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黒い幻影
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「サッカー部の試合用ユニフォームは、レギュラーしか持つ事を許されていません。勝手に個人で購入する事も出来ません。監督の許可のあるものしか作ってくれませんから。番号も印刷されているので、他のレギュラーであってもセンターフォワードのあいつと同じユニフォームを持っている人はいません。少なくとも自転車で追い抜かれたって生徒と、プラットホームで見かけたって先輩は、背中の番号も確認しているんであいつに間違いありません」
「ほう。……それは、疑いようがないね」
ニヤリと笑った依羅さんを見上げる新田の隣で、松岡もクスリと笑みを洩らした。
「それじゃ、後一つ」
人差し指を立てた依羅さんは、微笑みを浮かべたまま新田を見下ろした。
「一年でレギュラーって事は、サッカー部の先輩とかから反感をかったりしてるんじゃないかい?」
依羅さんの言葉に、新田が顔を顰める。少し考える素振りで目を閉じた後、彼も一度は考えたらしい不安を振り払うように首を横に振った。
「僕、サッカー部員じゃないんで内部の事情とか、あんまり判らないんですけど……。でもやっぱりあいつは、かわいがられてますよ。先輩達から」
「では質問を変えよう。その武田君とセンターフォワードを競った先輩はいる?」
「ええ、いますよ。確か二年の、有村って先輩だったと思います。今はレギュラーでミッドフィルダーの人です」
「では、もし武田君に何かあったら、その二年の先輩がセンターフォワードになる訳だね」
「たぶん、そうです」
「でもその有村君も、センターフォワードのユニフォームは持っていない……」
「はい。その先輩も夏用はミッドフィルダーのしか持っていません。二年であろうが、三年であろうが、昭弘と同じユニフォームを持っている部員はいません。これは、絶対です」
「――なるほど。後参考までに、さっきの小西先輩や駅で見たっていう二人も、レギュラーの人?」
「いいえ。三年でもレギュラーじゃない人は沢山いますし……。サッカー部はすごく人気のある部ですから」
「……そう」
「ほう。……それは、疑いようがないね」
ニヤリと笑った依羅さんを見上げる新田の隣で、松岡もクスリと笑みを洩らした。
「それじゃ、後一つ」
人差し指を立てた依羅さんは、微笑みを浮かべたまま新田を見下ろした。
「一年でレギュラーって事は、サッカー部の先輩とかから反感をかったりしてるんじゃないかい?」
依羅さんの言葉に、新田が顔を顰める。少し考える素振りで目を閉じた後、彼も一度は考えたらしい不安を振り払うように首を横に振った。
「僕、サッカー部員じゃないんで内部の事情とか、あんまり判らないんですけど……。でもやっぱりあいつは、かわいがられてますよ。先輩達から」
「では質問を変えよう。その武田君とセンターフォワードを競った先輩はいる?」
「ええ、いますよ。確か二年の、有村って先輩だったと思います。今はレギュラーでミッドフィルダーの人です」
「では、もし武田君に何かあったら、その二年の先輩がセンターフォワードになる訳だね」
「たぶん、そうです」
「でもその有村君も、センターフォワードのユニフォームは持っていない……」
「はい。その先輩も夏用はミッドフィルダーのしか持っていません。二年であろうが、三年であろうが、昭弘と同じユニフォームを持っている部員はいません。これは、絶対です」
「――なるほど。後参考までに、さっきの小西先輩や駅で見たっていう二人も、レギュラーの人?」
「いいえ。三年でもレギュラーじゃない人は沢山いますし……。サッカー部はすごく人気のある部ですから」
「……そう」
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