泡沫

文字の大きさ
12 / 17

潤side

しおりを挟む
何度も唇を重ねて

俺は愛結の中に入った。

それが終わると息を整えて…

愛結を抱き締め

「愛結…好きだ」

そう言ったが愛結から応答がない。

寝たのか?不安になって顔をみたら
目をつぶっていた。

はぁ…なにやってんだろ俺。

片手を顔に乗っけて目を閉じる。

快楽に溺れて肝心なことを言ってない。

愛結が起きたら言おう。

そう思って目を閉じる。

暫くして目が覚めると

寝てるはずなのに涙を流している
愛結がいて。

思わず、ぬぐってしまった。

なんで泣いてるんだ…。

そんな愛結を俺はきつく抱き締めた。

「ん…」

「泣いてたから…変な夢でもみた?」

気になって聞く。

「ん…大丈夫」

そう言ってまた、悲しそうな顔をする。

愛結を抱いてしまったがもしかしたら

俺だけが好きで…俺をそんな風には
思ってないかもしれない。

もしかしたら、好きなやつがいるかもしれない。

だとしたら…これは俺だけが満足して
愛結を傷つけてしまっているのか。

ぐるぐると変な思考が止まらなかったが
いつの間にか愛結の小さな寝息が聞こえ
俺も眠りに入っていった。

もぞもぞと、動く感じがして光があたって
目が覚める。


「おはよう…」

まだ、寝ぼけていたが愛結に向かってそう言った。

「おはよう。」

愛結は起き上がる。

それと同時に俺は意を決して

「俺さ…」

と言い、起き上がった。

「ん?」

愛結は俺をみる。

「ちゃんとしてないのに…こんなことしてあれなんだけど…。俺と付き合ってくれる?」

そう言って見つめ返す。

「…。」

無言でうつ向いていて

「あのね…あたし…」

言葉につまりながらぎゅっと唇を噛み締めて話し出した。

「あたし…前にね…付き合ってる人がいて…。あたしの前からいきなりいなくなったの。」

それを聞いて…あぁ。なるほど。
だから、亜季さんが前に難しいぞって言っていたのか。

何を言われるか俺は察したけど黙って愛結の話を聞く。

「だからってわけじゃなくてね…。ホストだったの…。ずっと付き合ってて…一緒にも住んでたのに…あたしの前から…いきなりいなくなった…。ホストを辞めるって言ってて…それはそれであたしは良かったんだけど…だけどね…あたしを連れていってはくれなかったの。半年たったら迎えにくるって言ったのに…来なかった…。」


涙を流しながら話を続けていた。

「ずっと待ってたのに…。あたしだけ…好きだったみたい…。忘れれば良かったんだけどね…ほんとそれが受け入れられなくて…。ただ1人二人ですんだ部屋に残されて…何もかも嫌になって…。だったら…誰も…好きになんてならなきゃいいそう思った…」

そんな…こんなに悲しませたやつが俺は憎くて…悔しくなった。

もっと早くであってたら。

そいつより先に付き合ってたらそんな思いなんてさせなかったのに。

「でもね…そう思って今まできたのに。潤くんと出会って…潤くんのこと…気になって…あたし潤くんが好きなんだって思った…。だけどね…やっぱり…忘れられないのあの時のことが…。いつか潤くんも…って…」


