それだけは絶対にお断りします!

きんのたまご

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18ちょっと閑話

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俺が奥様だと思っていた彼女が奥様では無く、あの日のあの人が奥様だと知ってクビを覚悟したある日。
社長が社員を集めて何故か頭を下げていた。
「色々と個人的な事で煩わせてすまない」
突然の事で皆ザワザワと戸惑っているようだ。
「いつもいる彼女、オリヴィアは私の妻では無い。今までは周りからそう思われているとも気付かなかった…」
ええー?まさか!本当に言っているのか?この社長!あんなに当たり前のように毎日毎日会社にいたら…誰でも誤解するだろ!てゆーか家族以外があんなにいつも傍にいるとか誰も思わないぞ!
そう思っているのは俺だけではないようであちこちから「えー?」「うそー」「じゃあ彼女何なの?」などの声が聞こえてくる。
 そりゃそうだろう俺だってすごい気になる!
えっ?愛人なの?まさかの愛人を会社に?顔にそう出ていたのか…「決して愛人などではない、彼女がそう思われるのは本意では無い」と社長は言ったが…いや、本意で無いと言われても…それはこちらは知りませんよ。
しかも彼女…俺達社員に対して大分偉そうにしていたけど…。まさか社長知らないのか?
そういえば彼女が我儘を言う時いつも社長はいなかったな。
お茶はあそこのあの銘柄、お菓子はあそこのあのお菓子、宝石、ドレス、靴…言い出したらキリがない。全て会社の経費で買っていたから流石に知ってはいるか。
「私は彼に許されているの」
それがいつもの口癖で…正直あんな女を奥様にしている社長、趣味悪~って思っていた…言わないけど。
まぁでも顔は美人だし…そんな所が好きなのかなと思っていたけど。
奥様でも無く愛人でも無く一体どんな立場の人があんな振る舞いを出来るのか…。
「詳しい事は今は話せない。時が来れば全て話す」
社長からそう言われ、その日集められた社員は解散した。
………てゆーか今はっきり言えないのなら言わないで欲しい!めっちゃ気になるんだけど!
いつ?いつなの?その話せる時って!
いやーんモヤモヤする~。
そんな俺の肩を叩く奴がいた。
あの日あの時俺が愛人と間違えて追い返した女性が奥様だと教えてくれた同僚。
「良かったなクビにならなずに済んで」
「………」
ニヤニヤしながらそう言ってくるそいつをジト目で睨む。
「まぁ彼女もな…ある意味可哀想な人ではあるんだけどな…それにしてもな、あの態度はないな」
「…彼女、オリヴィアさんの事を知ってるのか?」
「まあな…昔ちょっとな」
コイツは俺と違い会社が出来た時から働いているらしいからな…。その時何かあったのだろう。
「そうか…」
同僚の雰囲気にそれ以上聞ける様子では無く俺はそう言うしか無かった。
「あっ!そういえば!」
ん?何だ?
「お前、奥様に謝ったのか?」
「!」
「その様子じゃ、まだのようだな」
そう言って嫌な顔で笑う同僚はさながら悪魔のようで…。
「あ~あ、俺が奥様ならあんな無礼な社員辞めさせて!とか社長にお願いしちゃうかもな~」
とか言い出して。
いや!俺だってもう謝れる機会があるなら床に頭を擦り付ける勢いで謝りたいと思ってるし!
でも会える機会が無いんだよ!
どの面下げて奥様に会わせて下さいって頼むんだよ!
今はいつか再び出会えるかもしれない奥様がどうか優しい人であって欲しいと願うしかなかった。
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