私は婚約者を完膚なきまでに叩きのめす!

きんのたまご

文字の大きさ
13 / 19

凄い勘違い

しおりを挟む
「貴方がまだこうしてこの学園に居られるのも私のお陰ですよ?」
「は?」
馬鹿は信じられないといった顔で私を見る。
なんて間抜けな顔だろう。
「私の援助で生活していらっしゃるのに当然でしょう?」
「っ…」
馬鹿の顔が羞恥から赤くなる。
「それに貴方の女の子を追いかけ回しているあの行為は下品極まりないと学園側もずっと仰っていたんですよ?婚約者がありながら他で不貞行為を重ねているような者は退学にするべきだと。でも他の誰でもない貴方の婚約者である私が退学にはしないで欲しいと言ったから今までは免除されていたのです」
「嘘だ!」
「本当ですよ?ここにいらっしゃる先生方全ての人が知っています」
ね?と問い掛けるように先生を見ると皆一様に頷いていた。
「貴方が親にしてもらっていたと思っている尻拭いも全て私ですよ?例え親にして貰っていたとしても恥ずかしい行為を婚約者である私にさせていたんですよ?」
「知らん!そんな事は知らない!お前が勝手にやっていただけだ!」
「勝手に?そう、まあ、そうでしょうね。愚かな貴方はそう言いますよね。ふふふ」
この状況で笑う私に怖くなったのか馬鹿の顔が引き攣る。
「どうしたんですか?もう言い返さないんですか?私の言った事を全て認める気になりました?」
「な、なぜ…」
「…何故とは?」
「何でこんな事を…」
「…根本的な理由ですか?」
「お前は俺の事が好きなんだろう?」
「…………………はっ?」
何処をどうしてそうなる?
私があまりの事に呆気にとられていると馬鹿は馬鹿を発揮して喋り出す。
「そう、そうだ!そうなんだろう!この俺だ、当然普通の女と程遠いお前であっても好きになるだろう!だから俺の浮気に怒りそんな事を言っているんだろう!そうかそうか、仕方ない。これからは女遊びはやめてお前の相手をしてやろう。はっはっはっ!これでお前のやって来た事も報われるというものだな!」
…なんだコイツ…さっきから本当に私達と同じ言語を話しているのだろうか。
呆然と馬鹿を見ているとこちらに近付いて来る、笑顔で。
ぞわぞわぞわぞわぞわぞわ。鳥肌が凄い。
そして馬鹿は私の腕をとり自分の方へ引き寄せる。思わず馬鹿の胸に収まった所で我に返る。
「離して下さい」
私は自分の持てる1番低い地を這うような声で馬鹿の耳元に囁く。
「気持ちの悪い勘違いをするな、今すぐ私を離さなければ世の害悪にしかならないその不必要なイチモツをぶっ潰す…」
本気の危機感を野生の勘で感じ取ったのか私は直ぐに解放された。
ちっ!触られた。油断したわ。
しおりを挟む
感想 55

あなたにおすすめの小説

不倫の味

麻実
恋愛
夫に裏切られた妻。彼女は家族を大事にしていて見失っていたものに気付く・・・。

【完結】遅いのですなにもかも

砂礫レキ
恋愛
昔森の奥でやさしい魔女は一人の王子さまを助けました。 王子さまは魔女に恋をして自分の城につれかえりました。 数年後、王子さまは隣国のお姫さまを好きになってしまいました。

貴方の側にずっと

麻実
恋愛
夫の不倫をきっかけに、妻は自分の気持ちと向き合うことになる。 本当に好きな人に逢えた時・・・

王子様の花嫁選抜

ひづき
恋愛
王妃の意向で花嫁の選抜会を開くことになった。 花嫁候補の一人に選ばれた他国の王女フェリシアは、王太子を見て一年前の邂逅を思い出す。 花嫁に選ばれたくないな、と、フェリシアは思った。

もう何も信じられない

ミカン♬
恋愛
ウェンディは同じ学年の恋人がいる。彼は伯爵令息のエドアルト。1年生の時に学園の図書室で出会って二人は友達になり、仲を育んで恋人に発展し今は卒業後の婚約を待っていた。 ウェンディは平民なのでエドアルトの家からは反対されていたが、卒業して互いに気持ちが変わらなければ婚約を認めると約束されたのだ。 その彼が他の令嬢に恋をしてしまったようだ。彼女はソーニア様。ウェンディよりも遥かに可憐で天使のような男爵令嬢。 「すまないけど、今だけ自由にさせてくれないか」 あんなに愛を囁いてくれたのに、もう彼の全てが信じられなくなった。

記憶のない貴方

詩織
恋愛
結婚して5年。まだ子供はいないけど幸せで充実してる。 そんな毎日にあるきっかけで全てがかわる

職業『お飾りの妻』は自由に過ごしたい

LinK.
恋愛
勝手に決められた婚約者との初めての顔合わせ。 相手に契約だと言われ、もう後がないサマンサは愛のない形だけの契約結婚に同意した。 何事にも従順に従って生きてきたサマンサ。 相手の求める通りに動く彼女は、都合のいいお飾りの妻だった。 契約中は立派な妻を演じましょう。必要ない時は自由に過ごしても良いですよね?

私の好きな人は異母妹が好き。だと思っていました。

恋愛
帝国の公爵令嬢アマビリスには片思いをしている相手がいた。 青みがかった銀髪と同じ瞳の色の第二皇子アルマン。何故かアマビリスにだけ冷たく、いつも睨んでばかりでアマビリスの異母妹リンダには優しい瞳を向ける。片思いをしている相手に長年嫌われていると思っているアマビリスは、嫌っているくせに婚約が決まったと告げたアルマンを拒絶して、とある人の許へ逃げ出した。 そこでアルマンを拒絶してしまった事、本当は嬉しかったのにと泣いてしまい、泣き付かれたアマビリスは眠ってしまう。 今日は屋敷に帰らないと決めたアマビリスの許にアルマンが駆け付けた。 ※小説家になろうさんにも公開しています。

処理中です...