ざまぁ?………………いや、そんなつもりなかったんですけど…(あれ?おかしいな)

きんのたまご

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婚約破棄

今日は学園生活最後の日。
昼間のうちに卒業式は無事終了し、今は夜の卒業パーティー。
私はこの学園の教師であり実の兄にエスコートされて会場に足を踏み入れた。
学園の講堂だがその様子はいつもと違いちゃんとパーティー会場となりとても煌びやかだ。
貴族の通う学園である、いつでもそのように用意出来るように造られているのであろう。
…そういえばお兄様の卒業パーティーもとても華やかだった。
チラリ、隣のお兄様を見上げると、それに気付いたお兄様はふっと優しく微笑んでくれた。
あーーーーーーーー。お兄様は今日も素敵です!
「シエラ!」
そこに私の名前を呼ぶ声が。
「ジェシカ!」
私はお兄様から離れ彼女に駆け寄った。そうして私達は手を取り合い。
「「卒業おめでとう!」」
二人の声が重なる。思わず顔を見合わせた。
「相変わらず仲良しだね」
そう言いながらジェシカの後ろから現れたのはジェシカの婚約者のアルフ。
「いやいや、相変わらず仲良しなのは二人でしょ」
私が揶揄うようにそう言うと二人は照れくさそうに笑った。
あーーーーーーーー。もうこの二人はいつまででも見ていられる!なんて思いながら私が微笑ましく二人を見ていたらお兄様が隣に来て私の頭をそっと撫でた。
「ここの兄妹も相変わらず仲良しですね」
次はジェシカが揶揄うようにそう言った。
「ふふっそうなの」
そんな当たり前の事を言われても…ね?そんな気持ちでお兄様を見上げるとお兄様も1つ静かに頷いた。
「それにしても何故シエラはお兄様にエスコートされてるの?」
ジェシカのその言葉に私はにこりと微笑んだ。
このパーティーは基本的には婚約者がいれば婚約者にエスコートしてもらう決まりがある。
勿論いない人は家族のエスコートでいいのだが…………。
私にも一応婚約者がいる。
だから何故私が婚約者でなくお兄様にエスコートされているのか、そう思うジェシカの疑問も当然の事なのである。
「……」
私が口を開こうとしたその矢先…。
「シエラ!」
怒鳴るように私を呼ぶ声。
声のする方を見るとそこには私の婚約者。私はその婚約者に駆け寄る。
「ウィル!貴方このパーティーにいると言うことは無事卒業出来たのね。良かったわ!もう卒業出来ないかもしれない、どうしようと先生に泣きついていた時はどうなる事かと思ったけれど。本当に良かったわね!小さい頃から勉強嫌いだったものね、やってもやっても課題が終わらないと泣きながらうちに来ていたのが嘘のようね」
私がそう言って微笑むと…………。
あら、ウィルったらどうしたのかしら顔を真っ赤にしてプルプル震えているわ…。あっ!そうか嬉しくて泣きそうなのね!本当に良かった!
「貴方がどうしようもなく悪い頭の持ち主だって事は今ので分かったけれどシエラの婚約者でありながらエスコートもせず何をしているのよ!」
そう言ったのはジェシカだった。
そしてジェシカはウィルを冷たい目で一瞥する。
「しかも隣に連れているその女………どういう事なの」
「メリルをその女呼ばわりするな!俺は彼女を愛している!今日来たのはシエラと婚約破棄するためだ!」
そう言ってウィルは私を指さした。

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