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合致
しおりを挟む寒さが身に染みる朝
米を炊く。
数日間、頭の中で
唸り続けた違和感は
聴き慣れた音楽と共に
真実へ近づいていく。
忘れていたのでもなく
計画的でもなく
本音だった。
抗うのは四つの道と
不安定な地盤
登り続ける太陽
金属片の賞味期限
間違いの荒技。
「いいな、名前があって。ずるいじゃないか。名前があるなんてよ。認められたんだな、主ら」
名持は煉瓦を丁寧に積み上げ
壊しては初めからやり直す。
そんなことを数年続けた頃
壊す意味を考えた。
作品を愛していた名持は
完成を信じる者
完成信者である。
「生きているかなどくだらねぇ。そんな事もわからねぇで、自分で見つけられなくて、人間のフリとかしてんじゃねぇ。神殿の顔がよ」
ふゆは笑う。
名持の服装や立ち居振る舞いが
影響を受けたそれであり
彼自身と異なることを
彼女は、彼女達は知っていた。
過去形になるのは
いかんせん見切りによるもの
生きがいを削いでまで
名持に寄る必要がない。
期待値の収束を
待てるほど人生は長くないのだ。
「どう動くかはこちらで指示する。支持するし、私事だ」
「遊びたいんじゃねぇ。宿命でな」
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