。

「セリアス様、僕っ、もう大丈夫です。挿れて、ください。欲しくて、堪らないです……奥が、きゅぅきゅうぅして、くるしぃ」
「……ああ、良く言えたな。偉いぞ」

 褒めながらキスをして、指で中をグッと広げながら抜き去る。
 解れてトロトロになった後孔に、ピトっと熱く猛った先端を宛がう。

「息を深く吸って……吐いて……止めないようにな」
「ぁ、はいぃッん!」
『クポ』

 ゆっくり時間をかけて肉棒が体内に入ってくる。圧迫感はあるが、痛みはない。それどころか、その圧迫感によって快楽が与えられていた。
 全てが収まる頃にはホープは全身を火照らせて、しどけなく足を開いていた。その様子を確認して、ゆっくりと引き抜いていく。そしてまた浅く差し入れて抜き差しを繰り返す。

「(行き止まりの奥までは、届かないか……体格差の所為だな)」

 自分より体格の良いホープ。セリアスのモノは立派だが、最奥をノックするには至らない。

「んっ……んん……はぁ……セリアス様」
「…………ホープ」

 奥が切な気にキュンキュン収縮している。自分に身を晒し、全て開け広げて受け入れてくれているホープが、求めている。
 緩やかな抽送に、ピュクピュクと乳を溢れさせている様子にクラリと理性が飛びかけた。

「あっ……奥、もっと来てください……遠慮、なく」
「(遠慮はしていないのだが……ホープが恥を惜しんで欲しがっているのに、私が“届かない”などと情け無い言い訳をするわけには、いかない)」

 セリアスは、深呼吸を繰り返して、集中する。

「……私が、欲しいか?」
「ほしぃ、セリアス様ので、中いっぱいにして、くらさい」
「すぅ……はぁ……わかった」

 望み通りにしてやろうとグッと腰を突き入れた。

『トン!』
「ひぅっ! あッああーーっ!」

 セリアスの下生えが当たる程深く穿たれて、待ち望んだ圧迫感に内股をガクガク痙攣させて達したようだ。
 届かなかった奥を力強くノックする。

「(出来た……!)」
「ぉ、ぐ……おっきぃ、ケホッ」

 指を触手に変えて延長するように、性器にも触手の伸縮性を適応させて、ホープの奥を穿つ事に成功したセリアスは非常に良い笑みを溢した。

「セリ、アス様……きもちいぃ、ですか?」
「ああ……極楽だ。ホープ」
「うれしい、れす……もっと、気持ち良くなってくらさい」
「それは一緒にな」
「はい」

 優しい抽挿から、リズミカルに叩きつけるような動きへと変える。すると、それに合わせてホープも腰を揺らし始めた。セリアスの動きに合わせて一生懸命腰を振り、蕩けた顔で必死にしがみついた。

「アッあぅっんん!」
「はっ……ふっ」

 激しくぶつかる肉と粘液の音と二人の荒い息遣いが寝室に響く。お互いが限界を感じ取りながらの行為は非常に興奮させるものがあった。

「ホープ、中に……出すぞ。受け止められるか?」
「ひゃぃ、奥でせりあしゅさまのせぇし抱っこしましゅから、孕ませてくらはぃい」

 舌の回らないホープが種付けを懇願するのを聞いて、セリアスのモノがズクンと疼いた。

「ぁ……せあしゅさまのぉッ、おっきくぅ」
「お前は煽るのが上手いな」

 グリッと先端でホープが一番感じる場所を押し潰してやりながら、最奥目掛けて吐精する。その瞬間、パタパタッと何かが飛び散った音がした。

『ビュルルル! ドプッドプン』
「ッッ~~~~~♡!」

 セリアスの射精と共に、ホープも同じく絶頂を迎えて、大きく仰け反り声にならない悲鳴をあげた。反らした胸から水源のように溢れた乳が床へ滴り落ちていく。
 
「っ……ホープ」
「はっ……はぁっ……もっとぉ、せぃあしゅさま……せぇしくだしゃぃ」
「あまり変な煽り方を覚えるな……」

 二人の行為を、眠ったタスクの隣で眺めるストールはやれやれと頭を下げた。

《初夜だというのに……明日の準備を今のうちにしときますか》

 新たな子ども達の為に、ストールは事前に動いた。
 この先、もっともっと増える子ども達に胸を躍らせながら。
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