「…俺は違う。そいつと一緒にしないで。」

俺は言いきって愛結の手を握る。


「それでもいいから俺は愛結と一緒にいたい。ずっと側にいるって約束する。信じさせてみるから。」

俺は愛結を抱き締めながら

そんなことを言ったんだ。

ずっと側にいる。

これはほんとで俺からは離れない

それだけは約束できる。

愛結は俺に

「ごめんね…」

と謝った。

「なんであやまるの?付き合わないってこと?」

もう、そんなこと言われたら
俺はどうしたらいいかわからなくなる。

「違うけど…」

「じゃあ謝らないで。」

違うということにほっとして
俺は心が軽くなった。

そして、キスをして

「あのね…好き。潤くんが好きだよ。」

と、愛結が大粒の涙を流してそう言った。

それが聞けただけでももう心は充分で

「俺も好きだよ。大好き。」

そう言って俺は愛結のおでこにおでこをくっつけた。

「あっ、携帯…」

そう言って愛結は携帯を手に取った。

玲奈ちゃんはあまりにでかい声で話してる。

「それより、どこにいるの?家?」

という言葉が聞こえその後に亜季さんのでかい声が聞こえて愛結が俺をみる

これはめんどくさい。

俺は愛結から携帯を取って代わりにでた。

「え?なに?潤さん?」

俺の声がしたのがわかり
驚いて更に声がでかくなる。

「おい、潤!なにしてんだ!」

亜季さんの声が耳に響いた。

うるせぇ。思わず電話を耳から離す。

「いや、何もしてないっすけど笑。いやしたかもしれないけど笑。」

そう言って俺は愛結を見た。

愛結のかおが赤くなるのがわかる。

「はぁ?意味わかんねぇ!」

また、でかい声を出す。

「声がでかいっす笑。あー亜季さん、すみません、もう愛結のことは心配しなくても俺がいるんで大丈夫です。玲奈ちゃんも。」

そう言って笑った。

「はぁーーーーー?」

もううるせぇからきってしまえ。

そう思ってブチって電話を切った。

「出勤したら…しつこいだろうな。」

そう言って俺は苦笑いをした。

「ふふ笑。言ってる側からもうしつこいよ?笑。」

そう言って愛結が玲奈ちゃんからのすぐ送られてきた内容を見せた。

「あっ、ほんとだ俺もだった。」

俺は無造作においてある携帯をみて愛結に見せた。

「ちゃんと説明しろ」

と二人の携帯に入っていた。


しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

私に告白してきたはずの先輩が、私の友人とキスをしてました。黙って退散して食事をしていたら、ハイスペックなイケメン彼氏ができちゃったのですが。

石河 翠
恋愛
飲み会の最中に席を立った主人公。化粧室に向かった彼女は、自分に告白してきた先輩と自分の友人がキスをしている現場を目撃する。 自分への告白は、何だったのか。あまりの出来事に衝撃を受けた彼女は、そのまま行きつけの喫茶店に退散する。 そこでやけ食いをする予定が、美味しいものに満足してご機嫌に。ちょっとしてネタとして先ほどのできごとを話したところ、ずっと片想いをしていた相手に押し倒されて……。 好きなひとは高嶺の花だからと諦めつつそばにいたい主人公と、アピールし過ぎているせいで冗談だと思われている愛が重たいヒーローの恋物語。 この作品は、小説家になろう及びエブリスタでも投稿しております。 扉絵は、写真ACよりチョコラテさまの作品をお借りしております。

メリザンドの幸福

下菊みこと
恋愛
ドアマット系ヒロインが避難先で甘やかされるだけ。 メリザンドはとある公爵家に嫁入りする。そのメリザンドのあまりの様子に、悪女だとの噂を聞いて警戒していた使用人たちは大慌てでパン粥を作って食べさせる。なんか聞いてたのと違うと思っていたら、当主でありメリザンドの旦那である公爵から事の次第を聞いてちゃんと保護しないとと庇護欲剥き出しになる使用人たち。 メリザンドは公爵家で幸せになれるのか? 小説家になろう様でも投稿しています。 蛇足かもしれませんが追加シナリオ投稿しました。よろしければお付き合いください。

【完結】離縁されたので実家には戻らずに自由にさせて貰います!

山葵
恋愛
「キリア、俺と離縁してくれ。ライラの御腹には俺の子が居る。産まれてくる子を庶子としたくない。お前に子供が授からなかったのも悪いのだ。慰謝料は払うから、離婚届にサインをして出て行ってくれ!」 夫のカイロは、自分の横にライラさんを座らせ、向かいに座る私に離婚届を差し出した。

私だけが赤の他人

有沢真尋
恋愛
 私は母の不倫により、愛人との間に生まれた不義の子だ。  この家で、私だけが赤の他人。そんな私に、家族は優しくしてくれるけれど……。 (他サイトにも公開しています)

【完結】20年後の真実

ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。 マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。 それから20年。 マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。 そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。 おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。 全4話書き上げ済み。

【完結】どくはく

春風由実
恋愛
捨てたつもりが捨てられてしまった家族たちは語る。 あなたのためだったの。 そんなつもりはなかった。 だってみんながそう言うから。 言ってくれたら良かったのに。 話せば分かる。 あなたも覚えているでしょう? 好き勝手なことを言うのね。 それなら私も語るわ。 私も語っていいだろうか? 君が大好きだ。 ※2025.09.22完結 ※小説家になろうにも掲載中です。

せっかく傾国級の美人に生まれたのですから、ホントにやらなきゃ損ですよ?

志波 連
恋愛
病弱な父親とまだ学生の弟を抱えた没落寸前のオースティン伯爵家令嬢であるルシアに縁談が来た。相手は学生時代、一方的に憧れていた上級生であるエルランド伯爵家の嫡男ルイス。 父の看病と伯爵家業務で忙しく、結婚は諦めていたルシアだったが、結婚すれば多額の資金援助を受けられるという条件に、嫁ぐ決意を固める。 多忙を理由に顔合わせにも婚約式にも出てこないルイス。不信感を抱くが、弟のためには絶対に援助が必要だと考えるルシアは、黙って全てを受け入れた。 オースティン伯爵の健康状態を考慮して半年後に結婚式をあげることになり、ルイスが住んでいるエルランド伯爵家のタウンハウスに同居するためにやってきたルシア。 それでも帰ってこない夫に泣くことも怒ることも縋ることもせず、非道な夫を庇い続けるルシアの姿に深く同情した使用人たちは遂に立ち上がる。 この作品は小説家になろう及びpixivでも掲載しています ホットランキング1位!ありがとうございます!皆様のおかげです!感謝します!

神託の聖女様~偽義妹を置き去りにすることにしました

青の雀
恋愛
半年前に両親を亡くした公爵令嬢のバレンシアは、相続権を王位から認められ、晴れて公爵位を叙勲されることになった。 それから半年後、突如現れた義妹と称する女に王太子殿下との婚約まで奪われることになったため、怒りに任せて家出をするはずが、公爵家の使用人もろとも家を出ることに……。

処理中です...